美容医療の中でもとくに人気が高いヒアルロン酸注入。日本ではポピュラーな施術の1つですが、海外でも人気なのでしょうか?今回は、ヒアルロン酸施術について、日本と海外の違いに注目。鎖骨や肘など、日本ではまだあまり普及していないマニアックな注入部位もご紹介します。ヒアルロン酸注入が好きな方はぜひ今後の美容計画の参考にしてみてください。
INDEX
1.日本で人気のヒアルロン酸注入、海外トレンドは?
多くの美容クリニックで行われているヒアルロン酸注入は、美容医療デビューとして選ぶ人も多い人気メニューの1つ。手軽でリーズナブル、痛みやダウンタイムが少ないなど、メリットの多い施術としても知られています。
ヒアルロン酸注入ってどんな施術?
ヒアルロン酸は、体内のいたるところにもとから存在している成分。優れた保水力を持っており、肌のうるおいや弾力、柔軟性を維持するために欠かせないものの1つです。しかし、ヒアルロン酸は20代を境に年々減っていき、60代ではなんと赤ちゃんの頃の半分以下に……。その結果、シワやたるみといったさまざまなエイジングサインを引き起こしやすくなるのです。
ヒアルロン酸注入が人気なのは、シワやたるみなどの改善、輪郭形成を注射一本で叶えられるから。メスを使わない“プチ整形”として、美容医療初心者の方でも気軽にチャレンジしやすいようです。
ヒアルロン酸注入には、次のようなメリットがあります。
- 施術時間がわずか10~15分程度と短い
- 施術直後からすぐに効果が表れる
- ダウンタイムや副作用が起こりにくい
- メスを使わないため傷痕が残りにくい
- アレルギー反応が起こりにくい
最近では、その手軽さや試しやすい価格帯を理由に、美容院やエステに通うような感覚でヒアルロン酸注入を受ける方も増えているのだとか。しかし一方で、担当医師の考え方やスキルが大きく効果に影響する施術でもあります。クリニックを決める際には、症例実績の豊富さなどもチェックしてみてください。
最新トレンドは?海外でのヒアルロン酸施術
ヒアルロン酸注入は欧米でも人気の美容医療の1つ。ヒアルロン酸をはじめとしたフィラー(充填剤)注入の市場規模は、世界的に年々増加傾向にあります。
しかし、そのニーズは国によってさまざま。例えば、日本ではヒアルロン酸注入に対して“ナチュラルな若返り”が求められることが多く、なるべく主張を抑えたさりげない変化が好まれています。一方、アメリカでは「やるからにはとことん変わりたい」というニーズが多く、大胆な変化が喜ばれる傾向に。もともと二重や高い鼻の人が多いこともあって、顔よりもヒップやバストといったボディパーツに対して施術が行われることも多いようです。これにはそれぞれの国の文化や人種の違いも影響していそうですね。
ただし、欧米の中にも美容医療に対して日本人と近い感覚を持つといわれている国があります。それは、イギリス。アジア圏以外では珍しく目元の美容整形の人気が高く、涙袋へのヒアルロン酸注入がトレンドになっているのだとか。いずれにしてもヒアルロン酸の汎用性の高さは、日本だけでなく世界中で求められているようです。
2.マニアックな部位も!ヒアルロン酸はどこに入れる?
一般的なヒアルロン酸注入部位は?
日本の美容クリニックでヒアルロン酸を注入する部位といえば、次のようなものが一般的。ヒアルロン酸を検討する際にも、こちらの部位から選ぶことが多いのではないでしょうか。
ヒアルロン酸は顔のさまざまな部位に対して、量を微調整しながら細かくアプローチすることが可能。シワやたるみの改善、輪郭調整、ボリュームアップ、リフトアップなどさまざまな目的に応じて、注入部位と注入量を決めます。
マニアックな部位も!ヒアルロン酸注入の効果とは
ヒアルロン酸は、少し意外な場所に注入されることもあります。症例とあわせて、その効果をチェックしていきましょう。
肘へのヒアルロン酸注入
肘は、体のパーツの中でもとくに年齢が出やすく、隠しにくい部分。自分では目に入りにくい部分のため、お手入れをしていないという方も多いかもしれません。
肘のお悩みとして多いのは、黒ずみ・かさつき・シワの3つが挙げられます。その中でも、ホームケアだけでは改善が難しいのがシワ。これは加齢による皮膚のたるみと肘の脂肪が委縮していることが原因のため、物理的にボリュームアップさせる必要があります。そこで有効なのが、肘へのヒアルロン酸注入という方法です。
症例を見てみると、その違いは一目瞭然。施術後の肘のほうは、明らかにシワが改善されていることが分かります。
注入回数は2回をすすめられる場合が多いですが、1回だけでも十分に効果が期待できます。注入量は、片肘につき1~2㏄が目安。肘は注入が難しい部位でもあるため、症例実績のあるクリニックで施術を受けると安心でしょう。
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鎖骨へのヒアルロン酸注入
デコルテへのヒアルロン酸注入は、まだ日本ではそれほど一般的ではありません。しかし一部のクリニックではすでにメニュー化されており、美容賢者たちから注目を集めつつあるようです。
鎖骨をきれいに出す方法としては、運動やダイエット、姿勢の矯正など。いずれにしても継続しなければ効果は得られにくく、簡単な方法とはいえないでしょう。その点、ヒアルロン酸注入であれば、わずか10~15分程度の施術時間ですぐに効果を出すことが可能。手軽な方法で美しいデコルテを手に入れることができます。
鎖骨がきれいに出ると、肩のラインも美しくなり、痩せ見え効果も期待できます。デコルテは目につきやすい部分ですが、ヒアルロン酸注入なら施術後の傷痕やダウンタイムも気にならないでしょう。結婚式でドレスを美しく着たい方にもおすすめの施術です。
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ジョーライン(顎先)へのヒアルロン酸注入
ジョーライン(顎先)からフェイスラインにかけてヒアルロン酸を注入し、輪郭を整える施術のことを「ジョーラインコントゥアリング」といいます。Eラインが整うことで顔全体が引き締まり、小顔に見せる効果が期待できます。
顔の下半分は上半分よりも年齢が出やすい部分。年齢を重ねるにつれて顔の下のほうへたるみが生じると、輪郭がきれいに出にくくなります。ジョーラインへのヒアルロン酸注入は、輪郭のたるみを解消し、若々しく見せる効果も。シャープな顎のラインによって、洗練された印象になります。
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手の甲へのヒアルロン酸
手の甲は年齢を重ねるとどんどん痩せていくため、年齢が出やすい部分といわれています。そのうえ、水仕事や日焼けによって乾燥が進みやすく、いつの間にか硬いカサカサとした手になってしまったという方も少なくないでしょう。
手の甲へのヒアルロン酸注入は、脂肪が減ってゴツゴツしてきた部分を自然とボリュームアップし、ふっくら見せる施術。セルフケアではなかなか難しい手のエイジングサインを改善へと導きます。
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3.マニアックな部位への注入はリスクが高い?
ヒアルロン酸注入は美容医療の中でも安全性が高い施術の1つです。しかし、稀にヒアルロン酸が血管内に侵入してしまうと、失明や血流障害、感染症を引き起こす可能性があります。
とくにリスクが高い部位とされているのは、鼻(鼻背部)・眉間・ほうれい線の3つ。顔には毛細血管や皮脂腺、動脈などが複雑に入り組んでいるため、注射針によってそれらの組織が傷ついてしまうリスクも高くなるのです。ただし、こういった重大事故は医師の経験や技術不足によって引き起こされる場合がほとんど。症例実績のあるクリニックであればそれほど心配はいらないでしょう。
しかし、イレギュラーな部位への施術となると話は別。ヒアルロン酸注入の実績は豊富な医師であっても、特殊な部位への注入は不慣れである場合もあります。症例はどのくらいあるのか、リスクについての説明をしっかりしてもらえたかなど、信頼できる医師かどうかを慎重に判断する必要があります。
4.ヒアルロン酸注入の持続力を高めるポイント
ヒアルロン酸注入には多くのメリットがありますが、効果が永久に持続するわけではありません。その持続期間はおおよそ半年から2年程度とされており、注入されたヒアルロン酸はゆっくりと時間をかけて体内へ吸収され、少なくなっていきます。
ヒアルロン酸注入の効果を長く持たせるためには、次のような方法があります。
- 症例実績の豊富なクリニックを選ぶ
- ヒアルロン酸治療を繰り返し受ける
- 規則正しい生活リズムを心がける
ヒアルロン酸を長持ちさせるには、それぞれの注入部位に合う性質のヒアルロン酸を選ぶことが大切。また品質の良いものほど長く持つので、安い製剤を仕入れ、安価で提供しているクリニックは避けたほうが良いでしょう。
そして、ヒアルロン酸は初回の注入時が最も吸収が早いといわれています。繰り返し治療を受けることでだんだんと吸収が遅くなり、長持ちするようになるはずです。
また、生活リズムが乱れると体内でヒアルロン酸の消費量が増え、注入したヒアルロン酸もどんどん吸収されてしまいます。そのため、規則正しい生活を心がけましょう。
まとめ
日本だけでなく、海外でも人気の美容医療として知られるヒアルロン酸注入。多くのクリニックで見かけるのは目元や額、顎などのオーソドックスな部位ですが、中には肘や手の甲などのマニアックな部位で施術を提供しているところもあるようです。すでに一般的な部位への注入は経験済みという方は、ぜひマニアックなヒアルロン酸の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?もしかしたら長年の悩みもヒアルロン酸が改善へと導いてくれるかも。気になる方は、ぜひ信頼できる美容クリニックへ相談してみてください。
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