
「眼瞼下垂のチェック方法を知りたい」という方はいませんか。
眼瞼下垂とは、上まぶたが下がり黒目を覆ってしまう状態のことを指します。黒目にまぶたがかかるので、視界不良など日常生活に支障が出ることも少なくありません。
今回は眼瞼下垂かどうかチェックする方法2つと、進行を遅らせるセルフケアについても解説します。
また、根本的な改善を目指す「眼瞼下垂切開術」という施術についても詳しく紹介。まぶたの下がりでお悩みの方、もしかしたら眼瞼下垂かもと感じている方は、ぜひ最後まで読み進めてください。
INDEX
1.眼瞼下垂かも?と思ったらまずはセルフチェック

出典:photoAC
まぶたが下がってきて「眼瞼下垂かもしれない」と感じたら、まずはセルフチェックをしてみましょう。
■そもそも眼瞼下垂とは
眼瞼下垂(読み方:がんけんかすい)とは、まぶたが下がって視界が狭くなる状態を指します。
顔を正面に向けた際にまぶたのフチが瞳孔にかかると、視界不良などを起こし生活に支障をきたすことも珍しくありません。
なお、眼瞼下垂は、原因や症状によって以下3つのタイプがあります。
種類 | 特徴 |
先天性眼瞼下垂 |
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後天性眼瞼下垂 |
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偽眼瞼下垂 |
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眼瞼下垂は、種類によって治療のアプローチが異なるので注意が必要です。少しでも不安を感じたら、専門医に相談しましょう。
■眼瞼下垂のチェック方法その1|黒目とまぶたの距離で判断する
初めに、黒目とまぶたの距離で眼瞼下垂かどうかチェックする方法をご紹介します。鏡と定規を用意してください。
まず、顔の正面に鏡を置き、目を閉じた状態で目の横に定規を当てます。
次に、ゆっくりと目を開いてMRD(瞼縁角膜反射距離)と呼ばれる黒目の中心と上まぶたのフチとの距離を測ってください。この距離が3.5mm以下の場合は、眼瞼下垂の疑いがあります。
なお、目視で判断するのが難しい場合は、目と定規をスマートフォンなどのカメラで撮影し、画像を拡大して長さを計測すると手軽にチェック可能です。
■眼瞼下垂のチェック方法その2|症状から判断する
続いて、症状から眼瞼下垂かどうか判断する方法をお伝えします。以下のチェック項目に該当する場合は、眼瞼下垂の疑いがあるといえるでしょう。
- 力を入れないと目を開けなくなってきたと感じる
- 視界が狭くなってきた
- 頭痛や肩こりに悩んでいる
- まぶたが黒目にかかっている
- 二重幅が広がってきた
- 眠そうだといわれることが増えた
上記の眼瞼下垂の症状に該当し日常生活に支障があると感じる方は、一度クリニックで医師による診断を受けると良いでしょう。
2.眼瞼下垂になりやすい人の特徴をチェックしよう

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眼瞼下垂になりやすい人には、共通する特徴があります。以下の特徴に該当する場合は、眼瞼下垂の兆候がないか、こまめにチェックしましょう。
■まぶたに負荷がかかっている人
まぶたに負荷がかかっている状態は眼瞼下垂を加速させる要因の一つ。以下に該当する方は、注意が必要です。
- ハードコンタクトを使用する方
- コンタクトの装着が乱暴な方
- 目をこすったり掻いたりする癖がある方
- パソコンやスマートフォンを長時間使い、目を酷使する方
まぶたに負荷がかからないよう、普段から意識して日常生活を送りましょう。
■年齢を重ねた人
加齢は、眼瞼下垂を発症する大きな要因の1つです。とくに中高年以上の人は、眼瞼下垂になりやすい傾向にあります。なぜなら、年齢を重ねると目元の筋肉が弱まり、まぶたを持ち上げにくくなるからです。
ただし、眼瞼下垂は年齢に関係なく発症する可能性があるので、若いから安心というわけではありません。
3.眼瞼下垂セルフチェックに該当したら要注意!そのままにしておくリスク
眼瞼下垂は自然に治るものではないため、放置するとさらにひどくなる可能性があります。ここからは、眼瞼下垂をそのまま放置するリスクについてお伝えします。
■視界不良を引き起こす可能性がある
眼瞼下垂のリスクとして挙げられるのが、視界不良です。まぶたが徐々に下がってきて、見える範囲が狭くなってしまいます。何も治療しないと、瞳孔の半分以上をまぶたが覆ってしまうことも珍しくありません。
ただ、ある日急に視界が狭くなるのではなく、徐々に症状が表れるため、本人も自覚しにくいのが特徴です。運転、仕事、歩行、読書など生活におけるさまざまな場面で支障が出て、頻繁に危険を感じるようになります。
■目の疲れや頭痛につながる
眼瞼下垂によって下がったまぶたを上げようとすると不必要な筋肉にも力が入り、目の疲れを引き起こします。
また、筋肉の緊張が続くと頭痛などの症状にもつながりかねません。その結果、慢性的に体が疲れていると感じるでしょう。
すぐに命に関わる症状ではないからといって軽視すると、不調に悩まされることになります。
■眠そうな印象を与える
瞳孔を覆うほどまぶたが下がると、相手に眠そうだという印象を与える原因に。
さらに、目が細くなることで目つきが悪いと思われることもあります。仕事や私生活に悪く作用する可能性が高いでしょう。
4.眼瞼下垂かもしれない人は生活習慣をチェックしよう

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眼瞼下垂を自力で治すのは難しくても、進行を遅らせたり未然に防いだりする方法はあります。「クリニックを受診したけれど眼瞼下垂と診断されなかった」という症状がはっきりと顕現していない方は、以下の方法で進行しにくくできるでしょう。
■コンタクトレンズの付け方を見直す
コンタクトレンズを使用している方は、取り外し方法や力の入れ方を見直してみてください。取り外す際は、無理な力を入れないように注意が必要です。
また、長時間コンタクトレンズを使用するのは控えましょう。
■デジタル機器の使用を控える
パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器を頻繁に使う方は、頻度を控えてみましょう。パソコンを使用する際は長時間モニターを見続けないように注意し、時々休憩して目を休めます。
なお、デジタル機器の長時間利用は眼瞼下垂の原因になるだけでなく、ドライアイや目のかすみ、視力低下などさまざまなリスクがあります。
■まぶたのトレーニングをする
まぶたを開いたり閉じたりするのに必要な筋肉を眼瞼挙筋(がんけんきょきん)といいます。眼瞼下垂になりにくくするには、この眼瞼挙筋を鍛えてまぶたを柔軟に動かせるようにするのが重要です。
方法としては、まず両目を見開いて5秒キープします。その後ゆっくりと閉じてください。このトレーニングを一日に数回繰り返し、筋肉を鍛えましょう。
ただし、先天性眼瞼下垂の場合やすでに重度の症状が表れている場合は、効果が望めない可能性があります。
5.美容医療でアプローチ|眼瞼下垂切開法の特徴をチェック
眼瞼下垂を治す方法に、眼瞼下垂切開法というものがあります。ここからは、眼瞼下垂切開法について詳しく見てみましょう。
■眼瞼下垂切開法とは
眼瞼下垂切開法とは、まぶたを切開して眼瞼下垂の症状を緩和する施術です。上まぶたの二重ラインに沿って皮膚を切開し、たるみがないまぶたを目指します。眼瞼下垂によって併発していた頭痛・肩こり・疲労感なども軽減できるでしょう。
なお、施術から1週間経過したタイミングで抜糸が必要です。また、手術後にまぶたが腫れることがありますが、3ヶ月程度で落ち着くでしょう。
■眼瞼下垂切開法|保険適用と自由診療の特徴
眼瞼下垂の手術は、症状によって保険適用となる場合があります。眼瞼下垂切開法において、保険適用になる場合と自由診療になる場合の特徴をまとめました。
なお、保険適用・自由診療のどちらになるかは医師の診断で決まります。
保険適用 |
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自由診療 |
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二重にしたい、目をぱっちりさせたいという理由では、保険適用にはなりません。保険適用となるのは、あくまでも日常生活に支障がある場合に限ります。
また、保険適用と自由診療では、手術後のデザインの自由度に大きな差がある、という点にも注意が必要です。
■眼瞼下垂切開法で得られる効果
眼瞼下垂切開法によって、以下の効果が期待できるでしょう。
- 視界が広くなる
- 目がぱっちりとした印象になる
- 目力がアップする
- 目が開きやすくなる
- 眼瞼下垂による頭痛や肩こりを軽減できる
眼瞼下垂が原因で日常生活が送りにくい方は、整形外科や美容クリニックを受診して、医師の判断を仰いでください。
まとめ
眼瞼下垂は加齢やまぶたのダメージなどが原因で視界が狭くなる状態です。すぐに命に関わるほどではありませんが、そのままにしておいても自然に治ることはありません。
眼瞼下垂になりかけの場合はセルフケアで進行を遅らせられるので、今回ご紹介した方法をお試しください。
また、すでに症状が進行している方は、眼瞼下垂切開法などの手術で悩みを解消できるでしょう。根本的に悩みを解消したい方は、美容医療という選択肢も考えてみてください。
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【治療の内容】眼瞼下垂術
【治療期間および回数の目安】1回※状態によって異なります。
【費用相場】¥300,000~¥600,000※クリニックや術式により異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、左右差、目が閉じづらくなる、感染など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。”