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LDMとは、どのような美容医療なのでしょうか。韓国でブームになり、日本でも注目が高まっているLDM。フェイスラインのたるみやシワのお悩みがある方は、気になる治療の1つでしょう。そこで今回は、LDMについて治療内容や効果、ハイフとの違いまで解説します。LDMを受けようと検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
1.LDMとはどのような美容医療?
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出典:photoAC
LDMは水玉リフティングや水玉スキン、水滴リフティングなどとも呼ばれています。LDMにはどのような効果があるのか、ハイフとの違いも含めて詳しく見ていきましょう。
■LDMの特徴
LDMとは、ドイツ製の高密度超音波治療器「LDM-MED」を使用した施術で、肌の引き締めと美容液などの成分の導入を同時に行える施術のことです。高密度の振動エネルギーを与えることで組織同士の結合力を向上させ、皮膚の再生・免疫能力を促進して引き締め効果をもたらします。
医療レーザーなど細胞を焼き付けて凝縮させると肌にダメージを与える可能性がありますが、LDMは筋膜までアプローチする波動により、肌再生しながらリフティングします。ダメージが少なく、肌が弱い方にも向いている施術です。
■LDMの効果と持続期間
LDMは、肌の引き締め、シワの改善、弾力アップなどさまざまな効果が期待できます。また、老化して鈍くなった細胞の動きに振動エネルギーを与えるため、組織同士の結合力を上げることにより肌を保護する機能が高まって、水分量の増加や肌の弾力アップにもつながります。
さらに、たるみやシワの改善のほか、ニキビやアトピー性皮膚炎などの症状にも効果を発揮することが特徴です。LDM施術後は代謝や血流が活性化しているため、施術直後から肌の弾力やみずみずしさを実感できるでしょう。
LDMの持続期間は一般的に2週間ほどで、効果を持続させたい場合は月2回程度のペースで継続するのがおすすめです。継続して施術を受けると、肌組織のバランスが整ってターンオーバー・コラーゲン生成の正常化が望めるため、さらなるリフティング効果も期待できるでしょう。
■LDMの副作用とダウンタイム
LDMの特徴の1つが、皮膚に強い刺激を与えないため施術中に感じる痛みや副作用、ダウンタイムがほとんどないことです。これまで、敏感肌のためレーザーによる治療が受けられなかった方や、痛みが苦手な方にも向いています。
ただし、まれに赤みや腫れ、かゆみ、色素沈着などの副作用が起こることがあります。
■ハイフとの違い
どちらもリフトアップ効果が期待できるLDMとハイフですが、どのような違いがあるのでしょうか。
LDMとハイフの大きな違いは、アプローチできる層です。ハイフが皮下組織の下層にあるSMAS筋膜のみにアプローチするのに対し、LDMは表皮~脂肪層までアプローチします。LDMは基本的にどのような方でも効果を実感できますが、脂肪が多い方はハイフでは効果を実感しにくいケースもあります。
また、LDMは施術中の痛みを感じにくいことも特徴です。一方、ハイフは高出力で施術した際、骨に響いているような痛みを感じることがあります。
LDM、ハイフともに、肌にハリやツヤを与えてリフトアップが期待できる治療ですが、LDMはフェイスラインを引き上げるイメージ、ハイフは引き締めるイメージです。治療内容や目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
2.LDMが適応できる肌悩みは?
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主に引き締めやリフティングに効果的という認識の方も多いLDMですが、実は幅広い肌悩みに適応している美容医療です。どのような効果があるのか、詳しく見ていきましょう。
■シワ・たるみ・くすみ
LDMは、高密度の振動エネルギーを与えて肌に弾力を持たせるため、シワやたるみの改善効果が期待できます。HSPsの活性化により体内でコラーゲンの生成が促されるので、皮膚の再生能力や免疫力の向上にも役立ちます。
HSPsとはヒートショックプロテインの略で、体に熱などのストレスがかかった際に作られるタンパク質のこと。HSPsが活性化すると、色素沈着やシワの予防につながります。
■ニキビ・乾燥・湿疹・アトピー性皮膚炎
LDMはさまざまな周波を利用することで、表皮や皮下組織といった異なる層にアプローチ可能です。症状に合わせて周波数を変えられるので、ニキビ痕やアトピー性皮膚炎への効果も期待できます。ニキビや炎症を引き起こす原因とされているタンパク質分解酵素・MMPsを制御することにより、皮膚疾患の改善につなげます。
敏感肌の場合は、紫外線などの刺激によりMMPsが過剰に増殖して肌の機能が弱まると、症状が改善しにくいことも。MMPsの抑制ができるLDMは、外部刺激でMMPsが増え過ぎて症状が治らないという悪循環を断ち切ることも期待できるでしょう。
3.LDMのメリット・デメリットと注意点
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ここからは、LDMのメリットとデメリット、受ける際に知っておきたい注意点について解説します。メリットの多い治療でも、デメリットはゼロではありません。しっかりと理解した上で治療を受けるようにしましょう。
■LDMのメリット
LDMの大きなメリットは、痛みや副作用、ダウンタイムがほとんどない点です。皮膚に強い刺激を与えないため、これまで敏感肌などの理由でレーザー治療を受けられなかった方も施術可能なケースがあります。顔だけでなく首まで治療できるのも魅力の1つです。
LDMを受ける際、ヒアルロン酸などの美容成分や成長因子などを導入すると、より効果を実感できるでしょう。LDMで導入可能な成分には、保水効果の高いヒアルロン酸のほか、HGFなどがあります。
HGFは、抽出した幹細胞を培養する際の培養液を遠心分離し、滅菌処理した上澄み溶液のことです。皮膚の再生や組織の修復などに効果を発揮します。
LDMで美容成分や成長因子を導入することで、肌のうるおいや弾力といった効果をより実感できるでしょう。
■LDMのデメリット
LDMのデメリットとしては、持続期間が短い点が挙げられます。施術直後から効果が実感できるものの、約2週間しか持続しないため頻繁に治療に通う必要があります。治療の時間の確保や費用の面で、負担に感じるかもしれません。また、ほかの強力な治療に比べると効果の実感が緩やかであるとされているため、「あまり効果がない」と感じることもあります。
■LDMを受ける際の注意点
LDMは特定の疾患がある方や、ペースメーカーなどの医療機器を使用している方は治療を受けられないことがあるため注意が必要です。
LDMはシミやニキビ痕にも対応していますが、あくまでも細胞を若返らせて改善を図る治療のため、限界があります。一部の濃いシミや深いニキビ痕には効果を発揮しない可能性も。
ほかの治療を組み合わせることで、より効果を高めることができるでしょう。例えば、深いニキビ痕にはダーマペン、シミにはレーザー治療なども効果的です。
そのほかの注意点として、臍帯血幹細胞培養上清液を用いた治療を受けた方は、献血ができない可能性があります。献血を行う際は、治療を受けたことを申告の上、可否を確認する必要があります。詳細は治療を受けるクリニックではなく、日本赤十字社に確認しましょう。
まとめ
痛みや副作用、ダウンタイムがほとんどないことから、注目されているLDM。強い刺激を与えないため、顔だけでなく首まで治療範囲を広げられる点も魅力的な美容医療です。また、リフトアップに興味がありつつも、これまで痛みが不安でレーザー治療に踏み切れなかった方、敏感肌のためレーザー治療が受けられなかった方は、LDMを検討してみるのも良いかもしれません。
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【治療の内容】LDM水玉リフティング(高密度超音波治療)
【治療期間および回数の目安】1週間に1回、計8回~20回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥16,000~¥25,000
【リスク・副作用等】発赤や熱感、痒み、痛み、乾燥など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【治療期間および回数の目安】治療後6ヶ月以降から再照射可能 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】全顔1回約¥30,000~¥200,000
【リスク・副作用等】痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ダーマペン(マイクロニードル治療)
【治療期間および回数の目安】3~4週間に1回、計1~5回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥15,000~¥25,000
【リスク・副作用等】赤み、皮むけ、内出血、腫れなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。