ケミカルピーリングは効果ない?薬剤の種類とメリット・デメリット

ケミカルピーリングは効果ない?薬剤の種類とメリット・デメリット

ケミカルピーリングでは、古い角質を落とし肌のターンオーバーを促します。ニキビや毛穴、くすみなどのお悩み改善が期待できる施術です。しかし、中には、ケミカルピーリングは効果ない……と感じる人もいるかもしれません。そこで、この記事では、ケミカルピーリングの効果が感じられない理由や、ケミカルピーリングの効果、メリット・デメリットについて解説します。

1.ケミカルピーリングは効果ない?

出典:photoAC

まずは、ケミカルピーリングとは何か。その特徴と効果が実感できないときの理由について解説します。

■そもそもケミカルピーリングとは?

ケミカルピーリングとは、顔に塗るタイプの薬剤で肌悩みやトラブルなどの改善を目指す施術です。薬剤の力で、皮膚の角質層から表皮上層部を剥がれやすくして、肌のターンオーバーを正常化する効果があります。これらの作用により、ケミカルピーリングでは、肌のシミやそばかす、くすみ、ニキビ、色素沈着によるニキビ痕、小ジワやハリ、毛穴の開きなどの改善が期待できます。
医療機関で行うケミカルピーリングであれば、濃度の高い薬剤でのピーリングが可能。施術で肌トラブルが生じたときなど、万一のときにも対応してもらえるので安心です。

■ケミカルピーリングの効果が実感できない理由

ここでは、ケミカルピーリングの効果が実感できない理由を見ていきましょう。

適切に使えていない

美容クリニックではなく、自宅でできるセルフケミカルピーリングは、効果が感じられないケースもあります。その理由は、自宅用ピーリング剤は濃度が低く、効果が小さいためです。適切に使えていない場合は、さらに効果が実感しにくいでしょう。適切に使えていない理由の多くは、やりすぎです。使用頻度が高すぎたり、長時間放置しすぎたりすると、かえって肌荒れを起こしてしまいます。

ダウンタイムの症状

美容クリニックでケミカルピーリングを受けたのに、効果がないと感じる場合は、ダウンタイム症状が強めに出てしまっている可能性があります。ケミカルピーリングは安全性も高いのですが、赤みやピリピリ感、毛穴、ニキビの悪化などの症状が出る場合があります。しかし、たいていの場合、数時間から~3日くらいで落ち着きます。ダウンタイム症状がなかなか落ち着かないと、ケミカルピーリングは効果ないと思ってしまうかもしれません。施術後にこのような症状が気になる場合は、美容クリニックに相談してみましょう。

2.ケミカルピーリングの種類

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ケミカルピーリングは、使用するピーリング剤によって効果が異なります。ここでは、ケミカルピーリングの種類について見てきましょう。

■グリコール酸ピーリング(AHA)

グリコール酸ピーリングは、ピーリング剤としての歴史も古い薬剤です。紫外線によるダメージや肌荒れ、乾燥肌などの肌悩みを改善が期待できます。ニキビやニキビ痕の治療にも使われるピーリング剤です。肌の弾力や保湿力アップの効果が期待できて、肌のくすみや毛穴の黒ずみを改善する効果もあります。高濃度のグリコール酸は、シワのケアにも効果的です。赤みを伴う炎症や肌荒れなどが生じるかもしれませんが、ダウンタイムは、ほとんどありません。

■乳酸ピーリング(ラクトピーリング)

乳酸ピーリング(ラクトピーリング)は、ケミカルピーリングの中でも、マイルドなピーリング剤です。天然乳酸を主成分としており、皮膚の浅い部位に作用します。古い角質を溶かして、表皮の細胞を活性化。肌のターンオーバーを正常化する働きがあります。
肌がピリピリすることがあるケミカルピーリングですが、乳酸ピーリングは刺激が少ないのが特徴です。なるべく肌にストレスを与えずにケアしたい方、肌が敏感な方におすすめです。

■サリチル酸ピーリング(サリチル酸マクロゴール)

サリチル酸ピーリング(サリチル酸マクロゴール)は、強力な溶解作用のあるサルチル酸に保護剤としての役割をもつマクロゴールと組み合わせたピーリング薬剤です。肌深部への浸透を防いで、角質層のみを剥離するので、角質層以外の細胞を傷つけません。そのため、施術後に皮膚が赤くなったり、皮が剥けたりといった肌のトラブルがほとんどないのが特徴です。皮脂に近い性質があるため、毛穴トラブルの治療に使われます。

■トリクロロ酢酸(TCA)

トリクロロ酢酸(TCA)は、サリチル酸ピーリング(サリチル酸マクロゴール)以上の強い剥離作用があります。肌表面の角質だけでなく深層の真皮まで到達し、コラーゲンの増生を誘導。凹凸になったクレーター状のニキビ痕などに適しています。施術後は、肌がなめらかになり、ハリと弾力が戻るでしょう。赤みやカサブタなど、ダウンタイムがやや長めですが、早い人では1週間程度で回復するようです。

3.ケミカルピーリングのメリット・デメリット

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ここでは、ケミカルピーリングのメリット・デメリットについてご紹介します。

■ケミカルピーリングのメリット

まずは、ケミカルピーリングのメリットを見ていきましょう。

施術時間が短い

ケミカルピーリングの薬剤塗布時間は約5分、施術のトータル時間は15分ほどです。ケミカルピーリングでは、麻酔を使用せず、痛みや腫れもほとんどありません。メイクや洗顔も当日から可能。手軽に施術を受けることができます。

肌に優しい薬剤もある

肌に優しい酸性の薬剤もあるため、敏感肌の方も施術を受けることが可能です。薬剤によっては、処置後にかゆみやピリピリ感があるかもしれません。気になる場合は、冷たいタオルで冷やしましょう。

他の施術と組み合わせが可能

イオン導入など、他の施術との組み合わせも可能です。イオン導入とは、肌に美容有効成分を塗布し、微弱な電流を流すことによって、肌の奥深くに浸透させる施術です。ケミカルピーリングのあとは、古い角質が剥がれて美容成分が吸収されやすい状態に。そのため、イオン導入によって美容成分が肌の深部まで浸透しやすくなります。

■ケミカルピーリングのデメリット

次に気になるデメリットを見ていきましょう。

数回通う必要がある

ざらつきなどは即効性を感じやすいケミカルピーリングですが、シミやシワへは即効性がないため、基本的に複数回の施術が必要です。ケミカルピーリングを複数回受けることで、徐々に肌の調子が整っていくでしょう。肌の調子や、どこをゴールとするかによって回数は異なりますが、5回程度が効果を感じられる目安といわれています。

一時的な好転反応がある

ケミカルピーリングは、治療後一時的にニキビや毛穴の開きを悪化させることがあります。一時的な症状の悪化のほとんどは、好転反応と呼ばれる肌細胞の活性化によって起こる症状。不安な場合は、ケミカルピーリングの施術を受けた美容クリニックに相談しましょう。多くの場合、治療を続けることで改善していきます。

肌質に合わないことがある

ケミカルピーリングは、肌の薄い方や弱い方には刺激が強く、ピリピリと痛みを感じることがあります。ピーリング剤が肌質に合わないと、炎症を起こすこともあるのがデメリットです。肌質が気になる場合は、施術前にきちんと相談し、疑問点や不安点を解消しておくようにしましょう。また、肌トラブル回避のために、ケミカルピーリングの前日は、顔の剃毛やスクラブ、パックなどの使用は避けてください。

■まとめ

ケミカルピーリングは、顔全体に塗るタイプの薬剤で肌悩みやトラブルなどの改善が期待できます。肌悩みによっては即効性がないので、数回クリニックに通う必要があるのがデメリットかもしれません。しかし、美容クリニックでは、肌質や悩みに合わせたピーリング薬剤で肌のターンオーバーを正常化。肌悩みを改善し、理想の肌に導きます。ホームケアでは治らない肌トラブルがある場合は、一度美容クリニックに相談してみましょう。

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