【New Topics】2025年は美容整形デフレの時代へ「”脱カーダシアン化”」？！―美の新たなパラダイムシフト

美容医療トレンド

2024.12.25

NEROが、美容医療に関する注目のTOPICSをとりまとめ！

NEROでは、美容医療に関連するニュースやトピックを5秒でわかる内容にしてお届けします。今回のNews Topicでは、過去から現在、そして未来へと移り変わる美容整形トレンドの中で、「自然美」への回帰がいかに業界に新たな価値を生み出しているのかを深掘りします。

【POINT】

極端な整形から自然美へ―次世代の美が描く地図

持続可能な美を追求する新たな技術の進化

“脱カーダシアン化”現象が語る文化の大変革

1. 過去の美容整形トレンドとその終焉

2010年代から2020年代初頭にかけて、カーダシアン家に代表される極端な曲線美がアメリカの美容整形市場を席巻していた。ブラジリアンヒップリフト（BBL）や大きなインプラント、過剰なフィラー注入は、一時的な美的理想として多くの人々に支持されていた。

しかし、2025年を目前に控え、これらのトレンドは急速に廃れているのだ。WHY?! なぜこの大きな変化が起きているのか。その背景にある社会的、経済的な要因とは？

アメリカ形成外科専門医のダニエル・バレットもTikTokで、気付かれない整形手術の魅力と難しさを解説し、注目を集めている。

出典：TikTok:barrettplasticsurgery:Dr Daniel Barrett／12-9

2. 新たなトレンド：自然美とデフレーション

現在の市場では、「脱カーダシアン化」とも呼ばれる現象が進行中としている。多くの患者がインプラントを除去し、フィラーを溶解して、より自然で健康的な外見を目指している。減量薬「オゼンピック」の影響で体型がスリム化する中、従来の極端な整形が美的バランスを欠くとされ、微調整型の手術やナチュラル志向が注目されている。HOW?! この変化を生んだ美容医療の革新とは？また、患者の心理や文化の変遷はどのように影響しているのか。

出典：2024年1月のリンジー・ローハン（左）と2024年12月のローハン（AOL:FOX NEWS)

出典：ダニエル・グールド博士は、この美容整形の時代を「大デフレ」と名付けた(Getty Images)

3. 未来への期待：美容業界の革新

形成外科の技術革新は、自然な外見を実現する方向に進化しているのだ。脂肪注入や低侵襲のフェイスリフト、幹細胞治療など、患者の自然な特徴を強調し、調和させる方法が普及している。これにより、美容整形は一過性の流行ではなく、持続可能な自己表現の手段として再定義されている。

What’s Next?! この動きがもたらす未来の美の姿とは？

出典：Dr. Steven Cohen／二重認定形成外科医スティーブン・コーエンの顔面脂肪注入患者の老化の軌跡。

総括と未来への展望

この変化は単なる流行の終焉ではなく、美容医療の新たな地平を開くものだ。人々が美に求める価値観は進化しつつあり、自己肯定や内面的な満足が重要視される時代に突入している。これにより、患者は単なる”見た目の変化”ではなく、より深い意味での自己表現を求めるようになっている。

今後、美容医療は一人ひとりの個性を尊重しつつ、テクノロジーや科学の進歩を活用したパーソナライズドなアプローチを提供することが求められるだろう。これにより、美容業界は「美の持続可能性」という高次元な目標を実現し、人々の美への向き合い方をさらに進化させると期待されているのだ。

▼NERO 編集長’s Check Point
「自己表現としての美―文化と技術の交差点で見る進化」

美容整形のトレンドが「目立たない美」へと移行している背景には、文化的価値観の変化が存在する。ボディポジティブやセルフラブといった理念が広まり、「他者に認められる美」から「自分らしい美」への転換が進んでいるのだ。さらに、テクノロジーや技術の進歩がこれを後押ししており、ナチュラルで健康的な外見を維持する治療法が一般化している。この潮流は、美容医療が個々人の自己実現を支援する手段として成熟しつつあることを示している。

現代の患者は、一時的なトレンドを追うよりも、時代を超越した美しさを追求している。この変化は、患者の選択肢を広げ、美容業界の競争を健全化させると同時に、新たな技術革新を促進している。結果として、業界全体が持続可能で本質的な美を提供する方向に向かうことが期待されているのだ。