冬こそ見直したい!細胞レベルから体質改善♡韓国でも話題の「美容漢方」ドラッグストアでも買える、漢方の仕組み

冬こそ見直したい!細胞レベルから体質改善♡韓国でも話題の「美容漢方」ドラッグストアでも買える、漢方の仕組み

「漢方」は体調を崩したときに飲むもの、とイメージしている方は多いのではないでしょうか。実は美容業界においての「漢方」は、日本皮膚科学会でニキビ治療にも推奨されているほど美肌を目指すための選択肢としてメジャーな治療方法なんです。そこでこの記事では、体質から肌が変わる「美容漢方」について深堀りし、漢方の選び方やドラッグストアでも買えるアイテムをご紹介。これから寒くなる冬、冷えや乾燥を内側からケアしていきたい方はぜひチェックしてみてください!

美容漢方の基本と仕組み「本当に効くの?」口コミもチェック

美容漢方とは?

美容漢方とは、肌荒れやニキビなどの肌トラブルや、シミやシワなどのエイジングサインの原因が体の内側にある“異変”によるものと考え、漢方を服用してきれいな肌を目指していく治療手段です。美容皮膚科などで医師が診察を行い、化粧品を選ぶように一人ひとりの肌質、体質に合った漢方を処方します。例えば赤みや痛みを伴うニキビには「十味敗毒湯」、生理前後にニキビが悪化する症状には「桂枝茯苓丸加薏苡仁」、食欲を抑えたいときには「防風通聖散」などが代表的です。美容漢方は自然由来の生薬がベースになっているため、妊活中や妊娠・授乳中の方でも飲める種類があるのも女性にうれしいポイント。また、保険適応が認められている種類もあり、薬が飲めない方や予算を抑えたい方でも気軽にインナーケアを行えるのが魅力です。

美容における漢方の効果とメカニズム

漢方は、古代中国の医学「中医学」が日本に伝わり、日本人の習慣や体質に合わせて独自に発展したもの。「気・血・水」の3要素が体内を巡っていると考えられており、肌トラブルや体の不調が生じるのは3つのバランスが崩れているとするのが基本です。「気」はエネルギーの巡り、「血」は血の巡り、「水」は水分代謝を現しており、「体質のものさし」として症状の原因を探っていきます。

また、中国医学では「肝・心・脾・肺・腎」の五臓にも焦点があてられ、それぞれの臓の働きが強くても弱くても良くありません。例えばスキンケアをがんばっているのにニキビが繰り返されるというケースでは、ニキビがおでこやフェイスラインにできるなら肝、口まわりなら脾(胃腸)、あごなら腎の機能に異常があると考えます。なお、五臓は単純に臓器を指すものではなく、肝は肝臓や自律神経、心は心臓や睡眠など、人体の生理機能を広く現しています。

そもそも肌の不調は、生活習慣や紫外線、もともとの体質などが要因で細胞が酸化・糖化・炎症などダメージを受けている状態。レーザーなど西洋医学的な外側からのケアで改善が見られないとき、肌の土台である内臓機能を高め、細胞を正常に戻すことから検討していく必要があります。
漢方は体内の状態を見極め、過剰なものは取り除き・足りないものは補っていく根本的な治療方法です。対症療法的な美容法や合成医薬品では得られなかった効果を期待できるほか、西洋医学では診断がつけられない原因不明の肌の不調にも適応します。細胞から肌質改善を目指せる美容漢方は、以下のようなお悩みがある方にも有効とされています。

<美容漢方はこんな悩みにおすすめ!>

  • 慢性的な肌荒れやニキビ
  • くすみ、赤み
  • 毛穴のざらつき
  • 生理前の肌荒れ
  • エイジングサインが気になる
  • むくみ
  • 冷え症
  • 便秘
  • ダイエットサポート
  • 薄毛・美髪対策 など
コラム:<近年韓国では美容漢方がトレンド入り!>
美容の本場韓国では、漢方による美肌治療が若い世代の間で流行中。韓国の漢方は「韓方(ハンバン)」と言い、西洋医学・東洋医学とはまた別の「韓医学」に基づいて処方されます。もともと韓方は、古くから健康と美容のために取り入れられてきましたが、近年ではカフェのようにおしゃれかつ診察のクオリティを高めた「韓方クリニック」が次々登場。韓方薬剤師が処方した煎じ茶や錠剤タイプの漢方など飲みやすい工夫がされた商品もあり、若い方でも気軽に漢方に頼れるようになっています。

美容漢方の口コミは?

漢方は日本でも美容感度の高い人たちに選ばれている治療方法です。X(旧Twitter)から、美容漢方を試した方の口コミをいくつか見てみましょう。

出典:@Karumia_220さん

出典:@73g396kcalさん

出典:@phMqqafOqt73574さん

出典:@mochi6184さん

口コミでは、漢方を取り入れて肌質の変化を実感している方が多数。今までどんな肌治療をしても効果が実感できなかった、一時的に良くなるけど根本的には良くならない、そんな方は体質に原因があると一度疑ってみるのが良いかもしれませんね。

『冬』におすすめの美容漢方

冬は、乾燥や冷えによる肌の不調が起きやすい季節。漢方を取り入れて、早めに対策していきませんか?日本で承認されている漢方薬は、2024年11月時点で294処方もあります。今回NEROでは、その中から冬に向けて取り入れたい漢方を抜粋しました。ドラッグストアで購入できる商品も併せてご紹介します。

冬の乾燥対策に効果的な漢方

漢方における乾燥肌は、「気・血・水」のうち血が不足している「血虚」が原因であると考えます。血の巡りが悪いため肌細胞まで栄養が行き届かず、皮脂や水分量が低下している状態。血虚による乾燥肌には、「当帰飲子」がおすすめです。

当帰飲子(とうきいんし)

出典:ツムラ

血を補い、巡りを良くする「四物湯(しもつとう)」をベースに、痒みを抑える生薬もブレンドした漢方。白い粉を吹くようなカサカサ肌に栄養とうるおいを与えながら、乾燥による痒みも予防します。

<配合生薬>
トウキ、シャクヤク、センキュウ、ジオウ、カシュウ、オウギ、カンゾウ、シツリシ、ケイガイ、ボウフウ

冬の冷え性改善に役立つ漢方

冷えやむくみは、体内の水分代謝が低下し、体に水分をため込んでいる状態です。漢方ではこの状態を「水滞」と呼び、冷え性かつむくみが気になるという場合は「水」と「血」の両方にアプローチできる「当帰芍薬散」がおすすめ。また、水滞には漢方の内服と同時に、体を冷やさない生活を心がけることや、生姜や小豆などの水分の排出を促す食べ物を摂取することも大切です。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

出典:ツムラ

痩せぎみで虚弱体質の方の冷えを改善する漢方です。全身の血流を促し、体を温めながら余分な水分の排出をサポート。肩こりや頭痛、生理不順にも効果があるとされており、「女性の聖薬」とも呼ばれています。

<配合生薬>
トウキ、シャクヤク、センキュウ、ブクリョウ、ソウジュツ、タクシャ

ドラッグストアで購入できるおすすめ商品

ドラッグストアで買える漢方は、安全性を考慮して成分の配合量が少ないものもありますが、基本的な生薬成分はクリニックで処方されるものと変わりません。どれを選べば良いか分からない方は、常駐の薬剤師に相談してみると良いでしょう。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

出典:ツムラ

化膿するタイプのニキビなど、患部が湿潤した肌トラブルに効果的。熱や水を発散させて炎症を鎮め、肌を正常に戻していきます。比較的体力がある方に適応する漢方です。

<配合生薬>
キキョウ、サイコ、センキュウ、ブクリョウ、ボウフウ、カンゾウ、ケイガイ、ショウキョウ、ボクソク、ドクカツ

桂枝茯苓丸薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)

出典:ツムラ

血の巡りが悪くなることで起こる生理不順・生理痛を改善する桂枝茯苓丸と、生理前後の肌トラブルを改善する薏苡仁をブレンドした漢方です。肌に栄養を行き届かせ、シミや青紫っぽくなるニキビにも効果が期待できます。体力中等度以上の方におすすめです。

<配合生薬>
ケイヒ、トウニン、シャクヤク、ブクリョウ、ボタンピ、ヨクイニン

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

出典:ツムラ

便秘がちで、お腹まわりの脂肪が気になる方に適した漢方。18種類の生薬が代謝を高めて脂肪の分解と燃焼を促し、排便をスムーズにします。肩こりやむくみ、吹き出物が気になる方にも。

<配合生薬>
ビャクジュツ、キキョウ、オウゴン、カンゾウ、セッコウ、無水ボウショウ、ショウキョウ、ダイオウ、カッセキ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、レンギョウ、ハッカ、ケイガイ、ボウフウ、マオウ

五苓散(ごれいさん)

出典:ツムラ

むくみや頭痛、下痢など「水滞」によるつらい症状に用いられる漢方。気圧の変化による体調不良なども水滞が原因とされており、五苓散が体内の「水」のバランスを整えます。

<配合生薬>
ケイヒ、タクシャ、チョレイ、ブクリョウ、ビャクジュツ

八味地黄丸(はちみじおうがん)

出典:ツムラ

八味地黄丸は「気・血・水」それぞれの機能を高め、年齢を重ねるとともに低下する体温やうるおい不足を補います。冷え性や体力の衰えを感じてきた方に適しています。

<配合生薬>
ジオウ、サンシュユ、サンヤク、タクシャ、ブクリョウ、ボタンピ、ケイヒ、ブシ末

加味逍遙散(かみしょうようさん)

出典:ツムラ

「気」と「血」の巡りを整え、ストレスやホルモンバランスの乱れによる精神的な不調や不眠症に効果的。「不定愁訴」と呼ばれる原因のはっきりしない不調や、PMS、更年期障害など女性特有の悩みに用いられます。

<配合生薬>
トウキ、シャクヤク、ビャクジュツ、ブクリョウ、サイコ、ボタンピ、サンシシ、カンゾウ、ショウキョウ、ハッカ

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

出典:ツムラ

疲労倦怠感や手足の冷えなどを助ける漢方。「気」と「血」を向上させ、胃腸の機能も高めてくれます。免疫力がアップするため、冬の大事な予定に備えて風邪予防や疲労回復をしたい方にもおすすめです。

<配合生薬>
ニンジン、オウギ、ビャクジュツ、ブクリョウ、トウキ、シャクヤク、ジオウ、センキュウ、ケイヒ、カンゾウ

美容漢方の取り入れ方と注意点!

漢方には、体力や抵抗力を現わす「実証」「虚証」というものさしもあり、同じ漢方でも体質によって合う・合わないがあります。また、ドラッグストアで手に入るとはいえ、胃もたれや吐き気などの副作用が現れることも。SNSでバズっている漢方が必ずしも自分に合っているとは限らないため、むやみに複数の漢方を服用することや、他人とシェアすることは避けましょう
そして、漢方はコツコツ継続することで変化を実感していくものです。即効性がない、実感がないからとすぐに辞めず、経過を見ながら続けることが重要。反対に、続けても症状が改善されなかったり、副作用が現れたりした場合はすぐに中止しましょう。
漢方が初めての方や副作用が気になる方は、クリニックの医師やドラッグストアの薬剤師に相談の上、用法・容量を守って試してみてくださいね。

▼美容皮膚科で処方される美容内服薬についてはこちら!

まとめ

美容漢方は、今ある症状の緩和と同時に、不調の根本的な原因にアプローチして肌質・体質そのものを整えていけるのが大きな特徴です。美容医療にはさまざまな治療方法がありますが、土台となる細胞から立て直すことも検討してみましょう。漢方を取り入れる際は、ご自身の体と向き合い、体質を理解することが大切です。食事や睡眠などの生活習慣を改善するとともに、「美容漢方」を上手に活用していきましょう。

この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

RECOMMEND おすすめの記事

CATEGORY カテゴリーから探す

特集記事 PICK UP 美容皮膚科 美容婦人科 美容内科 美容外科 再生医療 男性美容 アートメイク インタビュー クリニック ドクターズコスメ

KEYWORD キーワード

# 予防歯科 # ヒアル # PR # 鼻 # 形成外科 # 審美歯科 # 再生医療 # 美容外科 # 美容内科 # 美容婦人科 # 美容皮膚科 # 学会関連

VIEW ALL