
毛穴黒ずみの原因は、1つではなく複数の要素が複雑に絡み合っています。そのため黒ずみを解消するには、原因に合わせた方法でアプローチすることが大切です。この記事では、毛穴黒ずみの原因をタイプ別に解説し、それぞれに適した対処法についてご紹介。併せて、美容医療で受けられる治療法についても言及します。毛穴の黒ずみでお悩みの方は、ぜひ目を通してみてください。
1.鼻の毛穴黒ずみが起こる原因

出典:photoAC
毛穴の黒ずみとは、角栓が黒ずんでいたり色素沈着を起こしたりして、肌にある毛穴が黒く見えている状態のこと。毛穴があるところならどこにでも生じる可能性はありますが、中でも鼻や小鼻などの皮脂腺が多く集まる部位に発生しやすい傾向にあります。では、なぜ毛穴の黒ずみができてしまうのでしょうか。ここでは、その原因を探っていきましょう。
■角栓の酸化によるもの
角栓の酸化は、毛穴黒ずみの中でとくに多くの方が悩む原因です。鼻などの毛穴に詰まった皮脂や汚れが角栓となり、それらが酸化した状態です。角栓は形成されたばかりのときは白い色をしていますが、酸化することで徐々に黒っぽく色が変化していきます。
角栓が気になる箇所を触るとザラザラするのも特徴です。角栓の酸化によって生じた毛穴の黒ずみは、黒角栓タイプと呼ばれます。
■色素沈着によるもの
洗顔しすぎなど過剰なケアや紫外線のダメージによって皮膚に炎症が起きると、メラニンが過剰に生成され、毛穴が黒く見えるように。このような色素沈着によって生じる黒ずみを、メラニンタイプと呼びます。
メラニンタイプは色素沈着が毛穴黒ずみの原因のため、角栓を除去しても解消されない点がやっかいです。角栓をきれいに取り除いても色が残る場合や、毛穴の周りがシミのように黒くなっているものが、メラニンタイプに分類されます。
■産毛によるもの
毛穴に生えている産毛が原因で黒ずみが起きていることもあります。このような黒ずみを産毛タイプといい、毛穴を触ったときにチクチクとするのが特徴です。もともと毛が濃い方に起こりやすく、毛穴自体がくすんで見えたり、小鼻から頬周辺の毛穴が目立って見えたりします。
■毛穴の開きによるもの
開きタイプは、開いた毛穴が影となり黒く見えている状態です。毛穴に皮脂や汚れが詰まっているわけではありませんが、毛穴がぽっかりと開いているように見えるのが特徴です。ホルモンバランスの乱れや乾燥などが原因となり皮脂の分泌が増えると、毛穴が開きやすくなります。脂性肌に起こりやすい黒ずみです。
2.鼻の黒ずみがどうしても取れないときは原因別の方法で対処!

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毛穴黒ずみを解消するには、原因に合わせたアプローチが欠かせません。本当に効くスキンケアをお探しの方や、どうにもならない黒ずみでお悩みの方に、原因別の対処法をご紹介します。
■黒角栓タイプ|クレンジングの見直し
黒角栓タイプは、角栓の酸化が毛穴黒ずみの原因となります。黒ずみの解消を目指すなら、詰まりの原因となる皮脂や汚れを日々のクレンジングでしっかりと落とすことが大切です。とくにファンデーションは毛穴に入り込みやすく、詰まりの原因になります。毛穴をカバーするためのベースメイクが黒ずみをもたらす可能性があるため、丁寧なクレンジングを心がけましょう。
ただし、注意点としてはごしごし擦らないこと。肌への刺激が新たな黒ずみを引き起こす恐れがあります。力任せに皮脂や汚れを落とそうとするのではなく、泡立てネットなどで細かい泡を作り、やさしくマッサージするように洗浄するのがポイントです。
■メラニンタイプ|紫外線と摩擦を避ける
メラニンタイプは、色素沈着の原因となる紫外線や摩擦を避けることが重要。メラニンの生成を抑え、排出を促すようなケアを意識する必要があります。ターンオーバーを整えることによって改善を目指すため、黒ずみの解消に時間がかかることもありますが、焦りは禁物です。日頃のスキンケアや紫外線対策を見直し、メラニンが生成されにくい肌環境に整えましょう。
■産毛タイプ|ムダ毛を処理する
産毛タイプの黒ずみには、ムダ毛の処理が有用です。電気シェーバーなどで顔に生えている産毛を処理すれば、黒ずみを解消できる可能性があります。ムダ毛を処理する際は、毛流れと同じ方向にシェーバーを滑らせるのがポイント。クリームや乳液を肌に塗ったら皮膚をやさしく引っ張り、シェーバーの刃をなるべく寝かせるようにして剃っていきます。処理後は保湿も忘れずに行いましょう。
■開きタイプ|保湿する
開きタイプには、乾燥対策が必須です。毛穴が開く原因は皮脂の過剰な分泌ですが、乾燥すると肌を守るために皮脂が盛んに分泌されることが分かっています。そのため、洗顔後は化粧水でしっかりと水分を補給し、乳液やクリームでしっかりと蓋をしてあげることが大切。とくに乾燥肌の方は、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれているスキンケアアイテムを選ぶのもおすすめです。自分に合う方法で、丁寧な保湿ケアを心がけましょう。
3.毛穴黒ずみの原因別で考える効果的な治療法

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毛穴の黒ずみを解消するにはセルフケアが重要ですが、美容医療と組み合わせることで、さらなる相乗効果が期待できます。毛穴黒ずみの原因別に、ぴったりな治療法をご紹介しましょう。セルフケアと併せて検討してみてください。
■黒角栓タイプ|ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、黒角栓タイプに適した美容医療です。肌表面に残っている古い角質を取り除くための治療で、顔全体に角質を溶かす酸性の薬剤を塗布して新しい細胞への入れ替わりを促すことで、キメの整った肌へと導きます。毛穴トラブルはもちろん、ニキビや古い角質の蓄積によるくすみ、弾力不足などの改善も期待できる方法です。
ダウンタイムはほとんどありませんが、施術後はやや肌の赤みやピリピリ感が生じることがあります。
■メラニンタイプ|レーザー治療
色素沈着によって黒ずんで見える毛穴には、レーザー治療が有用です。中でもピコレーザーは、メラニン色素にピンポイントに反応。気になる部位に照射することで、効率良くメラニン色素を粉砕し、体外への排出を促します。メラニン色素のみにアプローチするため、周辺組織への影響が少ないのもポイント。肌へのダメージに配慮されており、炎症後色素沈着や痛みなどのリスクを軽減しています。照射モードを使い分けることで、肝斑やシミ、そばかすなどさまざまな肌悩みに対応できる点も魅力です。
■産毛タイプ|医療脱毛
産毛は電動シェーバーでも処理できますが、誤った方法でケアすると肌への刺激となり、かえって黒ずみが深刻化してしまう恐れがあります。そこで、産毛タイプに向いているのが医療脱毛です。医療脱毛は、黒いメラニン色素に反応するレーザーを照射し、毛根を破壊する仕組みです。産毛がなくなることで毛穴が目立たなくなるほか、肌のトーンが明るく見える可能性も。
ただし産毛は色素が薄く、メラニンが豊富に含まれているわけではありません。毛が細いため、レーザーを十分に吸収できなければ、思ったような効果が見込めないこともあります。産毛による黒ずみ毛穴を解消するには、部位に適した照射方式で治療を受けることが大切です。
■開きタイプ|ポテンツァ
ポテンツァは、開きタイプの毛穴に適した治療法です。マイクロニードルを用いて皮膚表面に微細な穴を開け、高周波(RF)エネルギーを送り込みます。肌の回復力によってターンオーバーが促されるほか、熱エネルギーによる刺激で線維芽細胞の活性化が期待できます。
また、ドラッグデリバリーシステムを搭載しており、肌悩みに合う薬剤を浸透させることが可能。毛穴の黒ずみ以外にも、ニキビやニキビ痕、小ジワといった幅広い肌トラブルにアプローチできます。
■毛穴黒ずみの原因に合わせたドクターズコスメを使用
毛穴の黒ずみを解消したい場合は、スキンケアにドクターズコスメを取り入れるのも手段の1つです。例えばハイドロキノンやトレチノインは、毛穴の黒ずみや開きの改善が見込める成分。相互作用によりメラニン色素の生成を防ぎつつターンオーバーを促進するため、色素沈着が原因で生じている毛穴の黒ずみで悩んでいる場合に適しています。
ドクターズコスメに興味がある方は、医師に一度相談してみると良いでしょう。
まとめ
毛穴黒ずみの原因に合わせたセルフケア・治療法についてご紹介しました。毛穴の黒ずみは、原因によって対処法が異なります。セルフケアでの改善を目指すなら、まずは原因を正しく見極めることが重要です。セルフケアでの解消が難しい場合は、美容医療を取り入れるのも有用。信頼できる医師に相談し、原因に合わせた治療を受けることで理想の肌に近づける可能性があります。この記事を参考に自分の肌と向き合い、毛穴トラブルからの解放を目指しましょう。
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【治療の内容】ケミカルピーリング
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・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ピコレーザー
【治療期間および回数の目安】
・ピコスポット:1回
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・ピコフラクショナル:3~4週間に1回、3~10回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
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・ピコトーニング: 1回 約 ¥10,000~ ¥50,000
・ピコフラクショナル:1回 約 ¥20,000~ ¥50,000
※部位・範囲によってクリニックごとに異なります。
【リスク・副作用等】赤み、やけど、色素沈着、色素脱失、水泡形成など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ポテンツァ(マイクロニードルRF)
【治療期間および回数の目安】1~3カ月に1回、計3~5回程度 ※治療期間や回数等は個人差があります。
【費用相場】1回約¥30,000~¥80,000
【リスク・副作用等】出血、赤み、色素沈着、炎症、腫れ、一時的なニキビなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
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