ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの違いを詳しく解説

ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの違いを詳しく解説

美容クリニックなどで行われる、ピコフラクショナルとCO2フラクショナル。名前は聞いたことがあるけれど、いったいどのような肌悩みに効果的な治療なのか知らない方もいるでしょう。また、どちらも「フラクショナル」が付くことから、混同してしまうことも。そこで今回は、ピコフラクショナルとCO2フラクショナル、それぞれの違いをご紹介します。各治療法の特徴や注意点、選び方などもまとめました。

1.そもそもフラクショナル治療って?ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの違いは?

ピコフラクショナルとCO2フラクショナルは、どちらもフラクショナル治療に分類されます。そこでまずは、フラクショナル治療の概要から解説しましょう。そのうえで、ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの違いについてもご紹介します。

■フラクショナル治療とは?

フラクショナル治療とは、肌にレーザーを照射する、肌質改善を目的とした治療法です。あえて肌に熱によるダメージを与えることで肌再生を促す、「創傷治癒(そうしょうちゆ)」と呼ばれる肌の働きを活用した治療で、さまざまな肌トラブル改善を目指すことが可能です。

■ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの違い

ピコフラクショナルとCO2フラクショナルは、どちらもニキビやシミ、シワやたるみ、ニキビ痕や傷痕など、幅広い肌トラブルに活用される治療法です。この2つの大きな違いは、レーザーが当たる場所。
ピコフラクショナルは、角質や表皮表面を通りこして基底層などの肌の奥深くに反応し、細かな穴をあけます。一方で、CO2フラクショナルは、角質や表皮の細胞に反応し、肌表面に小さな穴をあけ肌再生を目指す治療法です。

2.ピコフラクショナルの特徴

出典:photoAC

レーザーが反応する部分が異なるピコフラクショナルとCO2フラクショナル。そのため、それぞれ特徴が異なります。まずはピコフラクショナルについて、どのような治療ができるのか、ダウンタイムや注意点などを詳しくチェックしましょう。

■ピコフラクショナルで行う治療の特徴

ピコフラクショナルは、高密度のレーザーを照射して衝撃波によって皮膚の深い部分に小さな穴をます。そのため、肌の表面を傷つけることなく、真皮層に刺激を与えることが可能。肌の深い部分にレーザーを当てることにより、エラスチンやコラーゲンの生成が促されるため、肌のハリやたるみ、小ジワといったトラブルにアプローチできます。古い肌を新しく生まれ変わらせる働きも期待できるため、キメを整える、ニキビの改善といった治療にも用いることが可能です。

■ピコフラクショナルのダウンタイム

ピコフラクショナルは、肌表面にダメージがほとんどないため、ダウンタイムも短い傾向にあります。かさぶたができにくい点もうれしい魅力です。人によっては施術後に赤みやひりつき、水疱といった症状が現れる場合もありますが、数日間程度で治まることがほとんど。メイクは、当日、もしくは翌日から許可しているクリニックが多く、仕事の都合などによってノーメイクで過ごすことが難しい方にとってもトライしやすい治療法です。

■ピコフラクショナルを受ける際の注意点

ピコフラクショナルの治療サイクルは、およそ1~2ヶ月程度に1回のペースが定番です。1回で肌の変化を感じる場合もありますが、5~10回を1クールとして施術を行う場合もあります。ただし、施術サイクルや1クールにおける回数は肌状態によって異なるため、必ず医師の指示に従いましょう。
ピコフラクショナルの施術を希望する場合、施術前に日焼けをすると色素沈着を起こす可能性があるため治療できない場合もあります。また、妊娠中や妊娠の可能性がある方、ケロイド体質、じんましんといった症状がある方も、施術できない可能性があるため注意してください。金属系の糸を入れている方や光線過敏症の方などもピコフラクショナルが受けられません。

■ピコフラクショナル施術後の注意点

フラクショナル治療の中でもダウンタイムが短いピコフラクショナルですが、施術後には肌にダメージが加わっている状態です。そのため、施術後の肌への刺激は避け、十分な保湿と紫外線対策を行いましょう。また、ピコフラクショナル照射による赤みが出ている間は、入浴や激しい運動などは避けるようにするのも覚えておきたい注意点です。

3.CO2フラクショナルの特徴

出典:photoAC

続いては、CO2フラクショナルはどのような悩みに向いているのか、気になるダウンタイム、注意点などを詳しくチェックしていきましょう。

■CO2フラクショナルで行う治療の特徴

CO2フラクショナルは、肌表面に細かい穴をあけて肌質改善を図る治療法です。ピコフラクショナル同様に、シワやシミ、たるみ、小ジワや毛穴、ニキビやニキビ痕などの肌トラブルにアプローチします。肌表面に穴をあけて肌の再生を促し修復する働きを利用して毛穴を縮めることから、さまざまある治療目的の中でも、ニキビ痕や毛穴の開きといった治療に向いているとされるレーザーです。

■CO2フラクショナルのダウンタイム

CO2フラクショナルは、ピコフラクショナルに比べて痛みが強い傾向です。施術後には赤みや水ぶくれ、色素沈着といった症状が現れる場合もあります。個人差はありますが、弱い出力で照射した場合は3日程度、強い出力で照射した場合は1~2週間程度がダウンタイムの目安です。施術当日のメイクは避けるのが一般的で、早ければ翌日から可能です。ダウンタイム中には、しっかり保湿をする、刺激を与えないように注意して過ごしましょう。

■CO2フラクショナルを受ける際の注意点

ピコフラクショナルの治療サイクルは1ヶ月毎に1回程度です。4~5回程度を1クールとして施術を受けることが一般的。照射中は、じりじりとした痛みを感じるケースが多く、赤みや水ぶくれ、色素沈着といった症状が現れる場合があります。ピコフラクショナルに比べてダウンタイムが長くなる可能性もあるため、プライベートや仕事の都合を加味して施術スケジュールを組むことが大切です。
ピコフラクショナル同様に、妊娠中、または妊娠の可能性がある方、ケロイド体質やアトピー性皮膚炎、強い日焼けをしている方などは施術ができません。また、金属系の糸を肌の中に入れている場合や、1ヶ月以内にほかのレーザーやピーリング治療などを受けた場合も施術できないことがほとんどのため、注意しましょう。

■CO2フラクショナル施術後の注意点

CO2フラクショナルの施術後は、肌がデリケートな状態になっています。しっかり保湿を行い、紫外線対策も講じましょう。CO2フラクショナルの施術において、まれに色素沈着が1~数ヶ月程度残る場合がありますが、自然に消失することがほとんどです。
CO2フラクショナルは、肌表面に穴をあける治療ですが、非常に小さい穴のため、出血する心配はほとんどありません。しかし、まれにかさぶたができる場合があります。もしもかさぶたができたときは、無理にはがさないようにしましょう。

4.クリニックの選び方は?

出典:photoAC

ピコフラクショナルとCO2フラクショナルの治療を受けたい場合、レーザー治療の実績が豊富なクリニックを選びましょう。公式ホームページで症例をチェックしたり、クチコミを参考にしたりする方法もあります。また、予算を確認しておくのも重要なポイントです。無理のない範囲の料金で治療ができる クリニックを探してみてください。
まずはカウンセリングを受けて、治療の詳細やクリニックの雰囲気を確認することも大切です。その際、ピコフラクショナルとCO2フラクショナルのどちらの治療を選ぶか、医師に相談してみましょう。医師が個々の肌状態をしっかり見極め、より適した治療法を提案してくれます。

■まとめ

ピコフラクショナルとCO2フラクショナルは、どちらもフラクショナル治療に分類されますが、レーザーが届く場所が異なります。どちらもさまざまな肌トラブルにアプローチできるため、肌状態や悩みによってより適した治療を選択しましょう。その際、医師の指示やアドバイスを聞くことも覚えておきたいポイントです。それぞれの特徴やダウンタイム、注意点などをしっかりと把握して、より納得した形で治療を受けましょう。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】
・ピコレーザー
【治療期間および回数の目安】
・ピコフラクショナル:3~4週間に1回、3~10回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・ピコフラクショナル:全顔 1回 約¥20,000~ ¥50,000
【リスク・副作用等】
赤み、やけど、色素沈着、色素脱失、水泡形成など
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-使用する薬剤の成分にアレルギーがある場合
-妊娠中・授乳中の場合
-重度の日焼けがある場合
-光線過敏症がある場合
-光感受性が高くなる薬を服用している場合
-ヘルペス疾患の場合
-重度の炎症や傷がある場合
-真正ケロイドをお持ちの場合
-肝斑がある場合(ピコスポット・ピコフラクショナル)
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・ピコレーザーの治療には、薬事承認を取得した使用目的とは異なる治療が含まれている可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。

【治療の内容】
・炭酸ガス(CO2)レーザー
【治療期間および回数の目安】
・フラクショナル照射:1~3カ月に1回、3~5回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・フラクショナル照射:1回 約¥30,000~ ¥100,000
【リスク・副作用等】
・水疱、びらん、赤み、炎症後色素沈着、ほくろの再発、内出血など
【注意事項】
・照射時の痛みを緩和するため、麻酔を使用することがあります。
・治療後は医師の指示に従い、外用薬を塗布してテープで保護してください。
・治療箇所を過度にこすったりひっかいたりすると瘢痕化する可能性があるためご注意ください。
・治療後に赤みや炎症後色素沈着が生じることがあります。傷が治ったら、SPF30以上の日焼け止めを必ず塗ってください。
・ほくろは再発する可能性があります。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・炭酸ガスレーザーの治療には、薬事承認を取得した使用目的とは異なる治療が含まれている可能性があります。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・国内で薬事承認されている治療以外は、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

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