ほうれい線はシワorたるみ?ボトックス注射は効果的な治療といえるの?

ほうれい線はシワorたるみ?ボトックス注射は効果的な治療といえるの?

深く刻まれたほうれい線は、加齢のサインの1つです。ほうれい線が気になりボトックス注射を視野に入れている方も多いのではないでしょうか。しかし、シワやたるみに効果のあるボトックス注射ですが、すべてのほうれい線にボトックス注射が効果的なわけではありません。種そこで今回は、ボトックス注射に効果のあるほうれい線について解説します。ボトックス注射以外の改善方法もご紹介するので、ほうれい線に悩む方はぜひ参考にしてみてください。

1.ほうれい線にボトックス(ボツリヌストキシン)注射は効果ある?

出典:photoAC

ほうれい線にボトックス注射で改善できるのか、気になっている方も多いでしょう。まずはほうれい線の種類やシワとの違いについて理解していきましょう。

■そもそも、ほうれい線とは?シワとはどう違う?

ほうれい線は、小鼻から口の両側にある溝のこと。頬と口の筋肉の境界線を指し、正式名称は鼻唇溝(びしんこう)です。骨格や筋肉のつき方により生じる溝のため、ほうれい線の深さには個人差があります。また、若くてもほうれい線はありますが、加齢により深くなる傾向にあります。
ほうれい線を表情ジワと思っている方もいるかもしれませんが、まったくの別のものです。肌はコラーゲンなどのハリ成分と表情筋により支えられていますが、加齢などの影響でハリ成分が減少したり表情筋が衰えたりすると、たるんでシワができます。

■ほうれい線の種類とは?

ほうれい線には4つのタイプがあります。特徴と原因は以下のとおりです。

種類  特徴  原因 
たるみ型  ・仰向けでは目立たず起きると目立つ 

・目尻をつまむと消える 

頬がたるんだ 
筋肉型  ・仰向けでも起きてもあまり変化はない 

・笑ったときにかなり深くなる 

・表面に浅い筋がある 

皮膚よりも筋肉が強い 
骨型  ・仰向けになると多少目立たなくなる 

・線というよりもくぼみ 

・鼻の隣が深くなり目立つ 

骨が痩せくぼみになった 
混合型  ・表情を動かさなくても目立つ 

・皮膚がたれてきている 

・ほうれい線が深く口元が引っ込んでいるように見える 

上記の原因が混合している 

このように、ほうれい線が目立つ原因は頬のたるみや筋肉、骨とさまざまです。複数の原因によりほうれい線が目立つ混合型が最も多いそう。原因により対処方法はそれぞれ異なります。ほうれい線を目立たせないための方法は、原因により異なります。

■ボトックス(ボツリヌストキシン)注射はほうれい線改善に効果はある?

そもそもボトックス注射は、ボツリヌス菌の毒素を神経と筋肉がつながっている箇所に注入し、筋肉をリラックスさせる施術方法です。ボトックス注射を打つ場所により期待できる効果は異なります。
ボトックス注射で改善が見込めるのは、筋肉型のほうれい線。筋肉の動きに関係していないほうれい線の場合、ボトックス注射により目立ちにくくなったり悪化を防止したりといった効果は期待できますが、必ず改善されるとも限りません。まずは自分のほうれい線のタイプを理解して、適した施術を検討するのが良いでしょう。

■ボトックス(ボツリヌストキシン)注射の値段は?

ボトックス注射の値段は、クリニックにもよりますが量により大きく変動します。ほうれい線をはじめ口周りのボトックス注射の場合、1~5万円を目安と考えておきましょう。さらに、麻酔などのオプションによっても値段が変動します。ボトックス注射は基本的に自由診療となり、健康保険は適用されません。

2.ボトックス(ボツリヌストキシン)注射の効果が期待できるほうれい線の特徴

ボトックス注射による効果が期待できるほうれい線の特徴を押さえていきましょう。

■笑ったときにほうれい線が目立つ

笑う、怒るなど表情を変えたときに目立つほうれい線は、筋肉型のほうれい線です。筋肉型のほうれい線の場合、仰向けになったときも立ったときもほうれい線の目立ち方に変化がないという特徴もあります。筋肉を緩ませる効果のあるボトックス注射は、表情ジワによるほうれい線に効果が期待できるでしょう。

■ほうれい線が左右非対称

ほうれい線が左右非対称の方にも、ボトックス注射は有効です。歯の嚙み合わせや嚙み癖などにより、ほうれい線の深さにも左右差が出ることがあります。ボトックス注射での治療は、医師が位置や量を調整してくれるため、バランスを整えることも可能です。左右差がなくなれば顔のバランスも良くなり、ほうれい線も気になりにくくなるかもしれません。

3.ほうれい線へのボトックス(ボツリヌストキシン)注射のリスクやデメリット

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ほうれい線にボトックス注射する場合に生じるリスクやデメリットも理解しておきましょう。

■ほうれい線のタイプによっては効果が期待できないorより深くなる恐れあり

ほうれい線の種類が筋肉型ではない場合、ボトックス注射では改善できない可能性が高いでしょう。また、たるみ型もしくはたるみを含む混合型のほうれい線の場合、ほうれい線がより深くなってしまうケースも考えられます。ボトックス注射により頬の筋肉が緩むことで周辺の皮膚がたるんだ結果、ほうれい線が深くなり目立ってしまうのです。

■口元の表情がうまく作れなくなる

ボトックス注射する場所を間違えたり、注入量が多すぎたりすると、ほうれい線とは関係ない筋肉が緩んでしまうリスクがあります。表情筋が動かしにくくなるため表情がうまく作れず、不自然に見えてしまうかもしれません。そのような失敗を防ぐためには、クリニックでしっかりカウンセリングする必要があります。

■効果は永久的ではない

ボトックス注射の効果はずっと続くものではありません。効果が持続するのはおよそ3~4ヶ月ほどで、その後数週間かけて効果が消えていきます。ボトックス注射によるほうれい線の改善効果を継続するためには、効果が切れる前にボトックス注射を打ち続ける必要があるでしょう。ボトックス注射を打ち続けても害はありませんが、費用がかかるのはデメリットです。

4.ほうれい線に効果が期待できるボトックス(ボツリヌストキシン)注射以外の美容医療

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ほうれい線にアプローチする方法は、ボトックス注射以外にもあります。ほうれい線に効果のある3つの方法をチェックしていきましょう。

■【ヒアルロン酸注入】ほうれい線の溝を埋める

どのタイプのほうれい線であっても、ほうれい線の溝を埋めるヒアルロン酸注入は有効です。体内物質の1つであるヒアルロン酸をほうれい線に直接注入することで、目立ちにくくする効果が期待できます。痛みやダウンタイムもなく、アレルギー反応が少ないため副作用も起こりにくいのが特徴です。注入するヒアルロン酸により異なりますが、効果の持続期間は6ヶ月~2年となっています。ほうれい線にはヒアルロン酸とボトックス注射のどっちが良いか悩んだら、医師に相談してみましょう。

■【医療用ハイフ】照射によって頬のたるみを引き上げる

医療用ハイフで引き上げ、頬のたるみを改善するのも1つの方法です。皮膚の深部にまで届く高周波を照射し肌の表面を引き締めるため、ほうれい線が目立たなくなる効果が期待できます。施術時間が短く痛みやダウンタイムもほとんどないので、安心して施術を受けられるでしょう。小顔効果も期待できるので、フェイスラインが気になる方にもおすすめです。

■【糸リフト】糸で頬のたるみを引き上げる

確実にほうれい線を目立たなくしたいなら、糸リフトも良いでしょう。特殊な糸を引き上げたい脂肪部分に直接挿入し頬のたるみを引き上げることで、ほうれい線を自然に目立たなくします。効果が継続する期間は1年ほど。注入や照射などの施術方法との違いは、確実な引き上げ効果が期待できる点。糸についた突起の刺激により皮膚の細胞が活性化し、肌のハリにもつながります。

■まとめ

ほうれい線はシワではないため、原因によってはボトックス注射で改善できない可能性もあります。ほうれい線には4つのタイプがありますが、ボトックス注射が有効なのは、筋肉タイプのほうれい線。自分のほうれい線がどのタイプなのか判断ができない場合は、クリニックで医師に診てもらうのがおすすめです。適した施術方法を探して、ほうれい線の悩みを改善してください。

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