さまざまな美容医療がある中で、毛穴汚れの除去や肌質改善、ハリツヤのアップなどを目指したい方にとって注目の施術がハイドラフェイシャルです。幅広い肌悩みにアプローチできる手法で、多数のメリットがあります。そこで今回は、ハイドラフェイシャルがどのような施術なのか、概要を解説しましょう。また、ハイドラフェイシャルにどのような効果が期待できるのかやメリットデメリットなども詳しくまとめました。
1.ハイドラフェイシャルってどんな治療法?
では早速、ハイドラフェイシャルがどのような施術なのかをチェックしていきます。基本的な治療の流れについても一緒にご紹介しましょう。
■ハイドラフェイシャルとは?
ハイドラフェイシャルとは、専用のマシン先端のチップから出る渦巻状の水流で、肌表面や毛穴の奥にある汚れを徹底的に洗浄・除去し、うるおいの補給まで行う美容医療の1つです。また、ケミカルピーリングと美容成分の導入も一緒に行い、肌状態を整えます。つまり、水流によって肌の汚れをしっかり取り除いて磨く・美容液を浸透させるという3つの工程が同時に叶う施術です。クリニックによっては、ハイドラフェイシャルと一緒にスチーマーを使い、肌の汚れをより効率的に浮かせながら進める場合もあります。
顔全体にはもちろん、頭皮からつま先まで適用可能で、肌質も選びません。個人差はありますが、2週間~1ヶ月に1度のペースで、5~10回程度を目安に施術するのがベター。定期的なメンテナンスを行うことで、健やかな肌状態をキープする効果が期待できます。
■ハイドラフェイシャルでの治療は4ステップ
ハイドラフェイシャルの基本的な治療ステップをご紹介しましょう。
- ディープクレンジング洗浄・皮脂の軟化・毛穴洗浄
- コンビネーションピーリング
- 角質ケアと保湿
- 専用美容液でケア
まずは皮脂をやわらかくして汚れを浮かせ、毛穴の奥までクレンジングをしていきます。次に、ピーリング剤を塗布して、肌にできるだけ負担をかけないよう優しく角質を除去。ほとんど痛みのない吸引によって、角質や汚れなどを取り除き、保湿成分を導入して肌を鎮静させます。仕上げに、ペプチドや抗酸化成分などを配合した美容液を入れ込んで完了です。
2.ハイドラフェイシャルに期待できる効果
水流によって施術を行うハイドラフェイシャルは「意味ないのでは?」と錯覚してしまうこともありますが、さまざまな効果が期待できる先進の美容治療です。ここからは、ハイドラフェイシャルにはどのような作用があるのか、詳しく解説しましょう。
■毛穴のつまりや黒ずみにアプローチ
ハイドラフェイシャルの水流によって毛穴が広がるのではないかという心配を抱えている方もいるのでは?しかし、渦巻き状の水流を肌に直接あてて皮脂を軟化させ、毛穴に溜まった汚れを吸引・除去するため、懸念されるリスクはありません。また、毛穴のつまりや黒ずみにアプローチできるため、ニキビ予防としての効果も期待できます。
■バランスの取れた健やかな肌に導く
秋口などの季節の変わり目には、肌がゆらぎやすくなることがあります。そんなときにはハイドラフェイシャルが向いているでしょう。古い角質を除去して美容成分を補給するため、肌のバランスが整えられ、健やかな状態へと導いてくれます。過剰な皮脂分泌を抑制して乾燥から皮膚守ることができるため、肌の健康が保たれるのです。ゆらぎ肌が気になる方はもちろん、肌質を改善したい、ハリツヤをアップさせたい、乾燥が気になる、オイリー肌といった方にも向いている施術です。
■トーンアップと引き締め
余分な皮脂や角質は、肌のターンオーバーのリズムを乱し、くすみへと発展させる可能性があります。ハイドラフェイシャルは汚れなどを除去するため、肌の新陳代謝を整えたいときや肌トラブルを未然に防ぎたいときにも役立つ施術です。さらに、ターンオーバーが正常化すれば、トーンアップや引き締めの効果が期待できます。また、皮膚がきれいになることで、本来の機能が高まり、ニキビやニキビ痕を残しづらいといった魅力もあるのです。
3.ハイドラフェイシャルのメリットデメリット
ハイドラフェイシャルには、もちろん良い点と悪い点があります。実際に施術にトライする前に、メリットデメリットを把握しておきましょう。
■ハイドラフェイシャルのメリット
まずは、ハイドラフェイシャルのメリットからチェックしていきます。
ダウンタイムが短い
ハイドラフェイシャルは独自の水流を使った施術であることから、ダウンタイムがほとんどない点が大きなメリットです。ただし、吸引やピーリングといった工程も含まれるため、稀に赤みや内出血、ヒリつきが出る場合もあります。また、蓄積されていた汚れなどが外に排出される過程で、一時的にニキビが増えるケースも。こういった症状は、数日程度で収まる場合がほとんどですが、なかなか治らないときは医師に相談しましょう。
施術終了後すぐにメイクをしても良いとされ、施術当日から入浴やシャワーも可能。治療後の洗顔もいつも通りで問題ありません。日常生活にほとんど影響しないため、気軽にトライできるでしょう。仕事が忙しく、ダウンタイムが気になってなかなか美容治療に踏み出せなかった方にも向いています。
施術中の痛みが少ない
個人差はありますが、ハイドラフェイシャルの術中はほとんど痛みがありません。ピーリング特有のヒリつきもなく、快適に過ごせます。稀に痛みを感じる方もいますが、我慢できないほどの強い刺激にならないことがほとんど。過去に行ったピーリングで嫌な経験をした方にとってもトライしやすい施術です。
幅広い肌悩みにアプローチできる
ハイドラフェイシャルは、毛穴の汚れや黒ずみ、乾燥肌やオイリー肌、ゆらぎ肌やくすみなど、幅広い悩みにアプローチできる美容医療です。ターンオーバーを整えるため、本来備わっている肌機能のアップも目指せます。多くの肌トラブルを抱えていてどの施術を行うのがベストなのか迷っている方にも向いている治療法です。
■ハイドラフェイシャルのデメリット
続いては、ハイドラフェイシャルのデメリットをチェックしていきます。
色素沈着する可能性がある
ハイドラフェイシャルの施術を行った後は、肌が一時的にデリケートな状態になるため、紫外線などの外部刺激を受けやすくなります。過度に日光にあたることで、色素沈着する可能性があるため注意しましょう。外出時はもちろん、屋内にいる場合でもUVクリームを塗るなどして紫外線対策を怠らないのがポイントです。
また、場合によっては施術後に受けた摩擦によって色素が蓄積することもあります。メイクや顔を洗う際に、強くこすらないよう配慮することも覚えておきましょう。
肝斑が悪化する可能性がある
目の下や頬などに左右対称に現れる肝斑が、ハイドラフェイシャルの施術後に悪化する可能性があることもデメリットの1つです。一般的に紫外線の影響でメラノサイトが過剰に生成されることや摩擦、女性ホルモンなどが原因とされています。しかし、稀にハイドラフェイシャルが刺激となり症状が深刻化することもあるため要注意です。事前にしっかりとカウンセリングを受け、術後に肝斑の悪化を感じたら早めに受診しましょう。
肌が乾燥しやすくなる
古い角質や汚れなどを徹底的に洗浄・除去するため、完了後は肌が乾燥しやすくなります。施術時に保湿を行いますが、水流やピーリングなどの影響でバリア機能が弱まり、肌の乾燥が起こるのです。ホームケアでは、医師の指示のもと入念に保湿ケアするようにしましょう。
■まとめ
ハイドラフェイシャルとは、渦巻き状の水流で肌表面の角質や汚れを徹底的に取り除き、美容液の導入まで行う施術です。毛穴の黒ずみやゆらぎ肌、くすみなど、幅広い肌悩みにアプローチできる点が魅力。そのため、複数のトラブルを抱えている方にもぴったり。ダウンタイムや痛みもほとんどなく、比較的誰でもトライしやすい治療といえます。ご紹介したデメリットについてもしっかり頭に入れて、ハイドラフェイシャルの施術を受けてみてください。
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