クラハデンタルオフィス田町院長 津島克哉先生へインタビュー!患者さまの人生も考慮した診療・口腔機能管理で健康を守る

クラハデンタルオフィス田町院長 津島克哉先生へインタビュー!患者さまの人生も考慮した診療・口腔機能管理で健康を守る

クラハデンタルオフィス田町院長 津島克哉先生へインタビュー。東京都港区JR田町駅から徒歩5分ほどの歯科医院「クラハデンタルオフィス田町(Kuraha Dental Office)」の院長、津島克哉先生。同院は2023年の開業以来、「家族全員で歯のメンテナンスを行い予防する」をコンセプトに掲げ、お子様から高齢者まで幅広い世代に向け、地域の暮らしに密着した診療を提供しています。今回は、日々の診療への想いや、経営者の視点から語っていただいた今後の歯科医療業界、地域医療の発展へ向けた情熱、ビジョンなどを詳しくお伺いしました。

ドクタープロフィール

クラハデンタルオフィス田町 院長 津島 克哉(つしま かつや)先生

クラハデンタルオフィス田町 院長
津島 克哉(つしま かつや)先生

「沼津市立病院」歯科口腔外科、「東京歯科大学 市川総合病院」歯科・口腔外科での勤務を経て、「医療法人社団 栗林歯科医院」にて院長と副理事長を歴任。「栗林歯科医院」で得た10年間におよぶ経験や経営・マネジメントに関わるノウハウを活かし、2023年に「クラハデンタルオフィス田町」を開院。津島先生は、歯科治療はあくまでも『美味しく食べるための途中経過』と断言。十分な診療時間確保のため専用アプリや自動精算機を導入し、個室や世界基準の滅菌体制で安心して通える環境を整え、患者さまに寄り添った診療を提供している。

(経歴)
2012年 日本歯科大学生命歯学部卒業
2013年 沼津市立病院歯科口腔外科臨床研修医勤務
2014年 東京歯科大学市川総合病院歯科・口腔外科勤務
2015年 医療法人社団栗林歯科医院勤務
2020年 医療法人社団栗林歯科医院院長
2020年 日本大学松戸歯学部歯周治療学講座研究生
2023年 医療法人社団栗林歯科医院副理事長
クラハデンタルオフィス田町開業
(所属学会)
日本歯周病学会
日本歯内療法学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科医師会
東京都港区芝歯科医師会

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医師としての背景 ~多様なキャリアを経て医療業界へ挑戦~

―――医師への道はいつから志しておられたのでしょうか?きっかけを教えてください。

実は私は大学に入る前に、歯科以外の仕事に携わってきました。具体的には、土木工事の現場で働いたり、広告代理店に勤めたり、さまざまな仕事をしました。そんななか、21歳のときにふと歯科医師である父親の存在が頭をよぎり、「いまからでも医療の世界を目指せるだろうか」と挑戦欲が芽生えたのが、医師を目指したきっかけです。多様な経験を経て、手に職をつけるより社会に貢献できる仕事に就きたいと思ったんです。

―――21歳で医師への想いを固めてから、難関歯学部への進学をどのように実現されたのでしょうか。

大学受験の勉強の際は、高校受験のテキストからスタートし、東京を離れ北九州、大阪と全寮制の予備校で2年間にわたり猛勉強しました。当初は医学部への進学を目標としていましたが、ご縁があったのは歯学部。入学後も医学部への気持ちが強く、劣等感を抱えた歯学部生でしたね。

しかし、歯科医師となり2、3年が経った頃でしょうか。とある方に、医学部生になれなかったことへの後悔をお話して、「わざわざあなたのもとに通っている患者さんのことを考えなさい」とお叱りを受けまして……。そこからはもう未練はなくなり、迷うことなく歯科医師として誇りを持って仕事をしています。思い返すと、当時は歯科医師である父への反発心もあったかもしれません。現在は、歯科医師の道に進んで良かったと思っています。

歯科医療への情熱 ~歯科医師として患者さまの将来を見越したサポートを~

クラハデンタルオフィス田町 院長 津島 克哉(つしま かつや)先生

―――津島先生は歯科医師としてどのように診療に当たっているのでしょうか?まずは歯科医師になりたての頃のエピソードを教えてください。

歯科医師はほかの科の医師と違い、研修医を終えた段階から専門関係なく、虫歯治療、親知らずの抜歯、インプラント……など、あらゆる技術が求められます。しかし実際は、研修医が終わった時点では、患者さまの歯もほとんど削ったことがない状況。ですので、勤務医として働き始めた頃は、勉強会に行ったり模型やマネキンを使ってトレーニングしたり、毎日がむしゃらでしたね。患者さまに接し、学問として学んだことがつながっていく感覚を味わいながら、3年間はひたすら知識をつけ、技術を磨く時期を過ごしました。

―――院長から副理事長まで歩を進めた「医療法人社団 栗林歯科医院」では、どのような経験をされましたか?

2020年から「栗林歯科医院浦安」の院長を務め、のちに法人の副理事長まで経験させていただきました。こうしたポジションを任せていただき、感じたのが“マネジメントの大変さ”です。「栗林歯科医院」は、浦安・丸の内・大分の全3医院あり、浦安の医院だけで椅子の数もユニットも11台ほどありました。法人全体では20台近くあり、医師をはじめスタッフの人数も多いのが特徴です。

そんな環境で、私の立ち位置はいわば“プレイングマネージャー”。最高の技術・知識で患者さまのお口の中の健康をサポートするため、スタッフ一人ひとりに対しハラスメントに配慮しながら多くのことを伝え、目標設定のサポートに尽力。栗林理事長から権限を委譲いただき財務分析にも携わり、キャッシュフロー計算書や損益計算書の読み方もそのときにトレーニングの機会をいただきました。

通常の診療にあたりながら、スタッフのマネジメントをするといった、大学病院や基幹病院などでは得られない経験が、現在の私自身、そして「クラハデンタルオフィス田町」の基盤となっています。

―――これまでの経験を活かして「クラハデンタルオフィス田町」開業に至った現在において、理想としている歯科医師像があれば教えてください。

私は単なる“歯医者”ではなく“歯科医師”であることにこだわりを持っています。“医師”という言葉がついている以上、患者さまの将来、人生も考え、トータル的にお口の中の健康を守っていく責務があると考えます。

歯科医療業界は、ひと昔前までは“虫歯を見つけて治療して終了”といった治療型の時代でした。歯科医師は“歯医者”として職人気質なイメージをまとい、予防歯科という考えは珍しかった。利益を重視し、治療に重きを置く医院も多かったと思います。それが徐々に“歯周病を中心とした予防”に目が向けられ、歯みがきや定期的なメンテナンスが重視され、現在もその流れが続いています。

私としては、やはり「治療して終わり」ではなく、“歯科医師”として患者さまの人生も考慮しながらお口の健康を守っていきたい。美容的ニーズや全身疾患、超高齢化社会にも配慮し、口内環境が腸内細菌に与える影響や、疾患との関係性などもトータル的に考えていく必要があると感じています。

歯科医療業界の今後の動向と期待 ~治療・予防を経て第3フェーズ「管理」の時代へ~

―――治療型から予防重視の時代を経た歯科医療業界の現状と今後について、お考えをお聞かせください。

歯科医療業界は治療を重視する時代、予防に注力する時代を経て、第3フェーズの「管理の時代」に入っていると考えます。地域差はありますが、都市部に関しては“予防歯科”の考え方がだいぶ浸透してきました。虫歯や歯周病予防に「歯磨きをしましょう」と伝える時代は終わり、ここからは歯みがきが徹底されていることを前提に、健康管理の一環として定期的に歯科医院へ通う、口腔機能管理の時代が来るでしょう。

歯周病と糖尿病の関係性はすでに明らかとなっていますが、昨今は歯の本数と認知症の関係性が注目されていることをご存知でしょうか。歯で食べ物を噛むことは脳の活性化につながります。“オーラルフレイル”という言葉があるように、健康に長生きするには、歯でしっかり噛んでたんぱく源やバランスのとれた食事を摂ることが欠かせません。

お口の健康が保てれば、医療費の増加を防ぐことにもつながるでしょう。こうした背景もふまえて、私は歯科領域において全体的な管理の時代が到来すると思っています。

―――自分自身の歯の健康維持について考える時代が来ているのですね。

その通りです。失われた歯の賠償が認められた過去の判例から、自前の歯1本には150万円以上の価値があると言われています。インプラントは1本で60万円ほどですが、自分の歯には勝てません。再生医療の技術も進んでいますが、歯の再生はおそらく我々が生きている間には実現しないでしょう。歯は一度失うと一生戻らないかけがえのないものですが、それに気づかない人が多いのが現状です。

私は歯科医院を“痛くなってから行く”ではなく、“痛くなる前に行く”場所にしていきたいと思っています。例えば歯周病は、サイレントディジーズと呼ばれています。進行がとても静かで、痛みが出たときには末期に近いんです。こうした面からも、お口の健康管理に意識を向け、定期的に歯科医院に通っていただきたいと思います。

「クラハデンタルオフィス田町」の魅力 ~地域住人のお口の健康を守る医院~

クラハデンタルオフィス田町 院長 津島 克哉(つしま かつや)先生

―――「クラハデンタルオフィス田町」では、どのようなポイントに力を入れて診療されているのでしょうか?

患者さまと向き合い、予防歯科やお口の健康管理の大切さを丁寧に説明するよう注力しています。次の患者さまがいらっしゃる前に少しでも時間があれば、プレゼンテーション用のパソコンを個室のモニターにつなげて「20分間私のプレゼン聞いてください!」と。まずは知っていただくことに重きをおいています。

「クラハデンタルオフィス田町」は土地柄、小児が多いんです。小児歯科には子どもを押さえつけて治療するイメージが抱かれがちですが、当院では離乳食の食べ方や鼻の呼吸の仕方、舌の動きなどを丁寧に説いています。こうした話は、健康な歯の維持や整った歯並びを得るために役立ちます。そのうえで、我々はお子さんの口腔機能を管理していくんです。

治療よりもまずは予防策をきちんと伝える、地道な草の根運動を大切にしています。

―――治療で利益を得ることにとらわれず、将来を見越した予防策やお口の健康維持の大切さを説くのは、誰もができることではないと思います。

「クラハデンタルオフィス 田町(Kuraha Dental Office)」の“Kuraha”には、「暮らしのなかで歯を思いやる」、「蔵のように歯を大切に守る」といった想いとを込めています。私が目指すのは、これらの体現です。

私にとって、虫歯治療やインプラントは途中経過に過ぎません。ゴールは、しっかりと口内全体の管理をして“長く美味しく、食べたいものを食べられるようにする”こと治療は、しっかりと噛める環境を作るための過程です。来院される患者さまにもお伝えしています。

歯科医療業界への貢献 ~津島先生が描くビジョン~

―――歯科医療業界の課題もふまえて、津島先生が抱く将来のビジョンや夢をぜひ教えてください!

これまで培った経験やノウハウを活かして、歯科医師が働く現場の環境改善に取り組んでいきたいです。歯科は原価率が高い医療。人材不足に拍車がかかり、人件費も高騰しているため、経営と理想とする診療の両立が難しいのが現状です。

歯科医院の開業は、約3,000万円の予算で可能な時代もありましたが、現在はおよそ4倍かかります。建築資材費も内装費も、医療機器も高騰しているためです。しかし、国の保険制度、診療報酬点数はほとんど変わっていません。我々歯科医師は、多額のローンを抱えて歯科医院を経営しており、スタッフ確保のために給与を上げたくてもできない、患者さまに経営面のしわ寄せが出てしまう、といったケースも少なくありません。

私は、そうした現状を打開するため、将来的に歯科医院の経営を一元化して担うような会社を設立したいと考えています。歯科医師が手間のかかる経営やスタッフのマネジメントから解放され、プレイングマネージャーではなく、プレーヤーとして60歳70歳まで診療に集中できるような仕組みを作りたいんです。

そうした仕組みができれば、利益を追求した無理な治療をする歯科医院が減り、患者さまのためにもなると考えます。

―――将来的な夢の実現に向けて心掛けていることや原動力があれば教えてください。

まずは地域に根差した医療を提供すること。地域の方々のお口を守る相談役として、治療・予防・管理に邁進し、信頼いただけるよう日々着実に過ごしていきたいです。

その後は経営状態や数字を見ながら、無理のない経営ができるエリアでフランチャイズ展開、分院展開も視野に入れています。開業した地域の方々のお口の中をどんどん良くしていき、健康寿命を伸ばしていくのが理想であり目標ですね。

実際に、ひどい歯周病の患者さまが歯科衛生士のフォローとともに家庭でもケアを頑張り、2ヶ月半でお口の中の環境が劇的に改善したことがありました。そのときに「先生に診察してもらえて良かった」という言葉をもらい、救われた気持ちになりました。私の原動力は、そうした患者さまの喜ぶ姿に尽きます。

歯科業界や美容医療業界で名を馳せる先生方の多くは、ストレートに医師として人生を歩まれています。しかし私の場合、なぜか人生、紆余曲折だらけです。たくさん失敗をして、悩んで、落ち込んで、這いつくばって「なにくそ」と頑張って、笑って……さまざまな経験をしてきました。だからこそ“見える”、“分かる”、“共感できる”こともあるかと思います。私は、これまで自分が寄り道をしてきた分、人の痛みがわかる医療人を目指して、患者さまに少しでも寄り添いたいと日々考えています。

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