
美容医療サブスクプランが注目を集めています。毎月一定の料金で施術が受けられるというモデルは、一見すると「お得」に思える料金システムです。しかし美容医療の分野において、本当にサブスクは必要なのでしょうか?この記事では、美容医療サブスクプランのメリットや注意点、そしてサービスを選ぶうえで知っておきたいポイントについて深掘りします。継続しやすい美容医療として、サブスクを検討されている方は、ぜひ目を通してみてください。
INDEX
1.美容医療サブスクプランとは?基本的な考え方とメリット

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サブスク(サブスクリプション)とは、もともと定期購読や継続購入を意味する言葉。商品やサービスを購入・所有するのではなく、定額料金で一定期間利用できる権利を買う仕組みです。近年では、動画や音楽配信のほかにマンガ読み放題、ファッションのレンタルなど、さまざまなサブスク型のサービスが提供されています。サブスクリプションの魅力は「いつでも解約できる」という手軽さ。契約へのハードルが低く、今や生活の一部としても根付きつつあります。
このような定額制の仕組みは、美容医療の分野でも徐々に浸透。美容医療=お金がかかるというイメージを持つ方は少なくありませんが、サブスクリプションなら毎月一定の料金で通院が可能です。美意識が高い方はもちろん、限られた予算内で美しさをキープしたいと考える方からも選ばれています。
美容医療サブスクプランで利用できるメニューをチェック!
美容医療サブスクプランで受けられる施術内容は、クリニックによってまちまち。ここでは、実際にサブスクプランを提供しているクリニックの中からサービス内容の一例を確認してみましょう。
「今泉スキンクリニック」のスタンダードプランでは、シルバー、メイン、サブ、ケア・オプションから最大4つを組み合わせることができます。特徴は、シワやくすみ、美白ケアなどの肌の土台を整える基本メニューが充実していること。ダウンタイムが短く、美容医療初心者の方でも選びやすい内容となっています。
銀座プラタナクリニックのスタンダードプランは、ピーリングからレーザー治療、肌質改善を目的とした施術まで、幅広いメニューが選択できます。中でも注射&点滴治療のメニューが豊富。別途5,500円かかりますが、再生治療として注目されている幹細胞培養上清液点滴がスタンダードプランに含まれており、お得感があります。
スペシャルプランやプレミアムプランでは、さらに美肌効果が見込める施術を多数提供。幅広い肌悩みにアプローチできるメニューがそろっています。
DMTC美容皮膚科のサブスクプランは、バラエティに富んだ施術メニューが魅力。シミやシワ、たるみ、くすみ、ムダ毛、肥満などさまざまな悩みを解消できる可能性があります。また、ホームケアには選択の上限がない点にも注目。肌や体形の悩みに合わせて自由に選択できます。
利用するだけの価値はある?お得感を検証!
さまざまなメニューから自分に合うものを選択できるのがサブスクの魅力ですが、単体で施術を受けるよりも本当にお得になるのでしょうか?
今泉スキンクリニックのスタンダードプランで検証してみましょう。今泉スキンクリニックでは、月額33,000円(税込)でメイン、シルバー、ケア・オプションの中から最大4つを選択できます。
メインメニューとして展開されているのは、フォトフェイシャル(顔+首)、エラボトックス、ヒアルロン酸注射1本(あごorほうれい線)、ボトックス2部位(額・眉間・目尻・バニー・小鼻・口角・あご・リップ)、レジェンドプロ+(頬+フェイスライン)、ダーマペンの6つ。
それぞれ単体で受けたときの通常価格は以下のとおりです。
- フォトフェイシャル(顔100%):33,000円
- エラボトックス(NABOTA):55,000円
- ヒアルロン酸注射(1cc):88,000円
- ボトックス(1部位):22,000円~
- レジェンドプロ+(顔・首):33,000円
- ダーマペン(顔1回):22,000円
価格差はありますが、1つ受けるだけで十分元が取れるメニューも。シルバーやサブ、ケア・オプションとの組み合わせ次第では、さらにお得になります。毎月確実に通院できるのであれば、契約しても損しない可能性が高そうです。
2.通院の習慣化がもたらす美意識の変化

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美容医療のサブスクプランがもたらすのは、価格面でのメリットだけではありません。
毎月の通院=自分の肌と向き合う時間に
美容医療で効果を実感するには、ある程度の通院が必要です。しかし、仕事やプライベートの予定がある中で、毎月予約を取って通院するのは簡単ではないでしょう。その点サブスクなら、あらかじめスケジュールに組み込んでおくことができるため、通院を習慣化しやすいのが特徴。自分自身と向き合う時間が増え、自然と美意識が高まります。
定期的なケアで将来的な老化も予防
美容医療のサブスクプランで定期的に通院するようになれば、医師と肌や体の変化を都度共有できます。これは、将来的な肌トラブルの予防や健康維持にも高い効果を発揮。そのときの状態に合わせて適した施術を受けられれば、将来的な老化を予防できる可能性があるからです。
一般的に、肌トラブルが発生してから治療を行うよりも、問題が表面化する前から対策しておくことで、その影響を最小限に抑えられると考えられています。若々しい肌をキープするには、エイジングサインが現れる前に美容ケアを日常的に取り入れておくことが大切です。
3.美容医療サブスクプランを選ぶ際に知っておきたいポイント

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メリットの多い美容医療サブスクプランですが、うまく活用するには知っておきたいポイントもあります。
過剰な通院には注意!適切なケアの範囲を考えよう
美容医療に限った話ではありませんが、何事もやりすぎは禁物。お得だからとやりすぎてしまうと、かえって不自然な印象につながることがあります。また、短期間で同じメニューを繰り返したり適正量を超えた薬剤を使用したりすれば、当然肌への負担もかかるでしょう。このようなリスクを引き起こさないよう、同一クリニックで行う施術には、回数制限や治療間隔の目安が設けられていることが珍しくありません。
そのため、不自然になるほど過剰な治療が行われる可能性は基本的にはありませんが、あとから「やりすぎたかな……」という後悔を生まないためには、本当にその施術が今の自分にとって必要であるかどうかをしっかりと吟味することが大切。とくに、通い放題で施術を受けられるサブスクには要注意です。どれだけ施術を受けても追加料金がかからないため、たくさん通ったほうがお得に思えるかもしれませんが、美容医療にはリスクがつきもの。
良い面だけでなく副作用や後遺症、合併症のリスクなどもきちんと理解し、納得したうえで治療を選択しなければなりません。
大切なのは「美容習慣を買う」という考え方
美容医療のサブスクプランは、施術を受けることではなく、美容習慣を身につけることが本来の目的です。美しさは一朝一夕で手に入るものではありません。もちろん一度の施術で変化を実感しやすいものもありますが、基本的に美容医療は継続することで高い効果を発揮します。忍耐や継続力が必要だからこそ、サブスクプランでは「美容習慣を買う」ことに意義があるというわけです。
サブスクは、基本的に最低継続期間を過ぎればいつでも解約できます。そのため美容習慣が身につくことで、サブスクにはないメニューを試してみたい、自分に合うものだけを継続したいというように、さらに美しさへの意欲が高まれば、その都度行動を変えることも可能。美容医療のサブスクは自分への投資であり、豊かな人生を送るための第一歩ともなりえるのです。
まとめ
美容医療サブスクプランは、継続のハードルが低く、高額なイメージの美容医療を気軽に始められる画期的なサービスです。しかし、最大の利点は治療そのものではなく、習慣としての美容ケアを手に入れられることにあります。美に対する意識が変われば習慣が変わり、習慣が変われば人生が変わることだってありえるかもしれません。ぜひ美容医療のサブスクを、自分自身をもっと好きになるためのきっかけにしてみてくださいね。
※ボトックスは米アラガン社の商標ですが、本記事内では読者の皆さまに分かりやすく伝わるよう、A型ボツリヌス毒素製剤の総称として使用しております。
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