
NEAUVIA®グローバルKOL ルチアーノ・ランフランキ先生へインタビュー。スイス発のNEAUVIA®(ニューヴィア)は、近年日本でも注目度が急上昇している革新的なヒアルロン酸注入剤です。
今回は、NEAUVIA®のグローバルKOLを務めるルチアーノ・ランフランキ先生の来日に合わせてスペシャルインタビューを敢行。
医師として世界を飛び回るランフランキ先生が惹かれたNEAUVIA®の魅力や、日本のみなさまに向けたメッセージをご紹介します。
INDEX
ドクタープロフィール
NEAUVIA®グローバルKOL
Luciano Lanfranchi(ルチアーノ・ランフランキ)先生
イタリア・ミラノの形成外科専門医。ミラノ大学医学部にて形成外科を専攻、優等学位を取得。ミラノ大学形成外科専門課程修了。イタリア、フランス、ルクセンブルク、ブラジル、ドバイなどで臨床経験を積み、数々の応用解剖学ハンズオンセミナーで指導者を務める。2024年にはNEAUVIA®の応用解剖学指導者も務めたグローバルKOL*。
(経歴) 1998年 ブエノスアイレス大学 医学部(UBA) 卒業 2000年 ミラノ大学 医学部(UNIMI) 卒業 2001年 ミラノ大学 生体材料と組織工学 大学院修士課程修了 2001年 形成外科・再建外科研修医(イタリア、フランス、ルクセンブルグ) 2006年 ヨーロッパ腫瘍学研究所 形成外科、サン・パウロ病院 顎顔面外科、ミラノ大学 形成外科専門課程修了 (資格) アラブ首長国連邦医師免許 形成外科医 美容外科修士課程講師 ルイジ・ドナーティ”ハンズオン”ミラノ大学 ドバイ医師免許形成外科専門医 (所属学会) イタリア形成外科・美容外科学会会員 アルゼンチン美容外科学会国際会員 SAREF(アルゼンチン美容整形機能協会)会員 |
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*KOL…Key Opinion Leaderの略。最新の情報を普及・浸透させる役割を果たす医師のこと。
NEAUVIA®とは ~PEG架橋の革新的なヒアルロン酸注入剤~
NEAUVIA®(ニューヴィア)とは、スイスのMatex Lab社が開発したヒアルロン酸注入剤です。
架橋剤(添加剤)に従来のヒアルロン酸注入剤で一般的だったBDDE(1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル)ではなく、PEG(ポリエチレングリコール)を使用しているのが特徴です。
PEGは医療や化粧品の分野で長い間使われてきた成分で耐熱性が高いため、NEAUVIA®の注入と同日にRF高周波やハイフなどの施術も可能。PEGは高い弾力と粘性があるため、少量で自然な美しさを追求できます。
NEAUVIA®は3つのカテゴリー・計7種のヒアルロン酸注入剤があり、全種類にアミノ酸(グリシン、L-プロリン)を含有。
患者さまのお悩みや注入する部位によって種類を使い分けることができます。
【PEG架橋ヒアルロン酸5種】
・INTENSE(HA濃度28mg/mL)
・LV(HA濃度26mg/mL)
・RHEOLOGY(HA濃度22mg/mL)
・FLUX(HA濃度26mg/mL)
・LIPS(HA濃度24mg/mL)
使用目的:ボリュームアップ
【PEG架橋ヒアルロン酸+CaHA(カルシウムハイドロキシアパタイト)1種】
STIMULATE(HA濃度26mg/mL、CaHA 1%)
使用目的:ボリュームアップ・コラーゲン活性
【非架橋ヒアルロン酸+CaHA(カルシウムハイドロキシアパタイト)1種】
HYDRO DELUXE(非架橋HA濃度18mg/mL、CaHA 0.01%)
使用目的:表皮の再生・保湿
KOLが語るNEAUVIA®の魅力 ~根拠に基づいた確かな機能性~
―――まずは、先生の“ナチュラルビューティ”に対する考えをお聞かせください。
ナチュラルビューティは美容医療を行う上で不可欠な概念です。なぜなら“美”とは、人間が考える概念の中でも非常に主観的なものだからです。
美容における重要な目的は、患者さま一人ひとりが持つ本来の特徴や個性を尊重することではないでしょうか。
そこにほんの少しだけ手を加えることで、若々しさやストレスフリーな印象を与えることができる可能性があります。
今の時代、多くの人が日々忙しくストレスフルに生きていますよね。その中で、少しでも自然な若々しさや安らぎのある印象に近づけるようサポートするのが、美容医療の意義だと考えています。
―――先生がヒアルロン酸注入剤でNEAUVIA®を選んだ主な理由を3つ教えてください。
1つは安全性です。手術であっても非手術であっても、安全性は最優先です。
私がヒアルロン酸注入剤を選ぶときは、乳房再建手術で使用する乳房インプラントを選ぶときと同じぐらい安全性を重視します。
私がいう安全性とは単なる印象ではなく、科学的根拠や製剤の信頼性に基づくものです。
2つ目はパフォーマンスです。NEAUVIA®は少量で効果的なパフォーマンスが期待できること。
正しい部位に、適切なフィラーを適切な量で注入できるヒアルロン酸注入剤は、私たち施術者にとって極めて重要です。
3つ目は予測可能性です。NEAUVIA®は、期待したとおりの結果が得られやすいという利点があります。
施術後に水分を引き寄せすぎたり、形が変わったりといったトラブルが少なく、結果が安定している方が多い印象です。
―――初めてNEAUVIA®の施術を受ける方におすすめの種類は?
スキンブースターの「HYDRO DELUXE(ハイドロデラックス)」がおすすめです。「HYDRO DELUXE」は肌に自然なハリを与える効果が期待できるため、ヒアルロン酸注入治療の最初のステップに適しています。
「HYDRO DELUXE」で患者さまとの信頼関係を築くことで、次のステップである細かな調整や造形的な施術へと進むことができます。
また、若年層の患者さまでリフトアップや造形的な施術が必要ない場合も、「HYDRO DELUXE」で肌の土台作りから始めるのが非常に良いアプローチだと考えます。
―――NEAUVIA®の中で、とくに肌質改善のためによく使用するものはどれですか?
純粋なフィラー効果を目的とするならば「INTENSE(インテンス)」が多いですね。
私は外科的・非外科的な鼻形成術を両方手がけていますが、「INTENSE」は軟骨移植手術時に使用する軟骨のように鼻の形をしっかりと再現できると考えます。
また、「STIMULATE(スティミュレート)」には、ヒアルロン酸に加えてCaHA(カルシウムハイドロキシアパタイト)も含まれており、コラーゲン生成を刺激できるとてもユニークなハイブリッドフィラーです。
肌質改善が目的の場合は「HYDRO DELUXE」を多用しています。肌の状態を改善するだけでなく、結果が長く続きやすいのも優れた点だと思います。
―――NEAUVIA®がヒアルロン酸注入剤の中で特に優れている点は?
NEAUVIA®は効果の持続性に加え、非常に少ない注入量でも優れた結果が期待できます。費用対効果が高く、効率的な施術が可能になるので、とても満足しています。
―――NEAUVIA®は日本では比較的新しい製剤ですが、海外での評価や導入状況はいかがですか?
NEAUVIA®は海外では数年前から使用されており、現在も導入施設は増加の一途をたどっています。製造工程から性能、科学的裏付けに至るまで、唯一無二の特徴を持っているからこそだと考えます。
日本でもNEAUVIA®が導入され、注目されていることを本当に嬉しく思います。日本の先生方と一緒に治療の経験を共有し、実際に患者さまを診る機会もありましたが、NEAUVIA®の性能には改めて感動しました。
美容医療の世界的現状と課題、今後の展望 ~求められるのは自然な美しさ~
―――先生の美学についてお伺いします。美のバランスとは、先生にとってどのような意味を持っていますか?
私にとって最も重要なのは、「NO」と言えることです。これは、“正しい美の概念”と“間違った美の概念”を見分ける力を持つという意味です。
今の時代はSNSやメディアで誤った美のイメージが大量に拡散されていて、非常に危険な状態だと思います。
だからこそ、患者さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術が必要です。その人の特徴を活かし、少しだけ若々しく、もしくは疲れて見えないようにする。そのようなバランスが大切だと思います。
―――美容医療における現在の世界的なトレンド、とくにイタリアでの動向について教えてください。
イタリアでは、ナチュラル志向が非常に強いですね。ヒアルロン酸注入治療の施術時も“美容医療をやりすぎている”風に見えることを恐れて、注入する製剤の量を少量で抑えたいという方も多く、これはメディアで目にする“やりすぎた美容”の影響だと思います。
最近では、まず肌質を改善することから美容医療を始める傾向があります。肌のボリュームアップやリフトアップはその次のステップ。
まずは肌のふっくらとした質感や明るさ、毛穴や小ジワなどにアプローチするのが世界的なトレンドだと感じます。
美容医療は、患者さまにとってひとつの「旅」と言えるかもしれません。その旅を医師がガイドとして寄り添い、信頼関係の中で最適な判断を重ねていくことが大切です。
―――現在、世界の美容医療における問題は何だとお考えですか?
世界各国で当局による美容医療業界への規制や管理がどんどん厳しくなってきておりますが、非常に望ましいことだと思います。
曖昧な認証しか受けていない製剤や、安全性に疑問のある注入剤などは、今後市場から淘汰されていくでしょう。
そうすれば市場はよりクリーンになりますし、業界全体の水準が引き上がることになります。これは、美容医療が進化していく上で必要なことで、進歩の一環と言えるでしょう。
―――単なる誇大広告と、本当に革新的な情報をどう見分ければ良いのでしょうか?
本当に革新的な情報の場合、新しく登場した製剤かどうかが見分けるポイントになります。例えば、NEAUVIA®の中でも「STIMULATE」がその代表例です。
この製剤は2024年に、モナコで開催されたAMWC2024で BEST DERMAL FILLER AWARDを受賞しました。
「STIMULATE」は本当に革新的なハイブリッドフィラーであり、今のところ唯一無二の存在だからだと考えます。
とくにPEGという特殊な架橋剤を使っている点が、従来のヒアルロン酸注入剤とは大きく異なります。
マーケティングの観点でいうと、患者さまとのコミュニケーションがとても重要です。
なぜその製剤を選ぶのか、どこに使うのか、どのような効果を期待するのかといったことを、きちんと明確に伝える必要があります。
そして最も大切なのは、その製剤の背後にある科学的根拠です。最近は世界的に見ても、美容医療やヒアルロン酸注入剤に対して科学的な裏付けを求める人が増えています。
医学論文のデータベースで調べたり、自分で文献を読んだりする人も少なくありません。
こうした傾向は、製剤の科学的信頼性を高めるだけでなく、安全性への意識が高まるという点においても重要だと感じています。
患者さま自身が“自分が何を注入されているのか”を理解し、その品質や信頼性を自ら判断するようになってきている証です。
―――バイオスティミュレーション*などの再生医療的アプローチは、ヒアルロン酸注入剤の使い方自体を変えていくとお考えですか。
はい、そのような未来はもうすぐそこに来ており、バイオスティミュレーションが鍵となることは間違いありません。
「STIMULATE」は、フィラー機能とスティミュレーション機能の両方を持つハイブリッドなヒアルロン酸注入剤です。
美容機器と組み合わせることで、さらなる効果の向上が期待できます。より若い患者さまの治療が可能になり、より優雅に歳を重ねることができるようになるでしょう。
*バイオスティミュレーション…肌機能や細胞そのものにアプローチし、本来持っている自己修復能力に働きかけること。
―――グローバルスタンダードに対応するうえで、解剖実習のような実践的なトレーニングはどの程度重要だと考えますか?
とても重要だと思います。解剖実習を通して応用解剖学を学び、美容医療に不可欠な知識を共有することになるからです。
例えば、ヒアルロン酸注入剤を扱う場合、注入を避けるべき部位を理解しなければなりませんが、私は血管のことを敵でも見方でもあるという意味で“フレネミー*”と呼んでいます。
ヒアルロン酸注入の際には血管は“敵”であり、絶対に避けなければなりません。一方、外科手術という観点では血管があることで形成や除去、再建が可能になるため、“味方”となります。
解剖実習を通して、何を避けてどこに注入すべきなのか、どうすればより良い結果が得られるかを学ぶことができます。
今のトレンドで求められるのは、外科的な原則に従ってヒアルロン酸注入剤を特定のエリアに的確に配置すること。それに応えるためには、応用解剖学の知識が必要不可欠なのです。
*フレネミー…friendとenemyを組み合わせた造語。友であり敵でもある存在。
日本の患者さま・医師たちへのメッセージ ~NEAUVIA®で新しい体験を~
―――日本の医師や患者さまにNEAUVIA®をどのように伝えるべきでしょうか?
先ほど話したように、コミュニケーションが不可欠です。私はいつも、施術前にきちんと患者さまに説明することが重要だと考えています。
私が見た限り、日本の患者さまとミラノの患者さまはとても繊細で、効果についての詳細な説明を求めているという点で似ていると思います。
こうした繊細なニーズに応えるには、やはりしっかりとコミュニケーションを取ることが大切です。
例えば、使用する製剤の量を少なくできることや、信頼できる製剤であることを伝える。大切なのは、丁寧な説明とハイレベルな製剤を提供する姿勢ですね。
日本の皆さまには、ぜひこの革新的なヒアルロン酸注入剤NEAUVIA®を使ってみてほしいと思います。ヒアルロン酸のレオロジー特性を知れば、その違いをすぐに実感できるでしょう。
まず、使用する量が少なくて済むこと。そして、施術のブレイクポイント(変化が見える瞬間)が早く訪れる、つまり少ない量でもすぐに効果が感じられやすいという点に驚かれると思います。
日本の医師の皆さまは、患者さまへの説明も忘れないでください。
なぜこの製剤を選んでいるのか、どのような科学的根拠があるのか、どこでテストされたのか、何を提供できるのか。そうした背景をしっかり伝えることが大切です。
―――最後に、美容医療業界を目指す若い医師にメッセージをお願いします。
「Be prudent ~慎重であれ~」と伝えたいです。慎重であることは、自分の限界を知ること、学び続けること、そして何より安全性を第一に考えることです。それがすべてだと思います。
※記事内容には医師個人の見解も含まれていますので、あらかじめご了承ください。
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【治療の内容】ニューヴィア(NEAUVIA®)
【治療期間および回数の目安】1回毎で6~12ヶ月間隔※状態や製剤によって異なります。
【費用】1㏄あたり¥99,000~¥132,000※クリニックや製剤によって異なります。
【リスク・副作用等】赤み、腫れ、むくみ、痛みなど
【未承認医療機器・未承認医薬品等を用いた治療について】
・本治療には、国内未承認医薬品または未承認医療機器を用いた施術が含まれる場合がございます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクは報告されていませんが、リスクが明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。