
締まりが悪いと感じたときの膣のチェック方法について、分かりやすくご説明します。
世の中には、「膣がゆるい気がする」と落ち込む方は少なくありません。しかし、デリケートゾーンの悩みは、なかなか周りに相談しにくいものです。
ここでは、膣のゆるさでお悩みの方に向けて、考えられる影響・リスクや治療の選択肢についてもご説明します。
なお、ダウンタイムの情報もまとめていますので、参考にしてください。
INDEX
膣の締まりが悪いと起きる問題は?影響・リスクをチェック!

出典:photoAC
膣がゆるむ原因としては、妊娠・出産や女性ホルモンの低下、加齢が挙げられます。
妊娠・出産により締まりが悪くなるのは、子宮などの臓器を支える筋肉の集まり、すなわち骨盤底筋群が重みで伸びてしまうためです。
また、更年期になり女性ホルモンの分泌量が減っていくと、膣のうるおいが減少。乾燥して硬くなりゆるみにつながります。
他には、加齢による筋力低下も、締まりが悪くなる原因の1つ。骨盤底筋群も他の部位と同じく、年を重ねることで筋肉量が減ります。
膣がゆるいと、性交時のみならず普段の生活に支障をきたすことも。膣の締まりが悪い場合に起こり得るリスクを、チェックしておきましょう。
■性交時の刺激を感じにくくなる
締まりが悪いと、性交時の満足度が低くなる可能性があります。女性が刺激を感じにくくなるだけでなく、パートナーが「物足りない」と感じるリスクもあるでしょう。
性交時に満足できないことで「パートナーとの相性が悪いのでは」と不安になってしまう方も少なくありません。
人によっては、気分が落ち込むなど、精神的に不安定になってしまうこともあるでしょう。
■膣から空気が出る
性交時や運動時に空気が膣に入ってしまうと、抜けるときにおならのような音が出ることも。このときに出る音は、俗称で膣なら(ちなら)と呼ばれています。
空気が漏れることに関しては、健康上大きな問題はありません。
しかし、人前でおならのような音が鳴ってしまうと、恥ずかしくなったり、ストレスを感じたりする可能性があります。
場合によっては「音が鳴るのではと不安になって、性交に集中できない」というケースもあるでしょう。
■膣からお湯が漏れる
自宅などで湯船に浸かり立ち上がったときに、お湯が漏れるのを感じる方もいるでしょう。
ストレスを抱えているといった状況を除けば、本来、ゆるみのない膣からお湯が漏れることはほぼありません。
膣がしっかりと締まっていれば、そもそもお湯が入り込む可能性が低いのです。
しかし、締まりが悪い状態では、膣内にお湯が入ってしまいます。
銭湯など、他の方がいる場所でお湯が漏れてしまった場合は「恥ずかしい」と感じる方も少なくないでしょう。
お湯が漏れるタイミングが、立ち上がった直後ではなく、少し経ってからというケースもあります。
このケースでは、衣類が濡れてしまうこともあるかもしれません。そうなると、着替えが必要になり、日常生活にも影響が出る可能性があります。
■尿漏れが起こる
くしゃみなどの衝撃により、尿漏れが起こるケースも珍しくありません。
骨盤底筋群は、子宮だけでなく膀胱も支えており、締まることで排尿するのを抑え、ゆるむことで尿を排出する仕組みになっています。
そのため、骨盤底筋群の機能が弱まると、膀胱の締まりが悪くなって尿漏れが起こりやすくなるのです。
尿に関する悩みは、漏れだけではありません。頻尿も、締まりが悪いときに現れる可能性のある症状の1つです。
尿漏れや頻尿は、生活に大きな影響を与えやすく、ストレスの原因にもなるでしょう。
■子宮脱につながる可能性がある
締まりが悪い場合は、子宮脱のリスクもあります。
子宮脱とは、子宮が膣より下、つまり体外に出てしまう病気です。
骨盤底筋群の働きが弱くなると、子宮の位置が本来よりも下方にずれてしまいます。
子宮脱のリスクが高いのは、更年期以降の方です。
しかし、若い方でも、慢性的な咳や便秘といった腹圧がかかりやすい状態が続くと、子宮脱になることがあります。
「膣の締まりが悪いかも……?」と思ったらクリニックでのチェックも選択肢の1つ

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性交時の密着感が少なくなった、空気や水が入る、尿漏れがあるなど、膣の締まりが悪いときの症状が見られる場合は、美容クリニックや産婦人科などでチェックを受けるのも1つの手です。
膣の締まりが悪いかどうかの検査では、主に以下の項目をチェックします。
- 膣の弾力や圧
- おりものの分泌量やうるおい
- 膣内のpH
- 粘膜の状態
- 筋肉の動き など
クリニックでは、セルフチェックだけでは分からない項目まで検査できます。
「締まりが悪いかも」と感じる方は、一度クリニックのチェックを受けてみると、トレーニングなどで骨盤底筋を鍛える必要があるのかどうかも分かるでしょう。
ただし、これらの検査を行っているクリニックは、限られています。実施してもらえるかどうか、まず確認してから予約しましょう。
膣の締まりが悪いときの治療の選択肢もチェックしよう!

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「膣の締まりが悪い気がして骨盤底筋のトレーニングをしているけど、締め方が分からない」「悩みにしっかりアプローチしたい」という方は、治療法もチェックしておきましょう。
美容クリニックで受けられるメニューとしては、膣ヒアルロン酸注入や膣ハイフ、膣壁形成といったものがあります。治療の特徴について、それぞれご説明します。
■膣ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸製剤を膣壁に注入し、ボリューム・ハリ・うるおいを与えて、膣のゆるみなどの悩みにアプローチする方法です。
膣内が狭くなるため、性交時の密着感が高まりやすくなります。
また、膣にうるおいをプラスしてくれることから「乾燥していて性交時に痛みを感じる」というケースにも有効です。膣ヒアルロン酸注入の大きなメリットは、痛みが少ないこと。
局所麻酔を行うため、痛みをほとんど感じない方が多いでしょう。また、メスを用いないため、体への負担が少ない点も魅力です。
膣ヒアルロン酸注入後は、腫れ・むくみ・痛み・内出血などの症状が見られる可能性があります。個人差がありますが、数日程度で落ち着くでしょう。
■膣ハイフ
高密度の超音波を用いて、膣粘膜のコラーゲン線維にエネルギーを届ける施術です。
ダメージを与えると、修復過程で多量のコラーゲン線維が新生されます。すると、膣の引き締めや弾力アップの他、尿漏れ改善効果なども見込めるのです。
なお、効果が出始めるのは施術後3週間程度とされています。
膣ハイフは、基本的にダウンタイムはほぼありません。
しかし、一時的な違和感・ヒリヒリ感・しびれ・感覚の変化・粘膜の発赤や腫脹・少量の分泌物増加・軽度の腹部不快感などが見られることがあります。
■FORMA V(フォーマV)
高周波RFを用いて膣内部から外側に向けて熱を与えることで、コラーゲン・エラスチンの生成を促します。
膣がふっくらとして引き締まることで、尿漏れなどの不快な症状を和らげる効果が望めます。施術中は、膣内から心地良い温かさを感じる程度です。
ダウンタイム中は、膣の腫れ・痛み・赤みや腹痛などの症状が出ることがあります。しかし、これらの症状は、数日程度で治まることがほとんどです。
■膣壁形成
膣壁形成は、膣内側の粘膜を切開・縫合して縮める施術で、膣縮小手術とも呼ばれます。膣壁形成の大きなメリットは、効果が長期的に続くこと。
ただし、手術後に出産する可能性がある場合は、膣壁形成を受けられません。
施術後は、痛み・腫れ・出血などの症状が1週間程度続くことがあります。
また、まれに傷口から感染が起こる可能性もありますが、清潔に保っていれば問題ないことがほとんどです。
まとめ
「膣の締まりが悪いかも」と感じたら、現在の状態を詳しくチェックできるクリニックに相談しましょう。
骨盤底筋のトレーニングももちろん大切ですが、しっかりとした効果が得たい場合は、膣ヒアルロン酸注入・膣ハイフなど美容クリニックでの治療も選択肢の1つです。
どの治療を受けるにしても、特徴とデメリットを把握しておくことが重要となります。ダウンタイムなども考慮しながら、自分に合った治療を検討しましょう。
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【施術の内容】膣内ヒアルロン酸製剤注射
【施術期間および回数の目安】約9~18ヶ月ごとに1回程度 ※使用する製剤や状態によって異なります。
【費用】約¥100,000~¥300,000 ※本施術は自由診療(保険適用外)です。使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】内出血、腫れ、痛み、アレルギー、感染、しこり、おりもの増加、尿道閉塞、腟ヒアルロン酸脱など
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【治療の内容】膣への医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【治療期間および回数の目安】治療後3ヶ月~6ヶ月以降から再照射可能 ※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】1回約¥65,000~¥300,000
【リスク・副作用等】熱感、むくみ、鈍痛、内出血、しこり、おりもの増加など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】フォーマV(膣および女性器への高周波RF照射)
【治療期間および回数の目安】1ヶ月に1回、計3回以上が目安
【費用相場】1回¥80,000~140,000程度 ※照射部位によって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、赤み、熱感、皮膚の変色など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】膣壁形成(膣縮小手術)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回約200,000~¥4000,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】感染、出血、瘢痕、感染など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。