フェムケア治療で更年期の悩みは軽くなる?症状別に治療法を紹介

フェムケア治療で更年期の悩みは軽くなる?症状別に治療法を紹介

フェムケア治療で更年期症状を改善する方法を解説します。
そもそも更年期とはいつ頃を指すのか、おもな更年期の症状とあわせて紹介。フェムケアに特化した美容医療のなかから、デリケートゾーンの悩み・ほてり・疲労感など、症状ごとに適した治療法をまとめました。
フェムケア治療の知識を身につければ、更年期への不安・悩みが和らぐはず。
更年期症状にお悩みの方も、まだ更年期を迎えていない方も、ぜひ最後までお読みください。

1.更年期の基礎知識

出典:photoAC

まずは、更年期の仕組みやおもな症状をご説明します。

■更年期はいつ?

更年期とは、閉経前後の各5年、合計10年間を指します。更年期は誰にでも起こり得るものです。
女性の場合、40代後半から自覚する人が増える傾向にあり、50代前半では半数以上の人が更年期だと確信しています。
月経のサイクルの揺らぎや心身の不調が続くことで、更年期を迎えたことを認識し始めるようです。

■更年期の症状はなぜ起きる?

更年期症状は、閉経に伴い女性ホルモンの”エストロゲン”が激減することで起きます。
また、その人の気質・体質・ライフスタイルも影響を及ぼすとされています。
例えばフルタイム勤務の女性は、専業主婦やパートタイム勤務の女性に比べて自分の状態を自覚しづらい傾向にあるようです。
これはあくまで忙しさゆえに更年期症状を認識しづらいというだけであって“フルタイム勤務の女性=更年期症状が少ない”というわけではありません。

■更年期の症状は?

更年期の症状や程度は人それぞれ。具体的な症状は以下のとおりです。

【更年期の症状の具体例】

  • 体調不良
  • 落ち込む
  • 眠れない
  • 疲れが取れない
  • ほてり
  • 尿漏れ
  • トイレが近い
  • 性交痛
  • デリケートゾーンの臭い
  • デリケートゾーンのかゆみ
  • 膣の乾燥
  • 膣のゆるみ

陰部の臭い・かゆみ、尿漏れなど、デリケートゾーンの悩みに関しては、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)という総称もあります。
更年期を迎えた女性の約2割が、生活に支障が出るレベルの症状に悩まされているようです。

2.フェムケアを味方に!更年期は健康状態を見直すチャンス

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女性の皆さんに知っていただきたいのは、フェムケアに特化した美容医療の力を借りれば、更年期の過ごし方を変えられるということ。

フェムケアとは“月経や更年期など、女性特有の健康問題に対するケア”のことです。
“デリケートゾーンのケア”や“陰部をお手入れするための製品・サービス”を指す場合もあります。
似た言葉に“フェムテック”がありますが、こちらはAIなどのテクノロジーを用いて女性の健康問題を解決しようとする技術・製品を指します。

40~50代の女性向けのサプリメントや、プライベートゾーンの汚れや臭いに働きかけるためのアイテムなど、さまざまなフェムケア商品がありますが、今回注目するのは美容医療の分野です。

更年期を迎えた女性のなかには、症状を自覚していても、とりあえず様子を見てやり過ごす方や、クリニックに相談するほどではないかも……と、受診を先延ばしにしてしまう方が多いようです。
我慢せず、「今までの健康状態とはなにかが違う」と変化を感じた時点で、気軽に医療機関に相談しましょう。

3.フェムケアで更年期対策!ホルモン補充療法

ここからは具体的なフェムケア治療と、その治療がどのような更年期症状に効果的かを解説します。
まずはホルモン補充療法についてです。

■ホルモン補充療法はどのような治療?

ホルモン補充療法は、老化に伴い自然に低下するエストロゲン(卵胞ホルモン)を外部から補い、更年期症状を緩和する治療法です。
内服薬や外用薬を用いて、体の内と外から健康・若さ・美しさにアプローチ。更年期の症状が出てから処方されるだけでなく、更年期障害が現れる前に予防治療としてアメリカなど世界各国で取り入れられています。

■ホルモン補充療法の効果は?

ホルモン補充療法は、以下の更年期症状に効果的です。

【ホルモン補充療法の効果】

  • ほてり、発汗の緩和
  • 激しい気分の浮き沈みを軽減
  • 骨密度の低下予防
  • 皮膚と髪の健康状態の改善
  • 循環器系の健康維持

ホルモン補充療法は、とくにほてりや発汗といった症状に効果的とされています。ほてり・発汗にお困りの方は、ホルモン補充療法で辛い状態から抜け出せるかもしれません。

4.フェムケアで更年期対策!膣ヒアルロン酸

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前述のとおり、更年期を迎えた女性の多くが、デリケートゾーンのトラブルを自覚しています。
続いては、デリケートゾーンの困りごとに有効な膣ヒアルロン酸治療を紹介します。

■膣ヒアルロン酸注射はどのような治療?

膣ヒアルロン酸注射は、膣壁に注射器でヒアルロン酸を直接注入する治療です。
膣壁にボリューム・ハリ・うるおいを与えることで、加齢でゆるんでしまった膣を縮小する効果があります。
膣ヒアルロン酸注射の特徴は、施術直後から変化が実感できる即効性です。注入したヒアルロン酸は1〜2年かけて少しずつ体内に吸収されていくため、持続性が高い治療でもあります。

■膣ヒアルロン酸注射の効果は?

膣ヒアルロン酸注射は、膣の引き締めのほかにもさまざまな効果があります。

【膣ヒアルロン酸注射のおもな効果】

  • 膣の締まりが良くなる
  • 膣ナラの改善
  • 膣壁がふっくらする
  • 膣内がうるおう
  • 性交時の痛みが軽減
  • 尿漏れの改善
  • 性交時の密着感・感度の向上

膣ヒアルロン酸注射は、短い施術時間で多様なデリケートゾーンの悩みを改善できます。

5.フェムケアで更年期対策!膣ハイフ

続いてもデリケートゾーンの悩みに効果的な治療の紹介です。

■膣ハイフはどのような治療?

膣ハイフは、機器を膣内に挿入して、超音波を膣の粘膜に当てる治療です。
発生した熱で組織に軽度のダメージを与えると、コラーゲンの生成が促進され膣にハリが生まれます。
膣ハイフの施術を行うと、骨盤内の臓器が下降しにくくなるため、尿漏れにも働きかけるとされています。

■膣ハイフの効果は?

膣ハイフの代表的な効果は以下のとおりです。

【膣ハイフのおもな効果】

  •  腟の引き締め
  • 尿漏れの改善
  • お風呂上がりのお湯漏れ防止
  • 萎縮性腟炎の予防
  • セクシャルウェルネスの向上

萎縮性膣炎とは、閉経前後に膣壁のうるおいが減少し、ただれてしまう疾患のこと。おもな症状は不正出血・かゆみ・おりものの変化などです。膣ハイフは、萎縮性膣炎の予防にも効果的とされています。

6.フェムケアで更年期対策!美容点滴

更年期を迎えた女性のなかには、倦怠感を訴える方も。
倦怠感の改善にはまずは睡眠・食事などの見直しが必要ですが、それでも解決しない場合は“美容点滴”という方法もあります。

■美容点滴はどのような治療?

美容点滴とは、栄養成分を点滴や注射で直接血管に注入する治療法です。
食生活やサプリメントではなかなか吸収しきれない栄養素も、美容点滴なら血液に直接投与するため効率的に摂取できます。
注入する成分はクリニックによって差異があるため、事前に確認しましょう。よく用いられるのは、高濃度ビタミンC・グルタチオン(白玉注射)・プラセンタなどです。

■美容点滴の効果は?

美容点滴の効果を成分ごとにご紹介します。

【高濃度ビタミンC点滴のおもな効果】

  • 疲労感の緩和
  • 免疫力向上
  • 肌荒れの改善
  • メラニン生成の抑制

【グルタチオン点滴のおもな効果】

  • 疲労回復
  • 美肌効果
  • 抗酸化作用
  • 心血管疾患の予防
  • 肝機能の改善
  • 糖尿病の予防

【プラセンタ点滴のおもな効果】

  • 疲れやだるさの緩和
  • 美肌効果
  • 肩こりや腰痛の改善
  • むくみや冷えの改善

美容点滴は、含まれる成分によって効果が異なります。ご自身の悩みにあった成分を選びましょう。

7.フェムケアで更年期対策!ペプチド療法

最後にご紹介するのは、ペプチド療法です。

■ペプチド療法はどのような治療?

ペプチドとは、アミノ酸が2つ以上つながった状態のこと。我々の生命維持に欠かせない存在ですが、加齢とともに減少してしまいます。
ペプチド療法は、注射や内服、点鼻などで外部からペプチドを補う治療法です。

■ペプチド療法の効果は?

ペプチド療法には、以下の効果が期待できます。

【ペプチド療法のおもな効果】

  • 集中力や記憶力の増加
  • 疲労回復
  • 脂肪燃焼効果
  • 薄毛の改善
  • 性欲の向上
  • 不眠症の改善

ペプチド療法は、エイジングケアに有効な治療法として、国内外で注目が高まっています。

■まとめ

更年期の症状は人それぞれですが、フェムケアの力を借りれば、症状の緩和・改善が可能です。
女性なら誰しもが迎えうる更年期。あれこれ不安を抱えるより、まずは自分の健康状態に関心を持ち、女性ホルモンのゆらぎと上手につきあっていくことが肝心です。
女性ホルモンの減少による影響をネガティブに捉えすぎず“更年期=健康スキルを見直すチャンス”と定め、自分らしくエイジングしていきましょう。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
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