この記事では、美容医療によって人中を短くする方法について詳しく解説します。人中が長いことで、顔全体のバランスが崩れているように感じてしまうことがあります。メイクなど自力でカバーする方法もありますが、より効率的に人中を短く見せるために美容医療を受けるのも1つの手段です。今回は、人中を短くする方法として、切る・切らないといった2パターンの美容医療について深堀りしていきます。
INDEX
1.人中を短くしたい!長いとどんな印象になる?
人中とは、鼻下から上唇にかけて伸びている溝のことをいいます。人中が長いことで、実年齢よりも老けて見える、面長な印象が強くなる、口元が強調されるといった悩みにつながることも。「毎日鏡を見るたびにテンションが下がってしまう……」という方もいるでしょう。
顔全体の印象を大きく左右することもある人中は、生まれつき長い方もいれば、歯並びや歯ぎしり、表情筋の衰えなどが原因で、後天的に伸びる・長くなったと感じるケースもあります。
このように、人中が長いと感じるのにはさまざまな原因が考えられます。少しでも人中を短くするため、メイクなど自力でカバーするのも1つの方法です。しかし、より効率的に人中を短く見せたい場合には、美容医療に頼る方法もあります。以下では、人中の悩みに対して美容医療ではどのように対応できるのか、詳しくチェックしていきましょう。
2.メスなしで人中を短くする代表的な方法
人中を短くするメイクを用いて長さをカバーすることもできますが、あくまでそれは目の錯覚などを利用したもの。そこで検討したいのが、美容医療です。ここでは、メスを使用せずに人中を短く見せる施術の詳細を紹介します。
■ボトックス注射
人中を短くするための切らない方法の1つとして、ボトックス注射(A型ボツリヌス毒素製剤)があります。ボトックス注射(A型ボツリヌス毒素製剤)は、筋肉をリラックスさせて動きを弱める効果を持ちます。
上唇上部のラインに沿って数ヶ所打つことで口輪筋を緩め、上唇が上向きに反り返るため、人中の長さが短縮したように見えるのです。立体感が出るとともに、引き締まった印象に仕上がります。
■ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入による人中短縮は、上唇にヒアルロン酸を注入してボリュームアップさせ、人中を短く見せる方法が一般的です。全体のバランスを考慮して、下唇にもヒアルロン酸を注入するケースもあります。唇がふっくらとした印象に仕上がるため、かわいらしさを演出したい方にもぴったりです。人中を短く見せるだけでなく、唇全体の形を整えたり、ハリやうるおいを持たせたりといった効果も期待できます。
3.メスなしで人中を短くするメリット・デメリット
ボトックス注射やヒアルロン酸注入といった、メスなしで人中を短縮する美容医療のメリット・デメリットをチェックしておきましょう。良い面と悪い面、どちらも把握しておくことで、より後悔のない選択ができるはずです。
■メスなしで人中を短くするメリット
メスを使用しない人中短縮の施術では注射器を用いることが多いため、ダウンタイムがほとんどなく、傷痕もあまり残らない点が大きなメリットです。針を刺すため1~2日程度赤みや腫れが発生する場合がありますが、徐々に目立たなくなることがほとんど。そのため、施術後に周囲の目が気になる・ダウンタイムが長いと仕事に影響するといった方にとってもメリットは多いでしょう。施術時間が10~20分程度と短いため、忙しい方にとってトライしやすいことも特徴です。
クリニックや薬剤の量などによっても差がありますが、メスを使用せずに人中を短くする施術の相場は、2万円前後であることが多い傾向にあります。メスを使用した施術よりも比較的費用が抑えられることもメリットの1つです。
また、施術を施してから一定期間が過ぎると元の状態に戻るため、好みが変わってデザインを変えたい方や、お試し感覚で受けてみたい方にも向いています。
■メスなしで人中を短くするデメリット
ボトックス注射やヒアルロン酸注入で人中を短くした場合、一定期間過ぎるとどうしても元の状態に戻ってしまいます。つまり、永久的な効果が得られないという点がデメリットです。
ただしこれは、施術ごとにデザインの調整ができるメリットとしてとらえることもできます。施術後の状態をキープしたい場合には、効果がなくなる前に再度施術を受ける必要があることを理解しておきましょう。何度も繰り返すことで、結果的に時間と費用がかさむ可能性があることも覚えておきたい注意点です。
4.メスを用いて人中を短くする方法
メスを用いて人中を短くする施術は「リップリフト」といわれ、大きく分けて2種類の施術方法があります。
1つめは、鼻下の余分な皮膚を切除する内側人中短縮。鼻下の皮膚を切除し縫合することによって唇を持ち上げ人中を短縮するため、立体的に仕上がります。
2つめは、上唇の両端部分の皮膚を唇のラインに沿って切除し、人中の外側を短くする方法(外側人中短縮/上口唇挙上術)。内側人中短縮で起こりがちな、上唇の持ち上がりが気になる場合に向いており、唇が過度に山形になることを予防できます。
どちらの方法も皮膚を切除して縫合するため、元の状態に戻る可能性はほとんどありません。
5.メスを用いて人中を短くするメリット・デメリット
メスを用いて人中を短くする、リップリフトのメリット・デメリットをチェックしておきましょう。
■メスを用いて人中を短くするメリット
リップリフトは、皮膚を切除して人中を短くするため、元の状態に戻るリスクが少ない点が大きなメリットです。また、理想のデザインに近づけやすい施術でもあります。
術後の経過チェックや抜糸での診察などはありますが、何度もクリニックに足を運んで再度施術を受ける手間を省ける点も魅力でしょう。リップリフトを行った場合の目安となる通院はおよそ2回前後ですが、状態によって個人差があることを覚えておきましょう。
■メスを用いて人中を短くするデメリット
メスを用いて人中を短縮する施術では、ヒアルロン酸注入などの施術に比べてダウンタイムが長い傾向です。術後に傷痕や腫れ、赤みといった症状が表れ、1~2間程度で治まります。ただし、メスを使用する範囲をできるだけ小さくする・傷が目立ちにくい鼻下の付け根あたりを切開するなど、見た目に配慮して施術を行うクリニックがほとんどです。術後の状態が気になる場合は、どの程度の傷痕が残るかなどを施術前に確認しておくとよいでしょう。通常は術後、徐々に傷痕が目立ちにくくなりますが、ケロイド体質の場合は時間が経過しても傷痕が目立ってしまうこともあるため、要注意です。
メスを使用する施術では、失敗や感染症のリスクも考えられます。こういったリスクを避けるためには、自身の理想や施術の詳細などについてしっかり話しておく、術後は医師の指示に従うことが大切です。術後3日程度は入浴を避ける、激しい運動はしないといったことなどに注意しましょう。万が一術後になかなか赤みや腫れが治まらない場合は、すみやかに施術を受けたクリニックに相談してみてください。
リップリフトは、メスを使用しない施術に比べて費用が高額になることが多いです。クリニックによって大きな差がありますが、およそ20~40万円程度が相場です。料金に麻酔の料金が含まれている・保証期間を設けているなど、クリニックによって施術内容や詳細が異なるため、施術前に細部まで確認しておきましょう。
まとめ
人中を短くするには、メスを使用しないボトックス注射やヒアルロン酸注入と、メスを使用するリップリフトといった施術が代表的です。それぞれに異なる魅力があるため、自身にマッチした施術を選んでみてください。メリットだけでなく、それぞれのデメリットについても理解し、施術後の後悔や失敗のリスクを回避することも大切です。人中を理想の長さに整え、理想の自分に近づきましょう。
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