韓国レーザー皮膚科学会に5,000人超の医師が集結——Medytoxが「エネルギーデバイスと組み合わせるボトックス」を前面に。2026年の韓国美容医療はこの方向へ

韓国レーザー皮膚科学会に5,000人超の医師が集結——Medytoxが「エネルギーデバイスと組み合わせるボトックス」を前面に。2026年の韓国美容医療はこの方向へ

📌 この記事をざっくりまとめると……

  • 2026年5月6日、ソウルCOEX(大型展示施設)で「第52回韓国レーザー皮膚科学会春季国際学術大会」が開催。国内外から5,000人超の医師が参加した
  • 韓国の大手ボトックスメーカーMedytox(メデトックス)が最大展示ブースを設置。「Coretox(コアトックス)」と「Innotox(イノトックス)」という2製品を前面に展示
  • 注目は「HIFUやRFなどのエネルギーデバイスと組み合わせることができるボトックス」というコンセプト——「1回の来院で複数の効果を得る」という複合治療が2026年の韓国美容医療の主流になりつつある

「ボトックスとHIFUを同じ日に一緒にできる?」——これはつい数年前まで、多くの医師が慎重になる組み合わせだった。

しかし2026年の韓国では、「一緒にできる製剤」を前提とした新しいボトックスが学術会議で大きな注目を集めている。

韓国レーザー皮膚科学会とは

💡 韓国レーザー皮膚科学会(KSLS)とは?
正式名称は「Korean Society for Laser Medicine and Surgery(韓国レーザー医学・外科学会)」。レーザー・エネルギーデバイス(機器による施術)を中心とした皮膚科・美容医療の学術団体で、年2回の国際学術大会を開催している。

韓国の美容医療は世界に先行することが多く、この学会で発表された技術やプロトコル(施術の手順・設計)は1〜2年後に日本を含む世界に広まることが多い。

Medytoxが展示した2製品——何が新しいのか

Medytox(メデトックス)が展示した主要2製品

  • Coretox(コアトックス):150kDa(キロダルトン:分子の重さを表す単位)という純粋なボツリヌストキシン成分のみで構成された製剤。一般的なボトックスより「余分なタンパク質が少ない」設計で、繰り返し使っても効きにくくなる「免疫反応」が起きにくいとされている
  • Innotox(イノトックス):動物由来の成分を一切使わない液体型ボツリヌストキシン製剤。粉末を水で溶かす手間が不要で、「エネルギーデバイスとの組み合わせ施術に適した製剤」として展示された

「ボトックス×デバイス複合治療」とは何か

今回の展示で最も注目されたのが「Innotoxはエネルギーデバイスとの組み合わせに適している」というメッセージだ。

HIFUとは、High-Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)の略で、皮膚の深層に超音波を集中させて熱凝固を起こし、リフトアップ効果を引き出す施術だ。シュリンク・ウルセラ等の機器が知られている。RFとは Radio Frequency(高周波)の略で、電磁波を使って皮膚を内側から温め、コラーゲン産生を促す施術だ。

💡 なぜ「ボトックス×HIFU」の組み合わせが注目されているのか
HIFUやRFは熱を使った施術で、施術後に皮膚が一時的に敏感な状態になる。従来は「ボトックスとHIFUを同じ日に行うのは慎重にすべき」という考え方もあった。

しかし液体型・純粋成分型の新しいボツリヌストキシン製剤では、この組み合わせがより安全にできる可能性が研究されており、「1回の来院でリフトアップ+シワ取りを同時に完了する」という複合治療の実現に向けた研究が進んでいる。

5,000人超の参加が示すもの——韓国の「学ぶ文化」

今回の学術大会には5,000人超の医師が参加した。これは韓国全体の皮膚科専門医数(約2,950人)を大幅に上回る規模だ。つまり、皮膚科専門医以外の医師も多数参加していることを意味する。

「美容医療に携わる医師が、最新技術を貪欲に学ぶ文化」が根付いており、学術大会が実質的な技術アップデートの場として機能している。これが韓国美容医療が世界をリードする理由のひとつだ。

NERO編集長の視点
今回の展示から読み取れるトレンドは明確だ。2026年の韓国美容医療のキーワードは「複合治療の最適化」——ボトックス・フィラー・HIFU・RFを組み合わせて「1回の来院で最大の効果を出す」プロトコルへの追求だ。

日本でも「ボトックスとHIFUを同日に受けたい」という患者からの相談が増えているが、どの製剤を使うかによって可否が変わる。

「ボトックスとデバイスの組み合わせを提案してもらえますか?」と担当医師に相談することが、より効率的な美容医療への入口になる。ただしどの組み合わせが自分に合っているかは、必ず医師の判断を仰いでほしい。

まとめ

  • 韓国レーザー皮膚科学会春季大会(2026年5月6日)に5,000人超の医師が参加
  • Medytoxが最大ブースでCoretox(純粋成分型)とInnotox(液体型・デバイス組み合わせ対応)を展示
  • ボトックス×HIFU・RFの複合治療」が2026年の韓国美容医療の主要トレンドに
  • 日本への波及は1〜2年以内と予測——「複合治療の提案が受けられるか」がクリニック選びの新基準になりうる

よくある質問

Medytoxとは何ですか?日本でも使われていますか?
Medytox(メデトックス)は韓国の大手バイオ医薬品企業で、ボツリヌストキシン(ボトックスの成分)製剤の開発・製造を行っています。Innotoxは日本でも一部クリニックで使用されていますが、日本国内での正式承認状況は製品によって異なります。使用前に「この製品は日本で承認されていますか?」と確認することをおすすめします。
HIFUとRFの違いは何ですか?
HIFU(高密度焦点式超音波)は超音波を皮膚の深い層(SMAS筋膜層:顔を支える筋膜)に集中させて熱凝固を起こし、引き締め・リフトアップ効果を出す施術です。RF(高周波)は電磁波を使って皮膚を内側から温め、コラーゲン産生を促します。HIFUは「ピンポイントで深く」、RFは「広く均一に」というイメージで、目的や部位によって使い分けられます。
ボトックスとHIFUを同じ日に受けても大丈夫ですか?
使用するボツリヌストキシン製剤の種類・HIFUのパワー設定・施術部位などによって異なります。一般的には「同日施術の場合は順番と部位に注意が必要」とされており、担当医師が個別に判断します。「同日に複合治療を受けたい」という希望は事前のカウンセリングで必ず相談し、医師の判断に従ってください。

安達 健一 NERO DOCTOR/BEAUTY 編集長

この記事は、米国看護師(RN)・MBA保有のNERO編集長・安達健一が、世界の一次医療データをもとに監修しています。「感情ではなく理解で選べる美容医療」を届けるため、広告主からの影響を受けない独立した編集方針を貫いています。


出典
Seoul Economic Daily「Medytox Showcases Aesthetic Medical Portfolio at Korean Dermatology Conference」2026年5月6日

NERO 安達健一