シリコン豊胸は老後も満足度が高い?除去のタイミングと受ける前に知っておきたいこと

シリコン豊胸は老後も満足度が高い?除去のタイミングと受ける前に知っておきたいこと

シリコン豊胸で「老後も問題ない?」という不安は、多くの女性が抱く自然な疑問ではないでしょうか。

シリコンバッグ豊胸は、長くバストの形を維持できる一方で、加齢などによる変化に応じたメンテナンスが欠かせません。

シリコンバッグの除去や再手術のタイミング、将来の健康への影響を理解しておくことで、老後も安心して自分らしい素敵なバストを保つことができます。

この記事では、シリコン豊胸の基本的な仕組みをはじめ、シリコン豊胸をした後のケア、除去や再豊胸という選択肢について解説します。

シリコン豊胸の仕組みと持続期間!老後まで保てる?

シリコン豊胸は、豊胸の手段として代表的な施術の1つです。

理想的なバストを手に入れられる反面、経年とともに変化し、メンテナンスが必要となるケースがあります。

シリコン豊胸の仕組みや持続期間について正しく理解しておくことで、老後も安心して過ごすための第一歩となるでしょう。

■シリコンバッグ豊胸の基本構造

胸に手を当てる女性 シリコン豊胸は老後も満足度が高い?除去のタイミングと受ける前に知っておきたいこと|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

出典:photoAC

シリコン豊胸は、ワキを数cm切開し、そこからシリコンバッグを入れてバストアップさせる施術です。

シリコンバッグは、外膜(シェル)と内容物(充填材)で構成されます。

シェルはシリコン製の膜を何層も重ねており、内容物には医療用のシリコンジェルが主に使用され、粘度や形状を保つための強さによって感触などが異なります。

シリコン豊胸に使用されるシリコンバッグはいくつか種類があり、シリコンバッグを出す代表的なブランドとして「モティバ」や「メスモ」などが挙げられます。

例えば「モディバ」は副作用が起こりにくく、世界的にも使用度の高いとされるシリコンバッグです。

シリコンバッグの挿入位置は、乳腺下、大胸筋下、大胸筋膜下の3箇所です。

もともとのバストサイズや希望の仕上がり感によって、適した場所が選ばれます。

■シリコンバッグの寿命とメンテナンスの考え方

豊胸のシリコンバッグは、一生ものと思われがちですが、実際はメンテナンスを定期的に行う必要があります。

一般的にシリコンバッグの寿命は10~20年ほどで、とくにトラブルがなければ、そのままの状態を維持できるケースもあります。

ただし、時間の経過とともにシリコンバッグが劣化するため、除去や入れ替えを検討する時期が訪れることがほとんどです。

シリコン豊胸のトラブルは、自覚症状のないまま何事もなく過ごしてしまうこともあり、定期的なエコー検査などが必要です。

シリコン豊胸は入れたら終わりではなく、長く付き合うことを前提に、専門医のチェックを定期的に受けることが、老後の満足度を高めるためのカギといえるでしょう。

シリコン豊胸は老後に注意!起こりやすい変化とトラブル

シリコン豊胸は、体の加齢やシリコンバッグ自体の劣化などによって、老後にさまざまな変化が起こることがあります。

触感や見た目が変わるだけでなく、健康面でのトラブルが発生するケースも……。

ここでは、加齢によるバストの変化と起こりやすいトラブルについて解説します。

■加齢とともに変わる胸の形と皮膚の変化

加齢によってコラーゲンや筋力が減少すると、バストが下垂していきます。

そのほかに、妊娠・授乳の影響や、閉経後に女性ホルモンが急激に減少することでハリやボリュームがなくなり、バストの下垂が目立つようになります。

シリコン豊胸をしている場合も同様で、バストの大きさは維持されるものの、胸の皮膚や筋肉がゆるむことで、見た目が不自然になったり触感が硬くなったりすることがあるのです。

■被膜拘縮・破損・変形などのリスクと対処法

シリコンバッグ豊胸で起こりやすい代表的なトラブルには、被膜拘縮・バッグの破損・変形(リップリング)の3つが挙げられます。

被膜拘縮は、シリコンバッグを体が異物と認識してコラーゲンの膜を作り、その膜が収縮して固くなる現象です。

現在のシリコンバッグは安全性の高いものばかりですが、まれに経年劣化や外傷によりバッグの破損が起こるケースもあります。

痩せている方の場合、リップリングと呼ばれるバッグ表面のシワが皮膚を通して目立ちやすくなる場合があります。

とくに、老後など加齢によって皮膚が薄くなった際に顕著に現れるのです。

こういったトラブルは、早期に処置を施さないと痛みや炎症などの二次的トラブルを引き起こす原因となるため、注意が必要です。

早期発見のためには、エコーやMRIなど定期的な検査を行い、シリコンバッグの状態確認が欠かせません。

老後に向けて安心して過ごすため、シリコン豊胸後に異変を感じた時点で、医師へ早めに相談することを心がけましょう。

除去や再手術を考えるタイミングと判断基準

バインダーを持つ白衣の女性 シリコン豊胸は老後も満足度が高い?除去のタイミングと受ける前に知っておきたいこと|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

出典:photoAC

シリコン豊胸は、見た目の変化だけでなく、体の状態やライフステージの変化も考慮して適した判断を行うことが大切です。

ここでは、除去や再手術を考えるタイミングについて解説します。

■除去・入れ替えを検討すべきサイン

シリコンバッグを入れて長期間経過すると、シリコンバッグの耐久性、体の変化などを理由に、除去・入れ替えを検討する時期に差しかかります。

除去や入れ替えにおける代表的なサインには、バストの硬さや形の変化、痛み、定期的な検査での指摘などが挙げられます。

また、シリコンバッグを入れた当時よりも価値観などが変わったことで「自然なバストに戻したい」と自ら除去を希望する場合もあるでしょう。

どのタイミングで除去・入れ替えをすべきか、医師と相談しながら進めていくことが重要です。

自己判断で放置するのではなく、定期的なチェックを通じて「今の状態」を正確に知ることが、安心につながります。

■除去後の胸の状態と再豊胸の選択肢

シリコンバッグを除去したあとの胸の状態は、シリコンバッグによって伸びていた皮膚がたるんだり、ボリュームが減って見えたりするケースがあります。

取り除いたことでシリコン豊胸を行う前のバストに戻るかといえば、そういうわけではありません。

さらに、シリコンバッグの長期間挿入や、入れていたシリコンバッグのサイズが大きければ大きいほど、除去時のバストはしぼみやすくなってしまいます。

なお、シリコンバッグ除去後のバストを自然な形にキープするため、脂肪注入豊胸やヒアルロン酸注入豊胸を行うケースもあります。

脂肪注入は自分の脂肪を採取してバストへ注入する方法です。

加齢に伴う皮膚の変化にもなじみやすく、より自然なバストの仕上がりを求める方にぴったりの豊胸手術でしょう。

ダウンタイムが比較的短いヒアルロン酸注射は、バストのボリュームの微調整に向いている方法といえます。

シリコンバッグの除去や再手術を検討する際は、見た目だけでなく、体に無理のない選択を優先することが大切です。

豊胸は医師と相談しながら、将来の健康や生活の質を見据えたプランを立てましょう。

シリコン豊胸の老後も快適に過ごすためのケアと検査の重要性

バストに違和感を感じる女性 シリコン豊胸は老後も満足度が高い?除去のタイミングと受ける前に知っておきたいこと|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

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シリコン豊胸の効果を長く維持し続けるためには、老後に向けてのケアと定期的なチェックが欠かせないでしょう。

見た目の維持はとても大切な要素の1つですが、体の変化を早期に察知し、安心して過ごすための習慣を身につけることも大切です。

ここでは、シリコン豊胸の老後も快適に過ごす際のポイントを紹介します。

■定期的な検査で早期発見・予防する

シリコン豊胸は、被膜拘縮や破損が起きていても、初期の段階では自覚しにくいことがあります。

そのため、定期的な検査によるチェックが非常に重要なポイントです。

アメリカ食品医薬品局(FDA)によると、豊胸手術後3年目からMRI検査を推奨し、その後は2年ごとに経過観察を行うよう勧告しています。

日本でも同様に、長期的な美しさと安全につなげるためには、定期的なセルフチェックと、専門の医師による検査を推奨する美容外科やクリニックが多い傾向にあるでしょう。

MRIや超音波検査では、シリコンバッグの破損や被膜の厚み、位置のずれなどを早期に発見できます。

バストに異変を感じてから受診するのではなく、予防のために通う意識を持つことで、将来的なトラブルを最小限に抑えることができます。

■ライフステージに合わせた豊胸との向き合い方

シリコン豊胸を行えば、生涯なんの問題もなく理想のバストを維持し続けられるわけではありません。

シリコン豊胸後もさまざまなライフステージを経ることが一般的で、妊娠や授乳、閉経など体への変化が大きい時期はバストへの影響も大きく現れやすくなります。

こうした変化への対応は難しいものですが、その時々の自分の体の状態に合わせることを意識することで、美しさと健康の両立が可能になります。

また、年を重ねたことで好みや価値観が若い頃と比べ変化したという場合もあるでしょう。

例えば、40代の頃行ったシリコン豊胸が、60代に入り不自然と感じた方が「年相応の胸にしたい」と希望してシリコンバッグの除去を希望することもあります。

シリコン豊胸は、シリコンバッグを入れたら終わりではありません。

信頼できる医師のもとで、その時の自分の体の状態を労わりながら、メンテナンスを継続することが老後も快適に過ごす秘訣といえるでしょう。

まとめ

シリコン豊胸は、老後のことを考えても高い満足度を得やすい豊胸手術の1つでしょう。

しかし、きれいな状態を維持するためには、シリコンバッグや体の変化に合わせた定期的なメンテナンスが欠かせません。

見た目の美しさだけでなく、自分の体と長く付き合うための選択として、医師としっかり相談しながら、将来を見据えた豊胸を考えていきましょう。

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【施術の内容】豊胸術
【施術期間および回数の目安】通常1回 ※状態によって異なります。
【費用相場】
・シリコンバッグ豊胸:約 ¥600,000~ ¥1,000,000
・ヒアルロン酸豊胸:約1ccあたり ¥3,000~ ¥4,000(使用量は個人差があります)
・脂肪注入豊胸:約 ¥800,000~ ¥1,200,000
・ハイブリッド豊胸:約¥1,300,000~¥3,000,000
※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】内出血、血腫、感染、痛み、傷口の赤み・硬さ・突っ張り・色素沈着、アニメーション変形など
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