
マンジャロで痩せる、という話を聞いて興味を持っている方もいるかもしれません。
これまでに自己流ダイエットをし、リバウンドを繰り返している方の中には、「もう最後のダイエットにしたい」と思っている方もいるでしょう。
また、運動が苦手な方は「できるだけ運動をせずに痩せる方法はないものか」とお悩みかもしれません。
そこで今回は、ダイエットを考えている方に向けて、近年話題になっているマンジャロについて解説します。
マンジャロとはどういうものか、マンジャロを使うダイエットが向いている方の特徴などを紹介します。
マンジャロで痩せられるって本当なの?

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ダイエットというと、食事制限や運度をイメージする方が多いでしょう。
しかし、過度な食事制限は継続しにくく、やめたらすぐに体重が元通りというケースもあります。
また、運動が苦手な方にとって、トレーニングはストレスになることも。
そこで「何かダイエットの方法はないものか」とウェブ検索し、マンジャロを使ったダイエット記事を見つける方もいるでしょう。
効果が気になって口コミやマンジャロを試した方のブログをチェックすると、ダイエット効果を得られた方もいれば、危険性を訴えている方もいるようです。
まずは、マンジャロとはどういうものなのか、痩せる理由や注意点、やめたらどうなるのかなどを見ていきましょう。
■そもそもマンジャロってどんなもの?
本来、マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、糖尿病の治療薬の1種です。
週1回自身で注射する皮下注射薬で、2型糖尿病の治療薬として使われており、膵臓におけるインスリン分泌に関係する2種類のホルモンGLP-1とGIPに作用し、血糖値をコントロールします。
血糖値のコントロール以外にも食欲の抑制や消化器官への働きによる体重減少効果などが着目され、ダイエット外来で肥満症の治療にも用いられています。
■マンジャロで痩せる理由
次に、マンジャロで痩せる理由を解説します。主な理由は以下のとおりです。
- 血糖値の調整
- 食欲減退
- 満腹感維持
- 脂肪燃焼
通常、食事により血糖値が上昇するとインスリンが分泌されます。その際エネルギーとして使われなかった糖分が脂肪として蓄積されることがあります。
マンジャロには食後の血糖値の急激な上昇を抑える作用があり、空腹感や食べ過ぎを抑えることで体重をコントロールするというメカニズムです。
また、食欲を抑えたり、胃の活動を遅らせて満腹感を維持したりする働きや、脂肪細胞を分解することで脂肪燃焼を促す効果も期待されています。
■マンジャロはどのくらいの期間で効果が出るの?
「痩せる注射」と呼ばれるマンジャロですが、何ヶ月で何キロ痩せるのか、マンジャロの効果はいつから出始めるのかが気になる方もいるでしょう。
早い方は1ヶ月程度で効果を実感する場合もありますが、一般的には3ヶ月ほど継続するケースが多いようです。ただ、個人差があるため、中にはマンジャロを使用したものの痩せない方もいます。
■マンジャロ使用の注意点
マンジャロは糖尿病治療薬であり、2025年9月時点で日本では肥満治療薬として承認されていません。そのため、使用にはいくつか注意点があります。主な注意点は以下のとおりです。
- すべての人に処方できるわけではない
- 医師と相談しながら用量を決める
- 自費治療になる
- 副作用が出るケースがある
- 生活習慣を見直す
マンジャロを使ったダイエットは、あくまでも肥満症にお悩みの方を対象にしたもので、すべての人に処方されるわけではありません。
肥満に向き合って治療する気持ちが強い方に対し、医師がダイエットをサポートしていきます。
そのため、マンジャロの用量などは医師の指導のもとで決定されます。自己判断で用量を増やしたり急にやめたりせず、医師と相談しながら計画的に進めていきましょう。
また、治療においては自費治療になり全額自己負担のため、高額になるケースがあります。
また、マンジャロの治療では、副作用が起こる可能性があることを忘れてはいけません。
具体的には頭痛や吐き気、下痢、消化不良、倦怠感などの症状です。副作用がつらい場合などは、速やかに医師に相談するようにしましょう。
マンジャロをやめればもとの状態に戻るため、リバウンドする可能性があります。食生活や運動習慣などを見直すことも大切です。
マンジャロが向いている人と向いていない人の違い

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マンジャロは、すべての方に向いている治療ではありません。マンジャロが向いている人と向いていない人の違いを見ていきましょう。
■マンジャロが向いている人の特徴
マンジャロが向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 運動が苦手な方
- 加齢による代謝低下で痩せにくくなった方
- 食事制限が苦手な方
- 従来の治療で効果があまり出なかった方
- 1人でダイエットを継続するのが難しい方
マンジャロには脂肪燃焼効果が期待できるため、運動が苦手な方や加齢によって代謝が落ちている方に向いているといえます。
また、満腹中枢を刺激するため、食欲を抑えて自然と食事の量をコントロールできるでしょう。
従来の治療には1つのホルモンに作用する治療薬が使用されていましたが、マンジャロは2つのホルモンに作用するのも特徴です。
そのため、これまでの治療であまり効果が出なかった方も変化を感じられる可能性があります。
また、マンジャロを使った治療は医師のサポートが必要なため、1人でダイエットを継続するのが難しい方にも向いているでしょう。
■マンジャロが向かない人の特徴
次に、マンジャロが向かない人の特徴を紹介します。主な特徴は以下のとおりです。
- BMIの値が低い
- 食事管理や運動をしない
- 短期間で痩せようとする
- 注射に抵抗がある
- 妊娠中や授乳中の方
- 膵臓や消化器系など、その他疾患がある方
体重や身長から体の肥満度を表すBMI値では、数値が低い場合痩せていることを示します。
理想的なBMI値は22といわれており、これよりもBMI値が低いケースは効果を感じにくく、マンジャロは向きません。
クリニックによってはBMI値が23未満の方には治療を行わないなど制限しているケースもあります。
また、マンジャロは注射するだけで体重が減少するわけではなく、より効果を得るためには食事管理や適度な運動も必要です。
また、長期にわたって効果を維持するためにある程度継続した使用が推奨されるケースもあります。短期間で体重をコントロールするための薬ではないことをおさえておきましょう。
その他には、マンジャロは自身で注射しなければならないため、注射に抵抗がある方には向きません。妊娠中や授乳中の方、膵臓などに疾患がある方も使用できません。
マンジャロを始めるにはどうしたらの良いの?

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マンジャロの概要や注意点などを理解した上で、「やはり始めてみたい」と思った方は、マンジャロを取り扱っている美容クリニックなどを受診すると良いでしょう。
マンジャロを始めるまでの流れとしては、医師のカウンセリングや診察を受けて処方可能であれば始められます。体の状態を把握するための血液検査を実施するクリニックもあるようです。
近頃は、オンライン診察で治療を始められるケースもあります。
オンライン診察で治療を始める場合は、24時間無料相談ができるなど、相談しやすいクリニックを選ぶほうが安心できるでしょう。
マンジャロの一般的な費用相場としては、1本あたりの量によっても異なりますが、おおむね1回分で5,000〜20,000円ほどが目安です。
まとめ
年齢を重ね、代謝が落ちてなかなか痩せられない方や、肥満症の方などは、マンジャロを使うことで体重をコントロールできる可能性があります。
ただし、個人差があるため、医師と相談しながら適切な用量を守って計画に治療していく必要があるでしょう。
ダイエットに関してお悩みや不安な点があれば、マンジャロを取り扱っているクリニックを受診してみてはいかがでしょうか。
※マンジャロはイーライリリー・アンド・カンパニーの商標ですが、本記事内では読者の皆さまに分かりやすく伝わるよう、チルゼパチドの総称としても使用しております。
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・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【治療の内容】GIP/GLP-1受動態作動薬:チルゼパチド
【治療期間および回数の目安】数か月~※状態によって異なります。
【費用相場】1ヶ月あたり¥24,000~¥140,000※容量やクリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】吐き気、下痢、便秘などの消化器症状、食欲不振、倦怠感、まれに低血糖
【医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品は、日本イーライリリー株式会社から各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-マンジャロは、日本イーライリリー株式会社が厚生労働省より「2型糖尿病」を効能・効果として、日本における製造販売承認を取得しています。
-リベルサスは、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を取得しています。
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。"