今や、美容に関心を持つ男性は当たり前の時代。男性の肌ならではの特徴から肌トラブルに悩む方も少なくありません。とくに、男性はひげ剃りなどの影響から口元が荒れやすく、加齢とともにたるみやシワが目立ってくる方も多いのだとか。そこで、注目されているのが美容医療の「ハイフ」。本記事では、ハイフを男性が行う効果や施術内容などを詳しく解説します。「たるみが気になる」「美容医療に興味がある」という男性の方はぜひご覧ください。
1.多くの男性が抱える肌の悩みとは
男性の肌トラブルには、以下のような男性の肌ならではの特徴が関係する場合が多くあります。
- 皮膚が厚い
- 毛穴が目立ちやすい
- キメが荒い
- 皮脂量が多くてべたつきやすい
- 保水機能が低く、乾燥しやすい
皮膚が厚い男性の肌は、デリケートな女性の肌と比べると肌が強いといえるかもしれません。しかし実際には、男性ホルモンの影響で皮脂分泌量が多く、乾燥しやすいため、肌荒れに悩まされることも多いでしょう。
さらに、日々のひげ剃りも肌トラブルを引き起こす原因の1つ。日焼けや飲酒・喫煙の習慣がある方も、肌トラブルに注意が必要です。とくに口元は肌荒れしやすく、加齢によってたるみが目立ちやすい部位のため、老け顔に悩む方も多いでしょう。
2.男性にもおすすめのハイフの効果
加齢による口元のたるみを放置するとシワになることもあるため、早めの対処が肝心です。セルフケアでは改善が難しい、しっかりと効果を実感したいという方におすすめなのが、美容医療の「ハイフ(HIFU)」という選択肢。最近ではメンズハイフを提供するクリニックも増えています。
■ハイフとは
「ハイフ(HIFU)」とは、高密度焦点式超音波という技術を用いてたるみやシワを改善するリフトアップ施術。専用のマシンを使って1点に集めた超音波を照射し、肌の深部を加熱するため、皮膚表面へのダメージを最小限にとどめることが可能です。なお、使用されるマシンは「ウルセラ」「ウルトラセルQ+」「ダブロゴールド」などさまざま。どのマシンを使うかによって、施術可能な箇所は異なります。
ちなみにハイフという名称は、「高密度焦点式超音波治療法(High Intensity Focused Ultrasound)」の頭文字からなる通称です。従来のリフトアップ施術がメスを入れる方法であるのに対し、ハイフは超音波によるアプローチのため“切らないリフトアップ施術”とも呼ばれています。
■ハイフを男性が受ける効果とは
ハイフを男性が受ける場合、次のような効果があります。
たるみが解消される
ハイフでは、肌の深くにある皮下組織や筋肉層に働きかけます。これらは土台として肌を支える部位のため、ハイフの熱エネルギーによって変性することで顔がすっきりと引き締まった印象に。その結果、フェイスラインのたるみが解消され、ほうれい線も目立ちにくくなります。顔全体が若々しくシャープな印象になることは、老け顔や疲れ顔が気になっていた男性にとって大きなメリットでしょう。
肌質が改善される
ハイフの超音波照射は、真皮層の線維芽細胞を刺激します。その影響で、コラーゲンやエラスチンといった成分の生成が活発化します。これらは肌の弾力や保湿に関わる成分のため、肌のハリやうるおいが高まるでしょう。男性の肌は保水力が低く、乾燥しやすいため、ハイフによって肌質改善される男性は多くいます。
小顔になる
超音波の熱エネルギーには、皮下組織内の脂肪融解効果も期待できます。その結果、顔全体がすっきりとし、小顔効果を実感する方も少なくありません。とくに首やあご、目元などは脂肪を落とすことが難しいパーツですが、ハイフであればすっきりとさせることが叶います。
3.ハイフの種類と費用
ハイフの種類には、大きく分けて「医療ハイフ」と「エステ・家庭用ハイフ」の2つがあります。それぞれの特徴と費用相場についてご紹介しましょう。
■医療ハイフ
医療ハイフとは、美容クリニックなどの医療機関で医師、または看護師によって行われるハイフのことです。使用マシンの出力パワーが強いため、高い効果を得やすいというメリットがあります。ただし、強いエネルギーを照射するため、施術間隔は3~6ヶ月とされています。
医療ハイフは高い効果が得られやすい分、費用は高い傾向に。一般的に医療ハイフの費用は、1回の施術につき4~5万円が相場とされていますが、「ウルセラ」など高パワーの照射機器を顔全体へ使う場合には、20~40万円になることもあります。医療ハイフは保険適用外のため、どこまでを施術範囲とするかは予算とのバランスも考えながら決める必要があるでしょう。
■エステ・家庭用ハイフ
ハイフは、エステサロンや家庭用マシンで行うことも可能です。しかし、医療機器にあたらないように出力パワーが制限された機器を使用するため、高い効果は期待できません。そのため、エステハイフや家庭用ハイフでは、たるみ改善というよりも肌質改善に重きが置かれているようです。
エステハイフの施術頻度は1ヶ月間隔が目安ですが、1回の費用相場は3千円~3万円ほど。家庭用ハイフ機器も2万円程度が相場のため、医療ハイフと比べると費用は抑えられます。しかし、ハイフでは熱エネルギーを使用するため、やけどなどのリスクがあることも事実。「安全な施術で高い効果を実感したい」「費用面よりも安全面を重視したい」という方は、医師による医療ハイフのほうがおすすめといえるでしょう。
4.医療ハイフを男性が受けるメリット・デメリット
医療ハイフを男性が受ける場合、次のようなメリット・デメリットがあります。
■医療ハイフを男性が受けるメリット
まずは、医療ハイフを男性が受ける場合のメリットについて見ていきましょう。
施術時の痛みを抑えられる
医療ハイフは、施術時の痛みが少ない点が大きなメリット。目元や額など皮膚や脂肪の薄い部位には痛みが出やすいですが、それ以外の部位であれば基本的に麻酔なしで施術が受けられるでしょう。
傷痕が残らない
傷痕が残りやすいかどうかは、顔の施術においてとても気になるポイントでしょう。その点、医療ハイフはメスや針を使用しないため、傷痕の心配がいりません。
ダウンタイムが少ない
医療ハイフでは痛みや腫れなどのダウンタイムもほぼありません。施術翌日にはむくみが出やすくなりますが、それも2~7日で自然と消失するでしょう。患部に赤みが出ていなければ、施術当日のシャワーや入浴も問題なくできます。
高い効果を実感しやすい
施術時間は部位や施術内容にもよりますが、30分~1時間程度が目安。しかし、その短時間の施術によって、高い効果が期待できるところが医療ハイフが人気の理由です。また、個人差はあるものの、早い方で施術直後、遅い方でも1ヶ月以内には効果を実感できるでしょう。即効性の高さも医療ハイフのメリットの1つです。
■医療ハイフを男性が受けるデメリット
次に、医療ハイフを男性が受ける場合のデメリットについて解説します。
赤みや腫れ、顔のこけが発生する可能性もある
医療ハイフはダウンタイムの少ない施術ではありますが、体調や体質によっては施術後に赤みや腫れが生じる可能性もゼロではありません。
また、ハイフを照射しすぎるとその部位が痩せすぎて、こけたように見えることもあります。その結果、施術によってかえって老けた印象が強まってしまうことも。施術回数は慎重に決めたほうがいいでしょう。
もし施術後に気になる症状が出た場合には、すぐに施術を担当した医師へ相談することが大切です。
施術後は肌が乾燥しやすくなる
医療ハイフ施術直後には、肌がいつもより乾燥しやすくなります。その影響で、一時的に肌のバリア力が下がり、外部刺激に敏感になるため注意が必要。日焼けによるダメージも受けやすくなるため、施術後には紫外線対策もしっかりと行うようにしましょう。
5.男性のハイフ施術で効果が出やすい部位
ハイフで使われる超音波照射機器はハンディサイズのため、気になる部位に絞った施術ができます。中でも、男性のハイフで効果を実感しやすいのは、以下の部位です。
- フェイスライン
- 頬
- あごの下
- まぶた
- 首
あごや頬などのフェイスラインは、加齢に伴うたるみの影響を受けやすい部位。口周りはほうれい線が気になる部位でもあるため、ハイフの効果を感じやすいでしょう。
また、まぶたは切る治療が一般的でしたが、ハイフによって切開せずにアプローチすることが可能になりました。目元を引き締めたい方にはおすすめの部位です。
「首が太く見えて気になる」という男性には、首への施術も人気があります。首元の脂肪がすっきりすることで若見え効果も期待できるでしょう。
ちなみに、額もシワが気になる部位ではありますが、ハイフでは痛みを感じやすいためやめたほうがいいこともあります。そのため、カウンセリングではボトックスなどの他の施術をおすすめされるかもしれません。まずはカウンセリングで自分の悩みについて細かく相談することが大切です。
■まとめ
老け顔に悩む男性にとっては、ハイフは自信を取り戻せるきっかけとなることもあるでしょう。たるみだけでなく肌質改善効果も期待できるため、今よりも若々しく見せたいという願いも叶うはずです。ただし、ハイフにはメリットだけでなくデメリットがあることも事実。ハイフによって理想の自分に近づきたいという方は、しっかりとリスクも理解したうえで検討してみてください。
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