「ゆらぐ」季節がやって来る……!3月から急増する「ゆらぎ肌」の理由と原因とは?「ゆらぎ肌」セルフチェックリストと、3月のスキンケアの重要ポイントを確認!

「ゆらぐ」季節がやって来る……!3月から急増する「ゆらぎ肌」の理由と原因とは?「ゆらぎ肌」セルフチェックリストと、3月のスキンケアの重要ポイントを確認!

美容雑誌などでよく目にする「ゆらぎ肌」季節の変わり目、とくに春先に現れやすい肌トラブルの1つと言われていますが、そもそもゆらぎ肌がどんな肌状態を指すのか正しく理解できていますか?今回はゆらぎ肌になる仕組みや原因を解説するとともに、ゆらぎ肌対策にもっとも大切なスキンケア方法をお伝え!すぐそこまで来ている「ゆらぎ」に備えて、しっかり対策していきましょう。

【セルフチェック】ゆらぎ肌とはどんな状態?敏感肌との違いは?

ゆらぎ肌とは、一時期だけ肌が敏感になってしまう状態です。刺激による肌トラブルと聞くと、「敏感肌」を思い浮かべる方もいるでしょう。しかし敏感肌とゆらぎ肌は、根本的に症状の出方が異なります。一般的に、刺激に敏感な状態が長く続き、「いつも肌が不安定」だと感じている方「敏感肌」に分類されます。一方、「ゆらぎ肌」は、乾燥肌・オイリー肌のような肌質や、年齢は関係ありません。
季節の変わり目で気温差が激しい時期、花粉などに触れやすい時期、ストレスやホルモンバランスの乱れで体調が悪い時期など、「ある特定の時期に肌が不安定になる」のであれば、「ゆらぎ肌」の可能性が高いです。下記のチェックリストから、現在の肌状態を比較して、ご自身がゆらぎ肌かどうか確認してみましょう。

【ゆらぎ肌チェックリスト】
□いつものメイクのノリが悪くなったと感じる
□いつものスキンケアで肌がしみる、ピリピリする
□スキンケアが肌の奥に行き届かない感じがする
□洗顔後の肌のつっぱりや、乾燥を感じる
□年齢を重ねるとともに、肌が敏感になってきた
□ストレスを感じると肌荒れする
□乾燥を感じるのに突然ニキビができた
□環境が変化するとニキビが治りにくい
□生理前後に肌の状態が不安定になる
□季節の変わり目に部分的に赤みやかゆみが出る

いかがでしたか?チェックリストに当てはまる項目が多いほど、あなたはゆらぎ肌だと言えます。しかし、スキンケアを欠かさず行っているのに、なぜ肌がゆらぎやすくなるのでしょうか。まずは以下の図を見てください。

肌がゆらいだ状態になるのは、皮膚の表皮にある角質層のキメが乱れることに原因があります。通常、健康な皮膚は角質層がうるおいで満ちており、紫外線や花粉といった外部刺激から肌を守ったり、肌の水分が蒸発するのを防いだりする「バリア機能」を持っています。しかしバリア機能が低下すると、うるおいを保持する細胞が減少し、肌のキメが乱れ、表面にすきまが空いたような状態に。すると肌の水分をキープできず、さらに外からの刺激やアレルギー物質がそのすきまから侵入し、結果、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまうのです。

ゆらぎ肌は誰もがなり得るものですが、とくに20代後半からゆらぎを感じる方が多い傾向にあります。「若いときにはゆらぎを感じなかったのに……」という方も多いのではないでしょうか?実はゆらぎ肌は、ターンオーバーの乱れも関係しています。

ターンオーバーとは、古い角質が新しい角質に押し出され、肌が生まれ変わる新陳代謝のこと。通常、肌のターンオーバーは28日周期で行われます。それが25歳を過ぎた頃から著しく低下し、肌が蓄えられる水分量や、角質層のうるおいを保つ成分「セラミド」も減少してしまいます。これが「25歳は肌の曲がり角」とも言われる理由です。
そこへ紫外線・花粉などの外的刺激や、間違ったスキンケア、生活習慣の乱れが加わることで、さらにターンオーバーの乱れは加速。つまり、年齢を重ねるとともに肌のバリア機能は低下し、対策をしないことには、ゆらぎやすい肌を避けられないのです。ゆらぎ肌一時的にバリア機能が低下した状態を指しますが、放置していると敏感肌へと移行してしまいます。ゆるがない安定した肌をつくるには、いかにバリア機能を維持できるかが重要だと理解できたでしょうか。

「ゆらぎ肌」の主な原因は?2月頃から「ゆらぐ」人が多い理由は、スギ花粉の到来時期にあり!

ゆらぎ肌の原因はバリア機能の低下にあると説明しましたが、多くの方が2月頃から肌の異変に気づき始めます。それはなぜなのか、原因を見ていきましょう。

気温差・乾燥・紫外線……2月の気候は要注意!

冬から春に向けて、気温が高くなる2月。とはいえ、まだまだ冬の寒さが続き、寒暖差が大きい時期でもあります。しかも湿度は1月並みに低く、肌はエアコンや、内外気温との差などにより湿度が下がりやすく、乾燥しやすい状態が継続中。
肌はこのような気候の変化に適応できず、とてもストレスを感じています。
さらに、天候に恵まれている地域では、冬から春にかけて日照時間も長くなることから紫外線を浴びる時間も増加。紫外線は季節問わず降り注いでいますが、とくに3月頃から一気に増えるため、春先だからといって紫外線対策は油断できません。

花粉や黄砂・PM2.5も。2月は刺激物質が飛散中!

 

肌のバリア機能を低下させる外的刺激の1つに、花粉黄砂PM2.5などがあります。花粉症やアレルギー体質の方はこの時期、鼻水やかゆみによる肌荒れを警戒しているのではないでしょうか?しかし、花粉症の方でなくとも、これらの刺激物質はバリア機能を低下させるので要注意。刺激物質は微細な粒状で空気中に浮遊しており、ただでさえ気候の変化でストレスを感じている肌に、余計にダメージを与えます。春に肌がゆらぎやすいのも、気候と刺激物質が主な原因です。
花粉の中でも2月に到来し、多くの人の肌をゆらがせているのは「スギ花粉」。日本気象協会の観測データによると、2024年もスギ花粉は2月上旬から関東や九州の一部地域で飛散がはじまり、2月中旬~下旬にかけては全国で本格的に飛散する見込みです。
花粉症対策にはマスクを頼りがちですが、マスクにも落とし穴が。マスクによる摩擦や蒸れもバリア機能の低下につながるため、後述する基本のケアを徹底しましょう!

女性ホルモンの変化も、肌がゆらぐ原因に

女性ホルモンには、コラーゲンの生成を助ける「エストロゲン」と、皮脂の分泌を促す「プロゲステロン」が存在します。ホルモンバランスの乱れがゆらぎ肌につながる原因は主に2つあり、1つは生理前になるとエストロゲンが減少し、プロゲステロンが増加することで肌荒れやニキビが現れやすくなること。もう1つは、加齢による卵巣機能の低下でエストロゲンが減少し、コラーゲンが失われて肌が乾燥に傾くことです。どちらもうるおいが不足してバリア機能が下がった状態に変わりないため、しっかり保湿をして肌の水分と油分のバランスを整えることが大切です。

睡眠不足・ストレス……生活習慣は大丈夫?

私たちの体には、自律神経が張り巡っています。自律神経には緊張させる役割の交感神経と、リラックスさせる役割の副交感神経の2つがあり、お互いがバランス良く作用していなければ心身の健康は保たれません。自律神経は睡眠不足や日常生活でストレスを受けていると、交感神経が優位に働きます。すると体内は緊張状態が続き、血管が収縮。そして肌の毛細血管まで十分な栄養が行き届かなくなり、肌のターンオーバーを乱してしまいます。つまり、ゆらぎ肌は、外からの刺激だけでなく自分自身でつくってしまう可能性もあるということ。とくに春は、環境が変わるタイミングのためゆらぎやすい時期でもあります。「最近、自分を労われていないな」と思う方は、正しいケアと、休息を心がけてくださいね。

コスパ抜群!「ゆらぎ肌」への対策は基本のケアがもっとも重要

美容成分たっぷりの高級コスメを揃えてもゆらぎ肌が改善しない方は、ケア方法が間違っているのかもしれません。ゆらぎ肌の対策は、実はとてもシンプル。そもそもゆらぎ肌は、うるおい細胞の減少によるバリア機能の低下が原因だとお伝えしましたね。
つまり、毎日のケアで肌への刺激を抑え、水分を補給し、水分の蒸発を防ぐ基本のステップさえ守れば、バリア機能を補うことができるんです!具体的には、

春先でも日やけ止めはこまめに塗り直し、紫外線対策をする
・クレンジングや洗顔は、皮脂を落としすぎないようゴシゴシ擦らない
・洗顔後は、保湿成分入りの化粧水をたっぷり補給し、乳液やクリームで蓋をする
・ゆらぎを感じたときは、敏感肌用コスメなど低刺激なものを選ぶ

守るべき基本のケアは、たったこれだけ。
いつものスキンケアがヒリヒリするのは、すでに肌がゆらいでいるサインと言えます。「丁寧にやさしく」を心がけ、正しいスキンケアでゆるがない肌を育みましょう。

まとめ

ゆらぎ肌とは、一時的に現れる肌トラブルです。スギ花粉や寒暖差で春先にゆらぎ肌になる人が多発していますが、ホルモンバランス・自律神経の乱れなどでも引き起こされます。ゆらぎ肌を防ぐには自分の肌状態を適切に見極め、正しいケアをすることが大切!紫外線対策や生活習慣、スキンケア方法を今一度振り返ってみてください。自分の肌を理解し、労わってあげながら、ゆらぎやすい季節の肌を安定させましょう。