ルメッカで肝斑悪化?治療前に知っておきたい理由と注意点

ルメッカで肝斑悪化?治療前に知っておきたい理由と注意点

皮膚の若見え図る光治療“ルメッカ”。シミやそばかす、シワなどの肌悩みに効果を期待できますが、ルメッカで肝斑を治療すると悪化する可能性があることをご存じでしょうか。今回はルメッカの効果や肝斑との関係、治療前に知っておきたい注意点を解説。「ルメッカの治療に興味がある」「ルメッカで肝斑が悪化するって聞いたけど本当?」そんな方に向けた情報をお届けします。

1.ルメッカとは?効果やフォトフェイシャルとの違い

ルメッカは皮膚の若見えを図る光治療のことです。特徴は、光治療に使われる他の機器と比べて500~650nmの波長を多く含むところ。メラニンやヘモグロビンに効率良く反応する波長の1つで、少ない治療回数でも肌悩みに対する効果を実感しやすいと言われています。
ルメッカは、“肌表面の色ムラ”と“肌の質感”に作用します。エイジングスポットや日焼けによるダメージ、血管病変の赤み、肌のハリ・質の改善など、幅広い肌トラブルに対応する治療法です。

■ルメッカ治療に期待できる効果

出典:photoAC

続いて、ルメッカ治療に期待できる効果を見ていきましょう。

シミ・そばかす・色素沈着の改善

ルメッカ治療で使われる光が皮膚に浸透し、メラニンを分解・除去。肌のトーンを均一に整えることで、シミやそばかす、色素沈着の改善を図ります。

赤ら顔治療

赤ら顔は、毛細血管の拡張が原因の1つ。ルメッカの照射波長はヘモグロビンにも効率良く反応するので、血管病変による赤みを軽減できます。

毛穴の引き締め

ルメッカ治療に期待できる効果には、毛穴の引き締めもあります。肌のターンオーバーを促したり、コラーゲンやエラスチンを生成したりする効果を期待できる治療法なので、毛穴が目立ちにくい状態になるでしょう。

シワや肌の弾力改善

光と熱によりコラーゲン・エラスチンの再生が促されます。若々しい質感の肌に欠かせない、皮膚のハリや弾力の向上を目指せるでしょう。

ニキビ予防とニキビ痕の改善

ルメッカ治療には、ニキビの原因であるアクネ菌の発生を減少させ、炎症を抑える効果を期待できます。また、色素沈着にもアプローチする施術なので、ニキビ痕の改善も見込めると言えるでしょう。

■ルメッカとフォトフェイシャルはどう違う?

ルメッカとフォトフェイシャルはどちらも光治療で、さまざまな肌悩みに効果を期待できます。しかし、より少ない治療回数で効果を感じられるのはルメッカだと言われています。ルメッカ治療の目安となる回数は2~3回、フォトフェイシャルは3~6回が一般的。ルメッカは、従来のフォトフェイシャルよりもピークパワーが強いことから、薄いシミや隠れたシミにも反応します。

2.ルメッカで肝斑悪化?

ここからはルメッカと肝斑の関係を掘り下げていきます。

■そもそも肝斑とは

原因は完全に解明されていませんが、主に女性ホルモンの乱れが原因の肝斑。30~50代に発症するケースが多く、頬骨の高いところや口の周りなどに左右対称のシミができます。肝斑の特徴は、色が薄く輪郭が曖昧なこと。一般的なシミである老人性色素斑とは状態が異なります。

■ルメッカで肝斑悪化……原因について

肝斑は刺激に弱く、ピークパワーが強いルメッカ治療は肝斑悪化の原因になる可能性があるのです。肝斑に効果的とされるのは、レーザーやトーニングでの治療。ルメッカ以外の施術で肝斑を改善した後、ルメッカで肌全体の照射をする(他の肌悩みの改善を図る)クリニックが多いとされています。「肝斑にルメッカ治療は効果なし」「シミが濃くなる」「ルメッカでシミ増えた」と言われるのは、“ピークパワーの強いルメッカ”と“刺激に弱い肝斑”の相性が原因なのでしょう。

■まずはシミの種類を見極めて

シミと肝斑はそれぞれ適した治療法が異なります。まずはご自身のシミの種類を見極め、シミと肝斑が混在している場合は肝斑治療を優先しましょう。

シミ 肝斑
こげ茶色 薄い茶色
できる部位 それぞれ

必ずしも左右対称ではない

頬骨の高いところ、口の周りなど

左右対称

大きさと形 それぞれ 同じ大きさと形
輪郭 はっきりとしている ぼんやりとしている

3.ルメッカ治療について

ここでは、ルメッカ治療の値段相場、痛みやダウンタイムについてご紹介します。

■ルメッカの値段相場

ルメッカ1回あたりの値段相場は、10,000〜80,000円程度。顔全体はもちろん、頬や手の甲など気になる部分のみに照射することもできます。値段は照射範囲やクリニックによって異なるので、事前に調べておくと良いでしょう。

■痛みやダウンタイムは?

痛み 軽い刺激・温かさを感じる程度。痛みがあったとしてもゴムではじかれた程度で済む。麻酔を使用するケースはほとんどない
ダウンタイム ほとんどなし
洗顔 当日から
メイク 当日から
入浴 翌日以降。シャワーは当日から可能
効果を実感できるタイミング 約2ヶ月~半年後

ルメッカは痛みとダウンタイムがほとんどない治療法なので、美容医療の施術を受けたことがない方、ダウンタイムが気になって治療をためらっている方でも挑戦しやすいでしょう。洗顔やメイク、入浴に関しては、クリニックによって差があるので治療の際に確認することが大切です。

4.ルメッカ治療のデメリットは?事前に知りたい注意点

出典:photoAC

ルメッカ治療を受ける前に知っておきたいリスク・副作用をチェックしましょう。

■治療後の痛みや肌荒れ

治療後は、赤みや腫れ、熱感、かゆみなどの症状が出る可能性があります。ただし、通常は数日~1週間で収まるでしょう。

■肌のトーンが乱れる

治療部位の肌トーンが一時的に乱れることがあります。時間が経つと気にならなくなるでしょう。

■色素沈着や熱傷

治療後は、まれに色素沈着や熱傷が生じる可能性があります。こちらも時間が経つと分かりにくくなるでしょう。ただし、経過観察中に気になることがあれば施術を受けたクリニックへ相談してください。

■かさぶたができることも

シミに反応した部位にかさぶたができることもあります。1週間程度で自然とはがれ落ちるので、無理に取ったりこすったりしないようにしましょう。

■効果に個人差がある

ルメッカ治療による効果には個人差があります。そのため、効果を実感できないケースも存在するでしょう。

5.ルメッカ治療後の過ごし方

出典:photoAC

ルメッカ治療後の肌は乾燥しやすい状態。十分に保湿するのはもちろん、紫外線による刺激を防ぐために日焼け止め対策を入念に行いましょう。また、洗顔やメイクの際は、なるべくこすらないよう、優しく肌に触れてください。その他にも、激しい運動や飲酒、サウナなどの血流を促す行動は控えることをおすすめします。

6.肝斑の治療を受けるなら美容皮膚科に相談しよう

肝斑が気になったら、自己判断せず美容皮膚科に相談するようにしましょう。刺激に弱い肝斑に適した治療法を探すには、プロによる症状の見極めと判断が必要になります。
肝斑治療は“クリニックでの施術”と“自宅ケア”を組み合わせて行うのが一般的です。自宅ケアでは、美容皮膚科で処方される内服・外用薬を使用します。日常的なスキンケアの仕方と生活習慣の見直しについては、美容皮膚科で指導を受けてください。

■【肝斑治療】美容機器の特徴

美容機器を使って肝斑を治療するメリットは、改善だけでなく肝斑の発生予防もできること、シミやくすみへのアプローチも可能なこと、などさまざまあります。代表的な美容機器は、レーザートーニングとピコレーザーです。
低出力のレーザー光を照射するレーザートーニングは、余分な刺激を肌に与えることなく、徐々にメラニンを減少させます。治療時の痛みが少なく、美肌効果も狙えるという特徴があります。
ピコレーザーは、衝撃波でメラニン色素を細かく破壊する治療法です。照射方法は肌悩みに合わせて選ぶことができ、肝斑治療には出力の低いレーザーを均一に当てるピコトーニングが適しています。

■【肝斑治療】内服・外用薬の特徴

内服・外用薬を使うメリットは、市販品よりも効果が出やすいこと、自宅ケアなので続けやすいこと、などが挙げられます。薬の種類としては、トラネキサム酸、ハイドロキノン、トレチノインなど複数存在。
トラネキサム酸は、メラニン色素の生成や炎症を抑える効果を持つ内服薬です。厚生労働省の認可を受けており、シミや炎症後色素沈着の改善にも使われます。ハイドロキノンは肌のトーンアップが期待できる内服薬です。トレチノインは皮膚のターンオーバーを促すサポートを行います。

■まとめ

ルメッカが肝斑悪化の原因になる、と言われる理由は、ルメッカが高いピークパワーを持つことと、肝斑が刺激に弱い性質を持つことが関係しています。ルメッカ治療の刺激により肝斑が悪化しないよう、まずは適した治療法で改善を図ることが大切です。そのため、ルメッカを検討している方は“肝斑の治療を終えてから”を意識しましょう。ただし、肝斑以外のシミや肌質改善には効果を期待できるので、“理想の肌に近づくための選択肢”としてルメッカ治療ができるクリニックを探すのも1つの手です。

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