「どうせ仕事を休むなら、豊胸と脂肪吸引を一緒にやってしまいたい」
「ダウンタイムを一回で済ませた方が効率よくない?」
美容外科を検討するとき、こういう発想は自然だ。
NEROにも「まとめてやっていいですか」という相談はよく届く。
しかし、その合理性には数字がついてくる。
2025年に発表された後方視的研究(Aesthetic Plastic Surgery誌・PMID 41145863)では、
670名の美容外科患者を分析した結果、
複合手術群は単独手術群より合併症率が有意に高かった(p<0.001)。
しかも、組み合わせる術式によって、そのリスクは大きく変わった。
「まとめて受けることのリスク」を数字で理解することが、
術式選択の設計において最初に必要なことだ。
- ✦「まとめて受ける」と合併症がおよそ2倍になる──670名のデータ
- ✦腹部形成術+脂肪吸引の組み合わせで合併症リスクが有意に上昇(p=0.002)
- ✦リスクが上がる4つの「自分に当てはまるかチェック」
- ✦術前カウンセリングで必ず聞いておくべき3つのこと
この研究の概要──
670名・複合手術の実態を分析
数字が示すリスク──
「何と組み合わせるか」で大きく変わる
✦
(p<0.001)。研究全体の合併症率は7.9%と報告されている。
✦
⚠️
この組み合わせで合併症リスクの上昇が示された(p=0.002)。
※個別のオッズ比等の数値は論文本文での確認が必要です
特に腹部形成術に脂肪吸引を組み合わせた症例では、
合併症リスクの上昇が統計的に有意であった(p=0.002)と報告されている。
個別のオッズ比等の数値は論文本文での確認が必要だが、
「組み合わせの種類がリスクに影響する」という方向性は示されている。
「全ての複合手術がリスク」ではなく、「何と組み合わせるか」によってリスクの大きさが変わるという点だ。
ただしこの結果は後方視的研究であり、患者選択・術者の技術・施設の整備状況という交絡因子がある。
リスクを高める4つの患者側因子
今回の研究では、複合手術の有無に加え、
患者側の因子も合併症リスクと関連していることが示された。
①
加齢とともに回復力・血管反応・免疫機能が低下する傾向がある
②
脂肪組織が多いと血流が届きにくく、創傷治癒が遅れやすいとされる
③
手術時間が長くなるほど全身への負荷が増す
④
本研究はこれらのリスク因子を評価しているが、各因子の具体的な倍率は論文本文での確認が必要だ
まとめ
- ✦670名の後方視的研究(2025年・Aesthetic Plast Surg・PMID 41145863)で、複合手術群は単独手術群より合併症率が有意に高かった(p<0.001)。最多の組み合わせは腹部形成術+脂肪吸引(15.4%)。
- ✦腹部形成術+脂肪吸引、腹部形成術+乳房手術の組み合わせでリスク上昇が目立った。個別のオッズ比等の数値は論文本文での確認が必要だが、「組み合わせの種類でリスクが変わる」という方向性は示されている。
- ✦リスクと関連する患者因子として、高齢・高BMI・麻酔時間の延長・既往疾患等が挙げられる。自分がどのリスク因子を持つかを担当医師と確認することが重要だ(各因子の具体的倍率は論文本文要確認)。
- ✦「まとめる=危険」ではなく「何をまとめるか・患者はどんな状態か」によってリスクが変わる。術者と「なぜこの組み合わせか・リスクはどう評価したか」を詰めることが、安全な手術設計の起点になる。
よくある質問(FAQ)
出典・参考文献
- Al-Qarni M, et al. "Safety and Outcomes of Combined Aesthetic Surgical Procedures: A Retrospective Study of Risk Factors, Complication Rates, and Outcomes." Aesthetic Plast Surg. 2026 Feb;50(3):1190-1198. Epub 2025 Oct 27. PMID: 41145863. doi:10.1007/s00266-025-05348-z. Springer Nature


