
顔が長いことにコンプレックスを抱く方は少なくありません。顔が長く見える原因は、もともとの骨格による先天的な要因から、加齢や生活習慣がもたらす後天的要因までさまざまです。
そこで今回は、面長に見える詳しい原因や、その印象をカバーするセルフケアや美容医療について解説していきます。顔が長く見えることで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
面長に見える原因とは?

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面長の顔に見える原因は何が考えられるのでしょうか?先天的要因である顔のパーツバランスから後天的要因となる加齢や生活習慣までご紹介していきます。
◾️顔のパーツバランス
顔は大きく3つに分かれており、髪の生え際から眉毛までを上顔面、眉下から鼻の下までを中顔面、鼻下から顎の先端までを下顔面と呼びます。
日本人の中顔面の長さは平均約6.5cmといわれており、中顔面が短ければ小顔で若々しい印象に見える傾向があります。
一方で、上顔面の割合に比べて中顔面や下顔面が長いと、顔の下半分が長く面長に見えることがあるのです。
また、人中(鼻の下と唇までの間)が長かったり目が小さかったりすると、顔が間延びした印象に見えるケースもあります。
◾️加齢による皮膚や骨の変化
皮膚は加齢や紫外線などが原因でハリや弾力が失われていきます。また、顔の筋肉も徐々に衰えていきます。
その結果、重力によって皮膚や筋肉が下に引っ張られ、フェイスラインがたるみ、顔が伸びたような印象になるのです。
皮膚や筋肉の衰えに加えて、骨密度の低下により骨が萎縮してしまうことも顔が長く見える原因の1つ。
顔の筋肉や脂肪を支える骨が萎縮することで、目の下のクマやくぼみ、ほうれい線など中顔面に凹凸が生じ、顔が長く見えてしまうことがあるのです。
◾️生活習慣
顔が長く見える原因の1つに生活習慣が挙げられます。PC作業やスマホの使用などで下を向く時間が長い方は、首回りの筋肉がたるみやすい傾向にあります。
フェイスラインが引き下がることで顔と首の境目がぼやけてしまい、面長な印象になっている可能性があるのです。
また、猫背やストレートネックなども顔のたるみを助長することがあるため、普段から姿勢や生活習慣に気を付けるようにしましょう。
顔が長い印象をカバーする方法は?

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顔が長い印象をカバーするには、メイクや髪型を配慮することに加え、歯列矯正や輪郭形成などさまざまな方法があります。
◾️長い顔はメイクでカバー
メイクで面長な印象をカバーするには、自分の顔の特徴を知ることが大切です。
顔の余白が目立つ方は、眉の形やチークの塗り方、シェーディングを工夫することで、各パーツの距離を縮めるようにすると良いでしょう。
根本的な解決にはなりませんが、日常で取り入れやすく比較的安価に面長の印象を変える手段といえます。
◾️面長の顔が似合う髪型にする
ヘアスタイルを考慮することも面長な印象をカバーする方法の1つ。前髪がそろっていると顔全体の余白が強調されやすい傾向にあります。
そのため、なるべく“ぱっつん前髪”などはさけ、シースルーバングやワンレングスなど透け感のある前髪にすると良いでしょう。
また、顔周りに髪の毛があると顔の横幅を狭く見せやすくなり、小顔の印象に。サイドにボリュームのあるスタイルがおすすめです。
◾️マッサージ・表情筋エクササイズなどのセルフケア
これまで面長な印象をメイクやヘアスタイルでカバーしてきたという方は、マッサージや表情筋エクササイズを試してみてはいかがでしょうか。
表情筋を鍛えることで顔のむくみを予防し、フェイスラインの引き締め効果が期待できるでしょう。
表情筋エクササイズ
口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」と言いながら、それぞれの音で約5秒間キープする。目安は1日5回程度。
マッサージで代謝を上げる
- 両耳を揉みほぐし、軽く外側に引っ張る
- 鎖骨に手を当て、内側から外側に向かって5回程度流す
- 手をグーにして、顎先からフェイスライン、耳の付け根の順に軽く圧をかけて押していく
- 首筋を両方から指でつまみ、揉みながら下に流す
マッサージや表情筋エクササイズに即効性はありませんが、毎日コツコツ続けることが大切です。
◾️歯列矯正をする
歯列矯正は、顔のバランスを整える方法の1つとして注目されています。歯列矯正とは、矯正装置を用いて歯並びや噛み合わせなどの不正咬合(ふせいこうごう)を改善する治療のこと。
顎の位置や噛み合わせの問題で面長に見えている場合、歯列矯正をすることで口元の印象や輪郭に変化が現れることがあります。
顔のバランスやフェイスラインが変化することで、面長な印象が和らぐことがあるのです。
ただし、改善の度合いには個人差があり、顔が長い原因が生まれつきの骨格や顔の形状である場合は難しいケースもあると理解しておきましょう。
◾️小顔・輪郭形成による整形手術
小顔・輪郭形成術における骨切りや骨削りは、顎先やエラ、頬骨を切ったり削ったりする骨格の外科的手術のことです。
骨に直接アプローチすることで顎先や中顔面の長さ、フェイスラインを効果的に整えることができ、劇的な顔の変化が期待できます。
一方で、ダウンタイムが長く、費用面や身体的に負担が大きい治療です。
また、医師の高い技術力と美的センスさが問われるため、慎重にクリニックの選定をする必要があります。一度施術を行うと修正が困難なため、入念なカウンセリングとシミュレーションが不可欠です。
面長の顔にアプローチする切らない美容医療4選

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歯列矯正や骨切りに比べて、気軽に顔の縦の長さを短くする方法を知りたいという方もいらっしゃるでしょう。ここからは、比較的試しやすい方法として、“切らない美容医療”をご紹介します。
◾️ボトックス注射
ボトックス注射は、ボツリヌストキシンという毒素が主成分の注射を皮膚に注入する治療法のこと。
一時的に筋肉の動きを抑制することで、筋肉を痩せさせる働きがあります。
エラの筋肉が原因で顔が大きく見えたり面長に見えたりする場合は、ボトックス注射をすることで、フェイスラインが整い小顔効果が期待できます。
人中の長さが気になる方は、「人中短縮ボトックス」の施術を受けることで面長な印象を和らげることができるでしょう。
ボトックス注射の持続期間には個人差がありますが、半年ほどで徐々に元の状態に戻ってしまうため、継続的な効果を求める方は定期的な施術が必要です。
◾️ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射とは、加齢とともに失われる顔のボリュームを補ったり、顔のパーツを整えたりする目的で皮膚にヒアルロン酸を注入する治療のことです。
ヒアルロン酸を唇や顎下、頬骨下に注入することで、顔全体のバランスやフェイスラインを整える効果が期待できます。
また、額にヒアルロン酸を注射することで横顔が立体的になり、美しく若々しい印象に。ただし、中顔面がボリュームアップしすぎてしまうと、逆に顔が長く見えてしまうこともあるので注意が必要です。
持続期間は半年~1年ほどのため、長期にわたって持続させるためには定期的に施術を受ける必要があります。
また、注入治療は比較的安全といわれますが、術後は腫れや内出血などのリスクを伴うことを覚えておきましょう。
◾️糸リフト
糸リフトとは、皮膚の中に医療用の特殊な糸を挿入し、フェイスラインのもたつきを引き上げる施術です。
下顔面やフェイスラインの皮膚のたるみが原因で顔が長く見えている場合は、糸リフトの施術を受けることでリフトアップ効果が期待でき、面長の印象を和らげることにもつながります。
皮膚の引き上げに加えて、挿入した糸が吸収される過程でコラーゲンの生成を促し、肌にハリをもたらす効果も。
ただし、こちらも持続的な効果は望めないため、定期的な施術が必要となります。
また、術後は引きつれ感や内出血、感染症などが起こる可能性もあるため、経験豊富なクリニックに相談し、施術前に確認しておきましょう。
◾️脂肪吸引
脂肪吸引とは、カニューレと呼ばれる細い管を挿入して脂肪細胞を吸引する施術です。
脂肪細胞そのものを除去するため、特定の部位の脂肪をピンポイントに減らせるというメリットがあります。
頬や顎先の脂肪によって面長が強調されている場合、脂肪吸引をすることでフェイスラインをスッキリと見せる効果が期待できるでしょう。
一方で、顔のパーツバランスを考慮せずに脂肪吸引をしてしまうと不自然な仕上がりになることもあります。そのため、施術前のカウンセリングでは、理想とする顔のバランスをしっかりと伝えるようにしましょう。
まとめ
顔が長く見える原因やその改善方法として、セルフケアや歯列矯正や輪郭形成、“切らない美容医療”をご紹介しました。
面長に見える原因にはさまざまな要因がありますが、生活習慣の改善や医療の力を借りることでコンプレックスが軽減することもあります。
今回の記事を参考に、今一度ご自身と向き合い、セルフケアや美容医療を取り入れてみてはいかがでしょうか。
※ボトックスは米アラガン社の商標ですが、本記事内では読者の皆さまに分かりやすく伝わるよう、A型ボツリヌス毒素製剤の総称としても使用しております。
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【治療の内容】
・下顎角形成術
・頬骨骨切り術/骨削り術
・オトガイ形成術
【治療期間および回数の目安】
通常1回、回復まで約6ヶ月〜1年程度
※治療期間や回復期間は個人差があります。
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・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
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【施術の内容】 ボツリヌストキシン製剤の注入
【施術期間および回数の目安】約3~4ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
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【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【施術の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【施術期間および回数の目安】約9~12ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
【費用】1本 約¥55,000~¥150,000 ※本施術は自由診療(保険適用外)です。使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【治療の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【治療期間および回数の目安】1~2回程度、治療後6ヶ月~1年程度で再治療可能 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1本 約 ¥50,000~¥100,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】脂肪吸引
【治療期間および回数の目安】部位・範囲・脂肪量によって、安全上2~3回に分けて施術を行う場合あり。詳細は各クリニックへご確認ください。
【費用相場】1回約¥200,000~¥500,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】痛み、浮腫み、内出血、色素沈着など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。