肌診断機の種類を解説!肌診断でどこまで分かる?目視診察との違いは?

肌診断機の種類を解説!肌診断でどこまで分かる?目視診察との違いは?

皆さんは、美容クリニックで肌診断機による肌分析を受けたことはありますか?今では家庭用のスキンチェッカーもありますが、業務用の肌診断機はその性能の高さが最大の特徴。現在の肌の状態はもちろん、毛穴の数や隠れたシミ・将来の肌トラブルまで予測できるため、初めての方は「これが今の私の肌…?」と衝撃を受けるかもしれません。
業務用の肌診断機といえばVISIAが有名ですが、実はその他にもさまざまな機器があります。クリニックによって導入機器は異なるため、通院先を選ぶときのポイントにもなるはず。今回は、肌診断機の代表的な機器の特徴や分析内容、目視診察との違いについて解説します。

1.美容クリニックで使われている「肌診断機」とは?

肌診断機とは、一般光や紫外線光などの光源によって、肌の状態を細かく分析する機器。美容皮膚科や美容クリニックに導入されている診断機は、施術前カウンセリングの肌分析や、カルテにコンディションを残す目的としても 使われます。

肌診断機で肌分析をするメリット

肌診断機を使って、自分の肌状態を細かく分析すると、次のようなメリットがあります。

  • 自分の肌状態にとって効果的な美容施術が選択できる
  • 自分の肌状態と相性の良いコスメやスキンケアアイテムが分かる
  • 美容施術やスキンケアの効果を客観的に把握できるようになる
  • 将来の肌トラブルを予測し、早めに対処できる

肌診断機を使った肌分析では、自分の肌と深く向きあうことができます。解析結果をもとに専門医とカウンセリングを行うことで、普段の自己流ケアの改善点に気づけるかもしれません。そして、現在だけではなく未来の肌に対してアプローチできるようになるのも、肌分析の大きなメリット。「エイジングケアを早いうちから始めたい」という方は、まずクリニックの肌診断を受けてみることをおすすめします。

目視診察との違いは?

近年、肌診断機はかなり普及しつつあり、多くのクリニックで導入されるようになりました。肌診断機を使った肌分析は、目視診察だけの場合と比べて次のような点で違いがあります。

評価項目の数

肌診断機を使えば、目視診察の場合より分析できる項目がかなり増えます。肉眼では見つけることのできない、肌の奥に隠れたシミやニキビなどの原因まで確認が可能。肌年齢も割り出すことができます。

正確性

目視の場合には、診断結果がどうしても医師個人のスキルに左右されてしまいます。一方で、肌診断機を導入しているクリニックであれば、いつでも一定の基準で分析が可能に。ただし、診断する部位やその日の肌、体調の状態によって結果に誤差が生じるため、注意が必要です。

診断費用

診察のみの場合には、2,000円程度の初診料がかかるというのが一般的。そのうえで、肌診断機による肌分析を受ける場合には、追加で1,000円程度がかかるというのが相場のようです。クリニックによっては肌診断機の撮影を初めから初診に含め、3,000円~5000円程度の料金で提供しているところもあります。

業務用肌診断機と家庭用スキンチェッカーの違いは?

肌診断機には業務用だけでなく、「スキンチェッカー」と呼ばれる家庭用機器もあります。業務用と比べると安価に購入できるため、肌の水分量や油分量などを簡易的、かつ定期的にチェックしたいときには便利ですよね。

しかし、自分の肌に必要な美容医療施術や適した化粧品を知りたい場合には、家庭用スキンチェッカーでは不十分。美容クリニックの肌診断機で、さらに詳しく分析する必要があります。家庭用スキンチェッカーを普段から使っている方も、一度クリニックでの本格的な肌診断を受けてみるといいでしょう。

2.肌診断機による肌分析で分かること

肌診断機で初めて肌分析を受ける方は、まずその評価項目の多さに驚くはず。例として、広く導入されている肌診断機「VISIA」の評価項目を見てみましょう。

<VISIAの評価項目>

  • シミの色・大きさ・形(色素沈着)
  • 毛穴の数・形
  • 隠れジミ
  • ポルフィリン(ニキビの元となるアクネ菌の代謝物)
  • シワの数
  • キメの細かさ
  • 色ムラ・赤み
  • 肌年齢(ハリ・ツヤ・シワ・シミ・水分量・メラニン量など)

例として挙げた「VISIA」の評価項目を見てみると、代表的な肌悩みはほぼ網羅されているのではないでしょうか。“肌年齢”という気になる項目もあり、調べてみたい方も多いかもしれません。

このようにさまざまな項目から客観的に分析できる肌診断機ですが、一方で課題もあります。それは、肌診断機の機種によって評価項目が異なること。これは現在、肌診断機の統一規格が定められておらず、メーカーごとに異なる評価システムが採用されていることが原因です。

そのため、複数のクリニックで肌診断を受けた場合には、機種が違うことで測定結果にばらつきが生まれることも。これでは、自分に最適なケアや施術を選ぶために肌診断を受けたはずが、かえって迷いが生じてしまいかねません。肌診断を受ける際には、同じクリニックで受けるか、または違うクリニックであっても同一機種を導入しているところで受けることをおすすめします。

3.肌診断機の種類は?

肌診断機の主な機種について、特徴や評価項目を紹介します。
※これら機材は「医療機器」ではなく、主に「雑品」として登録されるため、未承認機器の広告規制を受けるものではありません

VISIA(ビジア)

アメリカのCanfield Scientific社製機器「VISIA」は、多くのサロンで導入されている肌診断機の先駆け的マシン。カラー写真とUV写真の両方で顔を撮影し、分析します。
「VISIA」の特徴の1つでもある正確な解析は、広範囲を照らす照明と3次元ポジションマッチング機能によるもの。解析誤差の少ない、精度の高い肌分析が可能です。

<主な特徴>

  • 広範囲な照明と3次元ポジションマッチングによって正確な解析ができる
  • 10万人以上もの膨大な蓄積データによって同世代の肌との比較分析が行える
  • 肌だけではなく、まつげの量や長さも同時に計測できる

<評価項目>

  • シミの色・大きさ・形(色素沈着)
  • 毛穴の数・形
  • 隠れジミ
  • ポルフィリン(ニキビの元となるアクネ菌の代謝物)
  • シワの数
  • キメの細かさ
  • 色ムラ・赤み
  • 肌年齢(ハリ・ツヤ・シワ・シミ・水分量・メラニン量など)

NeoVoirⅠPLUS(ネオヴォワールワンプラス)

4つのLED光源と1800万画素の高画質カメラによって、精度の高い解析ができると評判の国産肌診断機「NeoVoir l PLUS」。従来機器よりバージョンアップし、より詳細な分析が可能になりました。解析結果は数値化され、グラフ表示されるため、分かりやすいところも特徴の1つです。

<主な特徴>

  • 4つのLED光源と1800万画素の高画質カメラによって、精度の高い解析ができる
  • 各項目の画像データが数値化、グラフ化され、総合的な分析結果が確認しやすい
  • 部分的な3D画像解析(毛穴やシワなど)もできる

<評価項目>

  • 毛穴の数や形
  • シワ
  • 赤み
  • ブラウン色素
  • 皮膚トーン(肌の明るさやくすみ、クマ)
  • 未来シワ
  • シミ(隠れシミ)
  • ポルフィリン
  • 光彩
  • 皮脂

re-Beau2(レビュー2)

出典:JMEC

「re-Beau2」では、カラー写真・UV写真・赤み写真の3パターンの写真から、肌状態を“見える化”します。カラー写真は2400万画素の高画質。独自技術「シンクロズーム®」によって、最大3枚の写真を自由に拡大・縮小でき、細部まで確認が可能です。

<主な特徴>

  • カラー写真・UV写真・赤み写真の3パターンの撮影によって肌状態を分析する
  • 2400万画素のカラー写真によって、細部まで確認できる
  • フォトカルテ機能によって時系列で肌の変化を比較しやすい

<評価項目>

  • シミ(隠れジミ・肝斑)
  • シワ
  • 毛穴
  • 皮脂
  • ポルフィリン
  • 赤み
  • 炎症

ベクトラ・フェイス

「ベクトラ・フェイス」最大の特徴は、顔の撮影データを3D化し、さまざまな角度から確認できるところ。美容施術後の仕上がりまで具体的にシミュレーションできるため、術後のギャップも少ないといわれています。撮影データの3D化は、わずか5分程度。当日のうちに解析結果を医師と確認しながら、カウンセリングができます

<主な特徴>

  • 撮影データを3D化し、正面・横・斜めから立体的に確認できる
  • 施術前と比較しながら施術後の仕上がりをリアルに再現できる
  • 撮影から3D化までわずか5分のため、再度通院する必要がない

<評価項目>

  • 表面的なシミやシワ
  • 肌の凹凸
    ※肌の奥に潜む隠れジミなどの評価には適さない

AI肌診断「SKINCARE PRO」

出典:PERFECT

「SKINCARE PRO」は、美容皮膚科・美容クリニック向けのアプリ版肌診断機です。他の業務用肌診断機との大きな違いは、タブレットやスマホなどの使い慣れた端末で撮影し、分析できるところ。診断結果は、一般的な肌診断機と比べて約20倍速く出ます。手軽さ、スピーディさも兼ね備えながら、その診断結果は専門家が認める高精度なもの。解析結果はクリニックと共有でき、スマホでいつでもチェックできます。

<主な特徴>

  • 特定の撮影機器が不要で、スマホやタブレットで撮影、分析できる
  • 撮影から7秒以内に最大14個もの項目で解析する
  • 精度について専門家が検証しており、正確な解析データが得られる

<評価項目>

  • シミ
  • シワ
  • ハリ
  • ツヤ
  • 毛穴
  • 水分量
  • 油分
  • 赤み
  • ニキビ
  • 肌のキメの細かさ
  • 目の下のクマ
  • 涙袋の下の目袋
  • 上まぶたのたるみ
  • 下まぶたのたるみ

4.肌診断機で肌分析を受ける際の注意点

美容クリニックのカウンセリングには欠かせない肌診断機ですが、注意点もあります。それは、撮影環境の影響を受けやすいということ。皮脂の分泌量や皮膚の色などは室温や湿度に影響されるため、一定の環境でなければ検査結果にも誤差が生じやすくなります。

また、診断結果は撮影する時間帯や測定部位によっても変わります。当然、撮影時の体調にも左右されるでしょう。このように、高度な肌診断機を使って肌分析を受けたとしても、常に一定の精度で診断できるわけではないのです。

そのため、肌診断機の結果だけを鵜呑みにするのはおすすめできません。診断結果をもとに、実績のある専門医の目視診察も受けながら、施術方針などを決めていくことが大切です。

まとめ

美容クリニックの肌診断機は、簡易版のスキンチェッカーでは難しい詳細な肌分析が可能です。普段のスキンケアでは不十分に感じている、もっと肌の状態を美しく目指したいという方には、クリニックでの肌診断は大きな意味を持つでしょう。肌診断機にはさまざまな種類があり、得意とする評価内容も異なります。クリニックを選ぶ際には、ぜひ導入している肌診断機にも注目して、検討してみてくださいね

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