シミとそばかすの違いとは?見分け方や美容医療での治療法をチェック

シミとそばかすの違いとは?見分け方や美容医療での治療法をチェック

「子どもの頃にそばかすがあったけど最近はシミも増えてきた」そんな悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。一見同じようなシミとそばかすですが、実はできる原因は異なります。そこで今回は、シミとそばかすの違いについて詳しく解説。シミとそばかすの種類や対策、そして治療方法も紹介するので、シミやそばかすに悩む方はぜひ参考にしてみてください。

1.シミとそばかすの違いとは

出典:photoAC

まずは、シミとそばかすの違いを押さえていきましょう。

■シミとはどんなもの?

シミの主な原因は、ご存じのとおり紫外線です。紫外線を浴びると肌を守るためメラニン色素が作られます。肌のターンオーバーによりメラニン色素が排出されるとシミにはなりませんが、年齢を重ねるとターンオーバーの周期が長くなり、排出されず肌に現れるのがシミです。
紫外線の他にも、ストレスによるホルモンバランスの乱れや傷などによりメラニン色素が作られることもあります。

老人性色素斑

紫外線や加齢が原因の一般的なシミが、老人性色素斑です。ターンオーバーは加齢により周期が伸びていきます。ターンオーバー速度が低下すると肌が生まれ変わりにくくなり、紫外線の蓄積したダメージがシミとして現れやすくなり、30代後半~40代から気になり始める方が多いよう。顔はもちろん、首や手など紫外線を浴びた場所ならどこにでもシミができ、加齢に伴い濃いシミが目立つようになる傾向にあります。

肝斑(かんぱん)

肝斑は女性ホルモンの影響が大きいといわれており、更年期や妊娠中に症状が出やすいシミです。ピルの服薬や紫外線、肌への刺激なども悪化の原因になります。肝斑とシミの見分け方は、左右対称かどうかと、色の濃さ。肝斑ははっきりとした輪郭のないぼんやりしたシミが左右対称に現れます。
頬骨の上や目の下などにできることが多く、閉経すると薄くなるのが特徴です。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着は、やけどやニキビ、虫刺され、定期的な肌の摩擦などのダメージがきっかけでできるシミです。できるシミはダメージにより大小さまざま。ターンオーバーによりだんだん薄くなりますが、炎症が強かった箇所はそのまま残ることがあります。

■そばかすとはどんなもの?

そばかすの正式名称は雀卵斑(じゃくらんはん)といい、3mmほどの小さい斑点のようなシミが顔や首、腕などに分布します。そばかすは遺伝的要因が関わっており、幼少期から思春期にかけて濃くなり、その後だんだん薄くなる傾向に。ただし、紫外線が原因でそばかすが薄くならないケースもあります。

■シミとそばかすの違いは

シミとそばかすの違いは、遺伝性かどうかという点です。一般的なシミは紫外線や加齢などさまざまな原因により後天的に現れます。それに対してそばかすは遺伝的要因が大きい先天性のもの。そばかすはシミよりも小さく、加齢とともに薄くなるという違いもあります。
そばかすはシミの一種として扱われることが多いものの、発症原因が異なるため医療機関や医師によっては別物として扱われることもあるそうです。ただし、シミとそばかすはまったくの別物というわけではありません。シミの種類の1つにそばかすがあると捉えておくと良いでしょう。

2.シミとそばかすで対策は異なる?

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シミとそばかすは発生原因などの違いはありますが、対策は基本的に同じです。シミとそばかすに有効な対策には、以下のようなものが挙げられます。

■紫外線対策をする

シミとそばかすの大敵は、紫外線です。日焼け止めは毎日欠かさず塗る、外出するときは日傘や帽子、サングラスなどで日差しをカットするなどして、紫外線を予防しましょう。夏場は汗で日焼け止めが流れてしまうため、1日に何度か塗り直すことも大切です。
外出しないときも油断は禁物です。洗濯物を干すときや屋内でも日が差し込む場所にいるときは、忘れず紫外線対策しておくようにしましょう。

■肌の刺激は最小限に抑える

メラニン色素が作られるのは、肌が刺激を受けたとき。肌を守るためにメラニン色素が生成されます。紫外線以外にも肌をこする、かくなどの刺激が、メラニン色素が作られてしまう原因になっているかもしれません。
顔を洗うときに洗顔ブラシを押しつけすぎたり、化粧水をつけるときにコットンでこすってしまったりと、いつもの行動が知らず知らずのうちに刺激を与えている可能性も。肌の刺激は最小限に抑えるよう意識することも大切です。

■生活習慣を整える

生活習慣の乱れは、シミはもちろんいろいろな肌トラブルの原因になります。健康な肌を作るため、食事の内容にも気を配りましょう。肌のコンディションを保つには、いろいろな栄養素をバランス良く摂取するのがベスト。日々の食事に気を配ることも、シミやそばかすの対策につながります。
また、肌のターンオーバーに影響するホルモンバランスは、睡眠時間が足りないと崩れやすくなります。メラニン色素がきちんと排出されるよう、毎日十分な睡眠時間を確保することも大切です。寝る前にスマホやテレビを見たり熱いお風呂に浸かったりすると、体が起きてしまいうまく寝られないことも。寝る前はスマホを見ない、ぬるめのお湯に浸かるなど、リラックスした状態で眠りにつけるようにするといいでしょう。

3.シミとそばかすを治療する方法は?

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「すでにできたシミやそばかすをどうにかしたい!」そうお悩みの方も多いでしょう。シミやそばかすを完全に消すのは難しいですが、薄くすることはできます。シミやそばかすの治療方法をチェックしていきましょう。

■レーザー治療

レーザー治療は、シミにレーザー光線を当ててメラニン色素を破壊する方法です。レーザー治療で改善が期待できるのは、老人性色素斑や炎症後色素沈着、そばかす。肝斑の場合はレーザー治療すると悪化する可能性もあるため、医師に診断してもらう必要があるでしょう。
1週間ほど赤みが出たりかさぶたができたりといったダウンタイムはありますが、即効性が高く色素沈着の状況によっては1回で目立たなくなるケースもあります。クリニックによってはいくつかの機械を導入しており、肌の状態により使い分けることも。

■フォトフェイシャル

フォトフェイシャルは、レーザーよりも波長の短い光を当ててメラニン色素を分解する方法です。フォトフェイシャルでは、レーザー治療と同じく老人性色素斑や炎症後色素沈着、そばかすの改善が期待できます。フォトフェイシャルは、シミやそばかす以外にもニキビやたるみ、赤ら顔などの肌トラブルにアプローチできるのが特徴。
色素のみに反応する特殊な光線のため、肌の表面を傷つけずに治療できるのも、フォトフェイシャルの魅力です。ただし、数回通院する必要があるため、レーザー治療に比べてコストがかかるというデメリットがあるので、予算と照らし合わせて検討しましょう。

■イオン導入

肌にはバリア機能があるため、シミに有効な成分も塗布だけでは吸収されにくいという側面があります。イオン導入は、イオン導入器を使って塗布だけでは吸収されにくい有効成分を肌の奥まで浸透させる方法です。
イオン導入で改善が期待できるのは、肝斑や炎症後色素沈着の治療。ニキビ痕の赤みにも効果が期待できます。

■内服薬や外用薬

内服薬や外用薬でシミやそばかすにアプローチする選択肢もあります。医療機関にかかれば、老人性色素斑、肝斑、炎症後色素沈着、そばかすと、どの種類にも対応する内服薬や外用薬を処方してもらえるでしょう。
シミやそばかすの内服薬に含まれている主な成分には、ビタミンCやビタミンE、トラネキサム酸、L-システインなどがあります。
外用薬の成分にはトレチノインやハイドロキノンがあり、とくに老人性色素斑と炎症後色素沈着に有効です。ただし、体質に合わない場合、痛みや赤み、炎症が出る可能性もあります。

■まとめ

シミとそばかすの違いは、簡単にいうと遺伝かどうかという点にあります。ただし、基本的な対策や治療方法は変わりません。薄いシミやそばかすはメイクで隠すこともできますが、濃くなってくると対処できないことも。また、シミの種類により適した対応が異なる場合もあるので、シミやそばかすをどうにかしたいなら、まずは専門家に相談するのがおすすめです。

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