「最近肌のかさかさとブツブツが気になる……」とお悩みの方はいませんか?その肌荒れ、「乾燥ニキビ」が原因かもしれません。この記事では、乾燥ニキビができる理由やニキビを引き起こす乾燥肌の原因、スキンケア方法などをご紹介します。なかなか治らない乾燥ニキビには、皮膚科や美容医療での対処も大切。乾燥ニキビをできるだけきれいに直したい人は必見です。
INDEX
1.大人の肌に多い!乾燥ニキビができる理由とは?
ニキビにはいくつかの種類がありますが、中には乾燥が原因でできる乾燥ニキビもあります。まずは、肌の乾燥でニキビができる理由を見ていきましょう。
■肌のうるおい不足による皮脂の過剰分泌
乾燥によるニキビの原因には、肌のうるおいを補おうとして、皮脂を過剰に分泌することが挙げられます。皮脂が過剰分泌されると毛穴詰まりを起こし、ニキビを発生させてしまうのです。
■ターンオーバーの乱れ
乾燥による肌のうるおい不足は、ターンオーバーの乱れにつながります。ターンオーバーとは、古い皮膚が剥がれ落ち、新しい皮膚が生まれるサイクルのこと。ターンオーバーの乱れた肌は、新しい皮膚が作られたのに古い皮膚が剥がれ落ちず、角質層が厚くなっていきます。古い角質が排出されないと、毛穴が狭くなり、皮脂が溜まってニキビができやすくなるのです。
2.ニキビを引き起こす乾燥肌の原因とは?
次に、ニキビを引き起こす乾燥肌の原因について見ていきましょう。
■空気の乾燥
乾燥肌の主な原因に空気の乾燥があります。秋から冬にかけての季節による空気の乾燥はもちろん、冷暖房などエアコンによる空気の乾燥も乾燥肌の原因です。空気の乾燥は、ダイレクトに肌の水分を奪います。肌の乾燥を防ぐ適度な湿度は、60~65%。部屋の湿度をチェックし、加湿器などを使って室内を乾燥させないようにしましょう。
■高温のお湯で洗顔する
高温のお湯で洗顔する習慣があると、肌表面の皮脂が流れてしまいます。肌に必要な皮脂まで洗い流すとうるおいやハリが失われ肌がつっぱり、乾燥やシワ、たるみの原因に。42℃以上のお湯で洗顔や入浴をしている人は要注意です。
■食事の栄養バランス
食事による栄養が不足すると、健康な肌に必要なたんぱく質や、皮脂量をコントロールしてくれるビタミンなどが不足し、乾燥肌を引き起こします。乾燥肌が気になる場合はバランスの良い食事を心がけ、内側からケアすることも大切です。
■血行不良
血行不良になると体に栄養が行き届かなくなり、冷えやむくみの原因になるほか、肌のターンオーバーのサイクルを乱してしまいます。ターンオーバーが乱れると肌のバリア機能が低下するため、肌の乾燥を引き起こすことも。血行不良の改善には、適度な運動で発汗を促すことが大切です。発汗には、肌の水分と油分のバランスを調整する働きや、新陳代謝をアップする効果も期待できます。
■日常的なマスクの着用
マスクの日常的な着用は肌との摩擦となり、乾燥肌の原因になります。とくに不織布タイプのマスクは肌への刺激が強く、摩擦により肌のバリア機能が低下してしまう可能性もあるので要注意。また、マスクは外したときに水分が一気に蒸発することで、肌が乾燥しやすくなります。摩擦やムレで肌荒れを起こしやすいので、マスクを着用する際は内側にティッシュやガーゼなどを挟み、こまめに取り換えるなどの工夫をしましょう。
3.自宅でできる!肌荒れと乾燥ニキビのスンケア対策
乾燥ニキビを発生させないためにも、日頃から正しいスキンケアをすることが大切です。ここでは、ニキビの原因の1つである乾燥肌を防ぐスキンケアの方法をご紹介します。
■洗顔時に肌をゴシゴシ擦らない
洗顔をする際に顔をゴシゴシ擦って洗うと、肌の皮脂を必要以上に落として乾燥ニキビを引き起こす原因になります。洗顔時に肌を擦らないためには、洗顔料をしっかり泡立て、たっぷりの泡で包み込みように洗うのがポイント。たっぷりの泡ができる泡立てネットなどを使用するとよいでしょう。
■すすぐときはぬるま湯で
たっぷりの泡で優しく擦らずに洗顔をしても、熱いお湯ですすいでしまうと、結局肌表面の必要な皮脂を洗い流してしまいます。すすぐときは、40℃以下のぬるま湯を使って行い、必要な油分が流れ出ないようにすることが大切です。また、洗顔料が肌に残ると、肌荒れの原因になるので、時間をかけて丁寧にしっかりとすすぎましょう。
■シャワーを直接顔に当てない
入浴時に洗顔をする場合は、シャワーを直接顔に当てないことも重要です。シャワーは水圧が強いため、肌に直接当てると必要な皮脂までも洗い流してしまいます。肌のバリア機能を低下させ、肌の乾燥を引き起こすので注意が必要です。
■洗顔後はすぐ保湿
洗顔後は、乾燥がどんどん進んでいくので、すぐに保湿を行うことが大切です。タオルで優しく押さえるように、水分を吸い取りましょう。洗顔後すぐの保湿は、乾燥ニキビ対策で重要なポイント。保湿の際も擦らず、肌に優しくのばすようになじませます。乾燥が気になる箇所は、重ね塗りしましょう。
4.できてしまったニキビは皮膚科で保険治療を
自宅でのニキビケアでなかなか治らないときには、皮膚科を受診しましょう。保険適用の皮膚科でのニキビ治療は、ニキビの症状に合わせて、外用薬や内服薬で治療を行います。ニキビ痕は、ケロイドタイプは保険適用となりますが、赤みや色素沈着、クレーターなどのニキビ痕の治療は基本的に保険適用できないため、美容皮膚科や美容クリニックに相談しましょう。
5.美容医療で美肌を目指す!乾燥ニキビへの対処法
最後に、「効果的にニキビを改善したい」「ニキビ痕をできるだけきれいに治したい」という人に向けて、美容医療での乾燥ニキビの治し方をご紹介します。
■乾燥ニキビ痕の赤み
乾燥ニキビ痕の赤みは、炎症が残っている状態です。さらに、炎症の影響で皮膚が薄くなると、毛細血管の赤いヘモグロビンの色が透けて見えてきます。ターンオーバーの促進や炎症を抑える効果のある「LED治療」や「イオン導入」が、乾燥ニキビ痕の赤みに対する治療として向いています。
■乾燥ニキビ痕の色素沈着
乾燥ニキビ痕の色素沈着は、茶色いシミっぽく見えることが特徴です。赤くなっていたニキビ痕が、過剰なメラニン生成により茶色に変化してできたものです。乾燥ニキビ痕の色素沈着への治療には、メラニンの排出を促す「ビタミンC導入」や、ターンオーバーを活性化させる「ピーリング治療」のほか、「LED治療」や「イオン導入」が良いでしょう。
■乾燥ニキビ痕のクレーター
乾燥ニキビ痕が悪化し、傷が真皮の深層に達して真皮を破壊するとクレーターになります。乾燥ニキビがクレーターまで進行した場合には、真皮を再生させる「ダーマペン」や「ポテンツァ」「レーザー治療」で対処しましょう。クレーターと肌の境界を目立たなくする効果が期待できます。
■まとめ
乾燥ニキビができる理由やニキビを引き起こす乾燥肌の原因、スキンケア方法などをご紹介しました。皮脂の過剰分泌が原因と思われがちなニキビ。実は、季節による空気の乾燥も、ニキビの原因となり得ます。今回ご紹介したセルフケアで治らないときは、皮膚科を保険治療で受診し、ニキビ痕ができてしまった場合は、美容医療に頼りましょう。美容医療では、治療の選択肢が広がり、美肌を目指せるのもうれしいポイントです。
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