「美人が口を揃えて言う、「どんな治療よりまず日焼け止め」」その理由は?塗らないとどうなる?日焼け止めの正しい塗り方徹底解説

「美人が口を揃えて言う、「どんな治療よりまず日焼け止め」」その理由は?塗らないとどうなる?日焼け止めの正しい塗り方徹底解説

日焼け止めは、紫外線から肌を守ってくれるものです。日頃から肌管理を心掛けている人は、スキンケアと同じように、紫外線対策を最重視しています。美肌を目指すなら、日焼け止めは必ず使用しなければなりません。この記事では、日焼け止めの重要性や正しい塗り方について、解説します。

塗らないとどうなるか、光老化の事実が一目でわかるびっくり写真をチェック。

美肌を目指すために日焼け止めがマストな理由は、紫外線によって肌に「光老化」が起こるためです。
光老化とは、日光が長期間当たることによって引き起こされる、肌のたるみ、しわ、シミなどの老化現象のこと
まずは、こちらの画像をご覧ください。

こちら、加工ではありません。
この画像は、皮膚の研究を行っている皮膚科医、米シカゴ、ノースウェスタン大学のジェニファー.R.S.ゴードン氏とジャクイーン.C.ブレイバ氏が、太陽光がもたらす皮膚の変化を研究するため、モニタリングしていた男性のものです。(参考:医学誌)

この男性は28年間、トラックの運転手として働いていたそうで、アメリカで左ハンドル車を運転していた彼は、長時間にわたり左側窓から差し込む太陽光に晒されていた結果顔の左側の方が突出して老化が進んでしまったのだそう。まずはビジュアルで理解できたでしょうか?これが、「光老化」です。

光老化は、加齢によって自然に起こる老化に上乗せする形で起こります。加齢による老化とは違い、紫外線に当たった時間や強さに比例して現れるのが特徴です。そのため、肌の老化現象を最小限に抑えるためには、紫外線対策が欠かせません。

光老化を起こす紫外線には、主にUVAとUVBがあります。
それぞれの違いは以下の通りです。

UVA 肌の深い層(真皮)まで入り込む紫外線。しわ、たるみ、皮膚がんなど光老化の原因となる。UVBよりも大量に日光に含まれ、窓ガラスも通過する。
UVB 肌の浅い層(表皮)まで届く紫外線。肌に赤い炎症を起こす。メラニンを増加させ、シミ・そばかすといった色素沈着を引き起こす。

UVAより波長の短いUVBの方が、肌へ与える影響が強いといわれています。しかし、UVAは照射量が多く、真皮にまで影響が届くため、光老化を防ぐためにはどちらもしっかり防ぐことが大切です。

あなたはどのタイプ?「日に焼けると①赤くなる②赤くなって黒くなる③黒くなる」

日焼けには、赤くなる日焼けの「サンバーン(sunburn)」と、黒っぽくなる日焼けの「サンタン(suntan)」という2種類があります。

❶サンバーン
簡単に言うと紫外線による肌の火傷です。紫外線に当たってから8~24時間をピークに現れます。
ひどいときは、水泡やただれが起こる場合もあります。

❷サンタン
メラニンが増加することで色素沈着が起きた状態です。紫外線に当たって数日後から現れます。

サンバーンやサンタンといった紫外線による影響は、一人ひとりの肌タイプによって現れやすさが異なります。国際的に肌タイプを6タイプに分類されていますが、そのうち多くの日本人に当てはまるのは、下記の3タイプです。

肌タイプ 紫外線による影響
すぐに赤くなり、ほぼ黒くならない(紫外線への過敏性が高い)
赤くなり、その後に黒くなる(紫外線への過敏性は平均的)
ほぼ赤くならず、黒くなりやすい(紫外線への過敏性が低い)

肌タイプに関わらず、光老化を防ぐためには紫外線対策が重要です。しかし紫外線への過敏性が高い肌タイプの人は、より注意しましょう。

【SPFは高いほどよい、は本当?】日焼け止めの不思議・SPFと+++の記号のナゾとは?

日焼け止めには「SPF」や「PA+++」といった表記があります。シーンに合わせて効果的な日焼け止めを選ぶために、この表記の意味を理解しましょう。

SPFはUVBをブロックする効果
SPF(Sun Protection Factor)は、肌に赤く炎症を引き起こすUVBを防ぐ指標となる値です。SPF「1」~「50+」で示され、数値が大きいほどUVBの防御効果が高いことを意味します。

PAはUVAをブロックする効果
PA(Protection Grade of UVA)は、しわやシミの原因となるUVAの防御効果を示す値です。4段階あり、「PA+」や「PA++++」で示されます。+が多いほど、UVAの防御効果が高い日焼け止めです。

日常での日焼け止めの選び方
きちんと紫外線を防ぐために、日焼け止めは使うシーンに合わせて適切に選ぶことが大切です。水に触れる場合には、ウォータープルーフの日焼け止めを選ぶ必要があります。日常での日焼け止めの選び方は、下記を参考にしてください。

使用シーン

SP値・PA値

 

耐水性
散歩・通勤・買い物など、日常での短時間の屋外活動

 

SPF10~30
PA+~++
耐水性表示なし
登山・スポーツ観戦など、水に濡れない長時間の屋外活動

 

SPF30~50+
PA+++~++++
耐水性表示なし
洗車・ガーデニング・沢遊びなど、水に触れる長時間の屋外活動

 

SPF30~50+
PA+++~++++
耐水性★
(優れている)
マリンスポーツ・プールなど、水に浸かる長時間の屋外活動 SPF30~50+
PA+++~++++
耐水性★★
(非常に優れている)

参考:日本化粧品工業会「生活シーンに合わせた紫外線防止用化粧品の選び方」

【その使い方、あってますか?】画像で解説!正しい日焼け止めの塗り方とは?塗りなおすタイミングと方法も解説

使用シーンに合わせて適切な日焼け止めを選んでも、正しく使用できていなければ、十分な紫外線防止効果は発揮されません。正しい日焼け止めの塗り方と塗りなおしについて解説します。

表記通りの日焼け止め効果を出す塗り方
日焼け止めのSPF値・PA値は、1cm2あたり2mgの日焼け止めを塗布した状態で、検証試験されています。そのため、表記通りの日焼け止め効果を出すためには、適正量をムラなく塗布することが大切です。一般的な日焼け止めの適正な塗り方を紹介します。


①液状タイプの日焼け止めなら、1円硬貨1個分を手に取ります
(クリームタイプの日焼け止めなら、パール粒1個分)。
※手の平のしわに入り込まないよう、手の甲に取るのもおすすめです。
②額、鼻の上、頬、あごに分けてのせ、まんべんなく広がるよう丁寧に伸ばします。
③しっかりなじませたら、もう1度同じ量を重ね塗りしましょう。
※面倒だからと、1度に2倍の量を取らないことがポイントです。
④手や指に余った分は、さらに頬や鼻、額など顔の高い部分に追加します。


腕や脚などボディの広範囲に使用する場合は、容器から直接、使用する部位に直線を描くように出し、らせんを描くように手の平で伸ばしましょう。この場合も、ムラが無いように意識することが大切です。

日焼け止めを塗りなおすタイミング
どれだけ高いSPF値・PA値の日焼け止めを正しく塗布した場合でも、1度塗ったら1日中効果が持続するわけではありません。日焼け止めは、汗や皮脂によって流れてしまったり、衣服との摩擦によって取れてしまったりします。特にTゾーンは、日焼け止めが落ちやすい部位です。そのため、日焼け止めを塗ってから2~3時間ほど経つと、ムラが出てきてしまうでしょう。
水濡れに強いウォータープルーフの日焼け止めの場合でも、拭くと取れてしまいます。日焼け止めの効果を保つには、濡れたり拭いたりして落ちたときにすぐ塗りなおすか、2~3時間おきに重ね塗りすることがおすすめです。

自宅ではポンプタイプを使い、保湿代わりに上塗りするような感覚が優等生の使い方〇

日焼け止めをメイクの上から塗りなおす方法は?
日焼け止めを塗り直そうとする際に、メイクしている場合も多いでしょう。メイクの上から日焼け止めを重ね塗りすると、メイクがヨレてしまいます。仕上がりの美しさを重視するなら、メイクを軽く落としてから、日焼け止めを塗り直すのがおすすめです。その場合は以下の手順を参考にしてください。

①顔の表面をティッシュで軽く押さえて、皮脂や汚れを取り除きます。水に濡れている場合も、しっかり水気を取り除いてください。
②乳液や保湿ジェルがある場合は、保湿します。
③日焼け止めや、日焼け止め効果のある化粧下地を塗りましょう。
④日焼け止め効果のあるパウダーやパウダーファンデーションで仕上げます。

手軽に塗り直すなら、スプレーになった日焼け止めもあります。スプレータイプは、ティッシュで皮脂や汚れをオフした後にスプレーするだけなので、使い方も簡単です。
※ただし、スプレーはムラになりやすいので、あくまで外出先での予備的なものと思うのがいいでしょう。

まとめ

今回、冒頭で衝撃の「光老化」の画像を見ていただいたことで、紫外線が老化に与える大きな影響を心に刻んでいただきましたでしょうか?
美人や芸能人が「日焼け止めだけはしっかり塗っています」という人が多い理由が、わかる気がしますね。光老化は、女性だけでなく、男性にも言えること。
「どんなケアよりも、まずは日焼け止めを毎日塗ること!」「そして、塗りなおすこと!」このことだけ覚えていただきたい記事となりました。
紫外線による肌への影響は、長年の蓄積によって光老化として現れます。光老化を防ぐためにできることは、できる限り紫外線をブロックすることです。紫外線は、季節によって照射量に違いはあるものの、1年中存在しています。UVAは窓も通過するため、室内だからといって安心できるわけではありません。日焼け止めを適切に使用して、健やかな肌を保ちましょう。

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