「デバイスサージェリー」って?“切らない”施術の高度化でデバイスを操る外科医の時代へ

「デバイスサージェリー」って?“切らない”施術の高度化でデバイスを操る外科医の時代へ

美容医療の世界では近年、切開を伴わない“切らない施術”が大きな進化を遂げています。

HIFU(ハイフ)やRF(高周波)、ショックウェーブ(衝撃波)やスレッドリフト(糸リフト)といったデバイスや施術は、単に肌質改善や引き締めの領域を超え、顔の形にまでアプローチしできるレベルに到達。

この流れは「デバイスサージェリー(Device Surgery)」として注目されています。

この記事では、デバイスサージェリーが「形を変える」領域へ進化したことで起こる変化や、患者がクリニックを選ぶときの基準がどのように変わったかまで、NERO視点で解説します。

外科/注入/デバイスが分断されていた時代の終わり

「デバイスサージェリー」って?“切らない”施術の高度化でデバイスを操る外科医の時代へ|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

美容医療初心者でも比較的挑戦しやすい、いわゆる“プチ整形”“切らない施術”として、注入系やデバイスでの施術は人気を博してきました。

ところが、ここ最近では、これらの施術の位置づけが大きく変化しつつあります。

注入系と外科系、治療の線引きが変わる

これまでの美容医療は、施術の特性によって線引きすることが比較的簡単でした。

ヒアルロン酸注射やボトックス(A型ボツリヌス毒素製剤)注射などの注入治療は“ライトな施術”、フェイスリフトのように切開を伴う美容外科手術は“本格治療”で、HIFUやRFなどの照射系デバイスは、両者の“中間的存在”とされてきました。

この明確な線引きのもと、患者は自分が求める“段階を選ぶ”ことが前提でした。しかし、この構造はテクノロジーの進化とともに崩れ始めています

切らない施術が“構造を動かす”領域に到達

近年、HIFUやRFなどの美容医療デバイスは単に皮膚表面へアプローチするだけでなく、SMAS(皮膚の下にある表在筋腱膜)や筋膜、脂肪層といった深部組織へ狙い撃ちで作用できるレベルに到達しました。

例えば近年のHIFU施術では、

  • フェイスラインの引き上げ
  • 口元のもたつき改善
  • 二重あごの解消

といった“構造変化”に迫り、デバイスだけで皮膚深部のタイトニングや脂肪溶解にアプローチできるように。

さらにショックウェーブ(低出力衝撃波)やスレッドリフトと併用することも珍しくなく、外科・注入・デバイスの境界線は曖昧になりつつあります。

新しい専門性「デバイスサージェリー」とは

デバイスの進化を背景に、美容医療の中で新たに注目されているのがデバイスサージェリーという概念です。

▽デバイスサージェリーとは

HIFUやRFなどのデバイスの特性を理解し、照射設計と解剖学を基盤に“形を変える”ことを目的とした照射技術のこと

デバイスサージェリーは、ただ機械を当てるのではなく、“切らない外科手術”の発想でデバイスを操ることが必要とされる専門性の高い施術といえます。

デバイスサージェリーで手術せずに「形を変えられる」時代へ

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フェイスラインや顔のたるみといった悩みの解決には、手術を伴う施術しか選択肢がないのでしょうか。

デバイスサージェリーは、“手術をせずに悩みにアプローチしたい”患者に、新たな選択肢を提供してくれるかもしれません。

RF/HIFU/ショックウェーブ/スレッドとのコンビネーション

デバイスサージェリーの本質は、複数のデバイスを戦略的に組み合わせることにあります。

▽デバイスサージェリーで用いられる機器と期待される働き

  • HIFU:肌深部(SMAS〜脂肪層)の引き上げ
  • RF:皮膚タイトニングと脂肪への熱作用
  • ショックウェーブ:皮膚、筋、脂肪組織のリモデリング促進
  • スレッドリフト:糸の力で物理的に引き上げ

デバイスサージェリーでは、各デバイスの作用を組み合わせることで“外科に近い立体的変化”を追求しています。

「切らなくても変わる」は魔法ではない―照射設計と解剖理解の技術

デバイスサージェリーは「切らないのに変わる」と表現されることが多い施術ですが、これはデバイスを使えば誰にでも魔法のように変化が起こるわけではありません。

顔の骨格、SMASや脂肪の量、リガメント(骨と皮膚や表情筋をつなぐ組織)の強度、皮膚の厚み、加齢の度合いなどを詳細に分析したうえで、“顔のどこ・どの層に、どれだけのエネルギーを入れるべきか”を考慮して照射設計を立てなければなりません

この設計の精度こそが、“デバイスサージャン”の腕の見せどころです。

デバイスサージェリーの鍵を握る“デバイスサージャン”とは

従来のデバイス施術はデバイスの性能ばかりが重視され、誰が施術しても同じというイメージを持たれがちでした。

しかし、デバイスサージェリーでは、“デバイスサージャン”と呼ばれる医師が施術の鍵を握っています。

デバイスサージャンには、以下のスキルが不可欠です。

  • 解剖学の理解
  • デバイスごとの熱特性・深度の把握
  • リスク部位の回避と攻めるポイントの判断
  • 外科的思考に基づいた照射デザイン
  • 注入や外科との相互作用の理解

デバイスサージャンとは、“機械を扱う技師”ではなく、“デバイスを使って顔の構造をデザインする外科医”なのです。

デバイスサージェリーのクリニックを選ぶ基準とは

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デバイスサージェリーを受けるクリニックを選ぶとき、患者は何を基準にして選べば良いのでしょうか。ここでは、患者目線で注目すべき点をピックアップします。

機械の種類より、“誰がどう設計して使うか”に注目

これまで、手術を伴わないデバイスでの施術では、「どの機械が置いてあるか」がクリニック選びの主な基準でした。

しかしデバイスサージェリーにおいては、デバイスの種類以上に、“その機械を誰がどう扱うか”が結果を左右します。

同じHIFUであっても、施術者のスキルによって効果の出方やフェイスラインの変化、ダウンタイムの有無や長期的な仕上がりに大きな違いが生じかねません。

クリニックを選ぶ際には、“誰が”デバイスを扱うのか詳細なデザインの相談が可能かを確認しておきたいところです。

施術者の“美意識”と“照射哲学”が成果の差になる

デバイスサージェリーは、外科手術と同じく施術者の“美意識”が成果に直結しやすい分野です。

同じデバイスでも、シャープに見せたいのか、ナチュラルに整えたいのか、若返りを優先するのかによって照射設計が変わり、照射の角度・層・強度が変わるからです。

クリニックを選ぶ際には、「機械のスペックをどう解釈しどう美学に落とし込むか」という医師の哲学にも注目しなければなりません。

症例写真や医師の発信を見て、なりたい自分のイメージと乖離していないか確認しておきましょう。

デバイスを操る外科医の時代へ

“切らない施術”は、もはや“プチ整形”ではなくなりつつあります。

現在の美容医療デバイスは、外科手術の領域に迫る構造変化を実現し、外科・注入・デバイスの境界を溶かしつつあります。

この時代に必要なのは、デバイスの特性を理解し、精密な照射設計で「形を変える」デバイスサージェリーの技術を持つ医師です。

これからの美容医療を選ぶ基準は、“どの機械があるか”ではなく、そのデバイスを“誰がどんな哲学で扱うのか”という点。

従来よりも、医師の知識やスキル、実績や美学が重視される時代の到来ともいえるでしょう。

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