「コソコソしなくていい男性器医療」を作るために──NERO編集長が潜入した、日本で数少ない"男性器×薄毛×女性泌尿器"の横断学術イベント
Aesthetic Medicine Trends
2026.07.24
「男性の性機能や薄毛は、コンプレックスが深い分、 患者は誰にも話せない。 医師も、正面から学ぶ場が少ない。」
これは、私・NERO編集長の安達が今回取材を通じて改めて感じた業界の構造的な問題だ。
2026年7月23日(木)、東京・京橋の東京コンベンションホール&Hybridスタジオに足を運んだ。
開催されたのは「THE AGA & THE URO NOW 2026 TOKYO 」。
AGA(男性型脱毛症)・FAGA(女性型脱毛症)・Urology(泌尿器医療)という、 「言いにくい悩み」が交差する3領域を横断した、日本でも数少ない医療者向けの学術イベントだ。
第2回開催にして参加者120名 。
NEROが長く取材してきたメンズウェルネス・男性医療の文脈で、 この場を取材・参加することを決めた。
EVENT OVERVIEW
THE AGA & THE URO NOW 2026 TOKYO
📅
開催日時: 2026年7月23日(木)10:30〜17:00(懇親会 17:30〜20:00)
📍
会場: 東京コンベンションホール&Hybridスタジオ(東京都中央区京橋・京橋駅直結)
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参加者: 第2回・約120名(医師・医療従事者・医療経営者)
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主催: 一般社団法人日本顎顔面美容医療協会企画: 自費研株式会社・株式会社SSFホールディングス特別後援: 一般社団法人日本男性器学会
「治療の幅と新たな選択肢を広げる」をテーマに掲げたTHE AGA & THE URO NOW 2026 TOKYO
01
WHY THIS MATTERS
なぜこのイベントが必要なのか──「言えない」が積み重なる業界構造
NEROはこれまでメンズクリニックへの潜入取材を複数回行ってきた。
「141分の全記録 」「200万円ADR問題 」と記事化してきた通り、
男性医療・男性器治療の世界には、業界固有の「言えない構造」がある。
患者側:コンプレックスが深く、不満・副作用を誰にも言えない
性機能・薄毛・排尿に関する悩みは、友人にも家族にも「相談しにくい」。
施術に問題が起きても、「被害を口外すること自体が恥ずかしい」という心理が働く。
結果として、不満がクリニックにも届かず、問題が繰り返される。
医師側:正しく学ぶ場が少なく、誤った治療が続く
男性器治療・AGA・泌尿器医療は、専門の学術学会が少なく情報が属人化しやすい。
「間違ったやり方をやり続けていても、誰も指摘しない」環境が患者被害を生む温床になっている。
業界全体:既得権益が正しい治療の普及を阻む
「コソコソした商売」が成り立ってきたのは、競合他社も同様だったからだ。
クリニックが新しい正しい治療に移行するには「経済合理性」がなければ動かない。
コンプレックスビジネスの構造的な問題を解決するには、 「正しい治療がビジネスとしても成立する」ことを証明するしかない。
このイベントが目指していること──「診療の幅を広げる」ではなく「業界の空気をクリーンにする」 。
その角度から取材すると、このイベントの意義がより鮮明に見えてくる。
02
HIROYAMA COMMENT
平山和秀先生に聞いた──「なぜこの場を作るのか」
イベント当日、私はカズ博多クリニック院長・一般社団法人日本男性器学会 理事長の
平山和秀先生 に取材の時間をいただいた。
先生は今回のイベントに対して、率直な言葉でこの場の意義を語ってくれた。
平山和秀先生
男性器治療って本当にダークな、デリケートでオープンできない分野なので、患者さんも本当にいい治療を受けたいけど、どこで受けていいかわからない。
結局、異物注入はダメだよ、こういうリスクがあるよ、と言うだけではクリニックの先生たちは今まで売り上げがあるからやめてくれない。
彼らに、こういった正しい治療法で患者さんに本当に喜んでもらえて、売り上げがさらに上がるよ、クリニックとしても安定するよっていう治療をお伝えすることによって、それが広まれば──正しい治療が全国に増えていけば、患者さんが近くで受けられる。
平山和秀先生
ダークな雰囲気だから、優秀な医師もそういうところで働きたくないんですよ。業界が少しずつ良くなれば、優秀な先生たちがやりたくなる。そこにも活路がある。
学会を立ち上げると様々な反発もある。でも、みんなで取り合ってる場合じゃない。日本全体で考えたら、潜在ニーズはまだまだ膨大にある。
「15年前の女性美容クリニックがまだやってる感じ」──先生のこの一言が刺さった。
女性美容医療がかつてそうであったように、男性医療も
「コソコソしなくていい、持続可能なビジネスモデルとして確立する」段階にある。
このイベントはその第一歩だという認識が、先生の言葉の端々から伝わってきた。
02B
SESSION REPORT
平山先生 講義レポート──「血管アンチエイジング」という新しい切り口
平山先生は今回、午前・午後の2セッションを担当した。
NERO編集長として両セッションの内容を聴講した。以下にその核心をまとめる。
セッション① ── ED治療からメンズウェルエイジングへ:低用量タダラフィルの可能性
平山先生が提示した最も印象的な切り口は、「ED治療をED治療として売らない」 という発想の転換だ。
低用量タダラフィル(デイリーシアリス)は「勃起障害の治療薬」としてではなく、
「血管アンチエイジング薬」として位置づけることで、
受診のハードルが全く異なる患者層にリーチできると先生は指摘した。
講義より(意訳・要旨)
「排尿の切れの低下と中折れは、実はどちらも血管老化の結果、同じ問題なんですよ──と医師が自然に切り出せる。
下部尿路症状の緩和という入口から、自由診療の血管アンチエイジングパッケージへと導入するこのアプローチは、医学的にも正当性が高く、患者にとっても"ついでに相談できた"という高い満足度につながる。」
経営視点からの3つのポイントも明示された。
① ストック型収益モデルの構築
「1度きりの処方で終わるオンデマンド型と違い、デイリー服用は年単位の長期継続が前提。患者が効果を実感するのでリピートしやすく、クリニックの経営基盤が指数関数的に安定していく。」
② 成果の可視化でドロップアウトを防ぐ
「半年に1度、血管年齢やテストステロン値を再検査して、改善を数値で実感してもらう。生涯にわたるヘルスケアパートナーとしての地位を確立できる。」
③ オンラインとリアルの融合
「初診は必ず対面で丁寧な検査と信頼構築を。2回目以降はLINE公式アカウントや郵送処方を活用。専門医の安心感と通院の手間がない利便性の両立が最強のロイヤルティを生む。」
📋 講義内で紹介された実症例(40代経営者)
ED症状は軽微だが「将来の血管リスクを減らし仕事のパフォーマンスを維持したい」という予防目的で来院。血管ドックでCAPWV(動脈硬化指標)が実年齢より高いことが判明し、低用量タダラフィルを開始。
1年後の再検査で血管年齢指標が改善。本人からは「朝の目覚めがシャキッとした」「足の冷えがなくなった」「日中の集中力が切れなくなった」という報告があった。
「一過性の興奮を提供するのではなく、患者の人生の質を中長期的に底上げする。生涯のヘルスパートナーとしての地位を確立することが、この治療の本質だ」 と先生は締めくくった。
平山和秀先生
AGA・ウロ・女性泌尿器、どれもデリケートでオープンに人と話しづらい分野です。男性器治療もそうですが、まだまだ潜在ニーズがある。あるからこそ、手を出していない先生方もまだ多い。クリニックとしてもまだまだ広げていける余地があります。
平山和秀先生
男性器治療でパートナーとして一緒に手術していただいている先生は、1年経って多くの反響を頂いてます。 患者様にもすごく喜んでいただいています。
今日の分野は患者さんの悩みが重なるものも多い。皆様と一緒に盛り上げていって、患者様に喜びを届けていきたいと思っています。
03
SPEAKERS
7名の登壇者──各分野の第一線が一堂に集結
今回のイベントは、AGA・FAGA・泌尿器・アートメイク・法律・経営という
6つの異なる専門性を持つ7名が登壇した。それぞれの肩書と担当セッションを紹介する。
登壇スピーカー7名。左から:平山和秀先生・多田亜樹博氏・SungBinCho先生・中村綾子先生・人見佳代先生・新城安太氏・金子純氏
セッション①③
平山 和秀 先生
カズ博多クリニック(東京・福岡)院長 / 一般社団法人日本男性器学会 理事長
「ED治療からメンズウェルエイジングへ──低用量タダラフィルで広がる男性泌尿器診療の新たな選択肢」(午前)
「異物を入れない男性器治療の最前線──血管再構築の視点から考える、男性医療の新たなアプローチ」(午後)
の2セッションを担当。男性器学会の理事長として、業界の構造転換を牽引する立場から実践的な知見を提供した。
「薄毛治療における新たな選択肢SMP(頭皮アートメイク)の役割」を担当。
投薬・発毛治療一辺倒だった薄毛治療に、アートメイクという選択肢を提示した。
セッション⑤ 主表題
Sung Bin Cho(チョソンビン)先生
延世世蘭皮膚科クリニック院長(韓国)
「毛包微小環境の再構築:3段階の無針マイクロジェット注入プロトコル(Reconstructing Follicular Microenvironments: A 3-Step Needle-Free Microjet Protocol)」を担当。
韓国最前線の発毛医療技術を日本の医師に向けて英語で講演。無針注射による革新的な毛包治療の科学的根拠を提示した。
セッション⑥
中村 綾子 先生
医療法人LEADING GIRLS / 女性医療クリニックLUNAネクストステージ 院長 日本専門医機構 泌尿器科専門医 / 日本女性骨盤底医学会 専門医
「閉経後のQOLを支える女性医療:エストロゲン低下が与える泌尿器への影響とその対策」を担当。
フェムテック記事でもNEROが注目し続けてきた「閉経後の泌尿器ケア」の最前線を、
女性骨盤底医学の専門医の視点から解説した。
セッション④
人見 佳代 先生
リアスクリニック / キノ美容クリニック新宿 AGA/FPHL 毛髪診療医
「男女の薄毛診療──診断から治療、患者フォローまで」を担当。
男性型(AGA)と女性型(FPHL)の薄毛を横断的に診る毛髪診療医として、
実臨床の診断・治療・患者フォロープロセスを体系的に解説した。
ショートセッション①
新城 安太 氏
薬事パートナーズ法律事務所 代表弁護士
「成長するAGA・男性器治療市場で見落とされがちな法的リスク──現場で起きている契約取消・返金請求・広告・行政対応に学ぶ、売上を守る実務」を担当。
自費診療クリニックが直面するコンプライアンス問題の実態を法律の専門家として解説した。
ショートセッション②
金子 純 氏
株式会社アートネイチャー 企画部 エグゼクティブ ヘアアドバイザー
「患者様満足度を高めるAGA治療と増毛の共生戦略」を担当。
医療外のヘア企業視点から、AGA治療と増毛サービスの補完関係・患者満足度向上の実践的知見を提供した。
03B
SESSION REPORT
2人の講義レポート──「AGA医療の最前線」と「韓国発・無針革命」
セッション④ ── 人見佳代先生(リアスクリニック / キノ美容クリニック新宿)
「男女の薄毛診療──診断から治療、患者フォローまで」
人見先生のセッションは、AGA・FAGAの「基礎知識」から「実臨床での薬剤選択」まで、現場で即使える情報量が圧倒的だった。NERO編集長として聴講した観点から、特に読者に届けたい知見を3点に絞って紹介する。
①「血流が悪いから薄毛になる」は誤解──正しい順序はその逆
「よく患者さんに、血流が悪いから抜けるんだとおっしゃる方がいますが、実はそうではなくて」と人見先生。
AGA・FAGAを発症すると、毛乳頭細胞からのシグナル(VEGF)が出なくなり、結果として新生血管が作られなくなる。
つまり「AGAになったから血流が乏しくなる」 であって、血流の問題が先ではない。
この順序を理解しているかどうかが、患者への正確な説明の土台になる。
②男性はツルツルになりうる・女性はなりにくい──メカニズムの違いが治療設計を変える
男性AGAはジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭細胞のシグナルを変化させ、1つの毛包単位にある全ての毛が失われていく のでツルツルになりうる。
一方、女性FPHL(女性型脱毛症)は「毛包単位の中の1本は残る」ことが多く、つるつるになる人は少ない。ただし全体的な毛の細化・減少が進む。
男性の薄毛:97%がAGA。女性の薄毛:70%がFPHL・30%がその他の要因。
「気になった時には半分の髪の毛はすでに失われている」という言葉が印象に残った。とにかく早く治療を始めることが最大の改善策 だ。
③やめたら「一気に戻る」──継続前提の設計と副作用の正確な説明が信頼を作る
フィナステリド(男性)・ミノキシジル(男女)ともに「中断すると治療しなかった時と同じ進行度まで一気に戻る」 と人見先生は明確に述べた。
内服ミノキシジルは低用量から開始が必須 (女性:0.5mgから・男性:1.25mgから)。むくみ・初期脱毛(6〜7割で発生)を事前に丁寧に説明することがドロップアウト防止の鍵。
フィナステリドの性機能障害副作用については「プラセボ群との比較でほぼ差がなかった論文もある。心理的影響が一定程度ある可能性がある」という最新の知見も紹介された。
外用ミノキシジルは「塗った後4時間は洗い流さない・ドライヤーをかけない」という使用方法の指導が発毛効果に直結する。
セッション⑤ 主表題 ── Sung Bin Cho先生(延世世蘭皮膚科クリニック院長・韓国)
「毛包微小環境の再構築:3段階の無針マイクロジェット注入プロトコル」
韓国語での講義だったが、Cho先生の発表は「AGA・FPHL治療に注射針を使わない」 という韓国最先端のプロトコルを初めて日本の医師に向けて公開するものだった。
その核心を整理する。
Step 1
プラズマ照射で頭皮に微細チャンネルを形成
大気プラズマ(Synerjét使用)を低エネルギー設定(Level 1・ON0.5秒)で頭皮に照射。痛みなし。毛包周囲に微細チャンネルが形成され、薬剤浸透経路が開く。プラズマがWnt/β-カテニン経路を活性化し成長期への誘導を促す。
Step 2
無針マイクロジェット注入(Synerjét)でPDRN等を均一注入
電磁ソレノイド方式のマイクロジェット装置で、PDRN(サーモンDNA由来再生成分)・胎盤エキス等を皮膚に針なしで高均一に注入(Power160・Volume3.0・速度10Hz)。従来の注射器注入より広く均一に広がるため発毛効果が持続しやすい。
Step 3
エレクトロポレーション+G4PRF300スキンブースターで吸収を強化
G4PRF300(線維芽細胞由来・300種以上のタンパク質を含むスキンブースター)をエレクトロポレーションで追加浸透させる。KGF(FGF7)をはじめとする成長因子が毛乳頭細胞を活性化し、アナジェン(成長期)への誘導を促進。
📊 臨床データ(Cho先生 発表より)
・週1回・12回施術でほぼ全例に毛髪本数・太さの増加を確認
・6〜7回時点で患者が自覚的な改善を実感し始める (継続治療の動機付けに有効)
・プラズマ単独 vs プラズマ+スキンブースター併用では、3ヶ月治療中断後の効果持続期間が後者で有意に長い
・経口ミノキシジル群と比較したプラズマ治療群で、毛髪の太さ・本数の増加が上回ったとする研究データも紹介
NERO編集長の視点
Cho先生のプロトコルが示す最も重要な概念は「毛包微小環境の再構築」 だ。
薬を投与するのではなく、頭皮の細胞レベルの環境そのものを整えることで、毛包が「自力で成長できる状態」に戻す──という発想は、平山先生の「異物を入れない治療」と同じパラダイムに属する。
韓国の皮膚科が最先端を走るこの領域が、日本に本格移入されれば、AGA治療の選択肢は大きく広がる。
04
SESSION PROGRAM
セッションプログラム全容──10:30から17:00の6時間半
セッションプログラム全容 10:30〜17:00
東京コンベンションホール&Hybridスタジオ 会場風景(2026年7月23日)
10:50〜
セッション①
ED治療からメンズウェルエイジングへ──低用量タダラフィルで広がる男性泌尿器診療の新たな選択肢
カズ博多クリニック院長 平山和秀先生
11:35〜
ショートセッション①
成長するAGA・男性器治療市場で見落とされがちな法的リスク
薬事パートナーズ法律事務所代表弁護士 新城安太氏
12:00〜
セッション②
薄毛治療における新たな選択肢SMP(頭皮アートメイク)の役割
アートメイクアーティスト 多田亜樹博氏
13:20〜
セッション③
異物を入れない男性器治療の最前線──血管再構築の視点から考える、男性医療の新たなアプローチ
カズ博多クリニック院長 平山和秀先生
14:10〜
セッション④
男女の薄毛診療──診断から治療、患者フォローまで
リアスクリニック/キノ美容クリニック新宿 人見佳代先生
14:55〜
ショートセッション②
患者様満足度を高めるAGA治療と増毛の共生戦略
株式会社アートネイチャー 企画部 金子純氏
15:20〜
セッション⑤ 主表題
毛包微小環境の再構築:3段階の無針マイクロジェット注入プロトコル
延世世蘭皮膚科クリニック院長 Sung Bin Cho先生(韓国)
16:10〜
セッション⑥
閉経後のQOLを支える女性医療:エストロゲン低下が与える泌尿器への影響とその対策
女性医療クリニックLUNAネクストステージ院長 中村綾子先生
05
NERO'S VIEW
NERO編集長の視点──「このイベントが示す次のフェーズ」
イベント全体を通じて感じたのは、「治療の正常化」を目指す意志 だ。
「異物を入れない」という言葉が指すもの
平山先生が強調した「異物を入れない男性器治療」は、単なる施術の話ではない。
「見栄えだけを整えるための過剰施術」をやめて、「血管再構築・機能回復」という医療の本質に立ち返ることを指している。
女性美容医療が「Less is More(やり過ぎないほど満足度が高い)」という方向に進化したように、男性医療も同じ転換点に来ている。
「横断する」ことの意味
AGA・FAGA・泌尿器を一つのイベントで扱うことは、患者の実態に近い。
「薄毛が気になって来たが、実は性機能の悩みもある」「更年期で排尿が変わった、肌も変わった」という患者は、実際には一人の人間の複合的な悩みを抱えている。
縦割りの診療科ではなく「患者のQOL全体を見る」という設計がこのイベントの核心だ。
海外からの登壇が「普通になる」日
韓国・延世世蘭皮膚科クリニックのSung Bin Cho先生が英語で登壇したことは象徴的だ。
男性医療・AGA治療の知見が日本国内で完結せず、グローバルなエビデンスを取り込む場になりつつある。
取材後、平山先生からも「英語サイトを出していないのに、AIに引用されて海外から患者が来る」という発言があった。
正しい情報発信が、最終的には患者と医師の両方の利益につながる──その実証が進んでいる。
男性医療・メンズウェルネスという領域が、いよいよ「表に出られる」フェーズに来ていると感じた一日だった。
平山先生が言った「15年前の女性美容みたい」という表現が、今の男性医療をよく表している。
女性美容が「感情から理解へ」変わってきたように、男性医療も同じ道を辿るはずだ。
NEROがこの分野を取材し続けるのは、「コンプレックスビジネスの極み」にこそ、最も正確な情報発信が必要だからだ。
患者が「どこで受けていいかわからない」と言い続ける状況を、少しでも変えていきたい。
「コソコソしなくていい男性医療を作る」──
平山先生のこの言葉が、今回のイベント全体を貫いていた。
第3回が楽しみだ。
まとめ
「THE AGA & THE URO NOW 2026 TOKYO」は7月23日に東京・京橋で開催。第2回・参加者120名。AGA・FAGA・泌尿器医療を横断し、「診療の幅を広げ、業界の空気をクリーンにする」ことを目指した医療者向け学術イベントだ。
主催は一般社団法人日本顎顔面美容医療協会、特別後援は一般社団法人日本男性器学会。平山和秀先生(カズ博多クリニック院長・日本男性器学会理事長)を筆頭に7名が登壇。韓国・延世世蘭皮膚科クリニックのSung Bin Cho先生も参加し、グローバルな知見を提供した。
平山先生は取材でこう語った。「正しい治療が患者満足を上げ、売り上げも上がることを証明することで、業界全体が変わる。コソコソしなくていい男性医療を作りたい。」──この言葉が今回のイベントの本質を示している。
NEROは引き続き平山先生の講義内容を詳報予定。AGA治療・男性器治療の正確な情報発信を通じて、「患者が正しく選べる環境」を作ることがNEROの役割だ。
よくある質問(FAQ)
Q
「THE AGA & THE URO NOW」とは何のイベントか?
AGA(男性型脱毛症)・FAGA(女性型脱毛症)・Urology(泌尿器医療)の3領域を横断した医療者向けの学術イベントだ。2025年の「THE AGA World 2025 TOKYO」を前身とし、2026年に名称を刷新・領域を拡張して開催。主催は一般社団法人日本顎顔面美容医療協会、特別後援は一般社団法人日本男性器学会。参加対象は医師・医療従事者・医療経営者で、参加費無料。
出典:自費研オンライン公式ページ(jihiken.jp)
Q
「異物を入れない男性器治療」とはどういう意味か?
平山和秀先生が提唱する概念で、従来の男性器治療で行われてきた「フィラー注入(異物注入)によるサイズ改変」ではなく、「血管再構築・血流改善・機能回復」を目指す医療的アプローチを指す。患者の見た目の満足より機能的なQOL改善を優先し、長期的な安全性と医療の質を重視する考え方だ。詳細はNERROの既掲載記事「男性クリニック潜入取材」シリーズを参照。
Q
NEROはなぜ男性医療・メンズウェルネスを取材するのか?
NEROのミッションは「美容医療を、感情論ではなく理解で選べる世界を作る」ことだ。男性器治療・薄毛・泌尿器医療は「コンプレックスが最も深い」領域であり、情報の非対称性が最も大きい。患者は誰にも相談できず、間違った治療を受けても言い出せない。その構造を変えるには、正確な一次情報発信が不可欠だ。NEROは業界広告から独立した編集方針で、この分野を継続的に取材する。
関連記事:男性クリニック潜入取材141分全記録 / 200万円ADR問題レポート
出典・参考情報
自費研オンライン「THE AGA & THE URO NOW 2026 TOKYO 開催決定」jihiken.jp/news/post-79843/ 2026年6月8日公開
自費研オンライン「AGA×FAGA×Urology:追加情報公開」jihiken.jp/news/post-79910/ 2026年6月15日
自費研オンライン「THE AGA World から THE AGA & THE URO NOW へ」jihiken.jp/news/post-80127/ 2026年7月3日
自費研オンライン「AGA・FAGA・Urologyを横断して学ぶ価値とは」jihiken.jp/news/post-80130/ 2026年7月
NERO編集長 安達健一 ✕ 平山和秀先生 現地取材 2026年7月24日
NERO DOCTOR/BEAUTY「男性クリニック潜入取材 141分全記録」nero-drbeauty.com/news/mens-clinic-infiltration-141min-full-report-2026/
NERO DOCTOR/BEAUTY「男性クリニック潜入取材 200万円ADR問題」nero-drbeauty.com/news/mens-clinic-infiltration-200man-adr-2026/
※本記事はNERO DOCTOR/BEAUTY編集長・安達健一による現地取材・登壇者インタビューをもとに構成しています。講義内容の詳細は別途続報記事にてお届けします。
📋 本記事に登場した医師
平山 和秀 先生
カズ博多クリニック(東京・福岡)院長 一般社団法人日本男性器学会 理事長
男性器治療・男性泌尿器科・メンズウェルエイジングの第一人者。「異物を入れない男性器治療」「血管再構築アプローチ」を提唱し、日本男性器学会理事長として業界の正常化をリードする。
NEROはコンプレックス産業の中でも特に「言いにくい」が重なるこの領域を、感情ではなく医療の言葉で語れる場にするために取材を続けている。本記事は平山先生への現地取材をもとに、NERO編集部が構成しました。
安
安達 健一
NERO DOCTOR/BEAUTY 編集長
米国看護師(RN)・MBA保有。現地取材・一次情報ベースで、広告主から独立した編集方針を貫いています。メンズウェルネス・男性医療領域の潜入取材を継続中。