
表面化する淘汰の波──美容医療市場で新陳代謝が加速か
レイズクリニック青山を運営していた医療法人社団慶結会が東京地裁より破産手続き開始の決定。債権者数は300名超の可能性があり、今後の対応が注視される。
出典:レイズクリニック青山
📌記事をざっくりまとめると…
✅ 美容クリニック「レイズクリニック青山」運営法人が破産開始決定
✅ 最終赤字と債務超過で経営が行き詰まり、年商6800万円から破綻へ
✅ 債権者数は300名超か──業界の構造リスクが浮き彫りに
1. 破産の概要と経緯
医療法人社団慶結会(東京都渋谷区/理事長:岩嵜宏俊氏)が2024年6月30日、東京地裁より破産手続きの開始決定を受けた。
負債総額は調査中だが、債権者数は300名を超える可能性がある。破産管財人には荻山真理子弁護士(功記総合法律事務所)が選任されている。
2. 年商6800万円→債務超過へ
同法人は2004年に設立され、当初は千葉で歯科医院を運営。その後複数の理事長交代を経て、2021年より美容皮膚科・美容内科「レイズクリニック青山」を開業。
HIFU(ドット・リニア)やCO2レーザー、ヒアルロン酸注入などを提供し、2022年8月期には約6800万円の売上を計上していたが、業歴は浅く、経営は低迷していた。累損が蓄積され、最終赤字と債務超過により経営継続が困難となった。
3. 今後の影響は?
クリニックの破産は珍しいことではなくなってきており、自由診療マーケットにおける過当競争と価格破壊が背景にあると考えられる。
大手との差別化が困難な中小クリニックでは、マーケティングコストの増大や固定費の圧迫が重くのしかかる。「脱・集患依存」モデルをどう構築するかが、今後の鍵となるだろう。
✍ 編集長チェックポイント
淘汰の時代、「勝ち残る美容医療」とは何か
美容クリニックの破産がまた一つ現実となった。年商6800万円という数字は決して小さくはないが、利益なき売上であり、持続可能なモデルではなかった。
集患競争にコストをかけ過ぎ、肝心のリピート設計や利益体質が伴わなかった可能性があり、美容医療市場は確実に成長しているが、それは全員に恩恵があるわけではない。
まさに、「顧客に愛され、選ばれ続ける設計」がなければ、生き残るのは困難な時代に入ったといえるかもしれない。
まとめ
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美容クリニック「レイズ青山」運営法人が破産手続き開始
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2022年に年商6800万円も経営は低迷
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累積赤字と債務超過で継続不能に
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債権者数は300名を超える可能性あり
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美容医療市場で中小クリニックの淘汰が加速
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今後は「集患依存」からの脱却が経営生存の鍵に
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