【New Topics】NMNサプリと化粧品が91.8%成長予測──“若返りビタミン”がついに大衆化フェーズへ

NEROが美容・健康医療に関する注目のTOPICSをとりまとめ!


2025年、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)市場は急成長を続け、2031年には91.8%増の305億円に達する見通しだ。若返りビタミンとして注目されるこの成分は、これまで高価だったが、原料価格の低下によって普及が進み、大衆化の兆しを見せている。特に、若年層を中心に支持され、ウェブマーケティングを駆使するスタートアップ企業の増加が市場拡大に大きな影響を与えている。

📌 記事をざっくりまとめると…

✅NMN市場は急成長中 – 2024年から2025年にかけて市場規模が拡大し、2031年には91.8%増が予測されている。

✅若返りビタミンとしての人気 – NMNは高価だったが、原料価格の低下と共に手頃な価格帯の商品が急増。特に若年層がメインターゲット。

✅大手・中堅企業の参入 – マス広告展開やクロスセル提案によって、エステ市場と美容医療市場に浸透しつつある。

1. NMN市場の急成長──「若返りビタミン」から大衆化へ

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、かつては高価格帯の商品であったが、近年の原料価格低下により、手が届きやすくなった。この価格変動により、年々大衆層に支持される市場へと進化している。特に注目すべきは、ウェブマーケティングとスタートアップ企業の影響で、若年層を中心に急速に普及している点だ。特に2024年には価格帯が広がり、1カ月あたり5000円以下の製品も登場し、手軽に試せる選択肢が増えている。

この成長の背景には、アンチエイジング健康維持を意識する消費者が増えていることがある。原料の低価格化が進み、商品のコストパフォーマンスが向上した結果、サプリメント市場全体におけるNMNのシェアは拡大を続けている。今後7年間で市場が91.8%成長する見込みであることから、NMNは美容医療市場のキードライバーとなることが予測されている。

NMN含有商品(サプリメント、化粧品)の国内市場
出典: 富士経済(NMN市場の成長予測を示す調査結果)

2. 市場動向──若年層を中心に広がる認知度と価格帯の多様化

NMNサプリメント市場は、ここ数年で大きな転換点を迎えている。これまで、高価格帯にとどまっていたこの成分は、原料価格の低下とともに、今では手頃な価格の商品が流通し始めている。その結果、従来の高所得層にとどまらず、若年層の支持も集めている。

価格帯別に見ても、2023年までは高価格帯(3万円以上)の製品が主流だったが、2024年に中価格帯(1万円~3万円未満)の製品が急増。現在では、5000円未満の製品も販売されるようになり、市場は大衆化しつつある。この変化により、ECサイトでの手軽な購入や、トライアル需要の獲得も進んでおり、消費者の選択肢が拡大している。

また、化粧品市場への波及も期待されており、今後、サプリメントとのクロスセル提案が市場拡大の一因となるだろう。

価格帯別市場

3. 価格低下と効果の証明──普及に欠かせない条件とは

今後、NMN市場のさらなる普及には、価格低下に加えて、科学的根拠の蓄積が鍵となる。価格帯が多様化したことで、より多くの消費者に手が届くようになったが、依然として効能に関する科学的な裏付けが求められている。特に、アンチエイジング市場における消費者の期待に応えるためには、効果の証明が重要な要素となるだろう。

今後、NMNが美容医療や健康分野で広く受け入れられるためには、これらの市場ニーズに答えるだけではなく、効果的なエビデンスの提供が不可欠だ。そのためには、研究開発の強化消費者リテラシー向上が求められる。

編集長ポイント
~NMNバブルの次に来るもの──科学とマーケの“信頼格差”が業界を揺らす~

NMNをめぐる市場の急成長は、「価格が下がれば、手が伸びる」というサプリ業界の鉄則を改めて証明した。一方で、急速な市場拡大の裏には“誤解された効果”や“未熟な研究”が同時に増殖している危うさもある。スタートアップの勢いとWEBマーケの巧みさが牽引する今だからこそ、科学的な正当性と誠実なプロダクト設計がブランドの生死を分ける鍵となる。

NMNは“夢の成分”ではない。今後必要なのは「これは効くのか?」という問いに、冷静かつ実証的に向き合う消費者リテラシーと、それを裏打ちする研究の蓄積だ。“老いない”のではなく“納得して老いる”選択肢を、科学と業界がどう作っていけるかが問われている。

✅ まとめ

    1. NMN市場は2031年に91.8%増、305億円へ拡大見通し(富士経済調査)

    2. 若年層の支持とスタートアップ企業のウェブ戦略が市場成長を牽引

    3. 低価格化と中価格帯商品の台頭により“選ばれる価格”がシフト

    4. 化粧品分野にもNMN展開が拡大、クロスセル提案が活性化

    5. 安全性やエビデンスの蓄積が今後の普及の鍵となる

    6. “抗老化”を謳う市場において、疑似科学との距離がブランドの信頼を左右する

参考文献

▼以下、参考内容/

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