丸みのあるおでこにしたいときの選択肢の1つに、ヒアルロン酸注入があります。しかし、リサーチしていると「おでこのヒアルロン酸が落ちてくる」といった情報に目が留まるかもしれません。
そこで今回は、本当におでこに注入したヒアルロン酸が落ちてくるのか言及していきます。ヒアルロン酸注入のリスクや腫れたときの対処法もまとめました。デメリットも把握してからヒアルロン酸注入を検討したい方は、最後までご覧ください。
INDEX
1.おでこに入れたヒアルロン酸が落ちてくるって本当?
先に結論を述べると、おでこに入れたヒアルロン酸が落ちてくる可能性は、ほとんどありません。というのも、額形成には弾性が高く、分子が大きめのヒアルロン酸を使用するため、注射した場所に留まりやすいのです。さらに、眉骨周辺は組織が密に結合して固くなっている部分なので、ヒアルロン酸が落ちて目が腫れる、鼻に流れるなどの事態は起こりにくいでしょう。
おでこにやわらかいヒアルロン酸を大量注入すると目元へ落ちてくることも考えられますが、ほぼ起こらないと考えて差し支えありません。
2.おでこのヒアルロン酸が落ちてくるような見た目になる理由
おでこのヒアルロン酸が落ちてくる可能性は限りなく低いですが、別の理由で施術後に目元や鼻のつけ根辺りが一時的に腫れぼったくなるケースがあります。初めに注入部位のおでこが腫れ、だんだんと目元や頬のほうまで膨張してきます。腫れ方には個人差があり、少しむくむ程度で済む場合もあれば、パンパンになってしまうことも。
では、どうしてヒアルロン酸注入後に腫れるのか、理由に迫っていきましょう。
■ヒアルロン酸の吸水によるむくみのため
ヒアルロン酸は、吸水性の高い成分です。注入直後のヒアルロン酸が麻酔液や体内の水分を吸収し、一時的に目元や鼻周辺がむくんでしまうのです。ヒアルロン酸注入後のむくみは起こりがちな反応であるため、過剰になりすぎず様子を見てください。
■処置による炎症のため
ヒアルロン酸や麻酔を注入する際に皮膚・組織が傷つくと、炎症が起き腫れぼったくなります。炎症による腫れが、まるでおでこのヒアルロン酸が落ちてくるような印象を与えてしまうのでしょう。
なお、クリニックによっては注射ではなくクリーム状の麻酔を使用しているケースがあります。
3.おでこへのヒアルロン酸注入後のダウンタイム期間
おでこへのヒアルロン酸注入の副反応として、強く腫れるのは2~3日程度が目安です。大体1~2週間経つと落ち着いてくるでしょう。美容医療の中でも、ヒアルロン酸注入のダウンタイムは比較的短い傾向があります。
ヒアルロン酸注入で目元や鼻周辺が腫れてしまったときは、次の対処法を試してみてください。
■腫れている部分を冷やす
保冷剤や氷を衛生的なタオルで包み、腫れている部分に当てて冷やしましょう。患部を冷却すると血管が収縮し、腫れや痛みが引きやすくなります。ポイントは、保冷剤などを患部にやさしく当てること。押しつけるように強く当ててしまうと、注入したヒアルロン酸がつぶれてしまうかもしれません。また、冷やしすぎにも注意しましょう。
■血行を促す行動を控える
施術後に血行が促されると、内出血が悪化してさらに患部が腫れる恐れがあります。そのため、飲酒や激しい運動、サウナなど血行が良くなる行動は控えましょう。なお、施術後の禁止行動については、医師の指示に従ってください。
■マッサージをしない
ヒアルロン酸注入後のマッサージはしないようにしましょう。マッサージによりヒアルロン酸が移動して形状が変わってしまう可能性があります。また、傷が残っていれば菌が侵入して感染し、余計に腫れるリスクも考えられます。腫れが気になってもマッサージするのではなく、冷却での解消が望ましいでしょう。
4.おでこへのヒアルロン酸注入で考えられるリスク・デメリット
おでこへのヒアルロン酸注入の懸念点は、目元や鼻付近の腫れだけではありません。後悔しないためにも、考えられるリスク・副作用を把握してから治療に臨みましょう。
■内出血が生じてしまう
ヒアルロン酸注入のリスクに、内出血の発生があります。注射針によって毛細血管が傷つくと血液が漏れ出し、皮膚内で出血してしまうのです。とくにおでこは血管や神経が集まる部位のため、内出血しやすい傾向があります。医師の技量不足や止血処置の不手際なども、内出血を起こす一因です。
■おでこの表面がデコボコになる可能性がある
おでこに注入したヒアルロン酸の量が多かったり、ムラがあったりした場合、表面がデコボコするケースがあります。塊で注入するとしこりになってしまうことも。
おでこへヒアルロン酸を注入する際は、薄く広げるように入れていきます。しかし、施術する医師の技術不足によりきれいに注入できなかった場合、なめらかに仕上がらない事態が起こり得るのです。ヒアルロン酸の種類がマッチしていないときも、デコボコになるリスクがあるでしょう。
■まれにアレルギー症状が出る
ヒアルロン酸はもともと体内にある物質であるため、アレルギー反応を起こすことはめったにありません。しかし、ヒアルロン酸の注入後、かゆみ・じんましん・ほてりといったアレルギー症状が起きることがまれにあります。もしアレルギー症状が出たら、すみやかに医師に相談してください。
■皮膚壊死や失明のリスクがある
万が一、血管にヒアルロン酸を注入してしまうと、血液の流れが滞り、皮膚が壊死してしまう恐れがあります。最悪の場合、失明する可能性もゼロではありません。
お伝えしたように、おでこは神経や血管が多く通っている部位です。皮膚壊死や失明を避けるためにも、医師の経験や技術力の確認は必須です。
■長期間効果が持続しにくい
ヒアルロン酸はだんだん体内に吸収されてしまうため、効果が長続きしません。個人差はありますが、6ヶ月~1年経つと効果が感じられなくなるでしょう。
また、1回分のヒアルロン酸注入は比較的安価ではありますが、何回も施術すると結果的に治療費が膨らんでしまいます。さらに、繰り返しヒアルロン酸を打ち続けることで、腫れぼったく不自然な仕上がりになる弊害も生じます。
5.ヒアルロン酸注入でおでこ整形する魅力
おでこへのヒアルロン酸注入にはリスクが否定できません。しかし、魅力もたくさんあります。最後に、ヒアルロン酸注入によるおでこ整形の魅力をお伝えします。
■立体的で丸いおでこに近づく
おでこが骨ばっていると、老けて見られがちです。ヒアルロン酸を注入すると、おでこがふっくらした丸みのあるフォルムに近づき、フレッシュでやさしい印象が与えられます。顔全体のシルエットが整うだけでなく、横顔にも自信が持てるようになるでしょう。
■シワの軽減が図れる
ヒアルロン酸には、水分を誘引して膨らむ性質があります。ヒアルロン酸を皮膚の下に注入すると内側から肌にハリをもたらすため、へこんでいる部分が持ち上がり、シワの存在感が薄まります。おでこのシワが目立たなくなれば、若々しい見た目も夢ではありません。
■施術後の修正が可能
施術後の修正が可能な点も、ヒアルロン酸注入の魅力です。形が気に入らなかった場合、溶解注射をして注入したヒアルロン酸を溶かし、再びヒアルロン酸注入をやり直せるのです。
しかし「この部分のヒアルロン酸を減らしたい」といったような、ピンポイントの修正はできません。また、ヒアルロン酸溶解注射の効果は個人差があります。なお、再度ヒアルロン酸を注入する場合は、溶解注射後に3週間~1ヶ月ほど空ける必要があります。
まとめ
「おでこのヒアルロン酸が目元に落ちてくる」と聞くと、心配になってしまうでしょう。確かに施術後は目元や鼻周辺が腫れやすいですが、ヒアルロン酸が移動するわけではありません。ただし、満足のいく仕上がりにするには、クリニック選びが重要です。医師の技量によって、内出血などのリスクや表面のなめらかさが左右されます。ヒアルロン酸注入によるおでこ整形に失敗しないためにも、信頼できる医師のもとで治療を受けましょう。
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