まぶたを切らずに糸を使って二重をつくる二重埋没法は、美容医療が初めての人や外科手術が苦手な人でも受けやすい施術の1つ。
その人気ゆえ、魅力的なキャッチコピーとともに広告を打ち出すクリニックも多く、どこで受けたら良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。
今回は、二重埋没を検討中の方へ向けて、基本的な術式の仕組みや後悔しないための注意点を解説。二重埋没への疑問や不安を一緒に解消していきましょう。
二重埋没法とは?
まずは二重埋没法とはどんな術式なのか、解説します。
二重埋没法とは【糸で固定する切らない二重整形】
二重埋没法とは、二重にしたい位置に糸を掛けてまぶたを固定し、二重をつくる施術。糸が外から見えないようにまぶたの内側に埋没させることから、「埋没法」と呼ばれています。
メスによる切開を伴わないためダウンタイムが抑えられ、初めて二重整形を受ける人や痛みへの不安が強い人でも受けやすい点が魅力。
施術時間は15~20分と短いため、短時間で手軽に受けたい方からも選ばれています。
二重埋没法の種類
二重埋没法の術式は、次に挙げる違いからいくつかの種類に分けられます。これらの種類を組み合わせることで二重埋没術の術式が決定します。(ただし、組み合わせ不可の種類もあります)
●縫い留める位置
- 瞼板法:瞼板(まぶたの裏にある軟骨)とまぶたの皮膚を縫い留める
- 挙筋法:挙筋(まぶたの筋肉)とまぶたの皮膚を縫い留める
まぶたにたるみが少ない人向けなのは瞼板法(けんばんほう)で、手術時間も短くて済みます。
一方、挙筋法(きょきんほう)はまぶたにたるみがある人でも受けられますが、高度な技術を要するため医師選びがとても重要です。
●糸の掛け方
- 点留め:点状に縫い留め、二重ラインをつくる
- 線留め:線状に縫い留め、二重ラインをつくる
比較的取れにくいといわれているのは線留めのほうですが、価格面で安く抑えられるのは点留めのほう。
点留めについては糸玉の数から「2点留め」や「4点留め」など種類がありますが、クリニックによっては針を通す穴の数で数えるところも。
術式名から安易に判断せず、しっかりと術式内容をチェックすることが大切です。
●糸玉の位置
- 表留め:糸玉が表側(皮膚側)にくる
- 裏留め:糸玉が裏側(結膜側)にくる
表留めは皮膚表面から糸玉が見える可能性がありますが、医師がラインを確認しながら施術を進めやすく、きれいな二重ラインをつくりやすいメリットがあります。
また、二重の幅を変更したいなどのデザイン変更の際、過去の糸を外してから施術することができるメリットもあります。
一方で、裏留めは糸玉が見えにくく、皮膚表面に傷がつくリスクもないですが、高度な技術を要するため医師選びが肝心です。
埋没法と切開法の違い
二重整形術には、【埋没法】の他に【切開法】があります。ここでは2つの違いについて解説しましょう。
| 埋没法 | 切開法 | |
| 特徴 | まぶたの内側から強度のある極細の医療用糸で固定し、二重をつくる。 | メスでまぶたを切開して脂肪や筋肉を調整し、二重をつくる。 |
| メリット | ・施術時間が短い ・比較的、ダウンタイムが短い ・再施術や修正ができる |
・半永久的に持続する ・腫れぼったさが軽減できる ・デザインの幅が広い |
| デメリット | ・まぶたが厚いと取れやすい ・目を強くこすると後戻りしやすい ・デザインが限られる場合がある |
・元の状態に戻せない ・比較的、ダウンタイムが長い ・傷痕が残る可能性がある |
糸を使って二重をつくる埋没法は、腫れや内出血などのダウンタイムが少ない点が特徴です。
極細で強度の強い医療用糸を使用するため、伏し目になっても結び目が目立ちにくく、自然な仕上がりに。糸が取れてしまった場合は、再施術もできます。
一方、メスを使って二重をつくる「切開法」は、まぶたの余分な脂肪やたるみを除去して縫い合わせるため効果が半永久的に続きます。
幅の広い二重や平行二重など、しっかりと深い二重ラインをつくりたい方にも選ばれています。
しかし、まぶたをメスで切開するため、埋没法に比べてダウンタイムが長引く傾向に。一度切開してつくった二重ラインは消せないため、注意が必要です。
埋没法と切開法のメリットを兼ね備えた「自然癒着法」
埋没法と切開法に加え、昨今注目されているのが韓国発の二重整形術式である「自然癒着法」。
糸を使う埋没法の1種ではありますが、まぶたの癒着によって二重ラインを形成するため、従来の埋没法のような糸のゆるみや取れてしまうリスクが少ないという特長があります。
つまり、切らずに長期的な効果を得られる、埋没法と切開法の良いところを兼ね備えた術式。
さらに、
- デザインの自由度が高い
- 仕上がりがナチュラル
- 傷痕が目立ちにくい
- ダウンタイムが少ない
- 表留めのため角膜への刺激を避けやすい
といったメリットもあります。
ただし、施術を行うには医師の繊細で高度な技術が求められ、日本国内で対応しているクリニックもまだわずか。
クリニック選びの際には、自然癒着法の症例数も確認すると良いでしょう。
二重埋没で失敗しないために|注意するポイント
二重埋没法を行っているクリニックはとても多く、広告もよく見かけます。極端な安価や魅力的なキャッチコピーに惑わされないように、次のポイントに注意しましょう。
“安さ”には理由がある?医師の経歴をしっかり確認しよう
クリニックの中には安さをウリにするところもありますが、安価で施術が行えるのには理由があります。
例えば、術式は他クリニックと同様であっても、経験が浅い新人ドクターが担当しているかもしれません。
その場合には、スキルが未熟だったり、ためらいながら施術したりすることで通常よりも腫れが強く出てしまう場合も。安いからといって安易に決めず、医師の経歴もしっかりと確認すると良いでしょう。
施術後の“保証内容”をしっかりチェックしよう
多くのクリニックでは、二重埋没法に「保証年数」を設定しています。
これは、まぶたに埋め込んだ糸が取れたり緩んだりして、二重ラインが消失または薄くなってしまった場合に、無料で再施術を受けられる期間のこと。
施術を受ける側からすると、安心感につながるうれしい制度です。
ただし、クリニックによって……
- 保証期間の長さ(2年、5年など)
- 二重幅変更の可否(受けられる場合の条件)
- 保証金額
に違いがあります。クリニック選びの際には、保証制度の内容についてもしっかりと比較検討することをおすすめします。
“術式名”に惑わされないで!“術式”で判断しよう
切開を伴わない二重埋没法は、その手軽さから人気の高い施術です。
そのうえ、切開法に比べて価格もリーズナブル、術後のダウンタイムも少ないとなれば、余計に“取れやすい”“後戻りしやすい”というデメリットが気になる人も多いのかもしれません。
美容外科クリニックの中には、こうした患者心理を利用し「取れない二重埋没!」と大々的に宣伝しているところも。
または、「永続的な効果」をイメージさせるようなキャッチコピーをつけているところも見かけます。
しかし結論からいえば、絶対に取れない、取れにくいと断言できる二重埋没の術式はありません。誰でも糸が緩んだり、取れたりする可能性があります。
そのため、取れにくさを全面に出すような広告をうっているクリニックには注意が必要。クリニックを選ぶ際には、施術名ではなく肝心の施術内容をしっかりチェックするようにしましょう。
二重整形について保険診療と自由診療の違いを理解しておこう
二重整形は基本的に自由診療のため、保険適用対象外です。
ただし、眼瞼下垂や逆さまつ毛など、日常生活に支障をきたすほどの機能障害がある場合には、保険適用になる場合があります。
しかし、これはあくまで審美的な目的ではなく、機能改善を目的としたもの。
「二重になりたい」「目の左右差をなくしたい」など外見の改善を目指す施術は自由診療になる、と理解しておきましょう。
二重埋没の満足度を高めるには?

二重埋没における「失敗」は、必ずしも医師の技術力の低さが原因とは限りません。
実は、患者側が抱いていた理想と実際の仕上がりとのギャップによって、満足度が低くなってしまうケースも多いのです。
例えば、次のようなケースは医師とのカウンセリング不足が原因。
患者とのイメージ共有が不十分だったり、患者の目の特徴に対して無理なデザイン提案を行ったりしたことが考えられます。
- 二重幅が広すぎて悪目立ちしている
- 二重幅や高さに左右差が生じる
- 二重ラインの下が腫れぼったくなる(ハム目)
また、腫れやすい体質かどうかも事前の診察やカウンセリングで把握できていれば、適切な対策が講じられるはず。
失敗のリスクが高いデザインであることや術後のダウンタイムについて正しく伝えてくれることも、クリニックへの信頼につながる大事なポイントです。
二重埋没法に対する誤解や不安を少しでも解消できるよう、事前のカウンセリングでしっかりと医師とコミュニケーションをとるようにしましょう。
まとめ
二重埋没法はその手軽さから切開法よりも簡単で失敗が少ないというイメージを持たれやすいですが、実際には医師の高度な技術を要するケースもあります。
とくにまぶたが厚めの人は信頼できる医師かどうか、しっかりと確かめる必要があるでしょう。
後悔しないためにはポイントを押さえたクリニック選びと、綿密なカウンセリングが重要。
過剰広告やレビューに惑わされすぎず、さまざまなクリニックの二重埋没を比較検討してみることが大切です。
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