フォトフェイシャルを10年後の肌のために!継続するメリット・デメリット

フォトフェイシャルを10年後の肌のために!継続するメリット・デメリット

フォトフェイシャルは、光(IPL)を利用した美肌治療で、美容皮膚科の中でもメジャーな治療の1つです。光治療機器は20年以上の長い歴史を持っており、一定のその効果が認められています。「フォトフェイシャルは効果ない?」「続けた場合の10年後のメリットとデメリットリスクは?」と気になっている方に向けて、フォトフェイシャル(IPL治療)を継続した場合の効果やリスクについて解説します。

1.フォトフェイシャルとは?

出典:photoAC

フォトフェイシャルの名称は、本来はルミナス・ビージャパン株式会社の商標登録です。一般的な治療名としては、光治療やフォト治療、IPL治療と呼ばれます。特殊な光をカメラのフラッシュのように瞬間的に肌に照射して、美肌に導く治療です。光の熱が表皮層や真皮層に作用することで、シミやそばかす、赤ら顔、毛穴の開き、小ジワなど、複合的な肌悩みにアプローチします。

■フォトフェイシャルの種類

IPLを用いる光治療機器には、さまざまなものがあります。クリニックによって導入機器が異なる点に注意しましょう。それぞれ照射する光の波長やその割合、パルス幅、冷却方法などが異なるため、機器ごとの特徴を知ったうえで選ぶのもおすすめです。代表的な光治療機器を紹介します。

機器名 メーカー 特徴
ルメッカ INVASIX社(イスラエル) 独自設計により高出力が可能な機器。アプローチが難しいとされるシミにも効果を示し、短期間でのシミ改善が期待できる。
M22 ルミナス社(アメリカ) IPL機器の中でも知名度が高い。肌悩みに合わせて、最大8種類のフィルターを選択可能。OPTという照射方法により、火傷のリスクを抑えている。
ステラM22 ルミナス社(アメリカ) M22のアップデート機種。最大9種類のフィルターを搭載し肌悩みに働きかける。照射面積を変更できるため、ピンポイントな照射も可能。
セレックV Jeisys Medical社(韓国) 9種類のハンドピースフィルターがありさまざまな肌悩みにアプローチ。表皮温度モニターでライトガイドの温度をモニタリングするため、火傷のリスクが抑えられる。
ライムライト キュテラ社(アメリカ) 日本人向けに開発されたIPL機器。日本人の肌色に合わせて波長をコントロールできるため、濃いシミだけでなく薄いシミにも効率的な治療を可能にする

 

なお、多くの美容サロンでも同じような名称の施術が行われていますが、医療機関でなければ、上記のような高出力の光治療機器は使用できません。効果やリスクも異なるため、よく見極めて選びましょう。

■フォトフェイシャルとシミ取りレーザーの違い

フォトフェイシャル(IPL治療)とレーザー治療は、どちらも光エネルギーを肌に照射して作用させる治療であり、原理は同じです。しかし、照射する光の波長とパルス幅(照射時間)の2点に、大きな違いがあります。下記に特徴の違いをまとめました。

波長 パルス幅 主な特徴
フォトフェイシャル・光(IPL)治療 幅広い波長の光を照射する。 長い 広くマイルドに作用する。顔全体の色調や細かいシミ、くすみなどを改善。痛みも小さいが、肌悩みによっては複数回の治療が必要。
レーザー治療 特定の1つの波長を照射する。 (ルビーレーザー…694nm、YAGレーザー…1064nmなど) 短い 深くかつ強く作用する。ピンポイントで深い層のターゲット(シミ・赤みなど)を狙って照射可能。強い威力がある反面、一般的にダウンタイムが生じる。

2.フォトフェイシャルを継続した場合の10年後の肌へのメリットは?

出典:photoAC

フォトフェイシャル(IPL治療)を定期的に続けた場合、10年後の肌を美しく保つ効果が期待できます。なぜならフォトフェイシャル(IPL治療)は、1回の治療で効果を出すというより、5回、10回と回数を重ねることにより効果が蓄積されるためです。継続してフォトフェイシャルを受けて、50代以上になっても美しい肌を保っている方もいます。

フォトフェイシャル(IPL治療)によって期待できる効果を具体的に解説しましょう。

■ハリを保ち小ジワを予防する

小ジワを予防するには、肌のハリを保つことが重要です。フォトフェイシャル(IPL治療)は、肌のハリやうるおいを保つ効果が期待できます。光が真皮層にある線維芽細胞を刺激し、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどの生成を促すためです。その結果、フォトフェイシャル(IPL治療)を続けることで、10年後もハリ・ツヤを保ち、引き締まった小ジワの目立たない肌を目指せます。

■肌の色ムラを改善する

フォトフェイシャル(IPL治療)の光は、赤ら顔の原因となる赤い色素(ヘモグロビン)に吸収され、ダメージを与えます。また毛細血管も収縮させるため、肌の赤みや色ムラ改善に効果的です。赤く残ったニキビ痕を目立たなくする効果も期待できます。フォトフェイシャル(IPL治療)を継続すれば、10年後には、今よりもトーンが整い美しい肌になる可能性があるでしょう。

■シミ改善・将来的なシミを予防する

フォトフェイシャル(IPL治療)は、黒い色素であるメラニンにダメージを与えます。既にできてしまったシミ・そばかすだけでなく、加齢によって気になりやすい黒ずみ・くすみの改善にも効果的です。また、将来的に出てくる隠れジミを排除する効果も期待できます。濃いシミがある場合は、シミ取りレーザーを併用することで、10年後もシミの気にならない透明感のある肌を保てるでしょう。

■ターンオーバーを整え、肌トラブルを防ぐ

肌のターンオーバーとは、新しい細胞が作られ肌が生まれ変わる周期のことです。ターンオーバーは加齢に伴って乱れやすくなり、くすみやシミなど多くの肌トラブルにつながります。フォトフェイシャル(IPL治療)は、適度な熱ダメージによってターンオーバーを促進する点がメリットです。ターンオーバーを考慮して定期的にフォトフェイシャル(IPL治療)を受けることで、10年後も肌トラブルを起こしにくい健やかな肌を目指せます。

3.フォトフェイシャルを続けると10年後の肌にデメリットはある?

出典:photoAC

フォトフェイシャル(IPL治療)を続けて受けた場合の危険性が気になる方も多いでしょう。フォトフェイシャル(IPL治療)を継続した場合、10年後の肌に悪いことはあるのでしょうか?注意点を解説します。

■肝斑がある場合は悪化のリスクに注意

肝斑は、頬や鼻の下などにできる左右対称のシミのことです。輪郭がはっきりせず、もやっとしている特徴があります。肝斑の悪化を防ぐには、摩擦や刺激を避けることが基本です。そのため、肝斑にフォトフェイシャル(IPL治療)を当てることは推奨されていません。

フォトフェイシャル(IPL治療)を長期間受けていると、途中で肝斑が現れることがあるかもしれません。肝斑が現れたら、今後の治療方針に関して一度医師に相談しましょう。フォトフェイシャル(IPL治療)を一旦やめたほうがいい場合があります。

■まれに火傷のリスクがある

フォトフェイシャル(IPL治療)は肌に熱を与える治療のため、火傷のリスクをゼロにすることはできません。出力が強かったりメラニンへの反応が強く出てしまったりすると、火傷を起こす可能性があるでしょう。信頼できる知識・技術を持ったクリニックで治療を受けることはもちろんですが、治療を受けて肌に異常を感じたときは、すぐに伝えることが大切です。

■フォトフェイシャルをやりすぎるとビニール肌に

フォトフェイシャル(IPL治療)を頻回に受けることで、肌のバリア機能が低下したビニール肌になるリスクがあります。ビニール肌とは、角質層が薄くなった状態の肌のことです。一見ツヤのある肌に見えることがありますが、実際はハリ・うるおいがなく、乾燥や肌トラブルを起こしやすい状態になります。

4.フォトフェイシャルで10年後も美肌を保つための治療方法

不適切にフォトフェイシャル(IPL治療)を続けて、逆に老ける要因となってしまっては意味がありません。フォトフェイシャル(IPL治療)を継続して10年後も美肌を保つためには、治療の頻度や肌の経過、アフターケアに気をつけましょう。とくに心掛けたいポイントは、下記のとおりです。

  • 始めは、約4週間隔で5回程度の治療を受けると効果を実感しやすい。
  • メンテナンスとしてフォトフェイシャルを受ける場合は、数ヶ月~年1回程度が目安。
  • 日焼けは治療後の色素沈着の原因となるため、紫外線対策を必ず行う。紫外線の強い時期は、治療を避けるのも1つの方法。

フォトフェイシャル(IPL治療)によるリスクを抑え、効果を出すためには、治療前に肌の経過や肝斑の有無などを丁寧に診察してくれる医師を選ぶことが大切です。なお、適切な治療頻度・回数は一人ひとり異なるため、詳しくは医師とご相談ください。

■まとめ

フォトフェイシャル(IPL治療)は、10年後、20年後の肌を美しく保てる美肌治療です。フォトフェイシャル(IPL治療)をやめるとすぐに肌が戻ってしまったり、老化が進んでしまったりすることはありません。しかし回数を重ねることで、徐々に肌のハリやシミ・くすみの改善、トーンアップが実感できます。自分らしく輝く肌を保つために、一人ひとりに適したペースで治療を続けていくこともご検討ください。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】
・フォトフェイシャル(IPL)
【治療期間および回数の目安】
・3~4週間に1回、3~10回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
1回 約 ¥10,000〜 ¥30,000
【リスク・副作用等】
赤み、痛み、炎症、色素沈着、浮腫、紅斑、皮膚の損傷、シミやほくろが一時的に濃くなるなど
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-日焼けをしている、もしくは日焼けをする予定のある方
-ケロイド体質の場合
-皮膚に感染や皮膚炎症が起きている場合
-妊娠中・妊娠の可能性がある場合
-過去に麻酔によるアレルギーが起きたことがある場合
-重度の基礎疾患(心臓病・腎臓病・循環器疾患・糖尿病など)がある場合
-体調がすぐれない場合や服用中の薬がある場合
-治療部位にアートメイクや刺青をしている場合
-抗血液凝固剤を服用中の方
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・フォトフェイシャルの治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・国内承認を取得している機器以外は、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

【治療の内容】
・Qスイッチルビーレーザー
【治療期間および回数の目安】
・通常1~2回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・1cm×1cmあたり 約¥10,000~ ¥30,000
※治療箇所によって個人差があります。
【リスク・副作用等】
・赤み、腫れ、痛み、痒み、熱感、熱傷、色素沈着、色素変化、水疱形成など
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-極端に日焼けをしている方、治療後日焼けする予定の方
-治療部位の皮膚に切り傷や炎症、前癌病変、悪性腫瘍などがある方
-光線過敏症の方または光感受性を増強させる薬を服用中の方
-出血性疾患を有する方
-ケロイド体質の方
-治療部位に金の糸を入れている方
-眼球付近のレーザー照射
-肝斑のある方
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・Qスイッチルビーレーザーは機器により未承認医療機器の場合があります。また同様に機器によっては、薬事承認を取得した使用目的とは異なる治療が含まれている可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医療機器はありません。

【治療の内容】
・ QスイッチNd:YAGレーザー
【治療期間および回数の目安】
・週に1回、5~6回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・1回 約¥10,000~ ¥20,000
【リスク・副作用等】
赤み、色素沈着、瘢痕形成、色素脱失など
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-極端に日焼けをしている方、治療後日焼けする予定の方
-治療部位の皮膚に切り傷や炎症、前癌病変、悪性腫瘍などがある方
-光線過敏症の方または光感受性を増強させる薬を服用中の方
-出血性疾患を有する方
-ケロイド体質の方
-治療部位に金の糸を入れている方
-眼球付近のレーザー照射
-肝斑のある方
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・ QスイッチNd:YAGレーザーは機器により未承認医療機器の場合があります。また同様に機器によっては、薬事承認を取得した使用目的とは異なる治療が含まれている可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医療機器はありません。

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