ヒアルロン酸注入後にサウナはNG?岩盤浴やお風呂に入るとどんな影響がある?

ヒアルロン酸注入後にサウナはNG?岩盤浴やお風呂に入るとどんな影響がある?

ヒアルロン酸注入は、シワやたるみといった肌悩みに効果が期待できる施術です。しかし、ヒアルロン酸注入には、サウナや岩盤浴といった施術後にしてはいけない行為がいくつかあります。注意点を守らなければ、仕上がりに影響を及ぼすことも。そこでこちらの記事では、ヒアルロン酸注入後のNG行為や施術の副作用・リスクなどを解説します。納得したうえで施術を受けられるよう、ヒアルロン酸注入に興味がある方は、一度目を通してみてください。

1.ヒアルロン酸注入後のサウナはNG?

出典:photoAC

ヒアルロン酸注入を受ける方の中には「サウナや岩盤浴をよく利用する」という方も少なくありません。では、施術後も普段どおりサウナや岩盤浴を利用しても良いのでしょうか?

■ヒアルロン酸を注入したあとはサウナ・岩盤浴・入浴を避ける

ヒアルロン酸注入後に、サウナや岩盤浴を利用することはNG。同じように、体を温めるお風呂も施術当日は避けたほうが良いとされています。その理由は、副作用が出現しやすくなったりダウンタイムが長引いたりすることがあるからです。
ヒアルロン酸を注射した当日は、腫れや内出血、むくみ、かゆみが出やすい状態になっています。このような状態で長時間サウナや岩盤浴、お風呂に入れば、代謝や血行が促進され、副作用やダウンタイムを助長させる可能性が高まります。
「ヒアルロン酸は熱に弱い」「サウナの熱でヒアルロン酸が溶ける」といった噂もあるようですが、これはあくまでも噂に過ぎません。ヒアルロン酸の効果が薄くなるからサウナや岩盤浴、入浴がNGというわけではなく、施術部位の血行を良くすることが問題なのです。

■サウナ・岩盤浴・入浴が利用できるのはいつから?

「ヒアルロン酸注入後は、サウナやお風呂にいつから入っても良いの?」と思う方もいるでしょう。実は、当日さえ避ければ翌日からは普段どおりサウナや岩盤浴、お風呂に入っても構いません。しかし、中には腫れや内出血といったダウンタイムが続く方もいます。こういった症状が出ている間は、術後数日が過ぎていたとしてもシャワー浴で済まし、肌の状態が落ち着いてから、サウナや岩盤浴を利用するようにしましょう。
ただし、サウナや岩盤浴、入浴できる時期については、医師によって見解が分かれることもあります。ダウンタイムを長引かせないためにも、自己判断することなく、担当医師の指示を守るようにしてください。

■ヒアルロン酸注入後にやってはいけないこと・注意すべきことは?

ヒアルロン酸を注入した後は、サウナや岩盤浴、入浴以外にも注意すべき行為があります。

激しい運動

筋力トレーニングやランニングなどの激しい運動は、体温上昇や血流を促します。ヒアルロン酸注入後に激しい運動をしてしまうと、注射したところに腫れや内出血が生じることも。最終的な仕上がりに影響が出るわけではありませんが、ダウンタイムを長引かせたい方はいないはずです。運動が習慣になっている方も、施術後当日はなるべくゆっくりと過ごすことを心がけてください。

飲酒

アルコールには、血の巡りを良くする作用があります。つまり、ヒアルロン酸注入後の飲酒は、腫れや内出血を引き起こす原因の1つになるということです。当日と翌日の禁酒はもちろん、とくにアルコールに弱い体質の方は、1週間程度は飲酒を控えておいたほうが良いでしょう。

マッサージなどの指圧行為

ヒアルロン酸注入後に施術部位を圧迫すると、ヒアルロン酸製剤の形が変化してしまうことがあります。ヒアルロン酸が安定するまでの1ヶ月程度は、エステやマッサージなどの刺激となる行為は避けておいたほうが無難です。

2.ヒアルロン酸注入を受けるときは副作用やアレルギー反応にも要注意

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もともとヒアルロン酸は体内に存在する物質のため、アレルギー反応が起こる可能性は低いといわれています。しかし、中には使用する製剤によってアレルギー症状が出ることもあります。ここでは、詳しいアレルギー症状や、症状が出たときの対処法などについて説明しましょう。

■ヒアルロン酸注入による副作用

ヒアルロン酸注入で起こりうる副作用には、以下のようなものがあります。

内出血

内出血は、ヒアルロン酸注入後によく見られる副作用の1つ。注入は針を使って行うため、患部が内出血しやすいです。とくに皮膚が薄い箇所や、毛細血管が多い部位は内出血が起こりやすい傾向にあります。

腫れやむくみ

ヒアルロン酸注入後は、腫れやむくみといった副作用が見られることもあります。患部に余計な刺激を与えなければ、3~4日で落ち着くケースがほとんどです。

痛みや違和感

ヒアルロン酸注入には注射針を用いるため、施術部位に痛みを生じることがあります。痛みや刺激に弱い方は、医師に相談し局所麻酔などで対応してもらうと良いでしょう。
また、施術後は患部に違和感が出ることもありますが、これはヒアルロン酸による変化に体が慣れていないためです。時間の経過とともにヒアルロン酸がなじんでいくため、1週間程度で落ち着く傾向にあります。

チンダル現象

チンダル現象とは、注入したヒアルロン酸が皮膚の上から透けて見えること。ヒアルロン酸を浅いところに注入した際に起こりやすい現象です。

■ヒアルロン酸注入で起こりうるアレルギー症状

ヒアルロン酸注入によるアレルギー症状には「即時型」のものと「遅延型」のものがあります。

即時型 遅延型
アレルギー症状 施術後数分~数時間でかゆみやじんましん、血管浮腫が出現する。 施術後数日~数ヶ月後に痛みや熱感、腫れ、赤みが出現。通常の副作用との区別がつきにくいが、時間が経過してから現れた症状や、症状が長引く場合にはアレルギーの可能性が考えられる。

■アレルギー症状が続く場合の対処法

該当の症状が続く場合には、一般的に以下のような方法でアレルギー反応に対処します。

ヒアルロン酸溶解注射でヒアルロン酸製剤を除去する

アレルギーの原因となっているヒアルロン酸を取り除く方法です。薬剤に含まれるヒアルロニダーゼという酵素が、速やかにヒアルロン酸を分解します。ヒアルロン酸溶解注射後は、数日~数週間の内に元の状態に戻るケースがほとんどです。

抗アレルギー薬を投与する

ヒアルロン酸製剤を取り除いても症状が続く場合は、抗アレルギー薬の投与を検討する必要があります。そのためにも、何らかの違和感や疑問を抱いたときは必ず医師に相談するようにしてください。

3.ヒアルロン酸注入で失敗・後悔しないためのポイント

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ヒアルロン酸注入で失敗や後悔しないためのポイントは、大きく分けて5つです。

■生活習慣を整える

栄養不足や睡眠不足などは、ヒアルロン酸の吸収を早めます。生活習慣が乱れることで自己のヒアルロン酸が生成されるスピードが遅くなり、注入したヒアルロン酸で補うようになるからです。施術効果を長持ちさせるためには、バランスの取れた食事を摂る・睡眠時間を確保するなどで生活習慣を改める必要があります。

■質の高いヒアルロン酸を選ぶ

安価なヒアルロン酸製剤を選ぶと、効果の持続が短いだけでなくトラブルにもつながりやすくなります。ヒアルロン酸製剤は、添加剤によって溶けにくくするための加工が施されているものが一般的です。
しかし料金だけで選んでしまうと、添加剤が入っていなかったり安全性が認められていない成分が使われていたりするケースも。極端に安い価格設定がされている背景には、何らかの理由があるのかもしれません。
FDA(米国食品医薬品局)などの認定を受けた質の高い製品を使用しているクリニックを選ぶと良いでしょう。

■高い技術力を持つ医師から施術を受ける

ヒアルロン酸注入の仕上がりは、施術を行う医師の技術に左右されます。部位に適している注入方法や量を守らなければ、効果の持続性に影響するだけでなく、重篤な合併症を引き起こすこともあるからです。医師の技術力を知るためにも、施術前にクリニックのホームページやSNSなどで、これまでの経歴や実績などを確認しておきましょう。

■効果を持続させるには施術を繰り返す

施術が初めての方よりも継続して施術を受けている方のほうが、効果が長持ちしやすい傾向にあります。これは、繰り返し施術を受けることで注入後のヒアルロン酸の周りに膜ができ、体内への吸収が妨げられるようになるためです。
そのため、継続的に施術を受けることが、効果を長持ちさせるポイントです。2回目の施術を受けるタイミングは、使用する製剤や注入部位によって異なります。担当医師と相談しながら、適した期間を設けたうえで施術を受けるようにしましょう。

■カウンセリングが丁寧なクリニックを選ぶ

どのような流れで施術が行われるのか、カウンセリングの段階で丁寧な説明があれば、医師と仕上がりのイメージを共有しやすく、納得したうえで治療を受けられます。とくにヒアルロン酸注入は繊細な医療技術を要する施術であり、希望するデザインや施術部位によって薬剤の量を調整する必要があります。説得力のある説明で患者の不安や疑問に丁寧に答えてくれるクリニックなら、安心して施術を任せられるでしょう。

■まとめ

ヒアルロン酸注入後にサウナや岩盤浴を利用してはいけない理由や、施術によるリスク・副作用について説明しました。ヒアルロン酸注入は切開する必要がないため、副作用やダウンタイムが少ない施術とされています。誤って施術後にサウナや岩盤浴を利用し、副作用やダウンタイムが長引くのは非常にもったいないことです。施術後に後悔しないためにも、注意点やリスクについて正しく理解し、納得したうえで施術を受けるようにしましょう。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】
・ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】
・1回
【費用相場】
・1本 約¥55,000円~150,000円
※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】
赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【注意事項】
<ヒアルロン酸>
-注入剤を使った治療を過去に受けている場合
-ヒアルロン酸配合化粧品などで過去に肌トラブルがあった場合
-妊娠中および出産直後の産婦や授乳中の場合
-未成年の場合
-アナフィラキシーの既往、アレルギー体質の場合
-連鎖球菌性疾患、心臓合併症を伴う急性リウマチ熱が見られる場合
-免疫機能の既往歴、免疫抑制両方を受けている場合
-ケロイド体質の場合
-出血傾向がある方や抗凝固剤を使用している場合
-レーザーやケミカルピーリングなど皮膚擦傷法の治療を受けた/受ける予定の場合
-心刺激電動障害、重篤な肝障害または腎障害がある場合
-ポルフィリン症の場合
-以下の薬剤を使用している場合
クラスⅢ抗不整脈剤(アミオダロン等)/アミド型局所麻酔剤(メピバカイン、ブピバカイン等)/クラスⅠ抗不整脈薬(キニジン、リドカイン等)
<ヒアルロニダーゼ>
-妊娠中の場合
-施術部位にニキビなどの炎症がある場合
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・ヒアルロン酸注射およびヒアルロニダーゼ注入には、国内未承認の薬剤および薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・医薬品副作用被害救済制度について
-万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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