「ハイドラフェイシャル(Hydrafacial)」は美容機器として日本だけでなく世界中で人気があります。肌のピーリングや保湿、トリートメントを行う「ハイドラフェイシャル」は、毛穴の詰まりやニキビなど幅広い肌悩みに対応可能で、美肌ケアを効率的にサポート。今回は、「ハイドラフェイシャル」の特徴や治療の流れ、効果やメリットとデメリットなど詳しく解説します。「ハイドラフェイシャル」を検討中の方は、参考にしてください。
ハイドラフェイシャルはどんな機器?
「ハイドラフェイシャル」は、美容医療現場で使用される美容機器の一つで、独自技術を活用した肌ケアを提供します。初めに、「ハイドラフェイシャル」の特徴について解説します。
ハイドラフェイシャルの特徴
「ハイドラフェイシャル」は、アメリカで開発された美容機器。
最大の特徴は、水流と真空吸引を組み合わせた独自技術「ボルテックステクノロジー」です。渦巻状の水流によって、刺激に配慮しながらセルフケアでは取り除くことができない毛穴の皮脂や汚れを優しく除去。クレンジング、ピーリング、毛穴吸引、保湿、美容液導入、保護まで一台で施術可能なため、短時間で総合的な美肌ケアを実現します。
また、使い捨ての施術用チップは、乾燥肌やオイリー肌、荒れ肌などさまざまな肌質に対応可能です。顔だけでなく背中やデコルテにも使用でき、あらゆる悩みに適応しやすい点も評価されています。
施術の流れ
「ハイドラフェイシャル」は、大きくわけて3ステップで行われます。
初めに、「クレンジングとピーリング」。古い角質や皮脂を軟化させ、汚れを取り除きます。
次に、「毛穴吸引と保湿」。痛みに配慮された吸引で、毛穴に詰まった皮脂や汚れを取り除きます。同時に保湿成分を皮下に浸透させ、肌を整えます。
最後に、「美容液導入と保護」。肌の表面に美容液を導入して、皮膚を保護をしながらハリとツヤを与えて完了です。
エステ用と医療用の違い
「ハイドラフェイシャル」の機器には、エステサロン用と医療機関で使用される2種類があるため、違いを確認しておきましょう。
まず、「ハイドラフェイシャル」は、美容クリニックや皮膚科のみで取り扱われる医療機器です。それぞれの肌質や肌悩みに適した施術が可能で、より高い効果に期待ができます。
一方、エステサロンでも「ハイドラフェイシャル」に類似した機器を使用した施術があります。使用する溶剤の濃度が低いのが特徴で、基本的なスキンケアをメインとします。
「ハイドラフェイシャル」は医療機関でのみ導入可能な機器なので、エステサロンで使用している機器と混同しないように注意しましょう。『ハイドラフェイシャル』社の「ハイドラフェイシャル」を施術されたい方は、必ずクリニックに問い合わせすることをおすすめします。
ハイドラフェイシャルの効果
「ハイドラフェイシャル」は、複数の肌トラブルに効果を発揮する機器です。ここからは、効果が期待できる肌悩みをご紹介します。
毛穴の汚れやいちご鼻
「ハイドラフェイシャル」は、毛穴の奥にある汚れや皮脂を吸引し、清潔な状態にします。そのため、いちご鼻と呼ばれる毛穴の黒ずみを目立たなくする効果が期待できる機器です。毛穴の開き自体を小さくする作用はありませんが、複数回施術を受けることで、今以上に毛穴を広げないようにケアできます。
くすみやシミ
くすみやシミに見える原因としてあげられるのが肌の乾燥です。「ハイドラフェイシャル」は、角質剥離作用のあるグリコール酸やサリチル酸、乳酸を混ぜたピーリング剤を使用。角質を除去しながら保湿成分を導入するため、くすみやシミに対し効果が高いといわれています。ピーリングにより、肌表面の古い角質が取り除かれることで、キメが整い、肌のトーンアップ効果に期待できるでしょう。
ニキビや肌のざらつき
ニキビの原因は、過剰に分泌された皮脂や古い角質、汚れが毛穴に詰まることです。「ハイドラフェイシャル」で、毛穴の角質や汚れなどを取り除くことで、肌のざらつきが抑えられ、つるつるとした肌ざわりに。ニキビやニキビ痕のケアにも期待ができます。
また、肌のターンオーバーが整うことで、皮脂によるテカリが抑えられ、ニキビができにくい肌に導く効果も期待できます。
施術前後の注意点
ここからは、「ハイドラフェイシャル」の施術前後の注意点について解説します。
施術前の準備
「ハイドラフェイシャル」の施術前には、カウンセリングで肌の状態を医師と確認し、適切な治療範囲や回数など、綿密にプランを立てましょう。
また、施術の数日前から肌に刺激を与えないように気をつける必要があります。顔そり、スクラブやピーリングが配合されたアイテムの使用は控え、十分な紫外線対策を心がけましょう。
施術後のケアと注意点
「ハイドラフェイシャル」の施術後は、肌が刺激を受けやすい状態です。施術直後の摩擦や過度な日焼けにより、色素沈着を起こすおそれがあります。そのため、普段よりも保湿ケアを徹底し、帽子や日焼け止めを使用した紫外線対策が重要です。
また、施術後3~7日間程度は、スクラブやピーリング剤が含まれる洗顔料は使用せず、刺激の少ないスキンケア製品を使用し、肌を落ち着かせることが推奨されます。
ハイドラフェイシャルのメリットとデメリット
「ハイドラフェイシャル」を使用した施術には、多くのメリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。ここからは、「ハイドラフェイシャル」のメリットとデメリットを解説します。
メリット:刺激に配慮しながら、多面的なケアができる
「ハイドラフェイシャル」のメリットは、あらゆる肌質に対応しており、刺激に配慮しながら多面的なケアができることです。
まず、通常のピーリングは、薬剤の力で古い角質を除去するため、肌質によってはピリピリした痛みを感じたり、肌に炎症が出たりする場合があります。
一方で「ハイドラフェイシャル」は、マイルドなピーリング剤と水流を利用した施術です。痛みがほとんどなく、痛みを感じたとしても我慢できる程度の刺激で、痛みに弱い方も比較的安心して受けられます。吸引と同時に保湿を行うため肌荒れや乾燥も抑えられる点が特徴です。
施術時間も約30分と短く、ダウンタイムもほとんどありません。施術後にメイクができるため、予定を入れやすく忙しい方にもおすすめです。
そして、「ハイドラフェイシャル」は、1回の施術でも効果を感じられます。施術後、肌が明るくなり、毛穴の目立ちにくさを実感できるケースも。「ハイドラフェイシャル」の効果で先述したとおり、毛穴汚れのケアや肌のトーンアップ、肌質の向上など多面的なケアが同時にできるのも大きな魅力でしょう。
デメリット:痛みが起こる場合があり、継続的なケアも必要
一方で、「ハイドラフェイシャル」のデメリットは、人によってはピリピリとした痛みを感じたり、赤みが出たりする場合があること。「ハイドラフェイシャル」は、刺激に配慮されているため麻酔を必要としません。ほとんど痛みを感じないものの、まれに吸引力の強さでピリピリとした痛みを感じる方がいるようです。また、施術後赤みが出るケースもありますが、痛みも赤みも時間とともに落ち着きます。
そして、1回の施術だけでは長期的な効果を得ることは難しい点もあげられます。毛穴の状態によっては1回の施術では完全に汚れを除去できない場合もあり、継続的なケアが必要です。高い効果を実感するには、月に1回の施術を5回程度受けることが推奨されます。肌のいい状態を維持するためにも、継続的なケアが必要であることを覚えておきましょう。
まとめ
「ハイドラフェイシャル」は美容機器としてさまざまな肌悩みにアプローチ可能なことが分かりました。毛穴ケアやくすみケア、ニキビ対策など多くの効果が期待できる一方で、継続的な施術が必要なため、予算やスケジュールの計画を立てることが大切です。正しい知識を持って施術を受けることで、美肌への道をより効率的に進められるでしょう。この記事を参考に、ぜひご自身に合った「ハイドラフェイシャル」施術を検討してください。
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