刺青とタトゥーはどっちが痛い?痛みが苦手ならアートメイクはできない?

刺青とタトゥーはどっちが痛い?痛みが苦手ならアートメイクはできない?

ファッションやメイクをもっと楽しみたいと、「刺青やタトゥーに憧れがある」「アートメイクが気になっている」という方は少なくないはず。しかしどちらも、気になるのは施術の際の“痛み”ではないでしょうか。そこでこの記事は、刺繍とタトゥーはどっちが痛いのか、またアートメイクとの違いについて解説。痛みを理解し、イメージができていれば施術への一歩を踏み出せるはず。ぜひ今後の美容計画にお役立てください。

1.刺青とタトゥー、どっちが痛い?

出典:photoAC

針で皮膚を傷つけ、色を入れてデザインを描く刺青・タトゥー。どちらも施術内容としては同じですが、意味や痛みに違いはあるのでしょうか。まずは、刺繍とタトゥーの基本知識や、痛みの特徴を見ていきましょう。

■そもそも刺青とタトゥーの違いとは?

刺青とタトゥーには、実は明確な違いはありません。しかし日本らしい絵柄や文字で、いわゆる和彫りを連想するものを「刺青」、洋風でファッション性が強く、カジュアルなものを「タトゥー」と呼ぶ傾向があります。ほかにも、針を入れる深さが深いと刺青、浅いとタトゥーと使い分ける場合も。ただし、針の深さはいずれも“〇mmまで”といった規定はなく、イメージによって呼び方が変えられている、というほうが正しいかもしれません。

■刺青やタトゥーを入れるときってどんな痛みを感じやすいの?

一般的に、刺青もタトゥーもタトゥーマシンと呼ばれる機械を使用します。タトゥーマシンは高速で針を上下させ、皮膚に色をつけるというものです。彫り方にはデザインのラインを彫る「筋彫り」と、色を塗りつぶす「ぼかし」があり、痛いといわれるのは主に「筋彫り」。痛さを例えるなら、筋彫りはペンなどでカリカリ削られる痛み、ぼかしは面の広い針でザリザリなぞられるような痛みです。しかし痛みには個人差があり、タトゥーを入れる部位やマシンを動かすスピード、その日の体調などによっても左右されます。

■タトゥーの痛みを感じやすい場所とは?

私たちの体は、神経を通して痛みを感じるようにできています。皮膚が薄い部位や脂肪が少ない部位、皮膚と骨が近い部位など、針の刺激が神経に伝わりやすい部位がとくに痛みを感じやすい場所です。タトゥーを入れる際は、次のような部位がよく痛いといわれています。

・頭や首まわり……神経が集中しており、皮膚が薄いため痛みを感じやすい。
・胸や背中・お腹……脂肪のつき方で差はあるが、とくに肋骨まわりは痛みを感じやすい。
・膝やスネ、足首……皮膚が薄く、すぐ下に骨があるため痛みを感じやすい。

では、刺青やタトゥーで痛みを感じにくい場所はどこかというと、腕や肩の外側や、ふくらはぎの側面などになります。これらの部位が痛みを感じにくいのは、神経から離れていることが影響しているようです。

2.タトゥーとアートメイクでは何が違う?

「メイク崩れに悩まなくても良い」と人気の眉や唇のアートメイク。針で皮膚に色をつける点では刺青やタトゥーと同じですが、明確な違いをご存知でしょうか。ここでは刺青・タトゥーとアートメイクの違いを理解していきましょう。

■針を刺す深さが違う

タトゥーとアートメイクは、針を刺す深さが異なります。皮膚は表皮・真皮・皮下組織で成り立っていますが、アートメイクは1番表面にある表皮に、タトゥーは表皮よりも深い真皮に着色する施術です。また、アートメイクは2~3回に分けて、自然な色をつけていきます。しかし、タトゥーは1回の施術ではっきりした色をつけるなど、それぞれ方法や施術回数も異なるのが特徴です。

■持続性が違う

表皮に着色するアートメイクは、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)によって徐々に色が薄くなります。一般的に1~3年で薄くなるといわれていますが、肌状態によって個人差があります。一方で、真皮に着色するタトゥーは半永久的に持続するのが特徴。真皮にはターンオーバーの機能がなく、色素が皮膚内部に留まり続けることが理由です。

■施術者が違う

アートメイクは医療行為になるため、医師や医師の指導を受けた看護師が施術します。そのため決められた医療機関でしか施術を受けることができません。しかしタトゥーは、明確な資格がなくても施術できます。医療機関でないサロンでアートメイクができるところもありますが、医師が在籍していなければ違法です。衛生面や感染症リスクの不安もあるため、アートメイクを行う際は必ず医療機関かどうか確認しておきましょう。

3.アートメイクの痛みはどのくらい?

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刺青・タトゥーとアートメイクでは、針を入れる深さが異なると解説しました。ではアートメイクの痛みは、一体どの程度なのでしょうか。ここではアートメイクを施す一般的な部位「眉・アイライン・唇」の痛みについてそれぞれ解説していきます。

■眉のアートメイク

眉のアートメイクは、ほかの部位に比べて痛みが少ないとされています。眉毛を抜くときのチクチクとした痛みとされており、日頃から眉毛のケアをしている方なら慣れている痛みのはず。施術後は一時的な赤みが出ることがありますが、腫れや痛みが残ることはほとんどありません。

■アイラインのアートメイク

アイラインのアートメイクは、まぶたのキワに沿って着色します。しかし目のまわりの皮膚は薄いため、ほかの部位に比べて痛みを感じやすいでしょう。また、施術後は腫れやすい部位です。大事な予定を控えている方は、1週間以上余裕を持って施術を受けましょう。

■唇のアートメイク

唇も皮膚が薄いため痛みを感じやすい部位です。乾燥していると麻酔が効きづらくなるため、施術1週間前からしっかり保湿ケアをすることが痛みを感じさせないポイント。また、施術後は一時的に腫れたり、1週間程度皮むけを起こしたりする可能性があります。刺激を与えないためにも、施術後2~3日は食事の際に熱いもの、からいものは控えましょう。

4.アートメイクの痛みは麻酔で軽減できる!

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アートメイクは基本的に、経皮麻酔をして施術します。経皮麻酔はクリームを施術部位に塗布するもので、完全に感覚がなくなるわけではありませんが、痛みを抑えることが可能です。クリニックによっては、施術部位にあわせてオプションで笑気ガスや麻酔注射を希望できるところも。痛みが苦手という方は、麻酔の選択肢が多いクリニックや、経皮麻酔の時間を長くとったり、量を増やしたりと、柔軟に対応してくれるクリニックを選ぶのがポイントです。アートメイクを受ける前に、カウンセリングが丁寧で、痛みへの配慮があるクリニックかどうか確認しておきましょう。
また、痛みの感じやすさは施術当日の体調によっても左右されます。睡眠不足や生理、二日酔いといったコンディションが整っていない状態は痛みを増長させてしまう可能性も。施術前は健康的な生活を意識し、もし当日不調が続くようであれば医師に相談しましょう。

■まとめ

「刺青とタトゥー、どっちが痛いのか」という疑問は、結論どちらも痛く、部位や個人差によって痛みの感じやすさは変わるようです。そして、刺青・タトゥーは真皮、アートメイクは表皮と、施術によって色を入れる深さが違うことが分かりました。アートメイクは原則として医療機関でしか受けられず、また複数回繰り返す必要がある施術です。痛みへの不安がある方は、麻酔の選択肢が広いクリニックや、患者の様子を見て麻酔を調整してくれるクリニックを選んでみてくださいね。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】
・アートメイク
【治療期間および回数の目安】
・2~3回程度
※治療回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・1回 約¥32,000~ ¥75,000
【リスク・副作用等】
痛み、腫れ、赤み、内出血、炎症、色素沈着、色素不定着、色素の変性、麻酔によるトラブルなど
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-ケロイド体質の場合
-施術部位に感染や皮膚炎症が起きている場合
-妊娠中・妊娠の可能性がある場合
-施術部位に高濃度ビタミンA(レチノールなど)配合の基礎化粧品の使用している場合
-体調がすぐれない場合や服用中の薬がある場合
-施術を希望する箇所に金属糸やプロテーゼが入っている場合
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・国内で薬事承認されている治療以外は、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

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