ビタミンCとビタミンBサプリを一緒に飲むことは可能?ベストなタイミングは?

ビタミンCとビタミンBサプリを一緒に飲むことは可能?ベストなタイミングは?

ビタミンCとビタミンBは、栄養にあまり詳しくなくても認識している方が多いほど、代表的な栄養分です。そんな2つの栄養素をサプリメントで補ってあげたいけど「併用しても大丈夫?」「そもそもサプリメントを複数種類一緒に摂取しても良いの?」と迷っている方へ。今回は、サプリメントの併用や、複数種類を摂取する際の飲み方の注意点について紹介します。

1.ビタミンCとビタミンBのサプリを一緒に飲むのは大丈夫?

出典:photoAC

結論からいうと、ビタミンCとビタミンBのサプリメントを一緒に飲むことに問題はありません。基本的に複数のサプリメントを一緒に飲むことは問題ないとされていて、実際にいくつかのサプリメントを組み合わせて飲んでいる方も多くいます。ビタミンCとビタミンBのサプリメントは、飲み合わせもとくに問題はありません。
ただし、サプリメントの種類を増やすときには注意点もありますので、のちほど詳しく説明します。

2.そもそもビタミンCとビタミンBの働きは?

「そもそもビタミンCとビタミンBはどんな特性があるの?」という方のために、ビタミンCとビタミンBそれぞれの働きや特徴、不足した場合の症状などについて解説していきます。

■ビタミンC

ビタミンCは、肌にとって大切な「コラーゲン」の生成に必須な栄養素です。皮膚の健康を保つために必要不可欠な栄養素なので、美容を意識する人は積極的に摂取するのが望ましいでしょう。また、鉄の吸収も手助けしてくれるので、鉄分を摂取する際は、一緒に摂るのがおすすめです。病気やストレスに対しての抵抗力を高めるともいわれているので、ストレスを感じている方や体調を崩しやすい方は、ビタミンCについて見直してみると良いかもしれません。
ちなみにビタミンCが不足すると、壊血病や貧血、心臓障害などの症状が起こる可能性があるので注意が必要です。体内ではほとんど作れない栄養素のため、食事やサプリメントで補う必要があることも頭に入れておきましょう。

■ビタミンB

ビタミンBは1つだけではなく8つの種類があり、それらを総称して「ビタミンB群」と呼びます。(ビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6、B7(ビオチン)、B9(葉酸)、B12)
ビタミンB群は、エネルギー代謝を助ける役割があるのが特徴です。食事で摂取した栄養素をビタミンB群の働きで代謝し、体を動かすエネルギーへと変えます。ビタミンB群全体で考えると、補酵素として働いてくれる栄養素ではありますが、8種類それぞれに細かく特性があるのも特徴です。
例えば、「ビオチン」は皮膚が起こしているトラブルにアプローチしてくれる栄養素。ニキビができやすい方や、そのほかの肌トラブルが起きやすい方は、ビオチンが不足しているかもしれません。また、貧血や肌のくすみが気になる方には「葉酸」、タンパク質の働きをサポートする栄養素が欲しければ「ビタミンB6」など、自分の体質やお悩みに合わせて意識すべきビタミンBを選んであげましょう。

3.ビタミンCとビタミンBを摂るのにベストなタイミングは?

出典:photoAC

ビタミンCとビタミンB、2つのサプリメントを一緒に摂るなら、「どのように摂取するのか」「いつ飲むのがベストなのか」「朝と夜どちらのほうが効率良く栄養補給ができるのか」を確認しましょう。それぞれの働きを考慮したうえで、いつ摂るとより効果的なのかもあわせて紹介します。

■どちらも水溶性なので一度にたくさん摂ってもあまり意味がない

ビタミンCとビタミンBは、どちらも水溶性ビタミンです。水溶性の栄養分は、体内へ吸収しきれなかった場合、尿から体外へ排出されます。そのため、脂溶性の栄養素と違い、摂りすぎてしまっても体内に蓄積されることはありません。ただし、一度に吸収できる量には上限があります。たくさん摂取したからといって多量の栄養分を吸収できるわけではないので、過剰摂取には注意しましょう。

■朝と夕の1日2回に分けての摂取を目安に

上記の性質を考慮すると、ビタミンCとビタミンBは、一日に2回に分けて摂取するのが得策です。朝と夕の2回に分けて摂取することで効率良く栄養分を補給できるでしょう。または、朝昼晩の食後3回に分けて摂取してあげるのもおすすめです。毎日サプリメントを飲む時間を決めてあげると、飲み忘れを防ぎやすいのでお試しください。ちなみに、ビタミンCは就寝中の吸収率が高いので、サプリメントを飲むタイミングを寝る前に設定するのもおすすめです。
ビタミンCとビタミンBのサプリメントを上手に使うには、性質を意識したうえで1日を通じて不足しないように心がけるようにしましょう。

■ビタミンCは紫外線を浴びる時間が長くなりそうな日に

ビタミンCには抗酸化作用があるため、日焼け対策に効果が期待できます。紫外線をいっぱい浴びそうなアウトドアやレジャーを予定している場合は、前もって補給しておいてあげると良いでしょう。

■ビタミンBは忙しくなりそうな日に

ビタミンBには、疲れを軽減する効果が期待できます。ビタミンBのサプリメントを上手に使うなら、「疲れた」と感じる前に摂取してあげるのがおすすめです。仕事が大変そうな日や、徹夜で作業が必要になりそうな日、たくさん歩く予定がある日などに、あらかじめビタミンBのサプリメントを摂取し、疲れにくい状態にしておくと良いでしょう。

4.サプリ摂取の際の注意点

次は、サプリメントを摂取する際の注意点を確認していきます。必ず下記の注意事項を守りながら、正しく栄養補給をしましょう。

■目安量を守る

サプリメントのパッケージには1日の目安量が記載されています。表示の目安量は必ず守り、正しくサプリメントを摂取しましょう。摂取量を多くしたからといって、栄養分を通常よりも多く摂取できるとは限りません。場合によっては体に影響を及ぼす可能性もあるため、「効果をアップさせたいから」と目安量より多く飲むのはNGです。

■一度に複数のサプリを飲み始めることは避ける

サプリメントを飲み始めるときは、必ず1種類ずつ増やしていくようにしましょう。なぜなら、一度に何種類ものサプリを飲み始めると、万が一不調を感じたときにどれが原因なのかが分からなくなってしまうから。ビタミンCとビタミンBのサプリメントを飲み始めるときも、一度にスタートせずに必ず1種類ずつ試していってください。とくに問題がないことを確認したうえで、種類を増やしていきましょう。

■不安がある場合は医師に相談を

サプリメントは医薬品ではありませんが、不安がある場合は医師や薬剤師に相談してみると安心です。例えば、常用薬の服用がある方は、サプリメントとの飲み合わせが気になるところ。実際に薬の効果を弱める可能性のあるサプリメントもあるため、常用薬がある方は必ず飲み合わせについて確認してみてください。
もちろん、自身の体調面で不安がある方も独断で飲み始めずに、医師や薬剤師に相談してからサプリの摂取を始めるようにしましょう。

5.サプリだけでなく食事でも栄養摂取を心がけよう

出典:photoAC

サプリメントはあくまでも栄養を補給するために摂取するものなので、食事面でも気を遣ってビタミンCとビタミンBを積極的に摂ることを意識しましょう。ここではビタミンCとビタミンBが多く含まれる食材と、食べ方の工夫を紹介します。

■ビタミンCはイモ類や食後のフルーツで補うと良い

ビタミンCは、イモ類やフルーツに多く含まれています。そのため、食事の際にジャガイモやさつまいもを使った料理を用意したり、デザートにいちごやキウイフルーツを食べたりするのがおすすめです。ビタミンCは水溶性なので、野菜ジュースやサプリだけでは体外への排出が速いとされています。そのため、食事での摂取もとても大切です。ちなみにビタミンCは、食後や就寝前の摂取が良いので、食後にフルーツを食べることは理にかなっています。なるべく季節のフルーツを食後に食べるようにすると、ビタミンCを効率良く摂取できるでしょう。

■ビタミンB群は数種類の食材を組み合わせた献立を

ビタミンB群は、種類によって多く含まれる食材が異なります。例えば、豚ヒレ肉や玄米にはビタミンB1、レバーやうなぎにはビタミンB2、マグロやサンマにはビタミンB6、カツオやピーナッツにはナイアシン……など。種類によって異なるので、バランス良く摂取するためにはさまざまな食材を使った献立を取り入れるのがベストです。ビタミンB1やビタミンB2をはじめとしたビタミンB群に、ビタミンC、さらには鉄分やカルシウムなど、さまざまな栄養素を意識してあげることで、うれしい相乗効果が得られることもあります。

■まとめ

ビタミンCとビタミンBのサプリメントを一緒に飲むと、それぞれの効果が上手く作用してくれるので、健康面・美容面において良い影響があるでしょう。しかし、サプリメントを一緒に飲む際は目安量を守ることや、飲むタイミングなど注意すべき点もあります。ぜひ正しいサプリメント生活で、効率良く栄養分を補給しましょう。もちろん、栄養バランスを考えた食事を心がけるのも忘れずに。ビタミンC、ビタミンBともに肌に良い栄養素なので、美しくなりたい方はぜひサプリメント摂取を検討してみてください。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。