ダーマペン後の皮むけはなぜ起こる?適切なアフターケアの方法は?

ダーマペン後の皮むけはなぜ起こる?適切なアフターケアの方法は?

ダーマペンとは毛穴の開きやニキビ痕、小ジワといった肌悩みにアプローチする施術。健やかで美しい肌を目指したい方によく選ばれています。しかし、ダーマペン後のダウンタイムでは、皮むけやかゆみなどの副作用に悩まされる方も。そこで今回は、ダーマペンの副作用について詳しくお伝えするとともに、施術後に適したアフターケアの方法をご紹介します。ダーマペン後のダウンタイムが気になって施術を躊躇されている方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

1.ダーマペンとは?

出典:photoAC

ダーマペンは、毛穴の開きやニキビ痕、小ジワなどをはじめとしたさまざまな肌悩みに対応しています。ここでは、ダーマペンの仕組みや期待できる効果について詳しく説明しましょう。

■ダーマペンの仕組みと期待できる効果

ダーマペンとは、極細の電動ニードルを使って、肉眼では見えないほどの小さな穴を皮膚に開ける治療法。人間にもともと備わっている自然治癒力を利用し、意図的に皮膚を傷つけることで肌内部に存在する線維芽細胞を活性化させることを目的としています。
線維芽細胞はコラーゲンとエラスチンの生成を担っており、肌の弾力を形成するうえで欠かせない細胞です。施術によってコラーゲンやエラスチンが増幅すれば、ふっくらとしたハリのある肌を目指せます。
また、皮膚の傷を修復する過程では、ターンオーバーが促され細胞の生まれ変わりが正常な状態に戻る効果も期待できるでしょう。これにより、肌表面に現れている悩みを総合的に解消できる可能性があるというわけです。

■ダーマペン4の特徴

ダーマペン4とは、現在多くのクリニックで導入されているダーマペンの新型機種のことです。従来のものより針の数が多くなり、スピードもアップしたことで1秒間に開けられる穴の数が従来の1300個から1920個と大幅に増加。施術時間を短縮しながら高い効果を維持できるようになりました。
また、針の長さも0.1mm単位で調整可能。肌質や肌悩みに合わせて、細かくケアできるという特徴を持ちます。実際にダーマペン4は、毛穴の開きやニキビ痕だけでなく、肌質の改善、火傷のひきつれ、手術痕の治療など、さまざまな肌トラブルに効果を発揮することが報告されています。

2.ダーマペンの皮むけはいつから起こる?ダウンタイム中の副作用とは

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ダーマペンは細い針を刺し、皮膚に傷をつくることで肌の再生を促す治療法です。施術によって肌の内部が刺激されると、ターンオーバーのスピードが加速化。ダーマペンを受けてから数日後に皮むけが起きるのは、ダメージを受けた細胞が皮膚表面に押し出され、その過程で肌の外側にある角層が剥がれていくためです。
このような副作用が長引けば「本当に肌がきれいになるのだろうか……」と悩まれるかもしれませんが、皮むけは肌がきちんと再生している証拠であり、過度に心配する必要はありません。なお、ダーマペン後に副作用として現れる症状には皮むけのほかに、皮膚の赤み、腫れ・発疹、かゆみ、内出血などがあります。

■皮むけ

ダーマペン後に、中には「皮むけがひどい」「施術を受けたら皮膚がガサガサになった」と悩まれる方がいますが、このような皮むけは傷が修復する過程で起こる一般的な症状。肌の創傷治癒力が正常に機能しているからこその現れです。ダーマペン後の皮むけは針の深さや肌質によって症状の程度が異なりますが、ほとんどの場合は施術の翌日から始まり2週間以内に軽快します。

■皮膚の赤み

皮膚の赤みは、施術直後から多くの方に見られる副作用です。ダーマペンを受けたあとは、ダメージを負った組織を治すために、肌の毛細血管を流れる血液の量が一時的に増加します。これにより赤い色素がより濃く見えるようになるため、皮膚の赤みとなって現れるのです。通常皮膚の赤みは、数日以内に治まります。もしもそれ以上長引く場合は、ダーマペンの針でアレルギーが起きている可能性があるため、早めに施術先のクリニックに相談するようにしてください。

■腫れ・発疹

腫れや発疹も、肌の内部組織が傷つくことで起こる副作用です。とくに使用した針が長いほど炎症が強く出る傾向にあります。肌の組織に与えるダメージが強ければ、痛みを伴うケースもあるでしょう。施術部位に痛みがある場合は、保冷剤などで冷やすことで症状が緩和します。

■かゆみ

ダメージを受けた組織が治る過程で、施術部位にかゆみが現れることもあります。かゆみが起きる主な原因は、肌のバリア機能が低下することで皮膚が乾燥するため。多くは施術を受けてから数日以内に落ち着きますが、かゆみが強い場合は念入りに保湿することが大切です。また、かゆみを助長させる可能性があるため、運動や入浴、飲酒といった血行を促進するような行為は避けておきましょう。

■内出血

微細な針ではありますが、皮膚に直接穴を開ける行為が毛細血管にダメージを与えることも。とくに深い層まで施術を行った場合に、内出血が起きやすい傾向にあります。内出血が肌の内部で広がれば、施術部位が青っぽく見えることがあるでしょう。ほとんどの場合、施術から2週間以内には軽快しますが、この間に血行を良くするような行為をすると症状が長引く可能性があります。施術後は該当箇所を触ったり圧迫したりせず、安静に過ごすようにしてください。

■ダーマペンの経過とダウンタイムの目安

以下は、ダウンタイム中の経過を表にしたものです。ダーマペンの副作用は施術直後から現れ、2週間以内にはほとんどが治まります。ただし、副作用の現れ方は人によってさまざまです。あくまでも1つの目安として参考にしてみてください。

期間 経過 副作用
施術直後~数日以内 肌が針の刺激を受け、ダウンタイムの症状が目立ちやすい期間 赤み・ほてり・ひりつき・内出血(点状出血)
施術後数日~1週間以内 肌の治癒と自己再生が進む期間 赤み・皮むけ・かゆみ
施術後1週間~2週間以内 ダウンタイムが落ち着いてくる期間 皮むけ・皮膚のざらつきが残っていることもあるが、ほとんどは気にならない

3.ダーマペン後のダウンタイムの過ごし方・皮むけを防ぐための注意点

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傷が治る過程で自然に現れる症状とはいえ、できるだけ皮むけなどの副作用を避けたいと思う方は少なくないはず。ここでは、ダーマペン後の副作用が心配な方に、ダウンタイムの過ごし方や注意点についてお伝えしましょう。

■刺激に配慮されたアイテムでスキンケアを行う

ダーマペン後は、アルコールフリーや敏感肌用などの刺激に配慮されたアイテムでスキンケアを行いましょう。施術後の肌は非常にデリケートで敏感な状態です。そのため普段使っているスキンケアが、肌への刺激になることがあります。また、洗顔やスキンケアで顔を触るときは、なるべく擦らないことがポイント。摩擦が肌への刺激となり、場合によっては色素沈着を起こす可能性があるためです。スキンケアが施術後いつからできるかはクリニックによって判断が分かれますが、スキンケアを行う際はなるべく優しく肌を労わるように心がけてください。

■念入りに保湿する

ダーマペンを受けたあとの肌は乾燥し、一時的にバリア機能が低下した状態です。乾燥を放置すれば、肌の回復が妨げられるほか皮むけが目立って見えることもあります。ダウンタイムを長引かせないためにも、施術後は当日から念入りな保湿ケアが欠かせません。洗顔後は化粧水などで保湿する方がほとんどだとは思いますが、ダウンタイム中は一日を通して乾燥対策が必須。外出先でも手軽に使えるようなミストタイプの化粧水を持ち歩くことをおすすめします。

■紫外線対策を行う

紫外線は肌を乾燥させる原因の1つです。とくに施術後の肌は刺激を受けやすい状態になっているため、普段以上に紫外線対策を行う必要があります。そのため、外出する際には日焼け止めや帽子、サングラス、日傘などを活用し、紫外線から肌を守る行動を心がけてください。ただし、施術当日に日焼け止めを使用しないように指導しているクリニックもあります。ダウンタイム中に肌に余計な負担をかけないためにも、事前に確認しておくと良いでしょう。

■血行が良くなる行為を避ける

入浴や運動、飲酒は血の巡りを良くし、炎症や腫れ、皮むけを悪化させる可能性があります。また、体温が上昇し発汗することで皮膚の赤みが増してしまうこともあるでしょう。運動やサウナなどが習慣になっている方もいるとは思いますが、ダウンタイム中は避けておいたほうが無難です。

■自分で皮をむかない

「ダウンタイム中の皮むけはむいて良いの?」と思う方がいるかもしれませんが、自分でむくのはNG。無理に皮をむくことで皮膚が損傷して出血する可能性があります。そもそもダーマペン後に皮むけが起こるのは、肌のターンオーバーが急速に進んでいるためです。古い角層と一緒に再生途中の新しい表皮まで剥がれてしまえば、皮膚に大きな負担がかかります。また、完全にできあがっていない皮膚が太陽に晒されることで、シミができる原因にもなります。ダウンタイム中の皮むけが気になっても、触らずに自然と剥がれるのを待ちましょう。

■まとめ

ダーマペンは健やかでふっくらとハリのある肌を目指せる治療法ですが、通常ダウンタイム中には何らかの副作用が見られます。皮むけなどの副作用は必ずしも起こるわけではないものの、施術後の注意点や医師からの指示を守らなければ、肌に余計な負担がかかったり炎症が悪化したりすることもあるでしょう。なるべく早めに健やかな肌を手に入れたいという方は、ご紹介したような注意点に留意しながらダウンタイムを過ごしてみてください。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
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