ピコレーザーとトライビームの違いとは?自身に合った施術を選ぶ方法

ピコレーザーとトライビームの違いとは?自身に合った施術を選ぶ方法

シミや肝斑などに悩んだときに「どちらにしようか」と迷う施術がピコレーザーやトライビームでしょう。どちらもシミや肝斑の改善が期待できる施術ですが、どんなケースにも用いられるわけではありません。それぞれに特長があり不向きな症例もあります。そこで今回は、ピコレーザーとトライビームの違いについて詳しく見ていきましょう。

1.ピコレーザーとトライビームの違いとは?

出典:pixabay

まず簡単にピコレーザーとトライビームレーザーの違いについて紹介します。ピコレーザーはピコシュアと呼ばれることもあるレーザーで、サイノシュア社が開発しました。一方トライビームはジェイシス社が開発したレーザーで、QスイッチYAGレーザーと呼ばれることもあります。
どちらもメラニン色素にレーザーを照射してシミや肝斑、そばかすなどを治療していきます。ピコレーザーとトライビームの主な違いは、パルス幅と治療対象です。
ピコレーザーとトライビームの違いを次から詳しく見ていきましょう。

2.ピコレーザーとは?

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まず、ピコレーザーがどういうものか、どういった方にピコレーザーの施術が向いているのかなどについて紹介します。

■ピコレーザーの基本情報

従来のレーザーのパルス幅はナノ秒で10億分の1秒、ピコレーザーのパルス幅は1兆分の1秒で、従来のレーザーよりも1000分の1秒短くなりました。パルス幅が短くなるというとことは照射時間が短くなり、衝撃波によるメラニン色素の破壊が可能になったのです。それでいてレーザー出力は低いため、肌への負担が軽減されています。
ピコレーザーはメラニン吸光度が高いことからメラニン色素に反応しやすいのが特徴。また熱でアプローチするのではなく衝撃波でメラニン色素を粉々にして排出し、シミを改善する治療です。施術回数が少なくても効果を感じられるケースもあります。
一般的には肝斑に対するレーザー治療は不向きでしたが、ピコレーザーのように低出力かつ短時間の照射であれば色素を除去することが可能です。
施術は、洗顔後カウンセリングを受けて施術という流れです。基本的にはピコレーザー照射後に患部を冷やして軟膏を塗り、必要であればテープで保護します。万一保護テープを貼られた際は、指示があるまでそのままにしておきましょう。

■ピコレーザーが向いている方

先ほど少しふれたように、ピコレーザーは衝撃波を使ってメラニン色素にアプローチしていきます。メラニン色素を細かく砕くイメージです。そのため、比較的薄いシミや肝斑、そばかす、色素沈着にもアプローチすることができます。
その他には、アートメイクや唇の色を明るくする、ニキビ痕のケアに用いられることも。肌のくすみにお悩みの方や、色ムラが気になる方にもおすすめです。
ピコレーザーはパルス幅がとても短いレーザーを照射することから肌への負担が少ないのが特徴です。そのためダウンタイムの症状が比較的起こりにくく、従来のレーザー治療をためらっていた方も受けやすいでしょう。

■ピコレーザーを受ける前に知っておきたいこと

施術間隔は1ヶ月に1回が目安です。施術箇所にもよりますが、一般的な費用相場は1回あたり1万円~4万円ほどです。施術後数日間は赤みや腫れがでたり、数日かけて患部が黒っぽくなり薄いかさぶたができるたりすることもあります。
施術中の痛みは我慢できるほどとはいわれていますが、痛みについて不安があれば医師に相談すると良いでしょう。
また施術後は肌が敏感な状態になります。肌をこすってしまうと色素沈着の原因になる可能性があるため注意が必要です。

3.トライビームとは?

次にトライビームについて見ていきましょう。

■トライビームの基本情報

トライビームはシミやそばかすのケアなどに用いられるレーザーマシンです。トライビームプレミアムというレーザートーニングを搭載した機種もあります。ピコレーザーと比べるとパルス幅は長いですが、肌への負担をできるだけ配慮して肌の深部にまで高いエネルギーを届けます。そのため、施術箇所の周辺組織を必要以上に傷つける心配がありません。
トライビームは2つの波長を持ち、それらの波長を使い分けることでさまざまな肌悩みに対処できます。例えば皮膚の浅い部分にあるそばかすや色素沈着、濃く根深いシミや肝斑にも対応が可能です。また、痛みに配慮した施術ができるような工夫や、レーザーの出力にムラが生まれないようにする仕組みが導入されています。さらには真皮層にエネルギーを照射することで、皮膚のコラーゲン生成を促す機能もあります。
施術は、一般的には洗顔後カウンセリングを受けてから施術という流れです。施術時は目を保護するためにシールドを装着。施術後は赤みが出ることもありますが、数日で治まるでしょう。中にはかさぶたができたり内出血が起きたりするケースもあります。

■トライビームが向いている方

トライビームは、シミや肝斑、そばかすなどにお悩みの方に向いている施術です。その他にも、毛穴の黒ずみやニキビ痕、比較的濃いアザのケア、タトゥーやアートメイクの除去に使われることもあります。

■トライビームを受ける前に知っておきたいこと

一般的な施術間隔は週に1回、トータルで5~6回程度の治療が目安です。照射数や施術箇所によって違いますが、施術時間は5~30分ほど。費用相場は1回あたり1万円~2万円程度です。
施術に痛みはあまりないため、基本的に麻酔は必要ありません。パチパチと弾くような痛みや熱を感じることもありますが、施術後数時間もすれば落ち着くでしょう。施術前にあまりに肌が乾燥しているケースや肌の状態が良くない場合には施術できないこともあります。

4.ピコレーザーやトライビームにまつわる疑問点

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最後にピコレーザーやトライビームにまつわる疑問点について見ていきましょう。

■トーニングはどちらもできる?

トーニングとはシミや肝斑などの原因であるメラニン色素に作用する肌治療のことです。基本的にピコレーザーとピコトーニングに大きな違いはなくは、ピコレーザーでもトライビームでもトーニング効果が期待できます。
ただし、ピコレーザーのほうがトライビームよりもパルス幅が短いため、メラニン色素に与えるダメージが大きでしょう。結果、肌の変化が短期間であらわれやすいといわれています。
ピコレーザーの場合は1ヶ月に1回、トライビームトーニングの場合は1~2週間に1回程度の間隔で施術を受けると良いでしょう。

■ピコレーザーにするのかトライビームにするのかの基準は?

ピコレーザーもトライビームもシミや肝斑のケアに用いられる施術ですが、ピコレーザーとトライビームを使い分ける基準は何なのでしょうか。
主にな基準は、ピコレーザーは比較的薄いシミやそばかす、色素沈着などの施術に用いられるということですます。アートメイクの除去やニキビ痕ケアにも用いられることもあります。一方でトライビームは、濃く根深いシミや肝斑、アザなどの施術に向いているでしょう。
トライビームプレミアムであれば、アートメイクやタトゥーの除去に使われることもあります。

■施術後メイクは可能?

ピコレーザーもトライビームも比較的肌への負担が少ない施術です。そのため、赤みなど目立った症状がなければ、施術後メイクして帰宅することができます。
ただし、赤みが残ったりかさぶたや内出血が起こったりするケースがあるでしょうります。その場合は、かさぶたを無理に剥がさず自然に治まるのを待つようにすると良いでしょうす。また、施術後は肌が乾燥しやすくなっています。しっかり保湿するようにしましょう。

■まとめ

ピコレーザーやもトライビームはも、いずれもシミや肝斑のケアに用いられる施術です。しかしパルス幅が違うことで、メラニン色素へのアプローチ方法が少し違うことがわかりました。これによって、これまで施術が難しかった肝斑や薄いシミにアプローチできたり、タトゥーの除去にも用いられたりと、さまざまな肌悩みに対応できるようになっていますに用いられたりすることも可能になったのです。ご自身のケースでは、どちらを選択すれば良いのかわからないケースも。そういった場合は、クリニックのカウンセリングでしっかり相談すると良いでしょう。

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