ほうれい線ができないように笑うことを控えている人はいませんか。実は、ほうれい線は笑う人より笑わない人のほうが深くなるといわれています。今回は、ほうれい線ができる原因や笑う人と笑わない人のでき方の違い、できやすい人の特徴など、ほうれい線に関して深掘りしていきます。また、ほうれい線が深くならないための予防法も紹介。美容医療でできるほうれい線治療についても触れているので、ほうれい線が気になる人は、参考にしてみてください。
INDEX
1.ほうれい線はなぜできる?原因を探ろう
そもそもほうれい線はなぜできるのでしょうか。まずは、ほうれい線ができる原因を見ていきましょう。
■表情筋の衰え
表情筋とは目や鼻、頬、口などを動かす筋肉のことです。顔全体で30種類以上もの表情筋が互いに作用し、人の表情を作っています。加齢による表情筋の衰えや、無表情などで表情筋を使わない機会が増えると、顔の皮膚や皮下脂肪を支えることが困難になります。
支えられなくなるとたるみを引き起こし、ほうれい線ができる原因に。近年で増加しているマスクの常時着用や、人と会って話す機会が減ったこと、感情の表現が乏しいといったことも、表情筋の衰えを進めている要因と考えられるでしょう。
■コラーゲンやエラスチンの減少
皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されており、ハリや弾力性に関わる部分が一番深い層にある真皮です。真皮は、たんぱく質であるコラーゲンとエラスチンに構成されています。網目状に張られた繊維状のコラーゲンと、エラスチンが結びつくことによって、肌のハリや弾力が維持できています。
これらは加齢によるホルモンバランスの乱れや、ストレスなどの活性酸素によって減少。コラーゲンとエラスチンが減ることによって皮膚を支えられなくなることが、ほうれい線が目立つ原因です。
■紫外線によるダメージや肌の乾燥
コラーゲンやエラスチンの減少は、内面的な原因によるものだけではありません。紫外線によるダメージや肌の乾燥といった外的要因も影響します。
紫外線には「UV-A」と「UV-B」のそれぞれ波長の異なる2つのタイプがあります。地上では、波長の長い「UV-A」がほとんどを占めており、皮膚の真皮に到達。真皮までたどり着いた「UV-A」は、コラーゲンとエラスチンを破壊し傷つけてしまいます。
また、肌の乾燥が進むとバリア機能が低下しダメージを受けやすい状態に。肌表面の乾燥だけではなく真皮まで水分不足に陥り、コラーゲンやエラスチンが減少してしまうのです。紫外線や乾燥といった外からの刺激も、ほうれい線ができる原因といえるでしょう。
2.ほうれい線は笑わない人ほどできる?できやすい人とできない人の特徴
日常的によく笑う人は、ほうれい線が出やすいと感じる人もいるかもしれません。では、ほうれい線は笑わない人にはできにくいのでしょうか?ここでは、笑う人と笑わない人でほうれい線の見え方の違いがあるかどうかや、ほうれい線ができやすい人・できにくい人の特徴を解説します。
■ほうれい線は笑う人・笑わない人で差が出る?
大人になると、子どもの頃と比べて表情筋を使う機会が減るといわれています。笑わない人は口まわりの表情筋が衰え皮下脂肪を支えられなくなり、頬がたれ落ちることに。
ほうれい線が出ないように笑わないという選択肢は逆効果。顔によりほうれい線が出やすく、また、たるみによって老けて見られることが多くなります。
一方で、よく笑う人に出るほうれい線は、表情豊かに見られることがあります。老けて見えるかというとそうでもありません。笑う感情からできるほうれい線は、反対に魅力的に見えることも多いでしょう。
■ほうれい線ができやすい人の生活習慣は?
生活習慣によってほうれい線ができやすい人の特徴は、以下のようなものが挙げられます。
- 夜寝るときに横向きになって寝る人
- 椅子に座っているとき、机に頬杖をつく人
- パソコンやスマホを見る際うつむき気味で長い時間見る人
- 噛み癖のある人
- マスクを日常的に着ける人
毎日無意識にしているしぐさや癖がだんだんと蓄積されることによって、ほうれい線が徐々にできてしまいます。
■ほうれい線が出やすい骨格とは?
ほうれい線のできやすさは骨格とも関係しています。例えば、生まれながらにして頬骨の出っ張りがなだらかで頬が平坦な人や、頬や小鼻まわりの骨が華奢な人のケースです。本来なら骨の力によって支えられる頬の肉が、骨の出っ張りが乏しいため十分に支えきれずたるみやすくなり、ほうれい線が目立つ原因になってしまいます。
3.ほうれい線が深くなる前にできる予防法6つ
できてしまったほうれい線をケアせず放置していると、より深くなり、老けて見える原因になりかねません。ほうれい線をなくすためにできるおすすめの方法を6つ紹介しましょう。
■口まわりの表情筋を鍛える
衰えた表情筋を鍛えるために、口まわりの筋肉のエクササイズを行いましょう。口元の筋肉である「口輪筋」を鍛えることで、たるみ対策ができます。
【口輪筋エクササイズの例】
- 蓋を取った500mlのペットボトルを用意し少量の水を入れ、唇で加えて持ち上げる(歯で噛まない)
- 10秒キープ
- 3回繰り返す
また、顔全体の表情筋を鍛えるには、「あ」「い」「う」「え」「お」の口の形を顔全体の筋肉を使うようにそれぞれ5秒キープしながら発音するエクササイズ方法もおすすめ。1日数分でできます。効果が表れるまで続けてみましょう。
■紫外線対策をする
紫外線によるダメージによってたるみが引き起こされることは、前述したとおりです。紫外線は春や夏だけでなく年中降り注ぎ、また曇りの日にも注意が必要です。日焼け止めをこまめに塗ったり、帽子やサングラスを着用したりして、できるだけ紫外線を浴びないよう対策しましょう。
■スキンケアをしっかりとする
ほうれい線の原因の1つである肌の乾燥を防ぐためには、日ごろのスキンケアを丁寧に行うことが大切。保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸が入っているスキンケアアイテムを選ぶとより効果的です。
また、気になるほうれい線には、高い保湿力のあるアイクリームや、ハリを叶えるクリームを塗ると目立ちにくくなるでしょう。肌が保湿されればバリア機能が正常に働き、肌奥にある真皮層の乾燥も防いでくれます。
■生活習慣や日常の癖を見直す
前述した生活習慣や日常の癖に当てはまる人がいたら要注意です。スマホを見る際の姿勢を見直す・スマホを使う時間を短くする・頬杖をつかない・寝るときは仰向けに寝る、といったことを意識することが重要です。
食事の際、片方の歯で噛む癖のある方は、両方の歯で噛むように心がけましょう。日々の生活習慣を改善できれば、ほうれい線の悪化を防ぐことにつながります。
■固くなったリガメントをマッサージする
ほうれい線の消し方としては、マッサージも有効的な手段の1つ。ほうれい線に効果的にアプローチするには、固くなったリガメントをほぐすことが大切です。リガメントは、皮膚や脂肪、骨、筋肉などをつなぐ柱のような役割を担っています。リガメントが衰えるとほうれい線が目立ちやすくなるため、マッサージをしてほぐしてあげましょう。
頬骨の下に指をあて、頬骨に沿いながら押し上げていきます。何もつけないでマッサージすると摩擦で肌に負担をかけてしまうため、必ずオイルやマッサージクリームをつけた状態で行いましょう。
■美容医療でケアする
ほうれい線を消す方法の1つに、美容クリニックでの治療が挙げられます。たるみが大きな要素であるため、たるみの改善が目指せる治療を用いることが一般的です。医師がほうれい線の原因を見極め、症状に応じて適切な施術を提案します。クリニックで治療を受けると、無料カウンセリングや、施術前に不安な点を聞けることも大きな魅力といえるでしょう。
4.美容医療でできるほうれい線ケアとは?
ほうれい線は、美容医療でケアすることによって改善が期待できます。最後は、美容クリニックで受けられるほうれい線の治療法を紹介します。
■ヒアルロン酸
ほうれい線の気になる部分にヒアルロン酸を注入することで、保湿や弾力をもたらし、目立ちにくくする効果が期待できます。細い注射針を使用すると痛みを感じにくく、ダウンタイムも短く済む治療法です。ただし、効果の持続期間は半年~2年程度であるため、定期的に施術を受ける必要があるでしょう。
■ダーマペン
ダーマペンは、ペンのような形をした美容医療機器を用いる治療法です。ペン先にある極細針を肌に指し、高速振動により無数の小さな穴を開けます。肌の創傷治癒力を引き出しつつ、針先から悩みにあった薬剤を注入することで、肌のターンオーバーやコラーゲン産生を促すため、肌質の向上が目指せます。ダーマペンによる治療は、ほうれい線の溝が比較的浅い場合に効果があるとされているため、医師と事前に相談したうえで施術を受けましょう。
■ハイフ
ハイフによる治療は、超音波を肌に照射することでSMAS(表情筋層)にまで熱を送り届け、肌の奥から引き締めやリフトアップを叶えます。ほうれい線を目立たなくさせるだけでなく、シワの改善やボディの引き締めといった目的にも用いられる治療器です。肌の切開・注射が不要なことや、ダウンタイムが短く痛みを感じにくいことが特徴です。
■まとめ
笑う人にできるほうれい線は、豊かな表情を生み魅力的に見える一方で、笑わない人の肌のたるみによってできたほうれい線は、深くなるほど老けて見えてしまいがちです。「ほうれい線を消したい」と思っている方は、まずは自宅でできるケアから挑戦してみてはいかがでしょうか。ほうれい線対策により高い効果を求める方は、美容クリニックの利用も検討してみましょう。
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。
【治療の内容】
ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】
9~12カ月に1回程度
※製剤や部位によって個人差があります
【費用相場】
1本 約¥55,000円~150,000円
※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】
赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認医療機器を用いた治療について】
・ヒアルロン酸注射およびヒアルロニダーゼ注入には、国内未承認の薬剤および薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】
ダーマペン(マイクロニードル治療)
【治療期間および回数の目安】
3~4週間に1回、1~5回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
1回 約 ¥15,000~ ¥25,000
【リスク・副作用等】
・赤み、皮むけ、内出血、腫れなど
【未承認医療機器を用いた治療について】
・マイクロニードル治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】
医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【治療期間および回数の目安】
治療後6ヶ月以降から再照射可能
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
全顔1回 約 ¥30,000~ ¥200,000
【リスク・副作用等】
・痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認医療機器を用いた治療について】
・医療用HIFU(高密度焦点式超音波)の治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。