
LDMとエレクトロポレーションにはどういった違いがあるのだろうと、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。顔のたるみケアに用いられる美容医療には、さまざまな種類があります。その中からできるだけ痛みを軽減した治療法を調べると、LDMやエレクトロポレーションに行き着く方もいるかもしれません。ただ、それぞれにメリットやデメリット、違いがあります。そこで今回は、LDMとエレクトロポレーションについて、それぞれの特徴や注意点などを紹介します。
1.LDMではリフティングと導入が同時にできる

出典:photoAC
まずは、LDMがどういった施術なのか、また、どんな方に向いているのかを詳しく見ていきましょう。
■LDMとはどんな治療?
LDMは、「水玉リフティング」や「ベビースキン水玉リフティング」と呼ばれることのある治療です。仕組みとしては、高密度超音波治療器の振動エネルギーが皮膚細胞の結合力をアップし、肌を守る機能や肌の弾力などを高めます。結果、肌の引き締めやハリツヤを高める効果が期待できるでしょう。
超音波を使った施術というと、ハイフと似ているように感じる方もいるかもしれません。LDMもハイフも皮膚〜脂肪組織などいろいろな層にアプローチできるマシンです。ただし、ハイフは超音波を一点集中させ、皮膚の中でもより深い筋膜に作用する一方で、LDMは皮下組織の細胞を活性化することに特化しているマシンといえます。
■LDMが向いている方
LDMは、以下のようなお悩みを持つ方に向いているでしょう。
- たるみ
- むくみ
- シミ
- 肌の弾力不足
- ニキビ
- 赤み
また、ニキビ痕やニキビ痕の色素沈着などにお悩みで、レーザー治療を検討したものの、敏感肌により受けられなかった方にも向いています。
LDMは、照射した超音波の振動エネルギーが、細胞同士を自然と活性化するよう促すため、痛みを限りなく軽減した施術です。そのため、敏感肌の方でも始めやすい美容医療であり、幅広い肌質の方に施術可能といわれています。
これまで敏感肌という理由で、ニキビの痕などのレーザー治療を諦めていた方は、カウンセリングを受けてみると良いでしょう。
■LDMのメリット・デメリット
LDMに興味を持っていろいろと調べていくと、「水玉リフティングは効果なし」などの口コミに出くわすこともあるかもしれません。冷静に客観的に判断するために、LDMのメリットやデメリットを見ていきましょう。
メリット
LDMの主なメリットはこちらです。
- 肌の引き締めができる
- 痛みや刺激をできるだけ軽減した施術
- 体にも施術でき、ストレッチマーク(肉割れ)にも有効
LDMの施術時間はおよそ30分。短時間の施術で引き締めができるため、忙しい方に向いている施術ともいえます。また、刺激を抑えた治療のため、ダウンタイムが起きにくい点も特徴です。
顔や首以外に体に用いるケースもあります。この場合、妊娠線や肉割れ、セルライト改善などの効果が期待できます。さらにLDMは、他のリフティングメニューと比べて比較的安い料金設定となっている点も魅力です。
デメリット
LDMは、敏感肌の方でも施術を受けやすいですが、デメリットもあるため注意しなければなりません。主なデメリットはこちらです。
- こまめに施術を受ける必要がある
- 誰でも施術を受けられるわけではない
短時間で終わる施術ではあるものの持続期間が短く、継続した効果を希望する場合は、1~2週間に1回の頻度で、複数回施術を受ける必要があります。
LDMは、基本的には誰でも施術を受けられるものの、アトピー性皮膚炎や炎症を起こしている場合は、治療を控えたほうが良いケースもあるため、医師に相談して決めましょう。
■他の施術と併用するのもOK
LDM水玉リフティングは、ダウンタイムや痛みの軽減を目指した施術で、施術時間も短いため、施術同日に他の治療を併用することも可能です。
例えば、レーザー治療や肌育注射、サーマジェン、ハイフなども良いでしょう。併用することで、ニキビ痕や毛穴悩みなどによりアプローチしやすくなります。
2.エレクトロポレーションなら有効成分を深層部に届けられる

出典:photoAC
次に、エレクトロポレーションについて詳しく見ていきましょう。メリットやデメリット、LDMとエレクトロポレーションとの違いなども紹介します。
■エレクトロポレーションとはどんな治療?
エレクトロポレーションとは、電気の作用で一時的に、皮膚の細胞に小さな隙間を作り、有効成分を肌の深部に浸透させる施術のことです。有効成分をイオン化して肌に浸透させるイオン導入と似ていますが、従来のイオン導入と比べると20倍もの浸透率が期待できます。
また、針を使わないため、痛みやダウンタイムに配慮された施術でもあります。シワやニキビ痕、毛穴の開き、くすみなどにお悩みの方に向いている施術です。
■エレクトロポレーションのメリット・デメリット
ここからは、エレクトロポレーションのメリットやデメリットを見ていきましょう。
メリット
エレクトロポレーションの主なメリットはこちらです。
- 肌の深部までしっかり有効成分を届けられる
- 成分を選ばず導入できる
- 痛みやダウンタイムに配慮されている
前述したように、エレクトロポレーションの浸透率はイオン導入の約20倍。肌への刺激をできるだけ抑えながら、肌深部に有効成分を大量に届けられるメリットがあります。
また、イオン導入ではイオン化できない美容成分は使用できませんでしたが、エレクトロポレーションでは成分を選ばずに使用可能です。
エレクトロポレーションでは針を使いません。痛みが苦手な方や大切な予定が直近にある方も、ダウンタイムを気にせず施術を受けられます。
デメリット
エレクトロポレーションの主なデメリットはこちらです。
- 体に金属が入っている方は施術を受けられないケースがある
- 導入成分によってはアレルギー反応が起こる場合がある
- 通電感覚がある
微弱ではあるものの電気を流す施術のため、体に金属類やペースメーカーが入っている方は、控えたほうが良い場合があります。事前に医師に相談して決めるようにしましょう。
エレクトロポレーションでは、さまざまな有効成分を導入できますが、使用する成分によってはアレルギー反応が起きるケースがあります。これまでに特定の薬剤でアレルギーを起こしたことがある方は、事前に医師や看護師に伝えるようにしてください。
また、エレクトロポレーションでは電流を流すため、施術中はピリピリとした通電感覚があるでしょう。
■LDMとエレクトロポレーションの違い
LDMとエレクトロポレーションの特徴や、メリット・デメリットを見て、違いが見えてきましたか?2つの大きな違いはこちらです。
- LDMは肌の引き締めやハリツヤアップが期待できる施術
- エレクトロポレーションは導入に特化した施術
どちらも痛みやダウンタイムに配慮した美容治療のため、痛みが苦手な方や肌管理をしたい方は、試してみると良いでしょう。
3.LDMやエレクトロポレーションを受けるときに注意したいこと

出典:photoAC
LDMやエレクトロポレーションは、痛みやダウンタイムに配慮された施術ではありますが、注意しなければならないポイントもあります。
最後に、LDMやエレクトロポレーションを受けるときの注意点を見ていきましょう。
■持病や既往歴などによっては治療が受けられないことがある
LDMやエレクトロポレーションは、基本的には誰でも受けられる治療ですが、持病や既往症、妊娠の可能性がある方などは治療が受けられないケースがあります。不安な点があれば、医師に相談しましょう。
■施術後に赤みなどのトラブルが起きる場合がある
LDMもエレクトロポレーションも強い刺激を与えず、針も使いません。そのため、痛みやダウンタイムが軽減されていますが、施術後に赤みやかさぶた、ヒリヒリするなどの肌トラブルが起こることがあります。
■エレクトロポレーションの場合電流刺激のリスクがある
エレクトロポレーションでは、微弱な電流を流します。そのため、電流刺激によるピリッとした痛みや電流刺激に対する過敏症が起きる場合も。電流刺激が苦手な方は、事前に医師に相談してみてください。
まとめ
LDMやエレクトロポレーションは、いつものスキンケアでは物足りない方や、痛みやダウンタイムが軽減された施術を希望する方に向いている美容治療です。また、料金も比較的抑えられているため、定期的な肌メンテナンスにもおすすめです。改善したい肌トラブルに合わせて、LDMとエレクトロポレーションのどちらが良いか、信頼できる医師に相談しながらメニューを決めるようにしましょう。
この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【治療の内容】LDM水玉リフティング(高密度超音波治療)
【治療期間および回数の目安】1週間に1回、計8回~20回程度 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥16,000~¥25,000
【リスク・副作用等】発赤や熱感、痒み、痛み、乾燥など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】エレクトロポレーション
【治療期間および回数の目安】1~4週間に1回、計4~6回程度
【費用相場】¥10,000~¥20,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】赤み、ヒリヒリ感、薬剤のアレルギー反応など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。