レチノールとペプチドは併用可能?使うときの注意点は?

レチノールとペプチドは併用可能?使うときの注意点は?

レチノールとペプチドを併用して得られる効果や併用する際の注意点をまとめました。また、ペプチド以外の成分とレチノールを併用する場合の効果や注意点も解説します。レチノールは組み合わせる成分によって相乗効果が得られる場合もあれば、かえって肌荒れを引き起こすことも……。
レチノールをこれから使い始める方や、使い始めて間もない方はご一読ください。美容成分への理解が高まり、自分に合ったスキンケアを行えるようになりますよ。

1.レチノールとペプチドは併用できる!ただし注意点も

出典:photoAC

結論からお伝えすると、レチノールとペプチドは併用可能です。実際に、両成分を配合した美容液なども市販されています。
レチノールは、さまざまな美容効果が期待できると近年注目度の高い成分。レチノールとペプチドを併用すると、レチノールの持つ効果をさらに高められるとされていますが、使い方を誤ると、かえって肌の悩みを悪化させてしまう場合もあります。
レチノールとペプチドを併用する際は、注意点も理解しておきましょう。

2.そもそもレチノールはどのような成分?

まずは、レチノールはどのような成分か、スキンケアに使用した際に得られる効果や使用時の注意点を解説します。

■レチノールとは?

レチノールは、ビタミンA誘導体の一種です。ビタミンAは、肌や粘膜を健やかな状態に保つのに欠かせない成分。一方、誘導体とは、もとの成分が持つ働きを高めるために、化学構造を少しだけ変化させたもののこと。化粧品に配合されている場合“誘導体=より肌に届きやすくするよう改良された成分”を意味します。
つまりレチノールは、本来のビタミンAよりさらに肌に働きやすい成分ということ。
美容成分として知られるビタミンAには、ほかにトレチノインがありますが、作用が強く化粧品や医薬部外品への配合は許可されていません。しかしレチノールは、レチノインにくらべると肌への作用がゆるやかで、化粧品への配合が認められています。

■レチノールの効果は?

ビタミンA誘導体であるレチノールには、肌をすこやかに保つ働きがあります。継続して塗り続けることで、肌のキメを整え、ひきしまったハリのある状態へと導くのです。

■レチノールを使うときの注意点

レチノールの入ったスキンケア製品を使うときは、以下のような点に注意しましょう。

肌を十分に保湿してから使う

レチノールを使っているうちに、肌の乾燥が進む場合があります。肌の水分量が減ると、バリア機能が落ち、肌トラブルを引き起こすことも……。
レチノールを使用する際は、入念に保湿ケアを行いましょう。

A反応(レチノイド反応)を知っておく

レチノールと使い始めると、以下のような症状が生じることがあります。

  • 肌に赤みが出る
  • 皮膚が剥ける
  • 肌が乾燥する

このような現象を「A反応(レチノイド反応)」と言います。
レチノイド反応を起こりにくくするには、少しずつ肌をビタミンAに慣らしていくことが大切です。初めてレチノール配合の化粧品を使う際は、レチノールの濃度が低いものを選び、肌の状態を見て、徐々に濃度を高くしていきましょう。

パッチテストを行う

パッチテストとは、自分の肌が化粧品にかぶれないかを調べるためのテストのことです。レチノールを初めて使う際やレチノールの濃度を上げる際には、パッチテストを行ったほうがよいでしょう。

紫外線対策をしっかりと行う

レチノールには、紫外線に弱く分解されやすいという特徴があります。また、レチノールを使うと、肌が紫外線に対して敏感になります。
レチノールを使う際は“日焼け止めを塗る”“帽子やサングラスを使う”など、入念に対策を行いましょう。

3.ペプチドとはどのような成分?レチノールとの違いも

出典:photoAC

ペプチドは、レチノール同様、スキンケアに関心が高い方にはおなじみの成分の1つ。
ここでは、ペプチドがどのような成分か、どのような美容効果が得られるか解説します。

■ペプチドとは?

ペプチドとは、ある程度の大きさに分解されたたんぱく質のこと。人体の約2割はたんぱく質でできており、皮膚や筋肉のもとになっています。よってペプチドも、私たちの肌を健やかに保つのに欠かせません。
読者の方のなかには、ペプチド=美容成分というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
実際に、各企業からさまざまなペプチド配合のスキンケア製品が開発されていますが、トレーニングのお供やハリのある毎日にすることを目的としたペプチド配合のサプリメントも販売されています。

■ペプチドの効果は?

ペプチドを化粧品として使用した際に期待できる効果は以下のとおりです。

  • 肌のキメを整える
  • 肌の水分を保つ
  • 肌をすこやかに保つ

ペプチドはレチノールに比べると肌への刺激が配慮されています。敏感肌の方や肌に赤みが出やすいとお悩みの方でも比較的トラブルが起こりにくい成分でしょう。
レチノールを使用する際は“保湿”が大切と前述しました。保湿効果のあるペプチドは、レチノールと併用しやすい成分と言えます。

4.レチノールとペプチドを併用した際の相乗効果と注意点

レチノールとペプチドを併用してスキンケアを行った場合、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。両者を組み合わせて使用する際の注意点もまとめました。

■レチノールとペプチドは併用できる!こんな相乗効果が

レチノールとペプチドは、肌のハリや弾力が気になる方やエイジングケアを意識している方に適した組み合わせと定評があり、両成分を配合したスキンケア製品も販売されているのです。
ペプチドとレチノールを併用すると、両成分がそれぞれハリの不足した肌にアプローチし、キメの整ったうるおいのある肌へと導きます。

■レチノールとペプチドを併用するときの注意点

レチノールとペプチドは併用しやすい成分ですが、使い方を誤ると肌荒れを引き起こすこともあるのです。
製品の使用量や使う順番は、化粧品ごとの使用上の注意をよく確認してください。
前述のとおり、レチノールは紫外線に弱い成分です。加えて、レチノールを塗布した肌は紫外線に敏感になります。もし、レチノールとペプチドを両方配合した製品を使うなら、夜のスキンケアで使ったほうがよいでしょう。また、使用する際はしっかりと保湿を行いましょう。

5.ビタミンCはOK?ペプチド以外のレチノール併用OK成分

レチノールは、ペプチド以外にもセラミド・ナイアシンアミド・ビタミンCなどと併用可能です。それぞれどのような相乗効果が得られるか解説します。

■セラミド

セラミドは、角質層に存在するうるおい成分です。肌の水分を保ち、肌のバリア機能をサポートします。さらに、セラミドの持つ保湿効果は、A反応の緩和に役立ちます。
レチノールとセラミドを併用する場合は、先にセラミドを使用してください。

■ナイアシンアミド

ナイアシンアミドとレチノールは、どちらも肌の柔軟性を保ち、エイジングケアに効果的な成分です。レチノールはヒアルロン酸に、ナイアシンアミドはコラーゲンに働きかけ、別角度から肌にアプローチします。
また、ナイアシンアミドは肌荒れ防止効果も持つため、レチノールのような作用が強めの成分との併用におすすめです。

■ビタミンC

ビタミンCとレチノールを組み合わせることで、肌のキメが整う効果や引き締め効果が期待できます。ビタミンCとレチノールの組み合わせは、脂性肌の方やニキビにお悩みの方に適しているとされているのです。
ただし併用の仕方によっては、刺激が強すぎることも……。高濃度のビタミンCは避ける、使う時間帯を分ける(【朝】ビタミンC、【夜】レチノール)など、使い方に注意しましょう。

6.レチノールと併用しないほうがよい成分

出典:photoAC

最後にレチノールと併用しないほうがよいとされる成分についても知っておきましょう。

■ピーリング成分

サリチル酸やAHAなどのピーリング成分は、レチノールとの併用を避けましょう。
ピーリング成分とレチノールを併用すると、肌に過度な負担がかかる恐れがあるからです。

■ハイドロキノン

美白ケアなどに使用されるハイドロキノンも、レチノールとの併用は避けたい成分。
ハイドロキノンは肌へ与える影響が強く、レチノールと併用すると肌に炎症を起こす恐れがあるためです。

■まとめ

レチノールとペプチドは併用可能です。とくに肌のハリや弾力が気になる方、エイジングケアを意識している方に適した組み合わせとされています。
ただし、レチノールとペプチドを併用する際は肌を十分に保湿し、入念に紫外線対策を行いましょう。また、レチノールは、ペプチド以外にセラミドやナイアシンアミド、ビタミンCなどと併用することで、相乗効果が得られます。一方で、ピーリング成分やハイドロキノンなど、併用しないほうがよいとされる成分もあります。
ご自身のお悩みに合った美容成分を選んで、健やかでハリのある肌を目指しましょう。

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