「美容医療は老化治療なのか、それとも美しさを求める行為なのか」——
その問いに対して、日本最大級のアンチエイジング医学の学術集会が
ひとつの答えを出した。
第26回日本抗加齢医学会総会(JAAM)が
2026年6月26日(金)〜28日(日)、
パシフィコ横浜ノースで開催された。
会長は山岸昌一先生(昭和大学医学部・糖尿病・代謝・内分泌内科学)。
台風の影響が懸念される中、全国から5,261名が参加した。
今大会のテーマは
「食事、運動、睡眠、美容による統合医療——『人新世』のアンチエイジング」。
「美容」が食事・運動・睡眠と並ぶ「健康長寿のための手段」として
テーマに明記された。
📋 ざっくりまとめ
- 第26回日本抗加齢医学会総会が2026年6月26〜28日、
パシフィコ横浜ノースで開催。参加者5,261名。
会長:山岸昌一先生(昭和大学)。 - 今大会テーマに「美容」が食事・運動・睡眠と並んで明記。
美容医療が「老化治療」として抗加齢医学に組み込まれた。 - シンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」では
シミ・レーザー・非外科的治療・次世代フェイスリフトが議論され、
会場は席をほぼ埋めるほど人が集まった。 - 「日本的な美の美学」「筋肉に着目した次世代フェイスリフト」という
日本独自の観点が国際医学の視点と融合しつつある。
INDEX
なぜ抗加齢医学の学会に「美容医療」が入ってきたのか
5,261
名(全国から)
台風の影響下でも集まった
3
日間(6/26〜28)
パシフィコ横浜ノース
4
つ
食事・運動・睡眠・美容
出典:第26回日本抗加齢医学会総会公式サイト(c-linkage.co.jp/jaam2026)
「アンチエイジング(抗加齢)医学」とは、
老化のメカニズムを科学的に解明し、
健康寿命を延ばすことを目的とした医学の一分野だ。
食事・運動・睡眠・ホルモン補充・サプリメント……
さまざまなアプローチを「統合医療」として実践する。
そこに「美容」が加わった意味は大きい。
「外見のケアは、老化のプロセスそのものへの介入である」
という認識が、抗加齢医学の学会で正式に示されたからだ。
今大会のサブテーマ「人新世のアンチエイジング」の「人新世」は、
人類の活動が地球環境に大きな影響を与えている現代を指す地質学的概念。
加速する高齢化・気候変動・テクノロジーの進化という
「これまでとは異なる時代」の中でのアンチエイジング医学のあり方を問うテーマだ。
シンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」——4演題を読む
最も注目を集めたシンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」では
美容医療に関わる4つの演題が発表された。
会場は席をほぼ埋める盛況だった(第26回JAAM学会公式)。
📋 シンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」登壇演題
船坂陽子先生(日本医科大学医学部皮膚科学名誉教授)
炎症・メラノサイト・皮膚老化という複合的な視点で治療戦略を立てる重要性を解説。
河野太郎先生(東海大学医学部外科学系形成外科主任教授)
ターゲット・波長・フルエンス・スポットサイズの組み合わせによる皮膚の状態に合わせた照射戦略を提唱。
古山登隆先生(自由が丘クリニック理事長)
日本的な「自然な若返り」の美学を軸に、顔全体の長期的治療設計の考え方を紹介。
宇津木龍一先生(クリニック宇津木流院長)
皮膚を引っ張るだけでなく、慢性的に緊張した表情筋を外科的に弛緩させる「筋肉の引き込みを弱める」アプローチを提唱。
「日本的な美の美学」が抗加齢医学の視点と交差した
古山登隆先生の発表の核心:
「大きく変化させて若く見せるのではなく、手を加えていても自然に見える状態を目指す」。
過剰に足すのではなく、必要な部分を適切に整え、その人らしさを保つ。
盆栽や日本庭園のように、細かく手入れをしながらも、全体として調和して見える美しさ——
日本的な美の概念がアンチエイジング医学の文脈で提示された。
宇津木龍一先生の次世代フェイスリフトも
「単に皮膚を引っ張るのではなく、
シワやたるみを生む力そのもの(=表情筋の慢性緊張)に働きかける」
という発想だ。
「外側を整える」から「老化の原因にアプローチする」へ——
これこそが美容医療が抗加齢医学に組み込まれる意味だ。
「老化治療」としての美容医療——3段階で理解する
今大会のテーマに「美容」が食事・運動・睡眠と並んで入ったことは象徴的だ。
「シミを消すのは美容だ」ではなく
「シミは光老化のプロセスであり、それへの介入は老化治療だ」
という認識の転換が学術的に可視化された。
美容医療を選ぶ読者にとっても
「美容は老化管理の一部」という視点は重要だ。
「老化を遅らせること」と「美しくあること」が同じ目標を指す時代が来た。
まとめ
- 第26回日本抗加齢医学会(2026年6月26〜28日・パシフィコ横浜ノース)に5,261名が参加。
テーマに「美容」が食事・運動・睡眠と並んで初めて明記された。 - シンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」では
シミ・レーザー・非外科的治療・次世代フェイスリフトが議論され、
会場はほぼ満席の盛況だった。 - 「日本的な自然な若返り」「筋肉の緊張を解く次世代フェイスリフト」という
日本独自の美の観点が学術的なテーマとして提示された。 - 美容医療が「老化そのものへの介入」として
抗加齢医学に統合されていく流れは2026年に加速している。
よくある質問(FAQ)
出典
- 第26回日本抗加齢医学会総会 公式サイト(c-linkage.co.jp/jaam2026)会長:山岸昌一(昭和大学医学部). 2026年6月26〜28日・パシフィコ横浜ノース・参加者5,261名.
- 第26回日本抗加齢医学会総会 シンポジウム「老化のメカニズムと治療戦略」演題情報. 演者:船坂陽子先生(日本医科大学名誉教授)・河野太郎先生(東海大学形成外科)・古山登隆先生(自由が丘クリニック)・宇津木龍一先生(クリニック宇津木流). 2026年6月.

