鼻プロテーゼと老後|長期経過で起こり得るリスクとメンテナンス

鼻プロテーゼと老後|長期経過で起こり得るリスクとメンテナンス

鼻プロテーゼの施術を検討するにあたり、老後どうなるかという不安は生まれやすいもの。

「入れっぱなしで大丈夫?」「時間が経つと見え方は変わってくる?」「プロテーゼが石灰化する確率は?」「やっぱりやめた方がいい?」と気になる人も多いでしょう。

今回は“鼻プロテーゼと老後”をメインテーマに、起こり得る加齢変化やリスク、メンテナンスに関する情報をお届け。

鼻プロテーゼの老後を見据えて、施術を受けるための知識を深めていきます。

鼻プロテーゼと老後の関係|まず押さえたい前提について

鼻プロテーゼは長期間にわたって形を維持する特徴がある一方、加齢に伴う組織の変化によって見え方が変化する可能性があります。

老後に起こり得る変化と原因を理解しておくと、将来的なメンテナンスや素材選択をより的確に考えられるようになるでしょう。

■プロテーゼは加齢による影響を受ける?

疑問イメージ 鼻プロテーゼと老後|長期経過で起こり得るリスクとメンテナンス|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

鼻プロテーゼはシリコンやゴアテックスなどの素材で作られており、プロテーゼ自体は経年劣化しにくい特性があります。

しかし、プロテーゼ周囲の組織は年齢とともに変化していくもの。

とくに加齢の影響で皮膚が薄くなったり、軟骨組織のボリュームが減っていったりすることは、プロテーゼの輪郭が目立ちやすくなる原因となります。

また、鼻骨や軟骨の支持力も加齢によりゆっくりと低下していくため、プロテーゼがわずかに動きやすくなることも。

これらは一般的な加齢変化にあたり、すべての人に生じるわけではありません。

変化が起こるのはプロテーゼではなく“体側”で、加齢により輪郭が目立ったり位置ズレが生じたりするリスクがあることを、長期的な経過として把握しておくと良いでしょう。

■鼻プロテーゼの老後に想定される変化と原因

鼻プロテーゼの老後に想定される具体的な変化を見てみましょう。

  • プロテーゼの輪郭が目立ってくる
  • 歪みやズレが生じる
  • 見た目がでこぼこになる など

プロテーゼの輪郭の浮き出しは、加齢に伴い皮膚が薄くなることが原因です。

その他、施術時にプロテーゼを挿入する層の見極めを誤ったことや、プロテーゼ自体に厚みがあったことも原因となります。

歪み・ズレの原因は、老後に起こる骨吸収や軟骨の強度低下など。

年齢とともにプロテーゼを支える力が弱まると、このような変化が生じます。

なお、プロテーゼは、挿入すると生体反応の一環でカプセルという膜が形成されるのが一般的です。

稀なケースではありますが、時間が経つとカプセル周囲の石灰化が進むことがあり、鼻筋がでこぼこして見えたり、歪んで見えたりする可能性もあるでしょう。

鼻プロテーゼの老後│長期経過で指摘されるリスクを解説

続いて、鼻プロテーゼの施術後に長期経過で指摘されるリスクをチェックしていきましょう。

■リスクその1│皮膚が薄くなることでプロテーゼの浮き出し・露出が生じる

皮膚の菲薄化(ひはくか)は、年齢とともに表皮を支える力と弾力を維持するコラーゲン・エラスチンの量が減ることで生じます。

施術後しばらくきれいな状態を保っていても、年齢とともに皮膚の菲薄化が進むことで、プロテーゼの輪郭が浮き出たり露出したりするリスクが高まります。

加齢変化は急激に現れるものではないため、長期的な経過観察が必要です。

なお、鼻プロテーゼにはI型・L型という2つの形状がありますが、I型は「鼻背~鼻根に挿入して鼻筋を整える」、L型は「鼻筋だけでなく鼻先も整える」点が特徴的です。

しかし、鼻先に圧がかかるL型は皮膚の菲薄化の影響を受けやすいもの。

露出や感染のリスクも高くなる傾向にあることから、現在はI型が主流です。

■リスクその2│骨や皮膚に強い負荷がかかることで萎縮・吸収が起こる

鼻に対して大きすぎるなど、合わないプロテーゼを挿入した場合は長期間経つと骨吸収や変形のリスクが高まります。

その理由は、骨や軟骨、皮膚などの組織が持続的に強い圧力を受けると、萎縮・吸収が生じるため。

将来的に強い萎縮・吸収が起こって骨や皮膚が変形しても不自然にならないよう、鼻に合うサイズ・形のプロテーゼを選ぶことが歪みのリスク軽減につながります。

なお、老後に起こる骨吸収や軟骨の強度低下もプロテーゼが歪む原因となりますが、可能性は低いといえるでしょう。

歪みが目立つ場合は追加の処置を検討する必要があります。

■リスクその3│プロテーゼを挿入している間は感染再燃のリスクがゼロにならない

鼻プロテーゼの施術から長期間経つと、免疫状態の変化や外傷が引き金となり、感染症が見られることもあります。

感染リスクは何年経ってもゼロにはなりません。

発生率はごくわずかとされますが、体にとって異物であるプロテーゼを挿入している間は、長期的にリスクと向き合っていくこととなります。

鼻プロテーゼの老後リスクの1つとして、以下のようなサインに気づいたら感染症を疑いましょう。

  • 発熱
  • 強い痛み
  • 膿のような分泌物が出る
  • 鼻が赤い、光沢がある など

感染症を放置すると、皮膚の引きつれやプロテーゼの露出、皮膚のへこみなどが生じます。

これらのサインにいち早く気づくために、定期検診を受けるようにしましょう。

鼻プロテーゼの素材による違いと老後のメンテナンス

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ここでは、鼻プロテーゼの素材としてシリコン・ゴアテックス・自家組織の3つをピックアップ。

素材ごとの特徴と老後のメンテナンスを解説していきます。

■シリコンプロテーゼ│扱いやすく組織と癒着しない

鼻プロテーゼの施術で一般的とされるシリコンには、適度な硬さと弾力性がある、形成しやすい、といった特徴があります。

施術時の挿入が比較的容易で、体への負担も少なくなります。

挿入後はカプセルという膜に包まれ、鼻の組織と癒着することはありません。

老後リスクとしては、長期経過によるカプセルの縮みや石灰化、プロテーゼの輪郭が目立つ可能性が挙げられます。

老後のメンテナンスとして、症状や状態に合わせてプロテーゼの除去・入れ替えを検討しましょう。

鼻の組織と癒着しないシリコンプロテーゼは、取り出しやすさから除去・入れ替えが有効なメンテナンス法となります。

■ゴアテックス│なじみやすく組織との癒着は少なめ

ゴアテックスはシリコンよりも柔軟性がある素材。

骨や軟骨のカーブに合わせやすく、カプセル形成がほとんど起こらない点が特徴です。

素材自体のやわらかさやなじみやすさから、湾曲がある鼻、鼻根部~眉間にかけてのなだらかなライン形成に向いています。

なお、ゴアテックスは鼻の組織とゆるく癒着します。

度合いでいえばこの後に解説する自家組織ほどではありませんが、除去・入れ替え時はプロテーゼに沿って癒着を剥がす工程が必要です。

除去・入れ替えに関してはシリコンプロテーゼよりも難しいといえますが、不可能というわけではありません。

老後のメンテナンスにおいては“シリコンより強め、自家組織よりは弱め”という癒着性の捉え方がポイントとなります。

■自家組織│拒絶反応のリスクは低いが癒着や形状変化が起こることも

自家組織は自身の軟骨を使用するため、感染に強く、拒絶反応も起こりにくいという特徴があります。

人工物を挿入することに抵抗がある人、自家組織ならではの自然な仕上がりと長持ちする素材を希望する人向けです。

自家組織のデメリットは、採取の工程も必要なためダウンタイムが長引く傾向にあること。

また、長期経過による軟骨の吸収と形状変化の可能性がある、皮膚との癒着が強く除去・入れ替えが難しいことも懸念点です。

老後を見据える場合、長期経過によるリスクがあることもふまえて素材選択を行う必要があります。

鼻プロテーゼで後悔したくない人へ……老後もサインを見逃さないで

顎に手を当てて考える女性 鼻プロテーゼと老後|長期経過で起こり得るリスクとメンテナンス|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

鼻プロテーゼの施術後は、小さな変化にいち早く気づくことがトラブルの悪化を防ぎます。

<見た目の変化のサイン>

  • 皮膚表面がでこぼこして見える
  • プロテーゼの輪郭が前よりもはっきり見えるようになった
  • 左右差が気になる など

<自覚症状のサイン>

  • 触ったときの硬さが変わった
  • 鼻の周りがじんわりと痛い
  • 長引く腫れや赤みがある など

鼻プロテーゼは、施術から時間が経つほど素材特有のリスクが高まったり、加齢変化の影響を受けやすくなったりするもの。

見た目の変化や自覚症状に目を向け、判断に迷ったら医師に相談することが安心につながるでしょう。

鼻プロテーゼで老後にトラブルが発生したら、プロテーゼの除去・入れ替えが選択肢となります。

感染や炎症の度合いが強い場合、プロテーゼの除去により症状の改善が期待できます。

その際鼻の形が変化するため、事前に見た目が変わることを理解しておきましょう。

プロテーゼを入れ替える場合、再手術に伴う新たなリスクが発生します。

プロテーゼの形状や素材の選択も含め、慎重に適応を判断していく姿勢が大切です。

まとめ

鼻整形を考えるにあたり、老後にどうなるかは気になるポイントでしょう。

鼻プロテーゼは長期的に形を維持できる特徴がある一方、加齢に伴う体の変化は避けられません。

老後に皮膚が薄くなったりプロテーゼを支える力が弱まったりすると、輪郭が浮き出る、歪む、ズレる、といった可能性があることも含めて施術を検討していきましょう。

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【治療の内容】プロテーゼ挿入
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回¥100,000~¥300,000程度 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】痛み、感染、むくみ、違和感、異物感など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
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