「ハイフで頬がこけるのはどんな場合?」「若いときに受けたハイフ将来たるむのでは?」とハイフ治療のデメリットやリスクが気になっている方もいるでしょう。実は、ハイフで頬がこけるといった噂は、ハイフの特徴や考えうるリスクをもとにささやかれているのです。そこで今回は、ハイフで頬がこけるという噂の真相と、こけた場合に戻るのか、ハイフを受ける前に知っておくべきことなどを解説します。
1.医療機関しかできないハイフとはどんな治療?
2024年6月から、医師免許なしには施術できなくなったハイフ。美容皮膚科など医療機関でのみ受けることができるハイフの施術について、期待できる効果や一般的な治療の流れなどをご紹介します。
■3つの深さで期待できる効果が違う
ハイフでは、超音波を局所的に当てることで、熱エネルギーがピンポイントで発生。熱凝固によって肌が引き締められます。周辺組織を傷つけにくく、照射箇所のみを狙えることがメリットです。
照射の深さは一般的に1.5mm(真皮層)、3.0mm(脂肪層)、4.5mm(筋膜)の3つがあり、それぞれ期待できる効果が違います。顔に使う場合1.5mmは肌のハリに、3.0mmは頬のたるみやコラーゲン生成に、4.5mmは筋膜の引き締めに使われることが多く、二の腕や腹部などの部分痩せでも用いられています。
■ハイフ治療の流れとダウンタイム
ハイフ治療の流れについてもご紹介しましょう。
まず医師がカウンセリングを実施。その後、洗顔をしてメイクなどを落とし、施術箇所にジェルを塗布してハイフを照射します。熱エネルギーの影響を受けているので、肌をクールダウンさせるのが一般的です。クリニックによっては保湿ケアを施す場合もあるので聞いてみるといいでしょう。最後に、再度医師の診察を受けて終了です。施術時間は40分程度と認識しておきましょう。
ハイフのダウンタイムはほとんどありませんが、赤みやほてりが出ることがあり、数日~1週間程度で引いていきます。
2.ハイフで頬がこける……噂の理由は?
ハイフ治療はほとんどの場合フェイスラインを引き締めて小顔を目指す方が受けるのですが、ハイフで頬がこけるという噂もあるため、治療に一歩踏み出せない方もいるでしょう。ハイフで頬がこけるという噂がささやかれているのは、実は施術の特徴とリスクに由縁があります。
■脂肪が分解されてしまうから
ハイフ治療では肌の土台に超音波を照射しますが、頬の皮下脂肪が分解されて過度になくなると頬骨が目立つ顔立ちになってしまいます。もともと皮下脂肪の量が少なかったり、必要以上にハイフを受けると、頬がこけたようなゲッソリとした顔になることも。
ハイフを照射して分解された脂肪はすぐにもとに戻ることはありません。ただし、頬こけの原因が脂肪の減少であるなら、ヒアルロン酸や脂肪を注入してボリュームアップすることで、治ることはなくとも形を整えることができます。
頬こけに気付いた時点でハイフを中止する判断も大切です。
■フェイスラインが目立つようになったから
フェイスラインを引き締める際、一般的にハイフはこめかみからあごにかけて照射します。その際、たるみが引きあがったことによって、隠れていたエラや顔の骨格など、それぞれの特徴が目立つようになることもあります。
骨格的な頬こけを防ぐためには、ハイフを照射する前に、もとの輪郭や皮膚の厚み、脂肪の少ない部分の確認や、照射出力などをしっかりと医師と確認するのがポイントです。
■ハイフを当てすぎているから
さらに、頬のたるみが気になるからと一定の場所にハイフを当て続けたり、頻繁にハイフを受けたりしていると、細胞の再生が間に合わないため頬がこけたように見えてしまうこともあるのです。
ハイフは熱エネルギーで組織を凝固させて引き締めるとともに、自然治癒力を利用してコラーゲンなどの生成を促し、肌のハリやツヤを導く効果も期待できます。肌の自然治癒力は、治療後3ヶ月を過ぎる頃にピークを迎えるため、それに合わせて3ヶ月~半年に1回を目安に施術をしなければ、細胞の再生が難しくなるのです。また、照射部位ごとに適切なショット数もあるため、ダメージを与えすぎるとハイフの効果が得られないだけでなく、火傷してしまうリスクも考えられます。
ハイフの効果は個人差が出やすいため、信頼できる医師としっかりとスケジューリングして治療するのがおすすめです。
3.ハイフを受けた頬はどうなる?将来たるむ心配は?
ここからは、ハイフを受けた頬がどうなるのか、長期間受け続けるデメリットはあるのかなど、ハイフを受けた後に懸念されることについて解説していきましょう。
■老け顔になってしまう原因は?
結論からいうと、ハイフを受けたことで老ける可能性は低いです。ただし、ハイフで脂肪を分解しすぎた・脂肪が少ない部分に当てたなど、しっかりと顔のつくりやバランスを把握していない医師が施術を行うと、老けた顔になってしまう可能性があります。効果を最大限に引き出せるよう、信頼できる医療機関を選んでハイフを受けることが大切です。
■長期間受けるデメリットはない
ハイフ施術直後の肌はダメージを受けている状態にあるため、しっかりと紫外線対策や保湿をすることが大切です。ハイフ治療には短期的に注意すべき点やリスクがありますが、長期的に見ると受け続けることにデメリットは少なく、肌に悪いという科学的根拠もありません。
■肌内部の老化によりたるむことがある
ハイフが直接的にたるみの原因になることは少ないです。しかし、肌内部が自然と老化して皮膚を支えきれなくなっている場合や、もともと脂肪が少ない方・たるみが強すぎる方は、皮膚が余ってしまいたるむ場合があります。ハイフは皮膚を物理的に切り取るわけではなく、肌の土台を引き締めることが目的のため、施術した部分のたるみが目立つケースもあります。
4.ハイフを受ける前に知っておきたいこと4つ
ここからは、ハイフを受ける前に知っておきたいハイフのリスクやダウンタイム中の過ごし方を4つご紹介します。事前に知識を入れておけば、もしものときや不安なときにすぐに対応できるので、ハイフを検討する際の参考にしてみてください。
■紫外線を避けて過ごす
ハイフを照射した後の肌は紫外線への抵抗力が弱まっています。強すぎる紫外線を浴びると炎症や色素沈着を引き起こす可能性があるため、施術から1ヶ月程度は日焼け止めや日傘、帽子などで紫外線対策をしておきましょう。
乾燥しやすい状態にもなっているので、保湿はしっかりとしておくのが大切です。
■照射部分へ刺激はNG
ハイフ施術直後の肌は、表面も摩擦や刺激によりダメージを受けやすくなっており、赤みや腫れ、むくみが生じる場合があります。十分に保湿をし、激しい運動や長時間の入浴は控えましょう。症状は肌質にもよりますが数日~1ヶ月ほどで落ち着きます。正しいスキンケアを行うことで、状態の悪化を防げますが、1週間以上経過しても変化がない場合は、クリニックに相談しましょう。
赤みなどが気になるかもしれませんが、なるべく触らないようにするのがおすすめです。メイクや洗顔の際は、肌に優しく触れることを心がけましょう。
■過度に血行を促進しない
施術後の1~2週間は血行が良くなることで赤みや腫れが生じやすくなります。過度のアルコールの摂取やマッサージなど、血流を促進するような行動を控えると、ダウンタイムの症状も長引きにくくなるので実践してください。
■リスクは低いが副作用が起こることも
ハイフは重い副作用が発生しにくいのが特徴ですが、誤った部位への照射や出力が大きすぎることでしびれや神経損傷が起きる場合があります。とくに額への照射は頭皮にしびれを生じやすいです。多くの場合は1週間~数ヶ月ほどで落ち着きますが、症状が継続する場合はすぐにクリニックに相談してみましょう。
ハイフと他のアプローチ方法を組み合わせて同時に施術できるクリニックもありますが、肌トラブルを回避するためにも、他の施術と1ヶ月ほど期間を空けるのがおすすめです。
■まとめ
ハイフで頬がこけると噂されている理由について、ハイフ治療の特徴やリスクから解説しました。ハイフは永久的に効果が続くものではないため、維持するには定期的な施術が必要です。しかし、老化によって変化する肌質に合わせた施術を行わなければ、思ったような結果を得られません。カウンセリングや施術実績を確認して信頼できる医師のもとで施術を受けるなど、より自分に合った美容医療を見極めていきましょう。
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。
【治療の内容】
医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【治療期間および回数の目安】
治療後6ヶ月以降から再照射可能
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
全顔1回 約 ¥30,000~ ¥200,000
【リスク・副作用等】
・痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認医療機器を用いた治療について】
・医療用HIFU(高密度焦点式超音波)の治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。