ヒアルロン酸とコラーゲンの違いをチェック!美容医療での使われ方は?

ヒアルロン酸とコラーゲンの違いをチェック!美容医療での使われ方は?

ヒアルロン酸やコラーゲンは、美肌のキープに欠かせない成分です。基礎知識を身に付けたうえで摂取すれば、肌のお悩み解決に役立つでしょう。今回ご紹介するのは、2つの違いや摂取方法、美容医療での使われ方など。ヒアルロン酸やコラーゲンについて理解を深めたい方、クリニックでの摂取を検討している方に向けた情報をお届けします。

1.ヒアルロン酸とコラーゲンの基礎知識

出典:photoAC

まずはヒアルロン酸とコラーゲンの基礎知識をチェックしていきます。

■ヒアルロン酸とは?うるおい肌に欠かせない成分

ヒアルロン酸は体内にもともと存在する成分で、皮膚をはじめ目や関節など体のさまざまな組織に備わっています。成分としての特徴は、高い粘性と弾性を持っていること。1グラムで約6リットルの水を保つ力があります。
体の水分保持という大切な役割を持つヒアルロン酸は、20代を過ぎると年齢とともに減少。体内にあるヒアルロン酸のうち約半分が皮膚に集中しているので、減少すると乾燥やシワなどの原因になります。ヒアルロン酸の摂取で期待できる効果は、肌にうるおいとハリを与えて乾燥を防ぐこと。うるおいのある美肌を保つには、減少していくヒアルロン酸を摂取により補うことが大切です。

■コラーゲンとは?皮膚を構成する成分の一種

コラーゲンはタンパク質の一種で、肌や血管、軟骨など複数の組織を構成しています。全身のタンパク質のうち約3割を占めており、体の組織や細胞をつなぎ合わせるのが役割です。
コラーゲンと肌の関係性で注目したいのが、肌を表皮・真皮の層に分けたときに、真皮の約7割をコラーゲンが構成していること。肌を支えてハリをつくるコラーゲンが不足すると、たるみやシワの原因になります。コラーゲンの摂取で期待できる効果は、肌にうるおいと弾力を与えること。ヒアルロン酸と同じく年齢とともに減少する成分なので、摂取により補う必要があります。

2.コラーゲンとヒアルロン酸の違いは?

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ヒアルロン酸とコラーゲンはどちらも肌の構造物ですが、役割が異なります。真皮にあるコラーゲンは、土台としてヒアルロン酸の働きをサポート。ヒアルロン酸はコラーゲンの隙間を満たすことで、肌のうるおいを保っています。
うるおいにすばやく効果を発揮するのがヒアルロン酸で、持続させるにはコラーゲンが必要です。ヒアルロン酸とコラーゲンは「どっちがいいか」ではなく、両方をバランス良く摂取することを心がけましょう。

3.自分でヒアルロン酸を摂取する方法

ヒアルロン酸は2種類あり、それぞれ大きさが異なります。“高分子ヒアルロン酸”は分子量が大きく、もともと自然界に存在するもの。保水力の高さが特徴です。分子量の小さなヒアルロン酸は“低分子ヒアルロン酸”と呼ばれ、人工的につくられたもの。人体が吸収・分解しやすい特徴があります。ここではヒアルロン酸を自分で摂取する方法をチェックしましょう。

■ヒアルロン酸を“食べ物”で摂取する

食べ物に含まれるのは高分子ヒアルロン酸です。代表例は、フカヒレ、すっぽん、鶏(手羽や皮)、鮭、納豆、もずくなど。食べ物に含まれるヒアルロン酸は、分子の大きさから腸内で吸収されにくく、加熱調理などにより効果が失われると言われています。そのため、期待できる効果は低いでしょう。

■ヒアルロン酸を“化粧品”から摂取する

ヒアルロン酸は、化粧水やクリーム、パック、美容液などからも摂取できます。ヒアルロン酸やコラーゲンを含む化粧水は多数あり、違いに注目して選ぶことが大切です。ただし、化粧品による保湿効果は一時的なので、肌のうるおいを保つには継続使用を心がけましょう。

■ヒアルロン酸を“サプリ”から摂取する

ヒアルロン酸を含むサプリは、飲むだけで手軽に摂取できる方法です。分子が小さいので吸収効率は良いものの、肌への効果はあまり期待できないとされています。ヒアルロン酸のサプリを選ぶ際は、アレルギーなどの副作用につながる成分が含まれていないか確認が必要です。また、分解が早いという特徴から継続使用が欠かせません。

4.自分でコラーゲンを摂取する方法

続いて、コラーゲンの摂取方法を見ていきます。

■コラーゲンを“食べ物”で摂取する

コラーゲンを含む食べ物は大きく分けて2種類。“動物性食品”なら豚足や牛すじなど、“海洋性食品”ならうなぎやエビなどです。食べ物で摂取したコラーゲンが直接吸収されて肌に届くわけではありませんが、コラーゲンを構成するアミノ酸などが消化吸収を経て体内でのコラーゲン合成に関わることは考えられます。

■コラーゲンを“化粧品”から摂取する

化粧水やパックなどから摂取できるコラーゲンもあります。選ぶ際に「コラーゲンとヒアルロン酸のどっちを含むものが良い?」と悩む方向けの、両方を含む化粧品も。ただし保湿効果は一時的で、体内で生成されるコラーゲンのように組織を生成・再生したり、肌のハリを持続させたりする効果は得られません。

■コラーゲンを“サプリ”から摂取する

サプリは不足分を補うアイテムではありますが、肌への直接的な効果は期待できないと言われています。ヒアルロン酸のサプリと同様にアレルギーを起こす可能性もあるため、摂取する際は成分を確認しましょう。

5.ヒアルロン酸とコラーゲンはどうやって摂るのがおすすめ?

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シワやたるみのない美肌のために欠かせない、コラーゲンとヒアルロン酸。年齢とともに減少するので、摂取して補うことが大切です。しかし、食べ物や化粧品、サプリメントの摂取方法だと、効果は一時的で継続使用が欠かせない点がネック。より効率的にヒアルロン酸とコラーゲンを摂取するには、クリニックで施術を受けるのがおすすめです。

6.【ヒアルロン酸】美容医療での使われ方

美容医療では、注射によるヒアルロン酸補充が一般的です。補充した部分にはボリュームが出て、リフトアップや肌のくぼみ改善、シワをのばす効果などが期待できます。ヒアルロン酸補充の特徴は、コラーゲンと比べて持続期間が長いこと。半年~2年持続すると言われています。また、トラブルが起きたときや元の状態に戻したいときに、薬剤で溶かせることも特徴です。元に戻しやすいという点では、手軽さのある施術と言えるでしょう。そのほか、アレルギーの心配が少ない、即効性があるなど、さまざまな人にメリットとなる特徴もあります。
ヒアルロン酸注入の施術に使うのは、先端が丸い特殊な針。注射で肌の内側へヒアルロン酸を注入し、周囲の組織となじませます。ヒアルロン酸の硬さは大きく分けて4種類。それぞれ注入に向いている部位が異なり、クリニックでは目的ごとに使い分けられています。

非常に硬いヒアルロン酸 顔のリフトアップ

鼻やあごの形成

額に丸みを出す など

硬さが標準のヒアルロン酸 さまざまな部位のリフトアップ

ボリュームアップ

額のシワ改善

ほうれい線の改善 など

やわらかいヒアルロン酸 涙袋や唇の形成

目の下のくぼみ改善 など

非常にやわらかいヒアルロン酸 肌のハリや保湿力を高める肌質改善

顔や首の小ジワ改善 など

ヒアルロン酸を注入すると、肌の赤みやむくみなどが1~数日間続くことがあります。これらは一般的な副作用ですが、気を付けたいのは“理想の形と異なる”や“日常生活に支障が出る”などのトラブル。ヒアルロン酸自体は複数のメーカーから出ているので、成分や純度の高さをじっくり調べることが大切です。

7.【コラーゲン】美容医療での使われ方

美容医療で使われるコラーゲン注入には、肌に直接注入する方法と、肌の再生力を高めて生成を促すように働きかける方法があります。期待できる効果は、目元のちりめんジワや細かいシワの改善など。皮膚にハリをつくって真皮に厚みを持たせ、シワ改善を図ります。
コラーゲン補充は比較的浅いシワに悩んでいる方におすすめの方法です。体内にもともとある構造物を増やす施術内容なので、アレルギーがなければ安全性が高いと言われています。

■コラーゲン注入による補充

注射などで肌の真皮へ直接コラーゲンを注入するのが“コラーゲン注入”。施術により組織が再構築されるので、肌本来のコラーゲン量を増やす効果も期待できるでしょう。細かな部位への治療や微調整も可能な施術方法です。

コラーゲンを注入できる部位 目尻

目の下

眉間

口周り(口上、口角)

おでこ

首 など

一般的な副作用は、肌の赤みや腫れ、一時的な内出血など。効果が永続的ではないこと、注入したコラーゲンを人為的に溶かす方法がないこと、などが注意点です。

■ハリ不足を解消するケミカルピーリング

薬剤を使うマッサージで肌表面の古い角質を除去し、真皮へコラーゲンを導入するのが“ケミカルピーリング”。薬剤の成分が細胞を刺激することで、コラーゲンの生成を促します。注射に抵抗のある方へおすすめの施術方法です。

ケミカルピーリングが可能な部位

デコルテ

手の甲

腹部

背中

お尻 など

ケミカルピーリングには部位の制限がありません。一般的な副作用は、肌の赤みや腫れ、乾燥、かぶれなど。施術後は肌がデリケートな状態になるので、摩擦や紫外線などのダメージを避けることが大切です。

■コラーゲン生成を促すレーザー治療

レーザーを当てて真皮の中層へ熱エネルギーを与え、細胞を刺激してコラーゲン生成を促すのが“レーザー治療”。施術は数ヶ月ごとに繰り返し行うのが基本です。肌があたためられることで本来のコラーゲン繊維も増え、引き締め効果も期待できるでしょう。ピンポイントでレーザー照射が可能なので、細かな部位の改善におすすめです。

レーザー治療が可能な部位

腹部 など

副作用は、内出血や肌のかゆみ、赤みなどが一般的。施術後は一時的に火照りが残ることもあります。

■まとめ

シワやたるみなどの肌悩みを解決し、美肌へ導くために欠かせないヒアルロン酸とコラーゲン。年齢とともに減っていくことをふまえ、摂取して補う必要があります。効率的かつ即効性が期待できるのは、美容医療での摂取ならでは。クリニックでの施術を検討する際は、深いシワのようなピンポイントの肌悩みにはヒアルロン酸、細かなシワの改善にはコラーゲン、と自身の希望に合わせた成分に注目してください。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
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