
長年髪が細いことについてお悩みの方や、「最近髪が細くなったような……」と感じている方も必見です。髪の細さや細くなったと感じる原因はさまざまで、1つの問題が影響していることもあれば、複合的に作用しているケースもあります。そこで今回は、髪が細いことをお悩みの方に向けて、髪が細い原因や自分でできる対策などを紹介。最後には、美容医療を活用した対策もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.「髪が細い」ってどんな状態なの?

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「生まれつき髪が細い」「急に髪が細くなりぺったんこに見える」など、髪についてお悩みの方もいらっしゃるでしょう。ただ中には、髪の毛が細いもののコシがあり、ぺったんこに見えない方も。こういった女性には、どのような違いがあるのでしょうか?
まずは、「髪が細い」とはどんな状態を指すのかを見ていきましょう。
■日本人の平均的な髪の毛の太さ
日本人の平均的な髪の毛の太さは、0.07〜0.08mmです。髪の毛は、中心部からメデュラ、コルテックス、最も外側のキューティクルの3つの部分から構成されています。そして、髪内部のコルテックスが髪の毛の大半を占めるため、髪の太さにはコルテックスが影響しているといわれています。
髪の毛の太さは、基本的には遺伝要素が強いですが、年齢を重ねてコルテックスが減少することにより「髪が細くなった」と感じる方もいるでしょう。
■髪が細い人の条件
日本人における髪が細い方とは、日本人の平均である0.07mmを下回るケースを指します。ただ、髪の太さだけで髪が細いとは断定できません。
なぜなら、欧米人の髪の毛の太さは日本人よりも細く0.05mm程度といわれているものの、髪にコシがあるために細いと感じにくいのです。よって、髪が細いというのは、毛の太さやハリ・コシ、髪質がやわらかいなどの複数の要因で決まります。
髪の毛が細い人の特徴は、髪の毛1本1本が細いことに加えて、ハリやコシが乏しく髪質もやわらかいといえるでしょう。
■髪が太い人の条件
一方で、髪の毛が0.06mm以上で十分なコルテックスが存在し、ハリやコシがある方は、髪が太いほうに分類されます。髪が細い方も同じですが、髪が太い方でも年齢を重ねるにつれて髪の毛が細くなるケースもあるでしょう。
2.髪が細くなる主な原因

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先ほど紹介したように、「髪の毛が細い」や「やわらかい」といった症状の主な原因は、遺伝が影響しており生まれつきであるケースがほとんど。ただ、頭皮やシャンプーを含めたヘアケアや、生活習慣などで髪の毛が細くなることも。
ここでは、髪の毛が細くなる主な原因を見ていきましょう。
■遺伝が影響する
髪の毛の太さや質は遺伝することもあります。また、体質やホルモンバランスの変化で髪の毛の太さや質が変わるケースもあるでしょう。
ただ、生まれつき髪が細い方でも、適切なヘアケアやシャンプーの工夫で髪を健康に保つことは可能です。
■加齢が影響する
髪の太さに加齢が関係することもあります。人は年齢を重ねると、毛細血管が老化したり血流不足になったりして、頭皮に十分な栄養を届けられなくなる傾向にあります。加齢により髪が細くなるのはごく自然な出来事のため、ある程度は仕方ないといえるでしょう。
■ストレスや生活習慣が影響する
過度なストレスや不規則な生活、過度なダイエットによって、髪の毛が細くなることもあります。過度なストレスは血流悪化を招き、髪の毛の成長を阻むでしょう。また、不規則な生活や過度なダイエットで栄養不足になり、髪が細くなることもあります。
この他にも、ストレスや生活習慣の悪化でホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンが活発化して髪の毛が細くなる事例も考えられるでしょう。
■間違ったヘアケアが影響する
髪の毛が生える土台である頭皮を傷つけるようなシャンプーをしたり、髪を乾かさずに寝てしまったりするなどの間違ったヘアケアで頭皮にダメージを与え、髪が細くなることもあります。
ヘアサロンでカラーリングやパーマを頻繁に行うと、髪の毛へのダメージが相当なものになるので注意してください。
3.自分でできる?髪を太くする方法
加齢によって髪が細くなるのは仕方ないですが、できれば健康でボリュームのある美しい髪の毛を保ちたいものです。また、生まれつき髪が細い方でも、生活習慣に気を付けたり適切なヘアケアをしたりすることで、ハリやコシのある髪を手に入れることもできます。
ここでは、日常生活でできる健康的な髪の毛の保ち方や、細くなった髪の毛を太くする方法を見ていきましょう。
■栄養バランスのとれた食事と睡眠
食事は、髪だけではなく人間の健康の源であり、重要な要素です。とくに髪の健康を意識するのであれば、髪の主成分であるたんぱく質、髪の成長を助けるミネラルやビタミンを意識的に摂りながら、栄養バランスがとれた食事を心がけると良いでしょう。
また睡眠は、体のリカバリータイムというだけではなく、髪の健康を維持する成長ホルモンが分泌される大切な時間です。良質な睡眠時間となるよう、寝る直前までスマホを見ない、就寝前に暴飲暴食しないなどに注意すると良いでしょう。
■できるだけストレスをためない
前述しましたが、過度なストレスは血流悪化を招きます。友人と食事の時間を作ったり、適度な運動をしたりなど、自分なりのストレス解消法を見つけてストレス管理を行うようにしましょう。リラックスできる時間を作ったり、瞑想したりするのもおすすめです。
4.美容医療を利用して健康で太い髪の毛を育てる方法

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生活習慣に気を配ったり、さまざまな育毛剤を購入して使ってみても変化が見られなかったりした方は、美容医療を利用するのも良いかもしれません。最後に、美容医療を利用した髪の毛へのアプローチ方法の一例を紹介します。
■毛髪再生を促す注射
発毛や育毛を促す成分を配合した注射を頭皮に打つことで、薄毛悩みに働きかける施術です。浄化濃縮幹細胞培養上清液という再生治療を活用した施術もあります。
浄化濃縮幹細胞培養上清液に使われる幹細胞は、老化した細胞や傷ついた部分の再生に有効とされ、髪の毛のもととなる毛母幹細胞に作用。薄毛や髪のボリュームダウン、抜け毛などにお悩みの方に向いている選択肢です。
その他には、発毛効果が期待できるミノキシジルといった発毛因子を配合したカクテルを注入する方法もあります。個人差はありますが、注入後は腫れや赤み、頭痛などが起きる場合があります。
■エクソソーム点滴
幹細胞から分泌される細胞間の情報伝達物質エクソソームやアミノ酸、ビタミンなどを点滴する施術です。エクソソームにはサイトカインと呼ばれる成長因子が含まれ、加齢によって起こる炎症や薄毛等の不調を改善する効果が期待できます。発毛や頭皮ケアをしたい方に向いている治療です。
点滴部位に痛みや赤みが出ることがありますが、基本的には数日で消失します。まれにアレルギー反応が起きることがあるため、体調の変化を感じた場合は速やかに医師に相談してください。
■ペプチド療法
ペプチドとは、たんぱく質の一部であるアミノ酸が2つ以上つながっている分子のことです。体内には膨大な種類のペプチドが存在し、血圧の調整や神経伝達などを行っています。
ペプチド療法はこの情報伝達作用に着目し、不足しているペプチドを解析したうえで必要な成分を補充するという施術です。ホルモン分泌に働きかけたり、炎症抑制やエイジングケアにアプローチしたりできるため、発毛以外にもさまざまな悩みや症状の改善効果が期待できます。
個人差はありますが、ペプチド療法によってホットフラッシュや倦怠感、頭痛などが起きる場合があるため、万一のときは医師に相談すると良いでしょう。
まとめ
生まれつき髪が細いとお悩みの方も、年齢を重ねて髪が細くなったと感じる方も、日頃の対策で健康的な髪へと導くことは可能です。ただ、結果が出るまでに時間がかかるケースがあるため、より結果を重視したい方や効率的に健康な毛髪を手に入れたい方は、美容医療を活用するのも良いでしょう。美容医療サービスではさまざまな施術があるため、クリニックのカウンセリングにて自身の希望を伝え、ベストな方法を見つけてはいかがでしょうか。
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【治療の内容】エクソソーム点滴(幹細胞培養上清液点滴)
【治療期間および回数の目安】約1~2週間に1回程度、計3回程度
【費用相場】1回¥30,000~¥100,000円程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】アレルギー反応、気分不良など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
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