「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」は、どちらも赤み治療に用いられるレーザー施術です。
すでに「Vビーム」で一定の効果を実感しながらも、内出血(紫斑)やダウンタイムに悩み、別の選択肢を検討する人も少なくありません。
今回は両者の違いを整理し、「自分の肌悩みに合うのはどちらか?」という判断をサポートできるような情報をお伝えしますので、施術選びの参考にしてください。
INDEX
アドバテックスレーザーとVビームの基本的な違い

まずは「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」の施術の基本から、違いを考えていきましょう。
■アドバテックスレーザーは2波長|目的に合わせて使い分けられる
「アドバテックスレーザー」は、589nm・1319nmという2波長を切り替えて照射できるレーザー機器のこと。
適用できる症状は、赤ら顔やニキビ痕の赤み、過剰な皮脂分泌、酒さ、毛穴の開きなど。
目的に合わせて単独または2波長を組み合わせます。
| 589nm |
|
| 1319nm |
|
得意とする肌悩みや効果など、それぞれ特徴が異なります。
■Vビームは1波長|血管の熱破壊で効率的に治療する
「Vビーム」は595nmの波長を持つレーザー機器のこと。
この波長は赤血球内のヘモグロビンを標的とし、熱エネルギーで血管を破壊することを目的としています。
特徴は、真皮層まで届く波長と、表皮を守る冷却ガス機能を搭載していること。
痛みを抑えつつ効果的に治療できます。
「Vビーム」で軽減できる肌悩みは、赤ら顔やニキビ痕、肌のキメ・くすみなどです。
「Vビーム」は変化が表れやすい一方で、内出血(紫斑)やむくみ、ひりつきなどの症状が現れることも。
とくに内出血(紫斑)は、パルス幅が短く、出力が強いほど起こりやすいという特徴があります。
アドバテックスレーザーとVビーム│赤みへのアプローチの違い
続いて「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」の“赤みへのアプローチ”を比較していきます。
■作用の仕方と期待できる効果について
「Vビーム」の仕組みは、レーザーが赤血球内のヘモグロビンに選択的に反応・吸収し、エネルギーを熱変換して血管を破壊するというもの。
レーザーの吸収、熱の発生、血管の破壊、組織の再生、という流れで作用します。
「Vビーム」は異常のある血管を標的としているため、正常な血管・細胞を傷つけるリスクは低いとされています。
一方、「アドバテックスレーザー」には長さの異なる2波長があり、589nmは毛細血管や赤みに反応しやすく、1319nmはレーザーが真皮層まで届くことが特徴。
2波長の組み合わせにより、血管や皮脂腺に選択的にアプローチできます。
「Vビーム」は血管系の肌悩みに効果が期待でき、「アドバテックスレーザー」は複合的な肌悩みに効果が期待できる、という点が異なります。
■肌への熱影響とリスクについて
「Vビーム」は血管を選択的に破壊して肌悩みの改善を図ります。
集中的に働きかけられる一方で、内出血(紫斑)をはじめとする症状が懸念点です。
とくに強めの照射ではリスクが高くなり、自然に消えるまで数週間かかります。
「アドバテックスレーザー」は肌への刺激を抑えた低侵襲レーザーで、施術時の痛みや不快感を軽減する照射方式が採用されています。
肌への負担が比較的少なく、内出血(紫斑)も生じにくいため、肌への熱影響が気になる人向けです。
アドバテックスレーザーとVビーム│肌悩み別に見る適応の目安

肌悩みによって「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」のどちらが適しているかは異なります。
自分の肌悩みと照らし合わせて、治療選択のヒントにしてください。
| 赤ら顔、酒さ | どちらも適応するが、脂漏性皮膚炎が背景にある鼻の下の赤みには「アドバテックスレーザー」が優位 |
| 毛細血管拡張 | どちらも適応 |
| 過剰な皮脂 | 「アドバテックスレーザー」が優位 |
| ニキビ痕の赤み | 「アドバテックスレーザー」が優位 |
| 毛穴の開き | 「アドバテックスレーザー」が優位 |
血管系の肌悩みの場合、「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」どちらも適応となりますが、皮脂やニキビ、毛穴に関する肌悩みに関しては「アドバテックスレーザー」が優位です。
「Vビーム」には効率的に毛細血管を熱破壊する仕組みがあり、赤ら顔や毛細血管拡張の緩和に向いています。
しかし、施術後に内出血(紫斑)が出やすいことはデメリットです。
「アドバテックスレーザー」の589nmは、赤ら顔や毛細血管拡張だけでなく、過剰な皮脂や毛穴の開きにも対応できます。
加えて、肌への負担を抑える照射方式となっていることから、「負担はなるべく少ない方がいい」「複合的な肌悩みを改善したい」という人にとっては、「アドバテックスレーザー」が選択肢となりやすいでしょう。
アドバテックスレーザーとVビーム│ダウンタイム・痛み・日常生活への影響
施術を検討するにあたり、効果と同じく気になるのが術後の状態でしょう。
ここでは「アドバテックスレーザー」と「Vビーム」の、ダウンタイム・痛み・日常生活への影響を解説していきます。
| ダウンタイム期間 | ダウンタイム症状 | 痛み | |
| アドバテックスレーザー | 数時間~1日程度 | 一時的にほてりや軽い痛みが生じることも | 軽度のチクチク感やじんわりとした熱さ |
| Vビーム | 数日~1週間程度 | 内出血(紫斑)や腫れ、赤みなど | ゴムではじかれるような刺激 |
ダウンタイムや痛みに関しては個人差が大きいこともあり、1人ひとり症状の出方・感じ方が変わります。
「アドバテックスレーザー」はダウンタイム症状や強い痛みが生じにくく、日常生活に支障が出ることはほとんどありません。
肌状態によっては、一時的なほてりや軽い痛みが数時間~1日程度生じることがあります。
「Vビーム」のダウンタイム期間の目安は数日~1週間程度ですが、かさぶたや色素沈着が生じた場合は数週間~数ヶ月となることも。
ダウンタイム期間中は炎症や内出血のリスクを減らすため、入浴や激しい運動を避ける、紫外線対策を徹底する、といった日常生活の制限があります。
2つの施術を比べたとき、“ダウンタイムを許容できるかどうか”が選択のポイントとなるでしょう。
アドバテックスレーザーとVビーム│施術回数・間隔・料金の考え方
両者ともに1回の施術で完結するわけではなく、繰り返し受けることで改善していきます。
| アドバテックスレーザー | 約2~4週間ごとに、3~5回程度繰り返す |
| Vビーム | 約4週間ごとに、3~5回程度繰り返す |
「アドバテックスレーザー」は1~2回の施術で赤みの軽減や肌のキメの整いを実感できるとされていますが、効果の安定には3~5回かかります。
症状の程度によっては5回以上必要なケースも。
「Vビーム」は1回の施術で完治することはほとんどなく、炎症ダメージが大きい場合は5回以上の治療が必要です。
施術回数や間隔から、施術期間の目安は半年以上といえます。
「アドバテックスレーザー」の費用相場はクリニックごとに異なり、数千円~数万円程度と幅が広いのが特徴。
ニキビのみ、といったスポット照射は安い傾向にあり、照射範囲や部位によって価格が変動します。
「Vビーム」の費用相場は1~3万円程度です。
こちらも同じく照射範囲や部位が価格に影響していますが、症状によっては保険診療となることも。
判断は医師の診断結果に基づきます。
すでにどちらかの施術を受けている人へ│切り替え・併用の検討について

「アドバテックスレーザー」または「Vビーム」の施術経験者にとって、他の施術への切り替えや併用は、判断に悩むポイントでしょう。
例えば「Vビーム」の施術を受け、術後の内出血(紫斑)が目立つ場合、より肌へのダメージを抑えられる「アドバテックスレーザー」での治療に切り替えるのは選択肢の1つとなります。
その他、「ダウンタイム期間の制限が気になる」「肌のハリ・ツヤアップの効果も欲しい」といった理由をきっかけに、「Vビーム」から「アドバテックスレーザー」への変更が検討されるケースも。
両者の効果やダウンタイムを比較して、自分に合う施術を見直すことが肌悩み改善への近道となるでしょう。
すでに「アドバテックスレーザー」の施術を受けている人は、他の美容施術との併用も選択肢となります。
候補に挙げられるのは、ハイドラフェイシャルやエレクトロポレーション、「ボライト」、水光注射など。
「アドバテックスレーザー」の施術前に受けてレーザーの浸透性を高める、術後の肌状態を利用して美容成分の吸収を促す、といった相乗効果が期待できます。
赤みに関する肌悩みと併せて肌質改善も希望する人は、併用も視野に入れて検討してください。
まとめ
「アドバテックスレーザー」は、2波長の特徴を生かすことで赤みや肌質改善など幅広い悩みにアプローチできる施術です。
さらにダウンタイムも控えめなため、「赤ら顔だけでなく過剰な皮脂にも悩んでいる」「これまでVビームの内出血が気になっていた」という人の新たな選択肢の1つにもなっています。
まずは自分の肌悩みを明確化し、効果やダウンタイムを比較したうえで適した施術を選んでください。
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